ニンジャスレイヤー・バーサス・マジカルガールハンター   作:ヘッズ

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第十一話 バース・オブ・ア・ニューエクステンス・バイ・マジカルヨクバリケイカク#4

◇芽田利香

 

―――─クズでカスなんだよ

 

 ブラッドイーターの言葉が脳内で何度も再生される。そうだクズでカスだ。戦いでは手も足も出ず、あしらわれ、自分の無能さをこれでもかと痛感させられた。

 途轍もなくショックだった。自分を支えていたプライドが粉々に砕かれ、病気の時のように無能であることに耐えられず死んでもいいとすら思った。だが体は無意識に動き逃走していた。そして今も痛みと無能である屈辱に耐えても逃げている。そこまでして生きたいのか?

 フォーリナーXは自問自答しながら逃げる。全力で走り店の中を突っ切り裏路地に出る。その時体が唐突に崩れ落ち壁にへたりこむ。フォーリナーXのダメージは重くいつ意識が途絶えてもおかしくない程だった。そして今限界を迎えた。変身は解かれ、芽田利香に戻る。

 手足は小枝のように細く、生気はまるで感じられない。随分とやせ細った体だ、思わず自嘲する。すぐに魔法少女に変身しようと試みるが全くできない。すると眩暈が起き体も寒い、きっとこの重金属酸性雨のせいだろう。

 元の世界でも外に出られず病室で生活しなければならないその体に有害な重金属酸性雨を浴びたらどうなるかは自明の理である。

 薄暗い路地裏で重金属酸性雨の有害物質によって野垂れ死ぬ、無能に相応しい末路だ。せめて無能な芽田利香ではなく、少しは優秀だったフォーリナーXとして死にたかった。芽田利香の意識は再び途絶えた。

 

――――

 

 お前は今からニンジャだ

 

 芽田利香は再び意識を取り戻す。何だ今の声は?幻聴か?もう一度聴覚に集中すると足音が聞こえる。その瞬間に誰が通り過ぎたのか分かった。ブラッドイーター、あいつが近くにいる、止めを刺しに来たのか?

 その時抱いた感情は恐怖ではなく怒りだった。実力の差をまざまざと見せつけられ、心をへし折られた。

 なのに闘争心と殺意が湧きそれに呼応するように力も湧いてくる。まるで生まれ変わったようだ。今ならやれる!立ち上がり無防備な背中に駆ける。貫手を作り心臓めがけて渾身の突きを叩き込む。

 

「イヤーッ!」

 

 無意識に叫んでいた。不意打ちする相手に自分の存在を知らせるような愚行、だがこれがしっくりきて最良のような気がした。

 

「グワーッ!」

 

 心臓への突きは寸前で躱され左わき腹を抉るにとどまった。すぐに次の攻撃をしなければ、脳の指令を出すが体は指令を無視して、服の袖を千切り口に巻き手を合わせて頭を下げる。悠長にしている暇はないと抗うが本能がそれを阻止した。

 

「ドーモ、ブラッドイーター=サン、フォーリナーXXです」

 

 

「ドーモ、ブラッドイーター=サン、フォーリナーXXです」ゴウランガ!何たる偶然か!芽田利香の体にニンジャソウルが憑依しニンジャとなったのだ!「ドーモ、フォーリナーXX=サン、ブラッドイーターです」「イヤーッ!」「イヤーッ!」アイサツからゼロコンマ5秒後、二人はお互いの顔面にパンチを打ち込み、お互い数インチで躱す。

 

「イヤーッ!」フォーリナーXXが躱された手で後頭部を掴み引き込んで膝蹴り!ブラッドイーターはブロック、「イヤーッ!」フォーリナーXXのエルボー!ブラッドイーターはこれもブロック。「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」ショートレンジの距離でフォーリナーXXはストームめいて攻める!

 

ニンジャ野伏力に感知してないアンブッシュへの動揺とダメージ、それはブラッドイーターを守勢に回らせた。だが歴戦の戦士であるブラッドイーターは防御しながらマインドセットし相手のカラテを分析する。「イヤッ!」攻撃の合間を縫ってショートアッパー、「イヤッ!」エルボー、「イヤーッ!」ヤリめいたサイドキックを叩き込む!

 

「ンアーッ!」CRUSHH!フォーリナーXXの体はゴミ置き場に叩き込まれる!青いポリバケツが粉砕されゴミが倒れこんだフォーリナーXXの頭上に降り注ぐ。フォーリナーXXはニュービーだ。ブラッドイーターは決断的にトドメを刺しにいく。こいつは分からせない、先ほどの失態をしないようにさっさと始末する。

 

ブラッドイーターは右手で貫手を作り力を込める、繰り出す技はインペイラー・ツキ、宿りしソウルの開祖ブラド・ニンジャの得意とする技である!タタミ2枚分まで間合いをつめるとフォーリナーXXは起き上がり反撃する。だがそれも予想しており、ブラッドイーターは全力でスプリントしスピードを上げる!

