「紹介状を書きます。直ぐに総合病院に向かってください」
「え――?」
友人に付き添われ何とか辿り着いた病院で告げられた言葉は、そんな言葉だった。
「ええ!? クリスちゃんと喧嘩しちゃったんですか!?」
ファミレスで相談を持ち掛けた二人の女の子のうち、一人が驚きましたと言わんばかりに目を丸める。立花響。話に上がっている女の子と仲が良い子であった。何してるんですかと言わんばかり立ち上がり、テーブルに手をつき詰め寄ってくる様にわき腹が軽く痛くなるのを感じる。失敗したとは自分でも思っているので、苦笑しか浮かばない。
「恥ずかしながら、ね。些細な事、と言う訳でもないけど、あの子の逆鱗に触れちゃったのかもしれないなぁ」
「逆鱗、ですか?」
「まぁ、あんまり危ない事はして欲しくないって感じかなぁ」
もう一人の女の子、小日向未来。響ちゃんを宥めつつ、詳しく話を聞かせてくださいと続ける。
最初は些細な事から始まっていた。国連直下の機動部隊である『S.O.N.G.』。目の前にいる響ちゃんやクリスはシンフォギア装者の為そんな部隊に所属している。その為、自ずと危険な任務に携わる事が多いのだ。シンフォギアを纏っている彼女たちは、常人に比べてはるかに強い。だから、自分などの心配等物ともせずに無事に帰ってくるだろう。それは頭では解っている。だが、そう言う問題ではない。
――好きな子には無理をして欲しくないと思うのだ。
そんな思いを幾らかは感じたのか、最初はクリスも大丈夫だよと苦笑いを浮かべるだけだったのだが、何故かその日は何時もよりも踏み込んだ話になってしまった。最初は苦笑が浮かぶ程度だった話が、気付けば口論となり、喧嘩別れをしてしまったと言う訳だった。
「なるほど~。クリスちゃんも頑固なところがあるけど、こっちも良い勝負だなぁ」
「あははは……」
「言い返したいけど、我ながら説得力が無いのが悲しいね」
細かな話を終えたところで、二人の女の子は乾いた笑いを浮かべる。我ながら何でこんな事で言い合いになってしまったのかと、頭を抱えたくなるのだ。完全に他人事である二人には何をしているんだとしか思えないだろう。特に自分はこの子らよりも年長だ。穴があれば入りたい。
「それで、私たちに何か手伝ってほしいってことですね!」
「ああ、そんなところだよ。まぁ、自惚れかもしれないけど、日常生活とか、部隊の仕事とかで上の空だったりしないか気にかけていて欲しいんだ」
彼女たちに相談を持ち掛けたのはその為であった。特に私生活は兎も角として、戦いの場において集中できなかったりしたら、万が一もあり得る。傍に居る人の誰かに知っておいて欲しいのだ。
「あれ? それだけで良いんですか?」
「私達ならクリスとある程度話すこともできますよ?」
それだけで良いのかと二人は小首を傾げる。そんな二人の様子に、良い子たちだなっと笑みが零れた。確かに彼女たちに協力を頼めば、直ぐに解決する事もあるかもしれない。だけど、その手は使いたくなかった。元はと言えば、クリスと自分が話していて拗れてしまったのだ。ならば、二人で話して解決するべき事だろうと思うのだ。
だから、彼女たちにはあの子が今回の件が原因で大きな失敗をしたりしないか気に掛けてくれるだけで十分だ。ただでさえ二人には話を聞いてもらっている。あまり余計な負担もかけたくない。
「自分の言葉でクリスとは話さなきゃいけないと思うからね。直ぐには切欠を見つけられないかもしれないけど……、これは自分でやるべきことだと思うんだ」
だから、あの子の事を気に掛けていて欲しいとだけお願いした。
「おお! 格好良いです! やっぱり自分の言葉で話さないといけなきゃですしね。クリスちゃんもきっと、許してくれますよ。ただ心配していってくれてるんだって」
