ニンジャスレイヤー・バーサス・マジカルガールハンター   作:ヘッズ

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第十四話 重要な一日#5

30分前!

 

(((ブッダファック!何で俺のところに来る!?もっと殺すべきニンジャはいるだろう!アマクダリを倒す気あるのか!?)))メッセンジャーはニューロンで毒づきながら全力でパルクール移動する。『電話王子』のネオン看板に着地し、ジャンプと同時に「おマミ」の看板にワイヤーを射出し、巻き上げ機構で一気に移動する。

 

高速で移動する中ニンジャ動体視力で最速のルートを割り出す。「イヤーッ!」「ペケロッパ!」ルート上にいたペケロッパを殺害!これでコンマ5秒ロスだ、苛立たしく舌打ちする。あと僅かでも遅れれば後ろの猟犬に殺される。心臓は暴走機関車のピストンめいて跳ね上がり酸欠で視界が歪む。歪む視界のなか懸命にルートを割り出し全力で走り続ける。

 

アマクダリではセキュリティの問題でIRC上ではなく密書を直接相手に渡すことがある。その伝令役がメッセンジャーだった。戦闘力はないが、約3倍のニンジャ脚力とヒキャク時代に鍛えた土地勘で誰よりも速く届けられていた。今夜もいつも通りのはずだった。だがニンジャスレイヤーが密書を嗅ぎつけ襲い掛かった。

 

初撃のアンブッシュを避けられたのは全くの偶然だった。アイサツを交わし即座にドーベルマンに追われるラビットめいて逃げた。アマクダリへの救援要請もニンジャスレイヤーに遭遇した報告もしていない。報告しようとすれば遅くなり、スリケンで攻撃され足を止められたところを無残に殺される。自身の首が飛ぶイメージがニューロンに浮かび上がる。

 

逃走に全てを注ぎカジバヂカラを発揮し最速タイムでネオサイタマを駆ける。だが一向に後ろからのニンジャ圧力は消えない。追いつかれて死ぬか、心臓が破裂して死ぬか、メッセンジャーに残されたのは絶望的な2択だった。デスパレードな逃走劇である。だがそれでもマグロめいて走り続けた。

 

「グワーッ!」太腿と背中に激痛が走る!メッセンジャーの背中や太腿裏にスリケンが刺さる。痛みによりバランスを崩しブザマに路地裏に墜落する。「グワーッ!」痛みと疲労で碌に受け身が取れずさらにダメージを負う。混濁する視界にピンク色が入る。誰かが抱きかかえている。メッセンジャーのニューロンは酸欠で判断する余裕がない。

 

数秒後、禍々しいシャウトが聞こえると視界に赤黒が加わる。ニンジャスレイヤーだ、地獄の猟犬が狩りに来た。メッセンジャーの心は絶望に染め上がり、ソーマト―・リコールが浮かび上がる。だが強制的に終了させジツを使うために集中する。ナスリツケ・ジツ、対象をメッセンジャーと誤認させるジツである。

 

誤認された人間が死ぬか、時間制限を過ぎればジツは解除される。幾度のピンチを切り抜けたジツだ。だが逃走中に使用しようとは思わなかった。仮に使用してもモータルを誤認させてもゼロコンマ数秒で殺される。その程度の時間稼ぎならジツを使わず逃げたほうが遥かに良い。

 

都合よくニンジャが居れば時間稼ぎになるが、そんなフィクションめいたことは起らない。この抱きかかえている人間は無残に殺され、自身も殺される。無駄だと分かりながらも足掻いた。メッセンジャーはジツをニンジャスレイヤーに使う。体が放り出され痛みが走る。それに構わず匍匐前進で移動を開始した。

 

そのスピードはナメクジめいて遅かった。1秒、2秒、3秒経過した。だが一向に激痛は訪れない。メッセンジャーはひたすら匍匐前進を続け裏路地から大通りに出た。

 

◇スノーホワイト

 

 スノーホワイトの体はゼロコンマ数秒硬直する。

 何故ニンジャスレイヤーがこちらに向かって襲い掛かる?ニンジャでもないし、数回の遭遇で敵ではないということは分かっているはずだ。何故?