 

この急激な速度の変化に相手は対応できずヒサツワザが決まる。なんたるタクティクス!これがニュービーとの差なのか!?「イヤーッ!」ブラッドイーターの右手は心臓を……貫いてはいない!「グワーッ!」フォーリナーXXはコマめいて回転しインペイラー・ツキを回避し、回転を利用しバックスピンキックを叩き込む!

 

外した?ナンデ?ブラッドイーターのニューロンにクエスチョンが埋め尽くされる。これはフォーリナーXXのカジバ力であろうか?読者の方々にはブラッドイーターの脇腹をよく見ていただきたい!脇腹がくすんだ七色に染まっているではないか!フォーリナーXXに宿りしニンジャソウルはホロビ・ニンジャクランである。

 

ホロビ・ニンジャクランは生物に有害な毒を生成することができる。フォーリナーXXは最初のアンブッシュで無意識にジツを使っていた。そしてその毒がブラッドイーターを蝕みインペイラー・ツキを狂わせていた!

 

フォーリナーXXは振りかぶりボトルネックカットチョップの構えをとる。ここでトドメをさすつもりだ!「イヤーッ!」ブラッドイーターはインペイラー・ツキを心臓めがけて放つ!ニンジャの死因の四割はトドメのタイミングの読み違いである。故に慎重にしなければならないが、ニュービーほどトドメのタイミングを間違える。

 

「バカナーッ!」本日2度目のインペイラー・ツキは不発に終わる。フォーリナーXXはボトルネックカットチョップのモーションを止めインペイラー・ツキを掻い潜る!トドメのタイミングを間違えたのはブラッドイーターだ!攻撃を躱しそのまま片手タックルに移行する。

 

並のニンジャなら倒されないように踏ん張るだろう。だがブラッドイーターは攻撃を選んだ。狙うは無防備になった頸椎!ブラッドイーターは意識を繋ぎとめて頸椎にカワラ割りパンチを打ち込む!「グワーッ!」だがカワラ割りパンチが届く前にフォーリナーXXの突きが喉に刺さる!

 

ナムサン!暗黒カラテ技の一つヘル・ツキだ!だがフォーリナーXXはこの技を知らない。これは元の世界の格闘カートゥーンに登場した技だ、ニューロンに突如思い浮かび実践したのだった!ブラッドイーターは血を吐き崩れ落ちかける。フォーリナーXXはそのままテイクダウンしマウントポディションを取った。

 

「イヤーッ!」右パウンドパンチ!「グワーッ!」「イヤーッ!」左マウントパンチ!「グワーッ!」「イヤーッ!」右パウンドパンチ!「グワーッ!」「イヤーッ!」左マウントパンチ!「グワーッ!」「イヤーッ!」右パウンドパンチ!「グワーッ!」「イヤーッ!」左マウントパンチ!「グワーッ!」

 

 

「ワタシは!」「グワーッ!」「強いんだ!」「グワーッ!」「優秀!」「グワーッ!」「なんだ!」フォーリナーXXはオーガめいて叫びながらパウンドパンチを打ち込む。「サヨナラ!」ブラッドイーターは爆発四散!フォーリナーXXは爆発で吹き飛ばされ大の字になった。

 

アンブッシュが勝敗を分けた。あれを喰らわなければ、毒をもらうことなく最初のインペラー・ツキで勝負は決まっていた。地力で言えばブラッドイーターの方が圧倒的に上だった。だがニンジャのイクサはそんな単純な算数ではない!僅かなインシデントでピタゴラスイッチめいて変化する!それがニンジャのイクサである!

 

「キヒヒヒヒ!勝ったぞ!何がカスだ!何がクズだ!ワタシは無能じゃない!優秀なんだ!」フォーリナーXXは髑髏めいた月に向かって狂ったように笑い叫んだ。

 

 

◇フォーリナーXX

 

「やった!やったぞ!治ってる!キヒヒヒヒ!」

 

 ブラッドイーターとの戦いから翌日、フォーリナーXXは家主不在の部屋で狂喜乱舞した。人間の時に自分の人生を狂わせた国指定の難病、これによって自由も奪われ、我儘に生きるために必要な能力が根こそぎ奪われた。

 だが今はどうだ。重金属酸性雨をいくら浴びても体調は一向に悪化しない、完全に治っている。さらに身体能力は病気前どころか、魔法少女と変わらないほどだ。

 

 ニンジャソウルが憑依するリザレクション現象、それは様々なパターンがあるが憑依者が瀕死の重傷を負う等生命の危機に関わる場合が多いと言われている。そしてソウルが憑依した者は人間からニンジャの体に造り替わる。憑依者はその際に傷も治り、芽田利香も体が造り替わったことで病気も治っていた。

 