「響の言う通りです。きっとクリスなら解ってくれます。そもそも……」
「未来、未来! わーわー!!」
「あ……」
「とにかく、許してくれると嬉しいかな……。っ」
励ますように優しい言葉を掛けてくれる二人に、心がどことなく軽くなった。問題は何も解決していないのだけど、話した事で少しは気持ちが楽になったと言うことかもしれない。気が抜けると脇腹に痛みが走る。一連の話が思っていた以上にストレスになっていたのだろうか。痛みが走る事があった。内側から走った痛みに顔を顰めるも、ただでさえ心配をかけているのにこれ以上別の心配をかけたくは無かった。
「どうかしました?」
一瞬顔を顰めたのに気付いたのか、未来ちゃんが訪ねてくる。
「安心したら、胃が痛くなってね。いたたたた」
それに敢えて本当の事を言いつつ、お道化て笑う。違和感はあるが、今は酷いものではない。
「もー! 心配性ですねー。クリスちゃんも好かれてるなぁ。罪な女だよぉ」
「あんまりからかっちゃだめだよ響」
「そうして貰えると有り難いな。お手柔らかにお願いします。あ、甘い物奢るので、今回の話は内密でね」
『勿論です!!』
右手を腹部に添えつつ、軽く笑い告げると二人は花が咲いた様に満面の笑みを浮かべる。こう言う話を相談できる人はあまり多くない。甘い物ぐらいで喜んで貰えるのなら、安いものだ。女の子らしくパフェなどを注文する二人を見つつ、水を一口含んだ。
「美味しー!! あ、未来のも一口頂戴!!」
「え? あ、ちょっと、ひびきー!?」
運ばれてきたパフェをつつき始める二人を眺める。しかし仲が良いなっと思う。この子たちが協力してくれるのなら、きっと仲直りができると思った。
「それじゃ、途中まで送るよ」
店から出たところで、二人に告げた。幾らか日が落ちはじめていた。暗くなるまでまだ時間があるが、一応である。呼び出したのはこちらなので、それ位はしても良いだろう。
「あ、悪いですよ」
「そうですよ。大丈夫です、響もいますし二人で帰れますよ。それに少し体調が悪そうですし」
なのだが、二人には大丈夫だと断られてしまった。未来ちゃんに言われたように、体調が芳しくない。来るときは問題なかったのだが、今はまっすぐ立って歩けず、少しだけ前かがみ気味になっている。
「うーん。本音を言えば少し体調が悪い、と言うか悪くなってきたのかな。ごめんね、話聞いてもらえたら安心して、疲れたのかもしれない。二人ともありがとう。それとごめん」
「そんな、気にしないでください」
「そうですよ。ゆっくり休んで、しっかり治ったらクリスと仲直りしましょう」
二人の言葉に元気をもらっていた。少し気にしすぎたのかもしれない。今日は早く帰ってゆっくり休もう。そう決めて、二人に礼を言い別れる事にする。
「それじゃ、また何かあれば」
「へー。休みに年下二人も侍らして良い気なもんじゃねーか?」
そして踵を返そうとしたところで、二人が息を呑む。声が聞こえた。ぞくりと、背中に嫌な汗が流れる。声を聴き間違えるはずがない。雪音クリス。今回二人に相談した話の中心人物であり、自分にとって大切な女の子だった。
「どうしてクリスちゃんが……?」
停止していた時を、響ちゃんが破るように言った。
「べっつにー。休日暇をしていたら、珍しく知った顔が三人一緒にいたから声かけて見ただけだよ。けど、邪魔しちまったみてーだな」
「そんな事は無いよ」
「そうだよクリス。私たち三人はただ用事が有っただけで」
「ふーん。なら、用事って何? あたしとか先輩には言えない内容なのか?」
「そ、それは……」
未来ちゃんが何とか会話を繋げようとするも、クリスはそっけなく返す。見るからに怒っている。その様子に、額から脂汗が零れた。