 次に感じたのは圧倒的な殺意だった。ブルーリリィに見せた殺意、隣で見ていただけで背筋が凍った。それが自分に向けられている。これ程までに強大で濃縮された殺意を感じたのは初めてだった。

 一瞬呑まれかけたかけるが、数々の戦いで培った経験と鍛えた心が殺意に耐え、平常心を取り戻す。スノーホワイトは謎のニンジャを放り投げる。怪我人に鞭打つように乱雑に放り投げたが気を遣っている余裕も暇もなかった。防御、回避、迎撃、様々な選択肢が脳内に浮かび上がる。

 スノーホワイトは背を向けて路地裏のビルを駆け上がる。選んだのは逃走、怪我したニンジャの困った声を聞いて、何が起こったのかおおよその見当がついた。ニンジャスレイヤーは自分を謎のニンジャと思い込んでおり、その魔法は時間経過で解ける。

 怪我したニンジャを気絶させ魔法を解除させる手もあるが、ニンジャスレイヤーが迫っているこの状態では難しい。ここは時間制限まで逃げ続ける。

 ネオン看板を足場にしながらビルとビルの間を飛び、時にはハイウエイに降下し走行するトラックや車を足場にし、違う路線に変更しながら逃げる。だがニンジャスレイヤーを一向に撒くことができない。相当追跡馴れしている。

 どこに向かっているかすら分からないほど全力で逃走する。息は弾み心臓が激しく脈打つ。この息苦しさは全力で走っているのもそうだが、精神的な要因も大きく関わっている。

 背後から圧迫する圧倒的な殺意、まさに地獄の猟犬だ。普段はスノーホワイトが悪事を働いた魔法少女を追う立場だった。だが今は追われる立場になっている。

 

「イヤーッ!」

 

 電話王子のネオン看板に着地しようとした瞬間ニンジャスレイヤーが手裏剣を投擲する。困った声で辛うじて回避する。だがネオン看板は破壊され足場を失ってバランスを崩し地上に落下していく。だがすぐさま態勢を立て直しビルの壁を足場にして跳躍する。

 その一瞬のもたつきをニンジャスレイヤーは見逃さなかった。体を縮めながらスノーホワイトに迫ってくる。跳躍の飛距離やスピードを完全に予測しての攻撃、跳躍後で空中にいるせいで方向転換ができない。

 そして繰り出されるドロップキック、頭部への一撃を両腕防御するが攻撃エネルギーは吸収しきれず、水平方向に勢いよく吹き飛びビルの2階の建物の窓ガラスを破壊しながら吹っ飛ばされる。

 スノーホワイトは即座に受け身を取り膝立ちする。中は「ノゲベヤ」と書かれた額縁が飾られており、いくつもの土俵とその中で廻しをつけた2メートルを超える巨漢の男たちが相撲をとっている。

 

「ドッソイ。ダイジョウブですか」

 

 相撲取り達が窓をぶち破って部屋に侵入してきたスノーホワイトを不審に思いながらも、心配そうに声をかける。早くここから離れなければ、スノーホワイトは離脱しようとするが相撲取り達は突如激怒し立ちふさがる。

 

「ドッソイ!何オンナがドヒョーに入ってるんだコラーッ!そして靴脱げコラーッ!」

 

 相撲取り達はスノーホワイトに突っ張りを放ち頭から突っ込んでくる。相手への手加減を一切考慮しない攻撃、そしてこの怒りよう尋常ではない。その異様さに反応が遅れてしまい、本来なら攻撃を避け窓から逃げられたはずだったが、攻撃を受けてしまい、機を逸してしまう。

 

「コソコソと逃げるのは辞めてドヒョーで戦う気になったかメッセンジャー=サン。ならば望み通り土にまみれさせて殺してやろう」

 

 その一瞬のタイムロスの間にスノーホワイトが破った窓からニンジャスレイヤーが入ってきた。

 

 

◆◆◆

 

「ドッソイ!靴を脱げコラーッ!」ノゲベヤのスモトリ達が激昂しながらニンジャスレイヤーに襲い掛かる。彼らはネオサイタマにおけるスモウの頂点リキシリーグの64人しかいないリキシを目指すスモトリである。オスモウには2つの禁忌がある。1つは女性がドヒョーに上がること、もう1つは土足でドヒョーに上がることである。

 

それは古事記にも記されているほどの由緒正しき作法であり、どんな悪徳リキシでもそれを守り、靴を脱ぎ入場の際に引き連れているディーバたちも決してドヒョーにあげることはない。それほどまでに不可侵なルールである。それを破った者は全力で排除する事を許されている。

 

かつて土足でドヒョーに入った政治家がリキシの突進を受けて死んだ。だがリキシは正当防衛扱いで罪を問われず、逆に土足で入った政治家は奥ゆかしくないと世間から罵倒されその政治家の派閥は力を失った。ナムアミダブツ!ノゲベヤで唯一のリキシがニンジャスレイヤーに突進する。だがあっさり受け止められると投げられ地面を舐めた。

 

「アイエエエ! ニンジャナンデ!?」リキシの突進を受けあっさり投げた様子を見てスモトリ達は次々とNRS(ニンジャ・リアリティ・ショック)を発症する。スモトリ達は失禁をして叫び声をあげながら出口に向かいスモトリ達は1人もいなくなった。スノーホワイトはスモトリ達の様子に目を向けずニンジャスレイヤーを見据える。

 