 やはり自分は強く優秀なのだ!フォーリナーXXは改めて自身の能力と才能を自画自賛する。そしてニンジャの体はフォーリナーXXにとって好ましいものだった。

 

 ニンジャは魔法少女と違って睡眠も食事も必要だった。ニンジャになる前は睡眠を必要せずその時間を趣味に使える魔法少女の体は便利だと思っていた。だが数年ぶりに睡眠をとって考えを改める。

 起きた時の爽やかさ、二度寝の際の微睡の心地よさ。それは魔法少女では決して味わえないものだった。そういえば病院生活では睡眠は数少ない娯楽であり快感だった事を思い出す。それに夢も時々見てそれも結構楽しかった。

 

 そして食事である。ニンジャは腹が減る。空腹は最大の調味料と言ったがまさにその通りだった。そこら辺の店で食べたおにぎりが体中に電撃が走るほど美味しかった。これに比べれば魔法少女の時に食べた高級料理など豚の餌である。ニンジャになってからは食事が楽しくてしょうがなかった。

 ニンジャは魔法少女と比べ分解能力が弱いせいで、酒に酔えることに気づいた。ほろ酔い状態の高揚感と心地よさは衝撃的だった。人は味を楽しむのではなく、酔うために酒を飲んでいるのだ。だが調子に乗って二日酔いになり、それを機に適量に飲むようになった。

 さらにニンジャには性欲がある。ネオカブキョウで性行為を行ったがこれも病みつきになりそうだ。魔法少女が不必要と切り捨てた三大欲求、これが人生を楽しませる最高のスパイスだ、欲求を取り戻せてよかった。フォーリナーXXは心底思っていた。

 

 だが不満な点もある。

 

 ニンジャは魔法少女と同等の戦闘力だ。決して上回っていない。ブラッドイーターの戦いも心底ムカつくが不覚を取る可能性はあった。魔法少女のスノーホワイトにやられそうになったように、未知のニンジャにやられる可能性は有る。

 魔法少女の時と今の姿は容姿が全く違う。これでスノーホワイトに捕まる可能性は無くなり、ブラッドイーターも始末したのでカミツキガメ・ヤクザクランの件で追われることはない。このまま大人しくしていれば問題ない。だがその考えを打ち消す。

 優秀で強い、だから我儘に自由に生きられるはずだ。しかしこれでは自分より優秀で強い者に怯えているではないか、これは本当の我儘と自由ではない!我儘を通せない今の現実、それはフォーリナーXXの精神をひどく苛立たせた。こういう時はやけ食いして酒飲んで風俗行くに限る。気持ちを切り替えて外に出ようとするが、ふと足が止まる。

 

「そういえば、今魔法少女になったらどうなるんだ?」

 

 ニンジャになってからは食事や睡眠や性行為を楽しむために一回も魔法少女に変身していなかった。今は変身する前はニンジャという全魔法少女の中でも特異な存在だ。噂では動物でも魔法少女になれるらしく、微妙に人間の魔法少女と違うらしい。ならニンジャが魔法少女になれば何かしらの変化が有るかもしれない。僅かばかしの期待を抱きながら魔法少女に変身した。

 

「何だこれは!?」

 

 魔法少女への変身は期待通りに、期待以上の変化が有った。ニンジャになる前は力の流れが一つとしたら、今は力の流れが二つでそれが混じり合っているようだった。しかも今のほうが力の流れが大きい。

 そしてリビングにあった姿見を見て驚く、服装は魔法少女の衣装だった。だが容姿が違っていた。右半分が金髪で碧眼、三つ編みにしても腰まで届くロングヘア―のフォーリナーX、左半分は黒髪黒目の芽田利香、フォーリナーXXの容姿だった。二つの容姿が正中線でくっきり別れている。幼少期に見たコントでセンターマンというキャラクターが居たがまさにそれだった。奇抜なファッションが目立つネオサイタマだが、その中でも浮きそうな珍妙ぶりだ。

 

「とりあえず、試すか」

 

 力の流れも違うから何かしら変化が有るはずだ。何より容姿が変わっただけとは思いたくない。まずは自身の魔法『色んな異世界に行けるよ』を試してみることにする。

 だがこの魔法には行く異世界は指定できない、一度行った異世界はもう一度行く事が出来ない、行った異世界で最低でも半年はいなければならないという三つの制約がある。まだネオサイタマに来て半年は経っていない。従来通りなら魔法を使えないはずだ。

 しかし力はどんどんと高まっていく。魔法を使用する時の感覚と同じだった。そして部屋から忽然と姿を消した。

 

 魔法が使えた!しかも使用時特有の吐き気も無い、自身の変化に少しばかり喜びを感じていた。そして辺りを見渡すと見事な青空と小麦色の草原が広がっていた。その光景に既視感を覚えた。どこかで見たことがある、脳内の記憶を掘り起こし検索すると答えが導き出された。