「まぁ、良いけどよ。ついこの間、あたしとあんだけやり合っておいて、もう他の女と談笑してるとはね……。心配しているとか言っている割に、節操のない事で」
「ちが、違うよクリスちゃん。私たちはそんなつもりは……」
「そうだよクリス。ただ、私たちは話したいことがあって……」
二人が誤解を解こうとクリスに食い下がる。響ちゃんは必死に、未来ちゃんは自分を傷付けない様にほんの少しだけ嘘を混ぜてクリスに声をかける。
「どうだって良いっつってんだろ!! 言いたい事があるなら、年下じゃなくて自分で言いやがれよ!!」
「……クリス」
何も言わない事にイラつきが臨界まで達したのか、噛みつくかの様にクリスが叫んだ。目の前の女の子が涙を零していた。それに謝る事もできなければ、誤解だと伝える事も出来ず、何とか名前だけを呟いた。
――
「緊急招集!? こんな時に……」
二の句を告げる前に、けたたましい着信音が響き渡る。クリスと響ちゃんが同時に連絡を始める。ただ、何も言えずに通信が終わるのを待つ。嫌な感じが付きまとう。何かを言わなければいけない。そう思うも、言う時が与えられない。
「解った、直ぐに行く」
「クリ――」
「ちょ、ちょっとクリスちゃん!? ああ、もう、ごめん、私も行きます。未来、遅くなると思うけど、心配しないでねー!!」
「解った!」
こちらを見もせずにクリスが駆けだし始めた。声をかけようとしたが、こちらの声が届く前に走り抜けている。慌てて響ちゃんも走り始める。
「っ!?」
このままじゃ駄目だ。嫌なぐらい強くそう思い走ろうと思ったところで電流が走った。一瞬で全身から嫌な汗が噴き出した。硬直する。何だ。何が起こった。
「あの、どうかしましたか?」
未来ちゃんがこちらの異常を感じたのか心配そうに声をかけてくる。大丈夫だ。そう答えようとして、膝が折れた。その場に蹲る。腹部を手で抑え、歯を食いしばった。
「ぃ、ぁ、ぁ、っっ」
内側から何か広がるような激痛が走る。異常を察して未来ちゃんが駆け寄って来るも、返答が言葉にならない。
何が起こっているかわからなかった。それほど唐突に来た。痛み。我慢できるそれを遥かに超えている。のたうち回りたくなるほどだが、動く事が出来ない。呼吸が荒くなる。
「き、救急車!?」
「か、かかりつけ医、近い……。だい、じょうぶ……」
携帯を取り出した未来ちゃんを制止し、何とか留める。そのまま歯を食いしばって立ち上がり、未来ちゃんの肩を借りゆっくりと歩く。我慢できないほどの痛みだが、歯を食いしばれば動けはする。考えていたのは、腹痛位で救急車なんて呼べないという事だった。この時はそんな事を思ったが、そんな意地は張るのでは無かったと直ぐに思い知る事になる。
「あと少しです、頑張って」
未来ちゃんの言葉に答える余裕もなく、進む。だが、直ぐにタクシーを捕まえた。近い筈が、どうしようもなく遠く感じた。病院。車に乗り込んですぐ、未来ちゃんに自分の財布を持たせた。払うのも辛いのだ。
病院の前につき、運転手も付き添ってくれ、直ぐに受付に入る。診療時間が後半にうなってたからだろうか、直ぐに通される。簡単な問診をされ、直ぐに言われた。
「紹介状を書きます。直ぐに総合病院に向かってください」
「え――?」
友人に付き添われ何とか辿り着いた病院で告げられた言葉は、そんな言葉だった。
緊急外来で通され、直ぐ様検査が始められる。痛みに耐え、何とか簡易寝台に横たわる。そのまま、看護師らしき人に採血を受け、次々と検査室に運ばれる。痛みが断続的に続いている。漠然と、これはやばいやつだなっとどこか他人事のように思いながら、進む。あまりに急な事だったので、未来ちゃんが付き添いをしてくれている。
