ニンジャスレイヤー・バーサス・マジカルガールハンター   作:ヘッズ

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第九話 だいすき ずっと またね#2

アラレはフスマを開け教室に入った瞬間違和感を覚える。教室の空気が違う、何かが起こったのか?教室内におけるゴシップやクラスメイトの人間関係については常に気を張り巡らし把握を怠らいようにつとめ、クラス内の出来事については把握している自負がある。

 

その自分が知らない事が起こった。これをきっかけにクラス内の立場が危うくなる可能性がある、すぐに状況を把握しなければ。アラレは近くにいるクラスメイトに声をかける。相手は同じ上層グループにいる者だ、世間話から切り出し何が起こっているのかをさり気なく聞く。

 

「オハヨウ!今日は珍しく晴れて……」アラレは思わず言葉を詰まらし呆然と立ち尽くす。ALAS!何という事だ!アラレの机の上にはバイオ白菊が置かれている!読者の中にネオサイタマで学園生活を送った方がいるのであれば意味を理解し、恐怖で震えるだろう。これは符丁だ。白菊を置かれている者にムラハチを行う、という意味が込められているのだ!

 

アラレの呼吸は乱れ思わず膝を床につく。ムラハチとは社会的リンチであり、どのコミュニティーでも行われる。社会人でもムラハチされた者は大概の者は心が病み辞職していく。それを心身共に未熟なティーンエイジャーがムラハチされれば、さらなるダメージを負うのは必至である!

 

その様子を昨日まで談話などしていた同じスクールカースト階層の生徒達がクスクスと嘲笑を向け、下位の階層の生徒が哀れみと自分がターゲットにならなくて良かったという安堵の表情を向ける。アラレはフラフラとして足取りで机に向かう。さらに机には「淫乱」「売女」「ぶりっ娘」と油性のマジックで書きなぐられていた。

 

何たる思わず目を背けたくなるような侮辱的文言だろうか!これはネオサイタマにおける女性への罵倒の一つだ!ヒドイ!アラレはハンカチを取り出し机に書かれている文字を消そうとする。何故こうなってしまった?何をどこで間違えた?

 

立ち回りには十二分に気をつけていた。学園生活では一つのミスが自身の凋落を招く、そうならないように周囲の様子をつぶさに観察し最適な行動を取ってきた。その日々は神経をすり減らし苦痛だった。だがそれでもスクールカースト上位層に居続ける為には必要なことだった。

 

しかし努力は虚しく、ムラハチする立場に落ちてしまう。明確なミスをしたならまだ納得できる。しかしこれといったミスは何一つしていないのにムラハチにされる。あまりにも理不尽すぎる!せめて理由を知りたかったが聞いたとしても誰一人答えてくれないだろう。堕ちた者はムラハチを受けるしかない。アラレは悔しさと悲しさで涙を流すのを耐える。

 

アラレへのムラハチは粛々と進んでいった。だが自身が体験しているムラハチは知っているものとは異なっていた。ムラハチとは社会的リンチであり、無視陰口等で心を傷つけるような陰湿なリンチを行うと思っていた。だが今はそれらに加え身体的危害も及び、腹部など衣服で隠れている箇所に打撲や裂傷や火傷の傷跡が多く残っている。

 

普通のムラハチを受けるのなら納得できるが、暴行されるほどシツレイを働いた記憶は全く無い。理不尽さに怒りを燃やすが、怒りを燃やしたところで現状が変わることはない。ムラハチは巧妙に隠蔽され、もしムラハチが行われていることを周囲に告げ庇おうとすればムラハチの対象になってしまう。故に誰一人アラレに救いの手を差し伸べない。

 

教師ですらそうだ。ムラハチはその者が奥ゆかしくない行動を取った事で行われているという自己責任論が強く、仮にムラハチが行われている事が発覚すればムラハチを起こしてしまったという監督責任が問われ、教師の給与が下がってしまう。そして日々の過剰な労働とモンスターペアレントと呼ばれるクレーマーめいた保護者の対応で心は摩耗している。

 

そのメンタルは生徒の苦しみより自身の安寧を優先し、面倒ごとを起こすなとムラハチされた生徒をバイオネズミ駆除業者めいた冷酷な目で見つめ、救いを求める手を跳ねのける。ナムサン!何たる教育現場の腐敗!これもマッポーの一側面とでも言うのですか!?