 ここは魔法少女になって初めて来た異世界だ!予想外の出来事に思わずノスタルジーを覚える。だがすぐに別の思考に移る。

 制約の一つである。行った異世界で最低でも半年はいなければならないは破られた。そして一度行った異世界はもう一度行く事が出来ないも破られた。ならば最後の制約、行く世界は指定できないも破れるかもしれない。

 脳内でネオサイタマと先ほどまで居た部屋をイメージする。すると先ほどのように力が高まっていく。そして視界には先ほどまで居た部屋に居た。

 

「ヒヒヒヒ!マジか!進化したぞ!やっぱりワタシは優秀なんだ!」

 

 先ほど以上の高笑いが響き渡る。この魔法はハズレではない!異世界の技術や能力を取り入れられる自分だけの特権!現にニンジャとなって病気を克服し、魔法少女としての力を高めた!この魔法こそ最高の魔法なのだ!

 

「これでこの世界からおさらば……」

 

 無意識に言おうとしたことを即座に抑え込む。ニンジャや魔法少女がいない世界で我儘に自由に暮らす。違う!自分は優秀なのだ、なぜニンジャや魔法少女を恐れ逃げなければならない。この変化にはまだまだ可能性がある、きっとニンジャと魔法少女を凌駕できる。

 

「次は戦闘力の確認だな」

 

そう奮い立たせるように呟くと部屋を出た。

 

◆◆◆

 

 

 タマリバーの水面には満月がハッキリと映っている。今日は珍しく晴れており月がハッキリと見えていた。オオヌギ地区のスクラップ置き場、そこでシャウトが響き渡る。

 

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

 

 一心不乱に拳や蹴りを繰り出しスクラップを破壊しながら自身を観察する。スピード、パワーは以前より明らかに上がっている。そして耐久力や反射神経や動体視力などの他の身体能力も上がっているはずだ。今ならブラッドイーターを楽に倒せるだろう。そして攻撃する時は叫んだほうが攻撃力は上がるようだ。

 フォーリナーXは手を休め深呼吸をする。戦闘力も格段に上がっている、これならニンジャでも魔法少女でも怖くない。満足げな笑みを浮かべながらスクラップ置き場を去ろうとする。だがその足は止まった。

 この程度で満足か?自分はもっと優秀だ、そして自分の魔法はもっと可能性があるはずだ。もっと強欲に力を求めるべきだ。絶対的な自信を取り戻しと肥大したプライドが更なる力を求める。他の何か有るか?脳内で様々な可能性を思案する。

 暫くしてニンジャになった時のことを思い出す。ニンジャの力は別の場所から与えられたような気がする。それは自分の世界で例えるなら霊界とかあの世と呼ばれるような場所だ。その時ある仮説を思いつく。

 

 あの世も異世界なのではないのか?

 

 今までは異世界はネオサイタマのように生物が住んでいる場所を異世界と認識していた。だがあの世のように魂のような霊的存在が住む世界が存在すれば、それは異世界ではないのか、今まで全く考えなかった仮説だ。

 昔なら考えたとしても行く場所を指定できないので行くことは不可能だ。だが今は進化し行こうとする異世界を指定できるようになった。ならばできるかもしれない。ニンジャソウルが憑依した感覚を脳内から掘り起こしながら、自分を魔法少女にしたジャージの魔法少女の言葉を思い出す。

 

 魔法少女は可能性の塊だ、できると思えば何だってできる。

 

 それならばできる。この魔法は可能性の塊で有り自分は優秀だから。フォーリナーXは自身の内にあるニンジャソウルに問いかける、するとうっすらと通った痕跡のようなものが感じ取れ、それをトレースする。すると膝から崩れ落ち地面に倒れ伏した。

 

◆◆◆

 

「ここが、あの世か?」フォーリナーXは辺りを見渡す。辺りは無限の地平線に黒色に緑の格子模様が描かれた地面、周囲は遥か先まで暗黒に染まっており、その黒さは夜とは違う異様な黒さだった。暗黒には時々緑色の流星群のようなものが落ちている。ここはコトダマ空間またはオヒガンと呼ばれる場所だ。

 

今度は自身を見ると01の粒子が人型になったような姿だった。手のひらを握ったり閉じたりしながら調子を確認する。「キヒヒヒ、三途の川はないみたいだな」どうやら仮説は正しかったようだ。自分の魔法は物理世界だけではなく精神世界にも行けるようだ。「あっちの世界で霊能力者になれそうだ」

 

これなら元の世界でもあの世があって、そこに人を連れて行けるかもしれない。自分に会いたい死者は居ないが他の人間は違うだろう。これは良いビジネスになるかもしれない。未来への展望に思いを拭けるがすぐに切り替える。「さて力の源はどこかな」感覚を研ぎ澄まし探索する。

 

すると遥か前方に黄金の立方体が見える。「ヒヒヒ……何だこれ?」フォーリナーXは笑みを浮かべるが明らかに引き攣っていた。これは自分が怖がっているのではない、憑依したニンジャソウルが恐怖している、名状しがたい恐怖がフォーリナーXを襲う、コワイ!