「ごめんね。まさかこんな事になるとは」
検査と検査の間の僅かな時間。未来ちゃんに謝っていた。その時に、謝るって言うのは思っていたよりも随分と簡単な事に気付き、悩んでいたのが馬鹿らしくなる。
「私の事は気にしないで、今は自分の事を考えてください」
「そう、だね……。あ、」
「何ですか?」
「クリスや響ちゃんに知らせるのは、S.O.N.G.の仕事が終わってからで……。心配かけたくない」
「こんな時に……、でも、解りました」
「うん。ありがとう」
こちらの考えを即座に汲み取ってくれたのだろう。未来ちゃんは一瞬こわ張った表情を浮かべるも、直ぐに頷いてくれた。緊急招集で出張っていた。特に、クリスとは酷い別れをしていた。何か言わなければいけない場面で、痛みがあるとは言え何も言えなかった。最悪の別れだったと言える。これ以上、さらに心を乱す事は伝えたくない。
そのまま、検査の結果が出るまで荒い息を何とか収めつつ、痛みに耐える。気付けば、既に数時間の時が経過していた。医師が早足に向かってくる。未来ちゃんの他に、緒川さんの部下と名乗る人が来ていた。未来ちゃんが連絡したのだろう。緒川さんならば、クリスや響ちゃんに直接連絡できなくても上手く処理してくれるだろう。
自分は独り身であるし、元々緒川さんと接点が多かったわけではない。ただS.O.N.G.に所属する装者と普通よりは随分と親しい間ではあった。クリスなど、何処か精神的に脆いところが有る。そのフォローの為だろうか、自分とも面識があったと言う訳だ。一般協力者と言う奴だろうか。兎も角、気にはしてくれているようだ。流石に緊急事態である為本人は出張れないだろうが、部下を一人寄こしたのはそう言う事だろう。もしかしたら何か手回しなどがあったのかもしれない。そう考えるとちょっと怖い。
「――合併症を起こしていますね。酷い状況です」
「そうですか」
「そうですか、って」
医師の説明にただ頷く。聞きたい事はあまり多くなかった。未来ちゃんがそんな風に零す。
「先生、一つだけ聞いていいですか?」
「はい」
「死ぬ可能性って、有ります?」
「無い、とは言えません」
「そうですか……」
質問の答えに未来ちゃんが息を呑んだ。検査の途中から、これはダメなやつだと何となく見当はついていた。それを明確に教えられただけだった。ああ、やっぱりかと思った。あんまり感慨が無い。と言うか、そんな事より痛いのを何とかしてほしいと言う気持ちが強い。
手渡された手術についての資料と同意書を見つめ、未来ちゃんにもう一度声をかける。
「あー、未来ちゃん。万が一の話だけど、もしあの子に、クリスに会えなかった時は『傷付けてごめんね』って伝えてほしい」
「え、縁起でもない事言わないでください。そういうことは自分で伝えなくちゃ……」
「あはは、そうだね。大丈夫。自分で伝えます。自分の言葉で言うから意味があるんだしね。ただ、もし伝えられなかったら、の話だよ。それだけは避けたいし」
「わかり、ました……」
同意書にサインを書きながら、未来ちゃんにお願いだけはしておく。無論、死ぬ気など無いし実感もないのだけど、こればかりは自分ではどうしようもない気がする。
「まだ謝ってない。許して貰ってもない。そんなんじゃ、死ねない」
そうこうする内に、手術の準備が終わっていた。着替えたり、手術を行う付近の毛を綺麗に剃られたりした為。途中からは未来ちゃんともしっかりと話をするタイミングが無かった。特に怖くは無かった。どちらにせよ行わないと、死んでしまうだろうから。
「クリス……」