 

ムラハチによってアラレの心と体は傷つき疲弊していく。学校での生活はまさに地獄だった。この地獄から逃げ出したいと何度も願ったがそれは不可能だった。学校を転校し環境をリセットしようとしても、転校先でムラハチされた過去が露見され同じくムラハチにあってしまう。

 

学校に行かず不登校になったとしても世間の目は厳しく、社会不適合者の烙印を押され親すら責められてしまう。それはアラレの本意ではない。どうすることも出来ない袋小路、それがムラハチだ。

 

アラレは学校の授業が終わると教室を逃げるように退出し学校から出ていく。以前はクラブ活動に勤しんでいたが、クラブでもムラハチされているので参加していない。幸いクラブ活動をしなくても社会的名誉はそこまで落ちないので問題ない。アラレは当てもなく歩き始める。

 

暫く歩くと前方に建設現場が見える。高さは4階から5階ぐらいだろうか、鉄骨がむき出しになっており、作業用の骨組みが組まれており落下防止用かネットも張られている。アラレは何気なく現場の周りを歩く。周囲には侵入防止用にバリケードが設けられ入れそうにない。するとダイヤル錠で鍵をかけられている扉を発見する。

 

アラレは何となく扉に向かい思いついた数字を回し開錠を試みる。だが何回やっても開錠できずこれを最後にとダイヤルを回す。4989、ネオサイタマにおいて最も不吉な数字列であり、アラレの心境も表現している数字でもあった。

 

するとガチャンという音ともに鍵は外れ扉が開く、「この数字で開いちゃうんだ」アラレは虚無的に呟きながら現場に入る。中には鉄骨が積み重なりそれを運ぶ重機も置かれていた。アラレは重機に向かい歩きはじると運転席に座りギアやアクセルを踏むなどしてやたらめったらと操縦し始める。だが重機はオブツダンめいて動かない。

 

「それはそうか」予想通りと言わんばかりに呟くと運転席から降り、骨組みに向かって行く。カンカンと鉄製の階段を叩く音が響き渡る。その音は虚しくまるで自分の心境を表しているようだ。「今日ぐらい晴れてればいいのに」屋上につくとアラレは太陽を覆う重金属酸性雨雲を見上げながら笑う。それは酷く虚無的だった。

 

アラレは淀みない足取りで歩き始める。目標は屋上の淵だ、4989という不吉な数字で鍵が開いたときは運命めいたものを感じた。最初に重機を見つけた時にニューロンに浮かんだのは重機に乗り込み校舎を破壊し、クラスメイトをネギトロにする映像だった。だが重機は動かないのでその計画は変更する。

 

ムラハチによって将来は閉ざされ地獄のような日々が訪れる毎日、その日々から開放される方法は現世から逃げることしか考えられなかった。アラレは数秒ほど立ち止まった後、屋上の淵に一歩ずつ歩みを進めていく。理不尽にムラハチされた怒りと反抗心は有ったが、ムラハチの日々でそれらの心は挫かれストレスへの許容量は限界を超えていた。

 

死ねば楽になれる。この地獄から抜け出される。自殺した者は地獄に行くと言われているが此処よりかはマシだろう。だが再び足が止まる。ニンポ少女シロコ、IRC上で噂になっている存在だ。困っている人の前にどこからとも無く現れて助けてくれるニンポ少女のような少女。

 

目撃証言が多数あるがどうせ面白半分でどこぞの誰かがでっち上げた与太話だろう。もしシロコが居れば助けてくれるかもしれない。アラレは妄想を打ち消すように頭を左右に振り歩みを進める。そんな者は存在しない、この苦しみを消せるのは自分しかいない。命を絶つ事で苦しみから解放される。

 

オオ!ブッダよ!ネオサイタマが生んだ悪しき風習により身も心も傷つけられた無辜な少女は命を捨ててしまうのですか!?貴方は寝ているのですか!!

 

だがその歩みは止まる。自分の意志で止めたのではない、誰かに止められたのだ。手首には別の体温が伝わってくる。誰かが握っているのだ。後ろを振り向くと白いセーラー服のような服を着たピンク色の髪の少女が立っていた。

 

 

◇スノーホワイト

 

 

 自分の世界でもこのような場面に遭遇した事は何度か有る。自殺を止めるのは人道的にも魔法少女的にも正しいだろう。だが自殺する人には当人しか分からない問題も有り、このまま責め苦が続くなら安楽死のように死なせるのが良い場合があるかも知れない。だが屋上に居る少女から【死にたくなくて困る】という声がはっきりと聞こえてきた。ならば止める。生きたいと願う少女を自殺させるのは人として魔法少女としてありえない。ビル付近に居たスノーホワイトは瞬く間にビルの屋上に駆け上がりアラレの手首を掴み動きを止めた。

 

 アラレは困惑の表情を浮かべた後、徐に呟いた。

 

「ニンポ少女のシロコ?」

 

 スノーホワイトは食事も睡眠も排泄も必要しないという魔法少女の特性を最大限使い、文字通り24時間不眠不休で行動していた。主にフォーリナーXの探索に時間を費やしていたが魔法少女の本分でもある人助けも平行して行っていた。

 落し物探しからヤクザ相手の大立ち回り、その活動はIRC上で噂になり拡散され、その中でスノーホワイトは人々を助けてくれるニンポ少女のシロコというキャラクター付けをされ都市伝説のキャラクターとして広まっていた。