 

これはアンタッチャブル案件か?未知の恐怖が撤退という言葉を強制的に植え付ける。だが力を得るという欲と優秀であるというプライドが踏みとどまらせた。「スゥーハァー」深く息を吸って吐いて、論理肉体で顔面を叩いた。「こっちの言葉じゃシマッテコーゼだっけか?」フォーリナーXは己を鼓舞し黄金立方体に向かった。

 

しばらく進むと鳥居ゲートと階段が現れた。階段の先には黄金立方体、それらは遥か高く先まで存在していた。「ヒヒヒ、高い場所にはご利益があるってか」フォーリナーXはため息をつき階段を上がっていく。体感時間で24時間は経っているだろうか、だが一向に距離は変らない。だがニンジャソウルの怯えは増していた。

 

さらに24時間が経過する。周りを見ると銀の竜が暗黒の海を泳ぎ、巨大なフクスケに銀色のイカが絡み「おまみ」「強力わかもと」「電話王子」の非現実的な大きさのネオン看板が煌煌と輝く。「スゲエ景色」フォーリナーXは思わず苦笑する。何たる非現実的な光景か!

 

そしてニンジャソウルの怯えはさらに増す、魔法少女でなければ精神に変調をきたしているだろう。すると銀色のイカに突如黒い亀裂が入る。その亀裂からアリめいて大量の砂嵐の人型の何かが這い出てくる。コワイ!「0101010101#$%0101、ドドドドーモ、インクィジターです」

 

「ドーモ、インクィジター=サン、フォーリナーXXです」最大限の悪寒が駆け巡り吐き気がこみ上げる。だが本能がアイサツを強制させる。アイサツからゼロコンマ一秒後、全力で階段を降りろとニューロンが命令を送る。あれに関わってはならない、この空間ではどんな優秀な魔法少女でもニンジャでも勝てない。

 

だが自身の強欲さと自尊心が足を止め魔法を使う。フォーリナーXXの魔法の本質は世界と世界を繋げ、道を作り呼びかける、まず自身に宿ったソウルがあった黄金立方体との道を繋げ広げる。そして黄金立方体に呼びかけた。本来ならばこの階段を上るのが正攻法だろうが時間がない。

 

繋がった道から呼びかける。呼びかけは一瞬と言える時間だった。だがキンカクテンプル内の莫大な情報量と思念を受け、「アバーッ!」論理肉体から崩れ銀色の液体が目や鼻や耳から噴き出る!その中で2つのソウルを見つけ呼びかけることに成功した。だがこの2つを入れれば体が耐え切れない、瞬時に1つを拒絶する。

 

(((ワタシの元へ来い!)))その代りに少し小さい4つのソウルに呼びかける。キンカクテンプルから大きいソウル1つと少し小さいソウル4つのソウルが飛び出し体に纏わりつく。それを確認すると全力で階段を駆け下りる!この間ゼロコンマ2秒!

 

「「「「イヤーッ!」」」」インクィジターの体が波打つ、するとドリルめいて体を回転させフォーリナーXXに向かって行く!「イヤーッ!」フォーリナーXXは前転回避!そのままホイールめいて階段を転げ落ちる!

 

「ノガ#$6587サナ0101010101010101001」インクィジターはバイオクジラを狩る殺人マグロめいて追跡し跳ね上がったところをドリル攻撃!「イヤーッ!」フォーリナーXXは体を捻り回避!論理肉体は僅かに削り取られる、紙一重!そのままインクィジターを足場にして跳躍!そのまま距離を稼ぐ。

 

(((ワタシなら逃げられる!ワタシは優秀な魔法少女でニンジャだ!)))出口の見えない逃走劇、己を自己肯定し精神を鼓舞し続ける。だがインクィジターは執拗に追いかけケバブめいて論理肉体を削りとっていく「ンアーッ!」インクィジターの攻撃で論理肉体は削られ残りは頭部と右腕のみ!もはやこれまでか!感覚が泥めいて鈍化する。これはソーマトーリコールか?だがフォーリナーXXの目には諦めの色無し!

 

「イヤーッ!」フォーリナーXXは魔法を使用する!論理肉体から再び銀色の液体が溢れ出る!ネットワークは帯域が広いと通信速度が速くなるらしい、ならばオヒガンと自分の肉体への道を広げれば加速するはず!フォーリナーXXはニューロンが破壊される限界まで魔法を使い繋がる道を広げる!

