そん、ごはく。孫 悟白っていいます。   作:鯱の助

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二年ぶりです。
久々に書いている途中に気になる小説を見つけて読んで、そして文字がガタガタ動いたりする機能がある事を知り、ハーメルンすげー!って思いました。作文?

超編を見たい、こんな繋ぎなら続けられるんじゃないか
等のコメントがあり、それを見返しては凄いなぁ、見てくれてるんだなぁ、嬉しいなぁとしみじみ感じました。
わたくしめのアニメ沿いの小説に目をとめて興味を持って、見てくれて。
そして飽きては稀に戻ってくる放浪息子の様なものなのに…いやはや感謝や嬉しい気持ちが沸いてきます。
ただ…そうですね、超はなんか違うなあ等と感じて目を通していない為超は…どうですかね…

いやでも気になる〜…序盤の感じとかが受け付けなくて進めないだけなんですけどね

思うけどGT最終話でアップルウォッチっぽいの出てるのすごない?
では最後に GT大好きだー!!!


未来への期待 別れと出逢い。

 決勝戦を見終え、観客がゾロゾロと帰り口に流れていくのを遠目に見ながら横でぶうたれる悟空に笑みをこぼす。

「仕方ねーだろ?帰って来いって言われてるんだから帰らねぇと」

「もうちっと他も見てぇよ〜、ほんとにダメなんか?」

『駄目ったら駄目だ!帰って来ーい!』

「ちぇ、ケチだなあ」

一般人の目に入らない高所で浮きながら寝転がる悟空から目を離し、真下で仲良く歩いている4人を見る。

どうやらベジータJrの親は来ていないのか途中で帰ったのか、一人で帰路につくらしい。帰り道が分かれるまでは一緒に行く事にしたのか、和気藹々とチビ同士で話し合っている。

「あいつらの試合、見応えあったよなあ。

初めましてだったみてぇだし、これから関わりあって高めあってけばいいよなぁ!」

強い人間がこれから出てくるかも、と期待値が天元突破したらしい悟空がご機嫌に下を見る。

「はは。またそれか?」

「まだ戦ったことねぇやつと、しかも強ぇやつと戦えるって思ったらもう楽しみで楽しみで!」

「あの子達産まれたばっかのひよっ子だぞ?」

「分かってる、分かってるって!

大分後になっちまうって話だろ?問題無ぇ、オラ待つのは得意だ!」

自信満々に答える父にやれやれと首を振る。

 

死んだ後、心臓の概念のないあの世では流石に父とは離れられるだろうとそう思っていた。

しかし、予想と反してあの世でも自分達は離れると苦痛を強いられた。心臓を分けたのではなく魂を分けたわけで、つまり死んでも変わらないものなのだと界王様から説明されて納得した日をよく覚えている。

 

「おい悟空、悟白!お前ら今度家にトレーニングしに来いよ。

重力室ってのがあって、基礎訓練に丁度いいんだ。お前らもっと強くなれるぜ」

「え!ほんとに?行く行く!ね、悟白も行くよね?」

「う、うん!」

下から賑やかな話し声がして、口が緩む。

彼らはどんな風に成長するんだろう。手強い敵に遭遇するのだろうか。一体どんな悪意に晒され、逆境で強くなるのだろう。

「楽しみだな〜」

「楽しみだなぁ」

同タイミングで声を発した2人が2人して顔を見合わせる。

『こらぁ!まだそこにおるのか早く戻ってこーい!』

怒ったように話しかけてきた界王様のいる上の方に顔を向けて返事を返し、上昇する。

帰ったら皆で手合わせをしよう。技無し重り10倍のハンデを背負っての組手が最近のはやりだ。今回もそれにしよう。

 

 

 

 

 

 

ぱちり。

ふと上をむく。

何の変哲もない青空を見つめて首を傾げる。

あそこに何か居た。誰かいた。

「?悟白どうしたの?」

寄ってきた悟空にうん、と生返事を返す。

…初めてだけど、懐かしくて優しい気配だった。

「…悟白、誰かいたのかい?」

「おばあちゃん」

穏やかな話口で問い掛けてきたパンを見る。

懐かしむ様な笑みだ。

「空に、誰かいたよ」

「空に……。……………そうかい、そうかい。

……空にね…」

しみじみと呟いたパンの手を取って前に進む。

 