ニンジャスレイヤーから逃げることは不可能だ。追跡能力もそうだがスリケンのワザマエ、あれはドラゴンナイトよりも上だ。このまま逃げれば後ろからスリケンを投げられサボテンめいたオブジェになるだろう。それならばこの場で迎撃しジツが解けるまで時間稼ぎをしたほうがいい。スノーホワイトは魔法の袋からルーラを取り出し構える。

 

◇スノーホワイト

 

 ニンジャスレイヤーは一気に間合いを詰める。周りの空気が陽炎のように歪むのが見える。熱による物理現象か、闘気や殺気などの類による幻視なのかは分からない。

 スノーホワイトは慎重にタイミングを計り間合いに入った瞬間に足元に突きを放つ、走行中に足の裏が着地した瞬間に足の甲に突き刺さるようにタイミングを調整する。

 ニンジャスレイヤーは走るピッチをコンマ数秒速め、ルーラが着く前に足の裏を着地させ、ごく小さなジャンプをする。このまま突きを躱すと同時にルーラを踏んで動きを止めるつもりだ。

 すぐに下段への突きを止め引き戻し胴体に向かって突く、相手は腕を交差させ金属同士が当たった鈍い音が鳴る。宙に浮いていたせいで突きの勢いに押し出されるように後退した。

 頬に嫌な汗が流れる。下段への突きは牽制程度のつもりで放った。顔見知りであり、今も魔法によって誤認しているだけで傷つけるのは可哀そうという同情を抱いていた。

 できれば深手を負わせたくない、そんな甘えがあったのかもしれない。それが甘さとなり隙となり、一瞬でもルーラを引くのが遅れれば勝敗は決していた。そして中段への突きは手加減を考えず相手が死ぬかもしれないという配慮も忘れて全力で突いた。

 今の攻防で分かる。ニンジャスレイヤーは今まで戦った魔法少女やニンジャと比べても上位に入る強さだ。制限時間まで防御主体で乗り切ろうと考えていたがそれだと間違いなく押し切られる。相手が気の毒などと言っていられない。殺すつもりでやらないとこちらが殺される。ルーラを握る手に無意識に力が入っていた。

 

◆◆◆

 

ニンジャスレイヤーは背に収納されていたヌンチャクを取り出す。メッセンジャーは逃げ足だけが速いサンシタ、それがニンジャスレイヤーの認識だった。だが一連の攻防で油断ならないニンジャであることが分かった。ヌンチャクワークをしながらイマジナリーカラテを練る。その目にはスノーホワイトではなく、メッセンジャーが映っていた。

 

ニンジャスレイヤーは前傾スプリントで間合いを詰める!スノーホワイトは拒むように突く!穂先が空気を切り裂き向かってくる。「イヤーッ!」カーン!ニンジャスレイヤーはヌンチャクを振るいルーラを弾く!ニンジャスレイヤーは懐に入ろうと足に力を込める。だがスノーホワイトはルーラを巧みに操作し即座に立て直すと懐に入らせまいと突く!

 

「イヤーッ!」カーン!ニンジャスレイヤーはヌンチャクを振るいルーラを弾く!ニンジャスレイヤーは懐に入ろうと足に力を込める。だがスノーホワイトは巧みにルーラを操作し即座に立て直し懐に入らせないと突く!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはヌンチャクを振るいルーラを弾…いていない!空振りだ!

 

スノーホワイトは心を読みヌンチャクが当たる瞬間にルーラを止めて手元に引いた!ワザマエ!ニンジャスレイヤーは体勢を僅かに崩す。その隙を見逃すスノーホワイトではない、喉に突きを放つ!アブナイ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはブリッジで回避!数センチ上をルーラが通過…しない!

 

刃は目の前に止まると上昇し、そのまま顔面に振り下ろされる!ブリッジ回避まで読んでいたというのか!?ニンジャスレイヤーはブリッジから強引に体を捻る。額を斬られながらもギリギリ致命傷を避ける!ドヒョーは抉れ土埃が舞う!ウスカワイチマイ!そのままウィンドミルでスリケンを投げながら追撃を阻止し、バックフリップで距離を取る。

 

何たる『困った声を聞こえるよ』の魔法を駆使したマジカルカラテか!かつて相手の心を読むツタワリ・ジツで圧倒的なカラテを誇ったサトリ・ニンジャのようだ!だがニンジャスレイヤーは臆することなくスプリントし決断的に間合いを詰める。

 

スノーホワイトは間合いに入らせまいと突きを放つ。だがニンジャスレイヤーはその行動を予測しており大きくジャンプする。ジャンプでスノーホワイトを飛び越えながらスリケンを投擲し背後を取る。回避と攻撃と背後へのポジショニングをワンアクションでおこなうセットプレイ狙いだ!