 

その瞬間体が急加速し前方に進む、ニンジャソウルもフォーリナーXXにくっついていく。周りの景色は流星のように流れインクィジターとの距離がタタミ1枚分2枚分と徐々に離れていき、完全に視界から消える。暫く高速移動していると鳥居ゲートが見えてくる。それを通り過ぎると意識が途絶えた。

 

 

「アバババババーッ!」フォーリナーXは打ち上げられたマグロめいて体を痙攣させバタバタと跳ねる。目や鼻からは出血していた。「ハァ…ハァ…帰ってこられたのか?」フォーリナーXは血を拭き、自分の体の存在を確かめるようにゆっくりと立ち上がる。姿に変化が生じていた。

 

体の右半分は魔法少女の姿とコスチューム、左半分はエメラルド色のニンジャ装束にメンポが着いていた。そして内に潜むニンジャソウルと魔法少女の力が相互作用して、オヒガンに潜る前よりさらなるパワーを生み出しているのを感じていた。

 

「ヒヒヒヒヒ!成功だ!やった!やったぞ!」高笑いがスクラップ置き場に響き渡る。かつてネオサイタマを裏から支配していたニンジャ組織の首領ラオモト・カンは恐ろしい計画を実行した。ヨクバリ計画、ニンジャに複数のニンジャソウルを憑依させるという恐ろしい計画だった。

 

ラオモト・カンは莫大な資金を投資し、何人ものニンジャを実験台にすることで技術を確立し己の体に行わせた。普通のニンジャならば複数のソウルを憑依させれば発狂死してしまう。だがラオモトの強大なエゴが耐え、7つのソウルを宿すという唯一無二の存在になった。

 

そして7つのニンジャソウルを手にしたラオモトは己に匹敵する強者が生まれる事を良しとせず、研究の全廃棄を命令し、人工的に複数のソウルを憑依させる技術はこの世から消滅した。だがフォーリナーXの「異世界に行けるよ」という魔法がキンカクテンプルと己の体を繋げ、道を作りソウルを憑依させた。それはヨクバリ計画そのものだった。

 

普通のニンジャなら発狂死してしまう複数のニンジャソウル憑依に何故耐えられたのか?それは彼女が魔法少女だったからだ!ニンジャが魔法少女に変身する。それは交わる事が無かった異なる世界の異能の存在の融合である、そして特異な化学反応を起こし混じり合った!結果、ニンジャの力に魔法少女の力が加わり複数のソウル憑依に耐えきったのだ!

 

ゴウランガ!何たる偶然!その偶然はネオサイタマで生まれた禁忌のロストテクノロジーを再現してしまったのだ!「ヒヒヒヒ!ワタシはもう魔法少女のフォーリナーXでも、ニンジャのフォーリナーXXでもない。それを超越した存在!ニンジャ魔法少女フォーリナーXXXだ!」

 

ゴウランガ!ゴウランガ!ゴウランガ!魔法少女とニンジャは本来なら交わることは無かった!だがフォーリナーXは何万とある異世界の中でネオサイタマに転移し、芽田利香が死にかけた際にニンジャソウルが憑依した結果ニンジャ魔法少女は誕生した!これはもはや天文学的確率!ブッダよ!これは貴方の意志なのですか!

 

「さあ!この力で何して遊ぼうか!」フォーリナーXXXは親に玩具を与えられた子供のように無邪気に楽し気に笑った。そしてあるアイディアを思いつく。自分に屈辱を与えたブラッドイーター、そしてアマクダリという組織に属している事を匂わせることを言った。ならば連帯責任だ!アマクダリを壊滅させる。

 

「キヒヒヒ、すぐに潰れるなよアマクダリ」フォーリナーXXXはニューロンでアマクダリ壊滅計画を立て始まる。その様子を髑髏めいた月は見下ろし「インガオホー」と呟いた。

 

 

◆◆◆

 

 

「どうなっている?」極秘会議スペース、そこで高級ソファーに尊大に座り葉巻をふかす紫色のスーツ上下ハーフの少年がいた。少年はヘイキンテキを保っているつもりだが青筋が立ち言葉にはキリングオーラが籠り、レッサーヤクザなら失禁してしまうほどの圧力があった。

 

彼の名はラオモト・チバ、ネコソギファンドCEOにしてネオサイタマを暗躍するニンジャ組織アマクダリセクトの首領である。「まだ」チバの問いに褐色の白乳色のスーツを着た容姿端麗の男は端的に答える。彼の名はアガメムノン、チバの執事でありアマクダリセクトの実質的支配者である。

 

「まだだと!」チバはガラスの灰皿をアガメムノンに投げつける。アガメムノンは顔を動かし灰皿を避けアルカイックスマイルを浮かべる。その笑顔はチバの怒りを増長させる。「もう10人は殺されたんだぞ!」チバはコマンドグンバイを操作しモニターに画像を映す。その画像にはニンジャの生首と「アマクダリ潰す」と赤色で荒々しく地面に書かれていた。

 

「関連企業やヤクザクランが次々と襲われ、現場に行ったアマクダリニンジャも殺された!こいつはアマクダリの敵だ!早くアクシズやスパルタカスを投入して殺せ!」チバは机を叩きつけ叫びアガメムノンを睨みつける。その暴君めいた形相を向けられながら平然と答える。