 

 スノーホワイトは静かに頷く、するとアラレは関を切ったように泣き始めた。

 

「助けて!助けてよシロコ!」

 

 アラレの泣き声は周囲に響き渡る。スノーホワイトはその様子を黙って見つめた。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

「それで急にムラハチされて……それだけじゃなくて……殴られたり叩かれたりして」

……」

 

 アラレは一頻り泣いた後徐に悩みを語り始めた。自殺を助けて、「はい、さようなら」とその場から立ち去るわけにはいかず、スノーホワイトはアラレの話を聞くこととなった。その中で色々な話を聞かされた。

 アラレはドラゴンナイトと同じ中学校だと言う事、そしてムラハチ、自分の世界で言うイジメにあっている。

 

 スノーホワイトは同世代の人間より様々な体験をしてきた。知人の死、生死をかけた魔法少女選抜試験、魔法少女になってからの暴力沙汰、普通の人間では経験できないような事を何度も経験してきた。そんなスノーホワイトでも言葉に詰まる。

 イジメの問題は自分の世界でも大きな問題になっている。イジメによって少なくない生徒の人生が狂わされ、命を絶ってしまうという悲しい現実が存在する。イジメを失くし、イジメにあった生徒の心を癒そうと教師やカウンセラーや教育機関の人間が日夜努力をし続けている。この難問はスノーホワイトには荷が重い。

 スノーホワイトは一般教養程度の助言と対策案を出したが、それはアラレには効果的ではなかった。困っている人を助けてくれるシロコでも自分は助けてくれないのか、アラレから落胆の感情が見て取れ二人の間に重い空気が立ち込める。

 

「クラスの中でマエダイラさんを助けたいと思っている人が居るかもしれない、友達とかに助けてと声をあげれば助けてくれるかもしれないよ」

 

 スノーホワイトは思ったことをそのまま口に出す。頭にあったのはネオサイタマで初めて出会ったコバヤシ・チャコだった。

 彼女は学生時代にムラハチされている現場を目撃し、一度は保身の為に見捨てたが、勇気を振り絞ってムラハチされている生徒を庇った。そういう善良な生徒もおり、アラレのSOSに立ち上がるかもしれない。むしろ立ち上がる生徒が居てほしいという願望もあった。

 その言葉に思い当たる節が有ったのかアラレはブツブツと独り言を呟き逡巡する様子を見せる。

 

「もう少しだけ頑張ってみる。話を聞いてくれてありがとうシロコ=サン」

 

 アラレは勢い良く立ち上がり一礼し足場の階段を下りていく、スノーホワイトはその様子をただ見送った。とりあえず思い留まってくれたことに胸をなでおろす。だが油断はできない、ドラゴンナイトと同じ学校なので調べてもらって、事と場合によっては介入し最悪暴力に訴えることも視野に入れなければならない。

 

 魔法少女は不眠不休で活動でき圧倒的な身体能力を持っている。その能力で多くの困っている人を助け、人々に害となる中東のテロ組織も壊滅に追い込んだ。だができない事も多くある。

 

 今のムラハチのように人の心に関わる問題、これは魔法少女の特性も身体能力も必要ない、必要なのは経験と知識である。できない事はできないと心の中で謝りながら割り切ってきた、だができることも増やさなければならない。

 スノーホワイトの耳に別の困った声が聞こえてくる。アラレを一瞥すると飛び上がり移動し始めた。

 

 

◇マエダイラ・アラレ

 

 今日もムラハチが始まる。アラレの教室に向かう足取りは枷を嵌められたように重い、だが行かないという選択肢は存在せず、それを選択したら社会不適合者の烙印が押され、ムラハチと同じように社会的名誉は失われる。

 昨日はファンタジーのような存在だと思っていたシロコに会い励まされ自殺を思いとどまった。だが状況は全く変わっていない。ムラハチされるという終わりのないディフェンスを強いられ続ける。まさに地獄だ。何でこんな目に合わなければならないと何百回とブッダに怨嗟の言葉と救いを求めたが、特に何も起こらない。

 

 教室の扉を開けると会話を楽しんでいた生徒達の視線がアラレに向けられまた其々の会話が始まる。あの視線はムラハチにあっている事に対する哀れみと自分では無かったという安堵の視線だ。そんな事で幸せを感じられるなんておめでたい人生だ。クラスメイト達への罵倒を浮かべながら席に向かっていく。その際にフガシと一瞬目が合い、瞬間昨日のシロコの言葉を思い出す。

 

―――友達とかに助けを呼べば助けてくれるかもしれない

 

 だが今更そんなことができようか、フガシとは友達だった。そう過去形の話だ。

 