声に出さないで呟いた。怖い事があるとすれば、謝れない事だろう。許して貰えない事だろう。そんな事を考えていると、麻酔が打たれた。ちくっとした痛みが広がる。どれ位で意識がなくなるのだろうか、そんな事を考える暇もないほど早く、意識は途絶えた。
「何とか終わったようだな」
「うん。不幸中の幸いだけど、誰も酷い怪我をした人がいなくて良かったね」
緊急の災害救助任務を終え響とクリスは本部へと帰投していた。二人して走り出した時はあまり良い雰囲気ではなかったが、元々誤解でしかなく、クリスが感情的になる要因が居ない事もあって誤解を解くことには成功していた。そもそも、クリス自身、相手が不誠実な人間だと思ってはいない。ただ、イラつきが抑えきれなかっただけである。誤解を謝り合って、仲直り。なかなか素直になれないクリスに代わり、響が率先して声をかけたため、それが実現していた。
「わりーな。あいつの事になると、どうしても引き摺っちまうんだよ」
「気にしてなーいよ! クリスちゃん、あの人とも仲いいしね」
「ば、ち、ちげーよ。ちょっと世話になっただけだし! 特別仲良しってわけじゃねーし」
任務が無事に終わり、仲直りもできて上機嫌だったのだろう。
「響さん、クリスさん。少しお話があります」
響がそんな風にクリスを弄り始めるもつかの間、帰投した彼女等がやいやいとやり始めたところで、不意に横やりが入った。任務が終わったのに珍しく深刻な表情を浮かべ緒川が手招きをする。
「何かあったんですか?」
響が問い、クリスはただ眼で話を促す。
「未来さんから連絡をいただき、部下をやってみてきてもらったのですが……」
「未来から? 未来に何かあったんですか?」
「いえ、未来さんは大丈夫です。大丈夫ですが、特にクリスさん。落ち着いて聞いてくださいね」
「んだよ。態々改まって何かあったのか?」
念を押す緒川に、クリスはぶっきらぼうに促す。
「〇〇さんが入院しました」
「――は?」
「――え?」
告げられた言葉に、二人の動きが停止した。予想もしていなかった事態に、一瞬だが呆けていた。
「な、あ、でも、どうせあいつの事だし、大したことねーんだろう? 脅かさないでくれよ」
一瞬怯えるような表情を浮かべたクリスだが、喧嘩をしていた事もあり、咄嗟に出たのはそんな言葉だった。
入院って言ったって、少し悪いだけだろう。そんな考えと共に、何とか続ける。
「……」
「なん、だよ。脅かすなよ」
「今はまだ手術中だと思いますが……、かなりひどい状態の様です」
「っ!?」
クリスの目が見開かれた。響は緒川の語る様子を見て、事実なのだろうと確信する。そもそも、緒川はそういった類の冗談を言う人間ではないし、二人をだます意味もない。嘘である意味の方が無いのだ。
「ひ、人が悪いぜ、まったく……。どうせ、喧嘩別れしたから、あたしの気を引こうとしているんだろ?」
「クリスちゃん」
そんな事があるわけが無いと、クリスは無理に笑みを浮かべた。そんな様子に、響はクリスを落ち着けるように名を呼ぶ。
「冗談、じゃないのか?」
「医師の見立てでは現時点では死亡確率は3割程だそうです……」
震えるクリスの声に、緒川は辛そうに告げる。それは、生き残る可能性の方が大きい、だが、死んでも何の不思議もない数字だった。
「嘘、だろ……?」
「クリスちゃん!!」
呆然と呟く。響が強く名を呼んだ。びくりとクリスの肩が揺れる。大きく見開かれた瞳から涙が零れ落ちた。
理解する。そして走り出す。なりふり構わずクリスは走り出していた。
少し前に実際に入院した事がありましてそれをネタに書き始めました。短編小説な為、三話程度で完結予定です。主人公は名無しにしたかったのですが、どうしても不自然になる為、〇〇としています。
この小説書き始めたのは大体、久々に見たクリスちゃんが可愛かったせい。