そん、ごはく。孫 悟白っていいます。   作:鯱の助

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今回は五星龍です。
本編をどうぞ!




二発で決めるぜ五星龍!SR砲で即解決!

二星龍を倒し一帯が元に戻って、悟空が湖の綺麗になった水を飲む。

「ぷぁー!うめえ!」

本当に美味しそうにしているので自分も飲もうとしゃがんだ。

だが、そこでパンに後ろから首に抱きつかれて止められた。

「待って、悟白お兄ちゃん。

ねえ、本当に大丈夫?」

「ん?めちゃくちゃうめぇぞ?大丈夫だ!おめぇも飲んでみろ!」

「うーん…」

パンが自分から離れて隣にしゃがむ。

自分は気にせず片手で掬って飲んだ。

「あ、うめぇ」

「だろ?」

「うん、自然の味ってやつだべな、これ」

「ご、悟白お兄ちゃん…大丈夫なの?」

「はは、心配することねぇだよ。

全部元に戻ってる。」

そういうと、パンは小さい声で、お兄ちゃんがそう言うなら…と呟いてほんのちょびっとだけ飲んだ。

「…美味しい。」

「だろー?」

「でもこれだけにしとく、お腹痛くなったらやだもん」

するとパンは離れて岩に腰掛け、先程パンに預けた二星球を取り出して大事そうに両手で包み、それから片手で持ち、空に透かして見ていた。

自分は悟空とギルで語り合っていた。

『ギルル、水、汚染度0。パンも飲める』

「だよなあ、なんであいつ飲まねえんだ?」

「さっきの事あっからきっと気が引けて飲めねえんだべ。

…あ、そういやお父、おら気になってたことあるだよ」

「ん?なんだ?」

「おらがメッタメタになって気絶してる間に、超17号を龍拳爆発ってので倒したんだろ?どんな技だか?」

「あれか?あれはなー……」

丁寧に説明され、なんだか自分にもできそうな気がしてきた。

 

 

 

自由時間は終わり、再びドラゴンボールを探す旅に出発する。

先程パンが湖の水をあまり飲まなかった事もあり喉が乾いているようであった。

「ねえギルまだ?あたし喉乾いたー」

「だーからさっき飲んどきゃよかったのに。」

「だって!」

「おら何ともねぇし、別に飲んでも良かったと思うだぞ」

「あ…うう…悟白お兄ちゃんがそんなに言うならあたしも飲めばよかった」

「なんでおめえ悟白の言うことは聞くんだ?」

「…だって好きなんだもん。気付いてくれないしこうするしかないんだもん」

「え?じゃあお父の事嫌いなんけ?」

「もう!そういう好きじゃなーい!」

「??じゃあどういう…」

『ドラゴンボール発見!前方1キロ先!』

「!見つけたけ?」

「1キロ………ちゅうことはあの街か」

「え、街?ラッキー!じゃあジュースあるわ!

おじいちゃん!ジュース!あたしジュースが飲みたい!ねえ、ジュース!」

悟空に近付き悟空を揺すっているパン。

揺すりすぎて手から離れたギルはとらえきれず落ちるが上がってきて自分の肩に張り付いた。

「…パン、気を付けるだよ。」

「うう…はい」

 

 

 

 

 

パンは自販機でジュースを買いに、悟空と自分はドラゴンボールを探して歩いていると、パンが悲鳴をあげた。

何事かと向かうと自販機の飲み物の取り出し口からスライムが出てきていた。

なにやら電気が走っているようだが…とパンが後ろを見ていたので同じく後ろを見てみると、信号に同じものがくっついて電気が流れて…いや、電気を吸い取っていた。

街に最後に残っていた老夫婦が教えてくれた。

突然これが現れ、街中の電気を吸い取っているのだという。

パンに飲み物をあげて、老夫婦は街から去ってしまった。

 

邪悪龍のせいだろうと思ったがどれも本体ではないので気にせず悟空と探すのを再開した。

真っ直ぐ歩けば見つかるとしるされていたので自分は見ずにまっすぐ歩く。

すると、パンが隣で声を上げた。

「うわっ…!近寄らないてよ気持ち悪い…!!」

そう言って自分に飛び付いてきた。

チラリとみると、パンのそばを電気スライムが通ったらしい。

「近づいたわけじゃねえからそんなに言ってやるでねえ、パン」

「だっ………だって…」

「気持ち悪ぃか?プヨプヨして可愛いじゃねえか」

そう言って悟空かギルを離しスライムに近寄って屈み、つつこうとしているのか指を伸ばしていた。

「やだぁ…あんなの触るなんて」

「うーん、ベビーとかよりましだべ?」

「…ま、まあ確かにそうだけどそういう問題じゃなくて!」

『ドラゴンボール接近!ドラゴンボール接近!』

自分の肩にいるギルか唐突に叫びだした。

「ん、来たんか…」

辺りに警戒し、見回すと、前方から声が聞こえてきた。

「フッフッフッフッ………待っていたぞ孫悟空…」

前に目を向け、敵はどこだと探す。

「我が名は五星龍。

悟空、二星龍を倒すとは流石だな…だがな、やつは邪悪龍の中で一番弱いんだ!」

喋る邪悪龍を見つけ、まじまじと見る。

「おめぇはどうなんだ?」

「フッフッフッフッ……聴くまでもない!