 

スノーホワイトは突きを回避された瞬間、持ち手を変え、刃を上に向けると振り上げニンジャスレイヤーに斬りかかる!「グワーッ!」ニンジャスレイヤーは腹部を切り裂かれる!背後に跳ぶエネルギーは相殺され落下、スノーホワイトは落下するニンジャスレイヤーに狙いを定め突きを放つ!アブナイ!

 

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはルーラをヌンチャクで迎撃し防御、ルーラを殴った反発力でスノーホワイトの間合いから脱出し、連続後転とスリケン投擲で離脱し追撃を阻止する!ニンジャスレイヤーはクラウチングスタートからのスプリントで3度決断的に間合いを詰める!

 

ニンジャスレイヤーはスノーホワイトの間合いの寸前で急停止し、「イヤーッ!」その場でドリルめいて回転しながらスノーホワイトにスリケン投擲!スノーホワイトは首を横に動かしルーラを振るいスリケン投擲を防御する!ニンジャスレイヤーは高速回転しながらニンジャ動体視力で防御されているのを見ながらもスリケンを投擲し続ける。

 

するとニンジャスレイヤーの体が沈み視界が茶色に染まっていく。読者の皆さまはニンジャスレイヤーの足元を注視していただきたい。ドヒョーの土が抉れているのがお分かりだろう!高速回転により土が抉れ宙に舞いスノーホワイトの視界を奪う。フーリンカザンを生かした目くらましだ!

 

ニンジャスレイヤーは次のフェイズに移行!時計回りに移動しながらスノーホワイトの背後を取る。繰り出さんとする技はデスフロムアバブが編み出したジュージツの禁じ手アラバマオトシ!スノーホワイトの体をドヒョーにめり込ませオブジェにするつもりだ!スノーホワイトまであと3歩。目くらましで見失っているのかニンジャスレイヤーに気づいた様子はない。だがニンジャスレイヤーのニンジャ第6感が警鐘を鳴らす!

 

ニンジャスレイヤーの視界に突如突起物が出現する!これは石突と呼ばれるルーラの刃の反対側についている槍めいた突起物である!スノーホワイトは魔法で狙いを察知しニンジャスレイヤーの方を向かずルーラを引いて石突で攻撃したのだ。ノールックで気配のない攻撃だったが故にニンジャスレイヤーには突如石突が出現したように見えた!ワザマエ!

 

石突はピンポイントに眉間に向かってくる!ニンジャスレイヤーは首を全力で曲げる。メンポが削れ火花を散らしながらギリギリで回避!スプリントの勢いを使い間合いから離脱し距離を取った。何たる困った声を聞こえるよの魔法を駆使したカラテか!ニンジャスレイヤーはニンジャアドレナリンで腹部の出血を止めながら、スノーホワイトのカラテを分析する。

 

オバケめいて意図を読み、躱し、攻撃してくる。全てを見通し無駄であると分からせるようなカラテ。数多くのニンジャと戦ったニンジャスレイヤーにとっても未体験のカラテだった。ニューロンの同居者であるナラク・ニンジャならば、体たらくを罵倒しながらサトリ・ニンジャクランのニンジャと戦った経験をアドバイスするかもしれない。

 

だがスノーホワイトはニンジャではない、魔法少女である。ニンジャスレイヤーはジツにかかりニンジャと勘違いして殺意を漲らせているが、ナラクはジツにかかっておらず、またニンジャに殺された怨念の集合体であり、魔法少女に対して殺害衝動が起きないのは当然だった。

 

◇スノーホワイト

 

 ルーラを握りながら手の調子を確かめる。

 ヌンチャクで打ち合ったのは数回だったが手が軽く痺れている。もし圧倒的硬度を誇るルーラでなければ武器が破壊されていたかもしれない。かなりのパワーだ。

 そして魔法を駆使し手加減は一切せず殺すつもりで攻撃した。一般的な魔法少女なら死亡、戦い馴れている武闘派魔法少女でも多少のダメージを与えられる自信はあった。特にノールックでの石突でのカウンターは手応えがあった。だが回避され腹部を切り裂いた程度だ。

 やはり強い、この相手は今まで戦った相手で1番格闘能力が高いかもしれない。だがこのまま攻め続ければ制限時間まで耐えきれる。そんな確信があった。

 

「イヤーッ!」

 

 ニンジャスレイヤーは叫びながら足を止めて手裏剣を投げる。最初に投擲したものより速い。だが正対している状態なら心の声を読んで避けるのは可能だ。左右に動きながら避けていく。ここは30メートル四方のスペースはあるので避けるには困らない。

 手裏剣がマシンガンのように放たれていく。手裏剣の軌道も直線だけではなく、左右様々な角度を描きながら向かって行く。さらに手裏剣一つ一つに意図がある。スペースを削る手裏剣、相手を誘導する手裏剣、当てる手裏剣。

 そうやって動きを封じ当てる。まるで詰将棋のようだ。だがその意図を魔法で読めば躱すことができる。だが躱しやすいというだけで、ニンジャスレイヤーの手裏剣の数とスピードと精度は驚異的だ。