 入学前に親から言われたことはスクールカーストの上位に居続けろという事だった。

 学校という環境は社会に出る前の予備演習場みたいなものであり、そこで力が上な者を見極めその傘下に入る。そうすれば教師の心証も良くなって進学も有利になり、コネクションを築けば今後の人生にプラスになると力説された。

 父親も学生時代は特にそういった事を気にせず、会社に入っても学生時代にその技術を養わなかったせいで、上司などに媚を売るのが上手くなく出世が大幅に遅れてしまい、今でもそれを悔やんでいる。母も同じように媚を売るのが苦手で結婚する前は会社の人間関係で苦労したらしい。娘にはそういった思いを味わってほしくないという親心だろう。

 何故小学校の時に言わなかっただろうと思ったが、今なら分かる。スクールカーストを気にしながら生活するのは精神を疲弊させる。小学校の時ぐらいは気にすることなく生活を送ってくれという親心だったのだろう。

 

 アラレは親の意見に反対した。もしそのような生活をすることになればフガシと疎遠になる。感覚的にフガシはスクールカーストの下層に属することを認識していた。アラレとフガシが仲良くできたのは小学校というコミュニティーがスクールカーストをそこまで意識しなくてもよい場所だからだ。

 フガシとは離れたくない仲良くしたい。アラレはアカツキ・ジュニアハイスクールに入学した当初、スクールカーストで上層に入ることを放棄しフガシと一緒に帰っていた。そのことを知った両親は烈火のごとく怒った。

 

 下層の者と付き合うな!上層の者に取り入り上層に入り込み維持し続けろ!

 

 アラレは当然のごとく反抗した。友達と一緒にいるのに理由はいらない、フガシと一緒に居て何が悪い。そう反論した後に待っていたのは恐ろしいまでの折檻だった。食事抜き、体罰、知られれば虐待と認定されるような行為だった。その折檻にアラレの心は屈する。

 

 それ以降はフガシとは距離を置きスクールカーストの上層に居続けることに全てを費やした。そして同じクラスになっても心の壁を作り関係を断ち切った。

 友達を捨ててスクールカーストに執着した結果がこれだ。とんだ笑い話である。

 

 アラレは自分のためにフガシを切り捨てた。そんなことをして今更友達面をして助けを求めるのか。それはあまりにも虫が良すぎる。何よりフガシは自分を恨んでいる。仮に助けを求めても手を差し伸べてくれるわけがない。フガシから視線を反らし自分の席に向かう。そこにはいつも通り罵詈雑言が書かれていた。

 

「すごいバカ」「アホ」「お前のかあちゃんでべそ」

 

 口を覆いたくなるような悪口に最初は深く心を傷つけられたが心を鈍化させ強引に慣れさせた。だがもうアラレの心の許容量は限界だった。

 

「ウッ……ウッ……ウッ」

 

 アラレは机に突っ伏す顔を隠すが嗚咽が漏れるのは止められなかった。理不尽なムラハチへの抵抗の意志としてクラスメイトの前では絶対に泣かないと誓い、昨日までは実践できていた。だがもう抵抗の意志は挫けていた。そんな姿にクラスメイト達は嘲笑の笑みを浮かべた。

 

―――イイカゲンニシロ!

 

 教室に耳を塞ぎたくなるような大声が響き渡る。クラスメイト達は驚きで体を硬直させ、声の発生源に向けて視線を向けた。

 その発生源はフガシだった。大人しいフガシが出したとは思えない大声にクラス内はざわついていた。するとフガシは教室を出て一分後に戻ってくる。その手には濡れた雑巾が握られ、アラレの机に近づくと書かれている罵詈雑言を消し始めた。その行動に対しクラスメイト達はさらに驚愕しざわつく。

 

「センジョウメ=サン!駄目だよそんなことしちゃ!」

 

 アラレはフガシの手首を握り清掃する手を止めようとする。ムラハチされている者に手を差し伸べる者はまたムラハチされる。それもムラハチの暗黙のルールだ。机の落書きを消すという明確な行為をしてしまった以上ムラハチは避けられない。それを分かっていながら反射的に止めようとした。

 

 フガシはアラレに向かって涙を浮かべながら優しく微笑みながら呟いた。

 

「ごめんねアーちゃん。今まで何もしなくて、もう一人にしないから」

「何で!何であたしを助けるの!?センジョウメ=サンを見捨てたんだよ!」

「だってアーちゃんが助けてって目で言っていたから、それに私は今でも友達だと思っているから」

 

 その言葉を聞きアラレの目からさらに涙が溢れ出す。自分の欲のために切り捨てたのにフガシは友達と言ってくれた。

 もう切り捨てない!もう手放さない!親の言うことなどファックオフだ!例え上流に一生上がれなくてもかまわない!フガシという友人と一生付き合っていく。教室にはアラレの嗚咽と机を磨く音が響き渡っていた

 


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