この俺が邪悪龍の中で一番強いに決まっているだろう!」

「そうなんか?オラにはそう見えねぇな。悪ぃけど。」

大きいと思ったが、全然でかくなかった。

パオズ山にすむフクロトカゲくらいしかないでかさだった。

「おじいちゃん、人を見た目で判断しちゃ行けないのよ?

……あれ、人じゃないか。」

そう言って敵の前で飲み物を飲むパン。

「…そういうパンも判断してねぇか?」

「えー?してないよ。」

「してなかったら敵の前で飲み物飲んだりしねえ。」

「う…だって勿体ないんだもん」

「…早く飲んじまえ」

完全に舐めている様だ。

「クックック……俺を怒らせるとどうなるか…、思い知らせてやる!!」

その言葉に、警戒を高める。

二星龍のようにされてはたまったものでは無い。

「いけ!電気スライム!」

そう声を上げると周りにあった電気スライムが飛び掛ってきた。

パンの足に先程そばにあった物がくっついた。

「わ!!?」

パンは驚いて振り払おうと足を無茶苦茶に振っている。

スライムの気を見たがそこまでではない。

…いける。

手銃を作り、爪先へ高濃度のエネルギーを溜める。

そして、自分へスライムが迫った時、相手の急所らしき部位をつ、となぞった。

すると、そこからスライムがぱっくりと半分に割れ、自分を通り過ぎて地面へ張り付いた。

まだまだ向かってくるので全て、静拳で切っていく。

両端の2人はスライムに既にまとわりつかれていて暴れていた。

「貴様…!」

「おらの静拳には勝てねえ。

片っ端から落としてやる」

そう言いながらばさばさと落としていく。

「…はは!かかったな!」

そう言われ、何かと思っていると足になにかの締め付ける感覚。

みると、先程切ったものが足からじわじわと登って来ていた。

静拳の爪先にあるエネルギーを維持することに意識を持たせ過ぎたか…!

パンが缶を落とし、それを五星龍が踏んだ瞬間自分たちに電気が走った。

「きゃあああああ!!」

「あぎゃぎゃぎゃぎゃだだだだた!?」

「うぎゃああああああ!?」

足から脳天に掛けて、初めて受ける激痛を味わう。

電気スライムと言うくらいならば、今は電気を流されているのだろうか?

よくわからないが目の奥がビリビリとしている。

そして、流すのが止まったのか体が崩れる。

下にいたスライムを尻で潰してしまいながら仰向けに倒れる。

「たわいの無い…………、いっ!?」

全身が正座のあとのように痺れているが、それだけしか後遺症が残らなかったのですぐに立ち上がった。

「い、てて…」

「いちち…大丈夫かパン」

「うーん…少し痺れが残ってるぐらい」

前を向き直ると、五星龍が、何でこいつら平気なんだ、と言いたそうな驚愕の表情をしていた。

「ふ、ふん!こんなのは子供騙しだ!!

いくぞ…!!

合体スライム!!ビルドアーップ!!」

 

 

今度は見上げるほどでかくなってしまった五星龍。

疲れているのか息が荒い。

それにより上下する腹が波打っているのがなんとも言えず気持ち悪い。

パンもそう思っているらしく物凄い顔で気持ち悪いと言っていた。

それを気にもとめず、五星龍は悟空に言った。

「貴様は覚えているか?ベジータとナッパが地球に来襲してきた時の事を。

奴らの来襲を恐れ…悟空!お前を生き返らせるためにドラゴンボールを使っただろう?

俺はその時のマイナスエネルギーから生まれたのさ!」

二星龍はウパの父を生き返らせた時に、五星龍は悟空を生き返らせた時に生まれた…

「するとなんでか電気を使う龍が生まれたんか…」

「…そっか。なら、オラ達は兄弟みてぇなもんだな?」

「ふん!軽口を叩いていられるのも今のうちだ!」

そう言って五星龍が両手の人差し指を悟空へ向けてきた。

「死ね!悟空!!