 腰の花飾りの一つが地面に落ち、髪を数本切り落とし、腕章に横一線のマークを一つ増やす。心の声が読めなければ手裏剣によって串刺しになっているだろう。かつてリップルが練習で投げた手裏剣や苦無を思い出し対処していく。

 相手の狙いは飽和攻撃による圧殺かと思ったが違う。本命は防御で足を止めさせて投擲しながら近距離の間合いに侵入、是が非でも接近したいようだ。

 だがこれを維持すれば足を止められることはない。早く制限時間がくることを願いながら回避し続ける。

 

◆◆◆

 

(((インストラクションワン、百発のスリケンで倒せぬ相手だからといって、一発の力に頼ってはならぬ。一千発のスリケンを投げるのだ!)))ニンジャスレイヤーのニューロンに師であるドラゴン・ゲンドーソーの言葉が響き渡る。だがミルクに入った一滴のボクジュウのように迷いが広がっていた。

 

これがインストラクションワンか?これがセンセイの教えか?スリケンを投擲し続けながら自問自答を繰り返す。本当なら没頭しなければならないのかもしれない。だが答えを出さなければ目の前に勝てない!「スゥー、ハァー」ニンジャスレイヤーはスリケン投擲を止めて深く息を吸って吐く。その直後ツカツカとスノーホワイトに向かって歩き始める!

 

どうしたニンジャスレイヤー!?師の教えを信じきれずヤバレカバレの突撃か!?それでは先程の二の舞だ!だが見よ!ニンジャスレイヤーの目に迷いなし!インストラクションワンとは言葉通りスリケンを投げることにあらず!初志を貫徹することだ!

 

ニンジャスレイヤーはスノーホワイトのマジカルカラテを恐れた。全てを見透かすカラテを味わい、無意識に間合いに入る前の攻防から逃れようとスリケンによる間合い接近を図った。それでは勝てない!初志とは自身のカラテで接近する事だ!スノーホワイトは間合いに入ったニンジャスレイヤーに突く!「イヤーッ!」カーン!ヌンチャクで弾き落とす!

 

スノーホワイトは体勢を立て直し下段への横薙ぎ!「イヤーッ!」ヌンチャクで弾き…落とせない!空振り!スノーホワイトは斬撃の軌道を変化させニンジャスレイヤーのヌンチャクを躱し同時に攻撃!何たる魔法と卓越した技術が融合した攻防一体の技か!タツジン!体勢を崩したニンジャスレイヤーの喉元に死神の鎌めいた斬撃が襲い掛かる!

 

「イヤーッ!」カーン!ルーラが弾かれる!空振りしたヌンチャクで弾いた!?何が起こった!?もしここにアクシズ級のニンジャ及び魔王塾出身の魔法少女が居れば見えていただろう!ニンジャスレイヤーは空振りした瞬間ヌンチャクを止めることなく勢いを加え360°回転!回転により加速度的にスピードが上がり喉元に届く前に迎撃したのだ!

 

「イヤーッ!」カーン!「イヤーッ!」空振り。「イヤーッ!」カーン!「イヤーッ!」カーン!「イヤーッ!」空振り。「イヤーッ!」カーン!「イヤーッ!」カーン!「イヤーッ!」カーン!「イヤーッ!」カーン!「イヤーッ!」空振り。「イヤーッ!」カーン!

 

弾く!弾く!弾く!どこに攻撃しようが、フェイントで空振りさせようが全て弾く!弾ききれず体の所々から血しぶきがあがる。だが前進は止まらない!今のニンジャスレイヤーは無慈悲なルーラ迎撃マシーンだ!ヌンチャクでルーラを弾く。それがインストラクションワン。インストラクションワンが思考をシンプルにし、スイングスピードを速くさせた!

 

「イヤーッ!」カーン!ルーラが弾かれる。ニンジャスレイヤーは足に力を込めてヌンチャクの間合いに入った。

 

◇スノーホワイト

 

 汗が全身から噴き出る。相手の得意な間合いに入られた。これは死の間合いだ。

 ニンジャスレイヤーはヌンチャクを水平に振る動作に入る。その瞬間ルーラを手放し足に力を込めて間合いを詰めた。ヌンチャクが振り回せないさらに近距離、そこが活路であると瞬時に判断した。

 ニンジャスレイヤーもヌンチャクを離し断頭チョップに変更する。腕を掲げチョップを防ぐ。骨が軋む音と打撃の重さに耐える

 

「イヤーッ!」

 

 ショートフックを躱しリバーブロー。ガードで防ぎショートアッパー。スウェーで躱し顎先へジャブ。お互い足を止め蹴り技が出せない近距離でパンチを繰り出す。心の声を聞き、フェイントに反応せず本命だけ躱し対処する、それでも決定打を与えられない。徒手空拳の訓練を積んできたがやはりルーラを使った格闘術より劣る。だが相手はこの間合いをキープし続け、ルーラを手に取る時間を与えないだろう。