 

「アクシズやスパルタカスはニンジャスレイヤーに備えた戦力です。それに襲われた組織やニンジャは弱小衛星組織の者です。まだそこまで注力しなくても問題ございません」「カス札なんて問題ない!これは面子の問題なんだ!」アガメムノンは手で制す。

 

「チバ様、もっと大局を見ましょう。メンツという古い考えで時間を割く余裕はございません」アガメムノンの目に稲妻めいたパルスが走る。それを見てチバは言葉を飲み込む。「ふん!だがこれ以上被害が出たら殺せ!」「はい、手配いたします」アガメムノンは深々とオジギし会議室から退出する。

 

「クソ!」チバは一人だけの会議室で吐き捨てる。ニンジャスレイヤーに謎の敵対者、アマクダリに楯突くムシめ!ヤクザミームを受け継いだチバにとって二人は抹殺対象だった。だが組織を動かせない。その歯がゆさに机に拳を叩きつけた。

 

 

 

◇フォーリナーXX

 

 ここ最近は毎日が楽しい。

 

 ヤクザ事務所を襲って金品を強奪しアマクダリを引き釣り出し、襲い掛かるヤクザのニンジャやアマクダリのニンジャを殺す。その後にご飯を食べる。運動によって腹が減っているだけあって一段と美味しい。他にはゲーセンに行ったりマンガを読んだり、キャバクラに行ったり。これがリア充というものなのかもしれない。

 ゲームやマンガやアニメは好きだがそればかりだと飽きる。そんな時に食事と酒の楽しみを覚え、アマクダリを壊滅させるという明確な目標ができた。やはり目標が有ると人生に張りが出てくる。幸いにもアマクダリは強大で中々壊滅するにいたらない。楽しい事は長くしたい。

 

「さて何を食べるかな」

 

 フォーリナーXXはアマクダリニンジャを殺した後、ヤカタバンナ・ストリートを闊歩する。今はニンジャ魔法少女フォーリナーXXXではなく、変身を解いてニンジャのフォーリナーXXであり、程よく空腹であった。

 このストリートは飲み屋街だが昼は飲食店としており、学生やサラリマンが店に入っていく。営業しているので食事には困らない。カレー、テンプラ、スキヤキ、スシ等多くの店があり少しばかり目移りする。

 ここ最近は奪った金で高級店に行っていたが、ふと大衆向けの料理が食べたくなり足を運んでいた。伝説的な料理人が高級料理店を辞め、大衆料理店を開く。マンガやドラマではある展開だが、そんな感じの隠れた名店があるかもしれない。僅かばかり期待を抱いていた。

 フォーリナーXXはストリートを歩きながら店の一つ一つを吟味する。料理を食べる前に店の実力を判断することはニンジャ魔法少女になった今でもできない。

 だからギャンブル要素が発生し美味しい店だった時は嬉しさも大きい。左右をキョロキョロ見渡すフォーリナーXXの足が止まる。ワザ・ズシと店名が書かれている。店構えから何となく隠れた名店感を醸し出しており惹かれるものがあった。

 

「ここにするか」

 

 店内に入ると老人と若い女性がいらっしゃいませと声をかける。あの老人の職人はいかにも凄腕の寿司職人だった風のオーラがある。これは当たりかもしれない。少し胸を躍らせながらカウンターに座る。

 

「オーガニックのお任せで」

 

 フォーリナーXXは挑発的な目線を向ける。インプットされた知識でこれは店側にとって「店の実力をみてやる」という品定めを意味しており、挑戦的言動でもあるということは知っていた。その言葉を聞いた瞬間に老人の雰囲気が変わる。さあお手並み拝見だ。

 

「ヘイ、スズキです」

 

 早速一品目が出される。前に行った高級寿司屋ではいきなり大トロが出てきた。昔読んだ寿司マンガで最初はスズキなど味が薄いもの出すと書いてあったのを思い出す。食べてみるとシャリが口の中に絶妙にほどける。こんな体験初めてだ。

 それから老人の職人は寿司を握り続ける。どのネタもフォーリナーXXを満足させるもので特にマグロは絶品だった。さらに寿司を出すタイミングが絶妙だ。丁度食べたいなと思った時に出される。これが匠の技か。締めのカッパ巻きを食べ満足げに息を吐く。

 

「美味かった。やるなジジイ。お前もしっかりこのジジイの元で腕を磨けよ」

 

 フォーリナーXXは素直に賞賛の言葉を述べる。ジジイ呼ばわりはネオサイタマにおいてかなり失礼なのだが、老人の職人は咎めることなく嬉しそうに笑みを浮かべた。女性職人はぎこちない笑顔を浮かべた。

 

「ザッケンナコラー!ハエが入ってんぞコラー!」

 

