ゼロの使い魔 ジャーナリストが逝くハルゲニア取材旅行 作:龍鳴
絋汰「工具って武器だろ?」
カンナ「違います!」
この話は絋汰の紹介に書かれている番外編と繋がっています。
「そんなもの工具と呼びません!ただの武器です!」
よぉ、絋汰だ。なんかしんねぇけどいきなり工具見せたら武器呼ばわりされたんだよな....
あの後禿頭が(後で聞いたが名前はコルベールと言うらしい)俺の右手の甲に刻まれた痣(ルーンと言うらしいが俺にとっては痣だ)のスケッチが終わった後嬢ちゃんと一緒に嬢ちゃんの部屋に向かった。理由はどうやら嬢ちゃんは何故か魔法を使える平民らしくて今まで親の手伝いをしていたらしくてコルベールが疲れていると思うから今日の授業は休めと言ったからである。まぁ、暇なもんだから工具の点検をしていたらカンナの嬢ちゃんが気になったのか嬢ちゃんが俺に工具の説明をしろって言ったから説明したら冒頭の台詞を言いやがったんだよな。
「おい?嬢ちゃん?流石にこれは工具だぜ?」
「どこの工具が人間の四肢を切ることが出来る工具何ですか!」
「仕方ねぇだろ?そうでもしなかったら生き残れなかったんだからな....」
「え?どういう事ですか?」
「お前には関係ない話だ....」
畜生.....異世界に来ちまったからあの地獄を思い出しちまった....
「で?まさか他にもクモンさんが工具と言い張る武器があるんですか?」
俺は嬢ちゃんの言葉を聞き顔をそらす。
何でかって?そりゃああるからに決まってんだろ?
「じー」
嬢ちゃんが俺をジト目で見てくる。止めろそんな目で見るなよ....
「じー」
お前は某シンフォギアに出てくるツインテ装者か!俺は心の中でそうツッコミを入れ嬢ちゃんの方を向く。
「じー」
「だーッ!もう分かった!分かった!持ってるよ!工具と言い張る武器!で?何でそんなこと聞くんだよ?」
「だって気になるじゃないですか?私の見たこと無い物なんですよ?誰だって未知の物には気になりますよ?」
「はぁ.....分かったよ......そのかわり誰にも言うなよ?」
まぁ、俺も未知の物は気になるしな?主にスクープだけど.....
「そんじゃあこれだ」
俺はかつて使っていた工具の一つ『ラインガン』を取り出す。
「何ですか?これ?」
「こいつはラインガンつって主に大型資材の切断に使われる工具だ」
「大型資材ですか.....石材とか切れるのですか?」
「ああ!切れるぜ?まるで豆腐のようにな!」
「それで?他には何があるんですか?」
嬢ちゃん信じてないな?ほんとだぜ?ネクロモーフの腕なんかスッパリ切れるぜ?しかもわらわらネクロモーフが現れたときは役に立ちまくってたからな?
あ、いい忘れてたな?察しがいい読者は分かっていたと思うけど俺が行った異世界のひとつに『Dead Space』の世界に行ったことがあるんだ。しかも1~3まで......あの時から俺の精神ぶっ壊れてきてたんだよな......アイザックの奴.....元気にしているかな......
俺はかつての友を思いだし他の工具を出した。
「次はこれだな?」
そう言い俺は工具の一つ『ジャベリンガン』を取り出す。
「こいつはジャベリンガンつって簡単に言えば馬鹿でかい釘打ち機だな」
「釘打ち機?何ですか?それ?」
「釘打ち機っつうのはまぁ、空気の力で釘を打つ工具だな」
「やっとマトモな工具らしい工具が出てきましたね」
ホッとしている嬢ちゃん.....残念ながらこいつはただの釘打ち機じゃないんだよなぁ.......
「釘打ち機の場合は釘を打つのだが.....」
「のだが?」
「こいつは釘じゃなくて杭を打ち込むんだよ」
「へ?」
「だから!こいつは杭を....「それさっきも聞きました!」うお!?」
こいついきなり人の台詞に口を挟んできやがった!
「何で釘じゃなくて杭なんですか!?馬鹿なんですか!?そんなもの人に撃ったらとてもじゃないですが確実に死にますよね!?」
「いや.....こいつはそもそも改造した工具だし.....まぁ人に撃ったことは......」
やっべぇ......あるわ.....人に撃ったこと......
俺は昔を思い出す。あの時はアイザックの元で暮らしていたらいきなり軍人が来るわユニトロジストが俺とアイザックの命を狙ってくるわでほんとにやばかったな.....その過程でプラズマカッターユニトロジストに撃ったわ.....
「図星ですか.....」
嬢ちゃんが頭を抱えながらそう言った。
「いいですか?工具は人間には絶対に撃たないでください.....」
「は?いやいやこいつは結構自衛にやくにた....」
「絶対に.....撃たないでください.....!」
「あ、はい.....」
やっべぇ.....嬢ちゃんの迫力に思わず返事をしちまったよ.....
というか嬢ちゃん怖!?
「はぁ....何でこんなに非常識な人が私の使い魔に......」
嬢ちゃんが頭を抱えてそう呟く。仕方ねぇだろ?俺のせいじゃないし。
「で?まだ馬鹿げている工具はあるのですか?」
「ああ....今度は....」
その後俺は嬢ちゃんに自分の持っている工具を見せた。まぁ、説明を聞いたら嬢ちゃんが更に頭を抱えて始めたのだが.....まぁ、大丈夫だろ?
ジャーナリスト説明中.....
「もう夜か.....」
「そうですね。まさかこんなにも話が弾むとは....」
「で?明日はどうするんだ?予定があるなら俺も付き合うが.....」
「そうですね。確か明日は虚無の曜日でしたから....町に行って新しい本でも買いに行きましょうか?」
「虚無の曜日?なんだそりゃ?」
「虚無の曜日って言うのは休みですかね?」
ほーん....俺の世界で言う日曜日みたいなもんか.....
「ともかく明日は一緒に本を買いに行きますよ!」
「俺はスクープがあればそれでいいんだけどな....」
まぁ、そう簡単にスクープは見つからないか....
そうたかをくくっていた俺だがその翌日俺はスクープを目撃することになるのにはその時は気付いていなかったんだ.....
以上が第三枚です。どうでしたか?
絋汰「まぁ、妥当だろ?」
カンナ「やっぱりおかしいですよ....」
あ、因みに時系列はギーシュ戦が終わってデルフリンガー手に入れる直前ですね。
絋汰「感想はいつでも引き受けるぜ!」