 右のストレートを打つ動作に移ると見せかけ、顎先をひっかける右フックを打つ。ニンジャスレイヤーはお辞儀をするように頭を下げながら膝を曲げ回転し手を地面につけながら顔面への蹴り、近距離での蹴り技、顔面に蹴りがくるのは分かっていたが初めて見る技で反応が遅れ、スウェーで躱すが鼻先に掠り鼻血が噴き出る。

 そのまま回転し内回し蹴りを放つ、何とかガードするが衝撃でゼロコンマ数秒動きが停止する。さらに回転しながら拳を縦にして中腰でパンチを放った。衝撃が体を中心に駆け巡る。スノーホワイトは数十メートル後方に吹き飛ぶが、後転を繰り返しながら勢いを殺し立ち上がる。

 スノーホワイトは無意識に左手で腹を抑えた。クロスガードで防御しインパクトの瞬間体を脱力させ衝撃を流した。これは監査部で教わったテクニックだ、だがそれらを駆使しても体に無視できないダメージを与えられた。

 ニンジャスレイヤーに意識を向けるとすでに目の前に迫っていた。起き上がった瞬間を見計らって飛び蹴り、無慈悲な追い打ちで有りタイミングも完璧だった。

 だがその完璧な追撃をスノーホワイトは魔法で読んでいた。首を横に動かし躱すと同時にニンジャスレイヤーの足を掴み、右太ももを左肩に乗せると反転して一本背負いのように投げた。

 

「グワーッ!」

 

 ニンジャスレイヤーの悲鳴があがる、身体はうつ伏せに叩きつけられ地面は蜘蛛の巣状にひび割れる。飛び蹴りの勢いをそのまま上乗せして地面に叩きつけた。並の魔法少女なら重大なダメージだろう。スノーホワイトは目を細める。何かしらの技術でダメージを受け流している。

 掴んだ足を離さずそのまま足首への関節技に移行しようとする。だが足場がグラつき落下していく。先程の衝撃に床が耐え切れず崩壊したのだ。

 だがスノーホワイトは落下しながら関節技を極めにいく。ニンジャスレイヤーは関節技を察知し足を抜き仰向けの状態から体を制御し、互い正対する。

 

「イヤッ!イヤッ!イヤッ」

 

 落下しながらの至近距離での打ち合い。僅か数秒間に数十発の攻撃を繰り出すがお互い有効打は与えられないまま床に落下する。

 

「イヤーッ!」

 

 スノーホワイトとニンジャスレイヤーの身長差はニンジャスレイヤーの方が高く、足も長い。その結果同時に落ちるがニンジャスレイヤーの方が僅かに地面に速く足が着く。打撃とは地に足を着き下半身の力を合わせて威力が増す。充分な態勢を整ったニンジャスレイヤーの上段突きが襲い掛かる。

 スノーホワイトはバク宙のように回転しながら後方に飛んでいく。飛び方は一見派手に見えるが、ニンジャスレイヤーの拳に両手を重ね先程の中段突きのように体を弛緩させていた。

 スノーホワイトは高速で回転しながら辺りを見渡し手を伸ばす。手のひらには人の体温が残る生温かい感触、その手にはルーラがある。ニンジャスレイヤーの『後ろのルーラを持たれたら困る』という声を聞き、わざと後ろに飛ぶように防御しルーラを確保した。

 スノーホワイトは立ち上がりルーラをニンジャスレイヤーに向けながら構える。

 

◆◆◆

 

「アイエエエ!ニンジャナンデ!?」タタミの繊維が舞うなか、イチグウ・カラテドージョーの門下生達はニンジャスレイヤーのキリングオーラを感じ次々にNRSを発症!何たる不運!ドージョー内はケオスの渦となる!ニンジャスレイヤーは門下生達が木霊するなかスノーホワイトに意識を向ける。

 

追い打ちのドラゴン・トビゲリ。タイミングを優先して溜めが浅かったが、カイシャクに充分な威力とタイミングだった。だが避けるどころか攻撃エネルギーを利用され反撃された。咄嗟にグレーター・ウケミを応用してダメージを逃したが、失敗すればダメージを受けカイシャクされていた。恐るべき未来予知めいたニンジャ第6感!

 

この相手を殺すには安易な大技は悪手、破るには未来が読めても回避不能なまでに攻め崩し、適切なタイミングで大技を決める。ニンジャスレイヤーはジュージツを構える。ヌンチャクはルーラを何度も打ち付けたことで壊れた。武器が無ければ間合いに入るのはさらに難しくなる。

 

だがニンジャスレイヤーの双眸に宿る意志に一転の陰り無し!決断的に踏み込む!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは前に向かって跳躍すると同時に体を丸め肘と膝をくっつける!ナムサン!まるで巨大なカラテ砲弾!体を丸めることでブレーサーとレガースで急所を隠し、推進エネルギーでスノーホワイトの攻撃を弾き間合いに入るつもりだ!