なんだか、何処かに飛んで行きそうな気がして。

なんだか、不安だった。

 

「悟白。その人は…その人達はあんた達以上に強いんだ。

地球も宇宙も通り越して、一番ね。」

 

__あんたのその名前はね?一番強くて、一番カッコイイ人の名前さ。

 

「…だから追い越すくらい、強くなりな。何より誰より強くなりな。」

不意にパンは自分と悟空、ベジータに向けてそう言った。

自分たち三人を眩しそうに見詰めて、笑った。

「ばあさん、何の話してんだ?」

「大事な話さ。成長して、それから…空に行っちまう時が来たら、あの人達と戦ってみな。」

「空に行く時ぃ?」

「……」

「そうさ。…よく覚えとくんだよ」

 

そう言うと、パンは先へ先へと歩いていった。

三人で目を合わせ、理解をやめて無邪気にパンへ走った。

 

自分の、名前の由来の人。

…いや、そんなわけない。

だってその人は、もう随分と前にいなくなっちゃった(お空に登っちゃった)って言ってた。だから、誰かがそこに居たとしても、それは無い。

 

 

 

そして、そんな事は楽しい事、嫌な事、悲しい事、色んなことを年月をおう事に経験して____忘れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 _______________

 

 

 

 

 

 

  「おっす!初めまして、孫悟白。」

 

 

  「え、なんで知ってるか?ずっと見てたしなぁ。

   そうそう、地球は楽しかっただか?

   悔いは残さなかったか?」

 

 

  「…そうかそうか。そりゃ良かった。」

 

 

  「ん?おらか?名乗って無かったけ?」

 

 

  「はは、冗談だ!名乗る名乗る!」

 

 

  「んじゃあ、自己紹介。おらは______…」

 

 

 

 

 

 

 

   そん、ごはく。孫 悟白っていいます。

 

 

 

 

 








完走、お疲れ様でした。
これにてGTα+、完結です。

本当は完走出来るなんて思っていませんでした。
皆さんも見ればわかる通り、こんな風だからです。長くても一年なんですよね、一ジャンルに対する熱の持ち具合が。
それに、これだけ待たせれば皆飽きるし見に戻ってなんて来ないと思っていたんです。感想だって話が出てすぐは来れどその後に来るなんてないだろうと。
ですが違いました。
未だ見てくれている人はいるし、感想だってくれた人はいた。
フラフラしているし、返信をそんなフラフラしている時に返すのはなんか違うだろと返さなかったコメントはありますし、よってもう帰ってこねーだろ…と期待を削いでいきましたでしょう。
今回戻ってきたのだって久方ぶりにDBMADを見てじわじわと再熱の波に飲まれ始めて悟白の絵を描いて…とさっさと書きかけの話に手を動かし…と言った具合でしたし、まーたこれ待たせるよと思いながら書き進めるとキリの良い終わり方が完成。 良いゾこれ…と後書きを書いています。

そういう訳です。
短い本編でしたが、ここまでありがとうございました。
ここまで、全45話でした。
なにか思いついたら番外編とか、GTαと+の間の日常とか関係ない事とか、まあ本当に思いついたらではありますがかけたらいいなと思っています。
なんでも感想で仰ってください。
励みになりますし、考慮もする事でしょう。

それでは、ここまで本当にありがとうございました!!

(追記)
悟空と同じタイプの顔のサイヤ人がゼノバースに呼ばれて戦うことになる話とか面白そう… あたふたしそう
____________________________







愛していたの。

好きだったの。

添い遂げたいなって思ったの。



そりゃ確かに血縁的にはやっちゃいけないってヤツなのはあたしだって馬鹿じゃないから分かってる。
でも恋しちゃってさ、年上のお兄さんに対する儚い初恋とかで済まない程度に片思い歴踏んじゃってさ、オトナの女になっちゃってさ。
やっぱすきなの。あたしってバカなのかな。