 後方のテーブル席からヤクザスーツの二人組が怒声をあげる。ヤクザがいちゃもんをつけて金をせびりにきたか、フォーリナーXXは即座に判断した。

 このジジイがそんなミスをするわけがない。フォーリナーXXは人間時代では好きなものを食べられず、魔法少女時代では空腹にはならず食事本来の素晴らしさを味わえなかったので、食に携わる人間には好感を持っていた。

 そしてあのヤクザはジジイを侮辱し上手い食事を食べた幸福感を乱した。よし殺そう。フォーリナーXXから殺気が膨れ上がる。

 

「オイ!待ってくれ」

 

 行動に移そうとした瞬間、若い女性の職人に声を掛けられる。

 

「ドーモ、はじめまして、エーリアス・ディクタスです」

「ドーモ、エーリアス・ディクタス=サン、フォーリナーXXです」

 

 相手がアイサツしてきたので、本能的にアイサツをかわした。

 

「落ち着いてくれ、でないと周りの客がな」

 

 エーリアスは察しろとばかりに目線を送る。周りを見ればヤクザ達は勿論、他の客もニンジャナンデ!?とうわ言のように言いながら泡を吹いている。そういえばヤクザもこんな症状を見せていた。これでは完全に営業妨害だ。

 

「また来る」

 

 フォーリナーXXは魔法の袋から札束をカウンターに置きヤクザ二人の首根っこを掴みながら店を出る。これで迷惑料になっただろう。これで出禁にならないはずだ。折角の当たり店を出禁にはなりたくない。出禁になっても強引に食事を出させることはできるが、無理やり握らせれば味が落ちる。

 全てはこのヤクザのせいだ。こいつらが所属するヤクザは壊滅させる。フォーリナーXXはインタビューをするために人気のない路地裏に向かった

 

バース・オブ・ア・ニューエクステンス・バイ・マジカルヨクバリケイカク 終




魔法少女育成計画で出てくる魔法少女は「~をするよ」という魔法を使えます。

ふわっとした魔法紹介ですが、そこから過大解釈して思わぬ使い方やえげつない使い方をしており、新しい魔法が出てくるたびにそう解釈するかと膝を打っていました。そして折角魔法少女を出しているのだから筆者もやってみようと考えました。

「異世界に行けるよ」という魔法を過大解釈しようと結果、オヒガンは異世界という設定を思いつき、そこからニンジャソウルの任意憑依やニンジャ魔法少女の設定を思いつきました。

正直とんでも設定かと思いましたが、二次創作だし思い切ってやってみようと思いました(笑)

作中ではフォーリナーXやフォーリナーXXやフォーリナーXXXなと似たような名前が出て、筆者もどっちがどっちだっけと迷う事も有るので、確認用として表を作りたいと思います

      
フォーリナーX  魔法少女  

容姿 金髪碧眼、コスチュームは黒のフラメンコドレスに鍔が広い魔法使いが被るような帽子

イメージ画像
【挿絵表示】
 画像の服装は適当です

魔法 『異世界に行けるよ』 行く異世界は指定できない、一度行った異世界はもう一度行く事が出来ない、行った異世界で最低でも半年はいなければならないという三つの制約有り。

ステータス
身体能力2 ♥♥
コミュ力2 ♥♥
魔法のレア度数4♥♥♥♥
経験1(魔法の力を引き出し使いこなしているか)♥
メンタル1 ♥
調子乗っている4 ♥♥♥♥

フォーリナーXX ニンジャ 
ニンジャソウル:ホロビ・ニンジャ・クランのグレーターソウル
身長:158cm
外見特徴:黒髪黒目、髪はロングヘア―、容姿は人間の芽田利香の姿。ニンジャ装束の生成はできない 


【挿絵表示】

芽田利香のイメージ
この挿絵から目元の隈をとり血色を良くしたのがフォーリナーXXのイメージです

画像はPicrewの「ななめーかー」を使用して作成しました。
https://picrew.me/image_maker/41329


フォーリナーXXX ニンジャ魔法少女
ニンジャソウル:魔法を使い複数のニンジャソウルを憑依。アーチソウル1つ、グレーターソウル4つ。ホロビ・ニンジャ・クランのグレーターソウル。計6つ 
身長:158cm
外見特徴:右半身が金髪碧眼、魔法少女のコスチューム。左半身が黒髪黒目エメラルド色の
ニンジャ装束にメンポ
右半身がフォーリナーXの容姿、左半身がフォーリナーXXの容姿

魔法 『異世界に行けるよ』三つの制約は解除。本人が異世界だと思えばどこでも行ける

ステータス
身体能力5 ♥♥♥♥♥
コミュ力2 ♥♥
魔法のレア度数4♥♥♥♥
経験4(魔法の力を引き出し使いこなしているか)♥♥♥♥
メンタル3 ♥♥♥
調子乗っている5 ♥♥♥♥♥




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