 

スノーホワイトは即座にサイドステップを踏み距離を取る。この態勢は一見すると正面の攻撃に強いが横の攻撃には弱い、だが困った声は聞こえず何らかしらの対策があると判断した。その判断は正しく横への攻撃を繰り出した瞬間、両手が観音開きめいて開き、攻撃を弾いていただろう。

 

スノーホワイトはサイドステップをしながら、がら空きの背中に向かってルーラを薙ぐ。ニンジャスレイヤーは前宙返りで回避!ルーラの刃が背中の肉を僅かに剥ぐ。もしコンマ数秒遅れていれば真っ二つだ!ニンジャスレイヤーは着地し再びスノーホワイトに向かって行く。

 

出足を挫くように下段切り!バックステップで回避!中段突き!サークルガードで受け流す!上段振り下ろし!半身になって回避!二人の間にタタミ繊維が舞う。スノーホワイトは間合いに入らせまいと攻め、ニンジャスレイヤーは間合いに入ろうと捌き続ける・二人は墓石めいて動けず距離が縮まらない!ゴジュッポ・ヒャッポ!

 

心を読み防御を掻い潜る悪夢めいた斬撃軌道変化。そのマジカルカラテの前にニンジャスレイヤーは一歩も前に進めていない。ニンジャスレイヤーはそれでも攻撃を捌き続けた。ニューロン内では奇策めいたセットプレイが数パターン浮かび上がるが即座に打ち消した。

 

他のニンジャになら有効かもしれないがスノーホワイトには悪手だ。即座に感知しセットプレイを利用され叩きつぶされる。ここは愚直に捌き近づくのがベスト。急ぐと死ぬ、ミヤモト・マサシの言葉を思い出しながら捌き続ける。

 

スノーホワイトは懸命に攻撃し続ける。ニンジャスレイヤーの困った声を聞き、瞬時にやられたくない攻撃に変更し続ける。魔法とカラテのフル稼働、それは魔法少女としても決して楽ではなかった。もし素手の間合いに入られたら、アリに穴を開けられ壊れるダムめいて隙をこじ開けられトドメをさされる。

 

先程のような大技を使うとしたら完全なるトドメの場面、ドラゴン・トビゲリに対するリバース・イポン背負いのような技は出せない。ニンジャスレイヤーとスノーホワイトはお互い辛い!状況を打破するのは自身のカラテのみだ!

 

スノーホワイトの上段振り下ろし!ニンジャスレイヤーはブレーサーで防御しようとするが反応が遅い!ナムサン!防御が間に合わない!ニンジャスレイヤーとスノーホワイトのカラテ根競べはスノーホワイトに軍配が上がった!このままニンジャスレイヤーの頭からスプリンクラーめいて血が噴き出てしまうのか!?

 

ルーラの刃がニンジャスレイヤーの頭に食い込み、ドージョーに血の雨は降らなかった。「気が付きましたか?」スノーホワイトは歯を食いしばりながらニンジャスレイヤーに声をかけた。

 

◇スノーホワイト

 

『メッセンジャー=サンが居なくて困る』

 

 ルーラを振り下ろそうとした瞬間聞こえてきた声だった。スノーホワイトがメッセンジャーに見えていないということはジツが解けた何よりの証拠だった。

 ニンジャスレイヤーはジツが解けた一瞬の空白でスノーホワイトの攻撃への反応が遅れた。このままではマズい。

 スノーホワイトは歯を食いしばり体の機能全てを駆使し攻撃を止めた。その結果ニンジャスレイヤーの頭は真っ二つにならず、少し刃が食い込む程度に留まっていた。

 

「何故スノーホワイト=サンが?」

「どうやらニンジャスレイヤーさんが追っていたニンジャがジツを使用して、私をそのニンジャと誤認させたようです」

 

 状況を端的に話す。すると次々と心の困った声が聞こえてくる。

 

『スノーホワイトを攻撃して迷惑をかけてしまい困る』

『メッセンジャーを逃して困る』

『フジキドが簡単に敵のジツにかかるマヌケで困る』

 

 どうやら状況を把握したようだ。そして聞こえてくるもう一つの声、戦っている間は気にしている暇は無かったがやはりニンジャスレイヤーとは別の声が聞こえてくる。ニンジャスレイヤーとは別の意識の声、これもニンジャの魔法の一種なのだろうか?