パパはもう辞めておきなさいとか、僕は許しませんとか、言わないの。
そんなに本気なら仕方ない。って。
ママはデートに誘ってみた?とか聞いてきたりして。
おじいちゃんがセットなのは解せないけど別にいいの。おじいちゃんも大好きだから、もしお兄ちゃんと結婚しておじいちゃんとも一緒に居ることになっても全然構わない。
大事な事になった時はどっかに行ってて欲しいけど。
六星龍にだって負けないし。ブラは…恋多きオトメって自分で言ってたけどあれはどうなんだろ。わかんない。
とにかく、好きな気持ちがゼッタイよ。勝利って掴み取るもんだし。


だけど、あたしの想いだけじゃどうしようもない事もあって。


お兄ちゃんはある日、急に咳込み始めた。それだけならなにか物が喉に詰まったのか程度だったけど、凄く長くて。
どうしたのかって近付いた時に口から一杯血を吐いた。
ビックリして病院に行ったら、だいぶ進行した病気が見つかった。
なんで気付かなかったのって、もう一杯痛みを感じたはずでしょって言われたけど、お兄ちゃんは"組手の時に鳩尾に入ったダメージがいい所に入って中々回復してないのかと思っていて、自分が病気になる可能性をかんがえていなかった"と驚いた顔で言ってた。
サイヤ人の血って厄介よね。凄いけど、病気になっても気付けないなんて。
だから、手遅れな位病気が進行しなきゃ分かんないんだ。

それからは安静にしてと声を大にして言い含めて、修行とかトレーニングとか気を高めるとかそういう体にくる事は止めさせて。皆とゆったり過ごすようになって。
サイヤ人のハーフだから体が強くて、それが大体1年半くらい続いた。

 ある日の朝。
悟白お兄ちゃんの気が急激に弱まっていった。
多分だけど皆きっと飛び起きて、気を感じない人を叩き起して、パオズ山に集まった。
みんなの気配で目を開けたお兄ちゃんはにっこり笑って、いらっしゃいなんていった。言ってる場合じゃない。

ダメ、ダメ、ダメ。
だってあたしお兄ちゃんと付き合えてもない。
一杯好きって言ってるけど付き合おうかとか、結婚しようとか、同じ気持ちで好きとか、言って貰えてない。まだ好きになって貰えてない。

「お兄ちゃん!!」
皆が静かに見守る中で、あたしはお兄ちゃんの手を握り締めて叫んだ。

「…パン
…お父と、先…待ってるから…
__ゆっくり、おいで」

色んな複雑そうなごちゃ混ぜの感情の乗った顔を、安らかにして。
力のある拳が解かれて、あたしの手から滑り落ちていった。





 …そんなあたしにもやっと天命が来た。
お兄ちゃん、あたし気付いてたのよ。あの時、孫が天下一武道会に初めて出場した時見に来てくれてたよね?おじいちゃんと一緒に。
死んでも別々になれなかったのって、帰ってから笑っちゃった。
あの世に行ったら聞いてくれる?
二番目で構わないって男の人に言われて結婚した事。
二人子供が出来たこと。
片方は世界中を飛び回る仕事に就いて、片方は道場を開いた事。
そして片方の子供…孫にあたしが、お兄ちゃんの名前を付けた事。
今では立派になってカプセルコーポレーションで働いてる事。
…他にもいっぱいあるなあ…何話そっかな?

子供、孫が見てる。
可愛いなあ。お兄ちゃんも勿論好き。でも子供達も大好きよ。
伊達にサイヤ人の血を継いでないから沢山苦労させられたし。ぎっくり腰の腰を赤ん坊の頃の子達に蹴られた時なんて片手で数えられないくらいあったもん。死ぬかと思った。

「…楽しかったよ。あんた達のおかげ。ありがとう」
「おばあちゃん…俺、…俺こそありがとうって言いたいよ」
孫の悟白が泣いてる。
「ふふ…いーんだよ。
……あたしはそろそろいくけど…あんた達はゆっくりおいで。」

みんなが霞んでく。
その代わりにあの頃のみんなが見える。
悟空おじいちゃん。ベジータさん、ブルマさん、悟白お兄ちゃん。
…みんなあっちで楽しくやってるかな?

あたしも今、そっちに行くね。
__________________________
to be continued…?

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