 

「本当にすまぬ」

「気にしないでください」

 

 ニンジャスレイヤーは深々と頭を下げる。スノーホワイトも同じように頭を下げる。操られた状態なら情状酌量の余地がある。もし同じように魔法をかけられニンジャスレイヤーを悪い魔法少女と誤認させられたら、攻撃していただろう。

 それにこちらも反撃をして、それなりに傷を負わせた。赤黒の忍び装束で見えにくいが至る所に切り傷があり、かすり傷程度ではないものもいくつかある。

 

「ところでドラゴンナイト=サンはどうした?」

「今は別行動中です。ドラゴンナイトさんがどうしました?」

「アマクダリに敵対行動を取っているかもしれぬ」

 

 やはりか、スノーホワイトの表情が険しくなる。家族を攫おうとしたアマクダリと今のニンジャスレイヤーの情報、今まで前提として動いてきたがこれで決定的だ。ドラゴンナイトはアマクダリに敵対的行動を取り、その結果狙われている。

 

「早く連絡をとってネオサイタマから離れるように伝えろ。アマクダリは甘くない。このままでいれば狩られる」

「すでに昨日の早朝に家族が攫われそうになっていました。何とか保護して、今家族ともどもネオサイタマから出る準備をしています。ニンジャスレイヤーさんはアマクダリの目を掻い潜り無事にネオサイタマから無事に出る方法を何かご存じですか?」

「いくつか伝手を当たろう。先程の詫びだ」

「ありがとうございます。ではこちらに連絡してください。もしよろしければ連絡先を教えてもらえますか」

「…よかろう」

 

 ニンジャスレイヤーは名刺を渡す。その動作はやけに堂が入っており一般的なサラリーマンそのものだった。だが内心では葛藤が有ったようでスノーホワイトを襲ったことへの負い目が相当あり、それが後押しした。

 

「暗黒非合法探偵モリタ・イチロウ?」

 

 スノーホワイトは思わず読み上げる。何て響きが悪い字面だろう。まるでありとあらゆる犯罪をしている探偵のようだ。これでは渡された人の印象は最悪だ。訝しむようにニンジャスレイヤーの顔を見上げるが平然としていた。変わっている人だなと思いながらドラゴンナイトから貰った端末のアドレスを教えた。

 

「では失礼する。オタッシャデー」

 

 ニンジャスレイヤーは別れの挨拶を交わすと穴が天井部から出ていく。その瞬間ルーラを杖替わりにして畳に膝をつく。

 

「大丈夫ぽん!?」

「何とか…でも少し休ませて」

 

 過酷な戦いだった。全力でルーラを振るい全力で魔法を使った。疲労困憊だ。今では悪い意味で馴れてしまったが、悪い魔法少女に暴力を振るった後は纏わりつくような不快感が体の奥からせり上がってくる。

 今回は悪い魔法少女ですらない、只のニンジャだ。生き残るために殺すことも辞さなかった。不快感はさらにせり上がる。

 

「すみません…少し休ませてもらいます…あと、瓦礫は私が片付けますので」

 

 スノーホワイトは数少ない正気を保った者に喋りかける。辺りには瓦礫が散乱し、畳の何枚かは破損している。弁償はできないが後片づけぐらいはしなければ、それが魔法少女の務めだ。

 

◆◆◆

 

(((何たるウカツ!あのようなサンシタのジツにかかりおって!早く縊り殺せ!)))「黙れ、ナラク」ニンジャスレイヤーはニューロン内で響き渡る罵倒を切り捨てる。だが今回は全て己のウカツから招いた結果だ。インタビューしようと考えず即座に殺すべきだった。

 

ニンジャスレイヤーはメッセンジャーのニンジャソウルの残滓を辿りながら、他の事を考えていた。センパイを謀殺されたドラゴンナイト。恐らく敵を討つためにアマクダリに挑んでいるだろう。だが本懐を達する前に殺される。その結果が目に見えていたので忠告した。

 

だがその後は関与しない。復讐に身を焦がす感情は理解でき、自身が関与できる立場ではない。だがスノーホワイトなら友人として関与し、デスパレードな復讐を止められるかもしれない。全てはブッダのみが知る。ニンジャスレイヤーはスノーホワイト達のことを考えるのを止め、再びメッセンジャーのソウルの残滓を辿ることに集中した。

 




 このクロスSSを思いついた切っ掛けの1つがフジキドとスノーホワイトが戦ったらどうなるかという想像でした。
 そこから想像が膨らんでいき、この作品を書くことになりました。

 一応はプロットは考えていたのですが、フジキド対スノーホワイトまで書けるか不安でしたが読んでくださった皆様のおかげで無事にたどり着けました。
 もっと凄い戦いが書けたかもしれませんがこれが今の限界です。
 もしフジキド対スノーホワイトの戦いを書きたいけど、すでに書かれているから気が引けるという方が居ましたら、気にせず書いてください!筆者も他の方のフジキド対スノーホワイトの戦いが見たいです

 個人的な一つの山場を通過できましたが、気を抜かず終わりまで書き切れるように尽力します。

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