ドラゴン・サンダーッ!!!」

すると両腕に電気を集めているのか体へ赤い光が上り両手に集まっていく。

そして、次に集まった瞬間に悟空に放たれた。

それを受けた悟空は暫く電気を流されたあと後ろへ転がってうつ伏せで倒れた。

「だ、大丈夫!?おじいちゃん!」

「ギル、おめぇは遠くに行ってるべ!」

『ギッギルッ!!ギルルルルルル!!』

先に悟空に駆け寄ったパンに習って悟空に寄り、無事を確認する。

「やったなこの…!」

「ドラゴン・サンダー!!!」

今度は連続で放って来た。

3人はバラけて避け、悟空は避けながら五星龍へ近付いていく。

そうして鳩尾あたりを殴ったが、殴った左腕が勢いで埋まってしまった。

抜こうと奮闘しているが抜けないらしく、そのまま電気を食らってしまった。

それから抜けたが右へ叩き飛ばされてしまった悟空。

建物へ割入ってしまったところの前へパンが立ち塞がり、一発気弾を放った。

だが、電気に負けて食らってしまった。

それで落ちていくパンをキャッチし、そこで人差し指を構える。

「…波ッ!」

SR砲だ。先程あの五星球の中に元のサイズの五星龍が見えたので、そこを狙って撃ってやった。

見事貫き、動きが鈍ったのを感知した。

パンをそっと下ろして近付いて確認してみると、どうやら左寄りの首を貫いたらしい。

「グッ……!ぎ、ア゛ッ…!!?」

抑えて唸り、わけがわかっていないように見える。

「必殺技を連発するのはいけねえな…」

「なっ…にを…!」

「そうだぜ」

「!!」

見ると、超サイヤ人4になった悟空がいた。

「どきな、悟白。俺がトドメを刺してやる。」

「頼むだぞ」

そう言ってどくと、五星龍が貫通したスライムを閉じ、防御した。

「ふん…そんな、虚仮威しになんぞ驚かんぞ…!」

やはり喉がやられたのだけあって声を発しづらそうにしている。

「今のお前は放っておいてもくたばりそうだ。

だが、くたばるまで待つ気は無い。

今すぐ終わらせてやる。」

「そうはっ…いかん!ドラゴン、サンダー!」

そう言って悟空にドラゴンサンダーが放たれた。

だが、悟空に効くことはなく、ビリビリ痺れて逆に気持ちいいと言うほどであった。

「なん、だと…!」

喋るのでさえ辛そうにしている。

降参した方がいいのに全く降参する気配がない。

「おめえしつこいやつだな…もうやめとけよ」

「断る…!」

威嚇する動物の様にふうふうと息の荒い五星龍。

「そうか。悪ぃが、あんまりおめぇと遊んでる暇はねぇんだ。

おめぇのあとにまだ五匹も残ってんだからな…」

そう言って、右の腰の辺りに構えていた両手の平の間に赤い気弾が出来上がる。

「さ、せるか…!!」

「10倍かめはめ波ァーーーーッ!!!!!」

そうして放たれた10倍かめはめ波は、五星龍の腹に突き刺さった。

そして五星龍を軽く吹き飛ばし、途中で止まった。

「ほらみろ…!やっぱり虚仮威しだ!」

そして、10倍かめはめ波が球になり留まった。

「…俺の10倍かめはめ波を…受け止めやがった…」

「返してやるよ…受け取れよ…!!10倍かめはめ波ボールだ!

であああああ!!」

ほとんど勢いで飛ばしてきたので、なかなかのスピードで飛んできた。

悟空と2人で片手でパンを回収して避ける。

なにやら五星龍は馬鹿にして来ているようだが、避けた自分たちには効かない。

「いやあ、自分の技でやられかかるなんてオラカッコ悪かったなー。」

「んな事ねえべ?」

「あーっはははは………ん?!」

「ねえ、とにかく!お兄ちゃん、やっちゃってよ!」

「わ、わーっ!!ま、まて…!!」

「おし、やっちまうか。

おめぇもつれえしな」

「だ、黙れっー!」

「特別サービスだかんな?」

そう言って、指先に大きな大きな青い…というより、碧い、水の中から見た水面のように美しく揺らぐバスケットボール大のエネルギーを溜める。

「特別サービス、大盛SR砲!」

「待、」

 

 

貫通力しかない気弾に包まれ、五星龍は呆気なく消し飛んでしまった。

そして自分の手の中に振ってきた五星球はヒビがなおり、色が治り…もとの五星球になった。

「今回は悟白お兄ちゃんのお手柄ね、さっすが!」

「んや、んな事ねえべ?」

「んな事あるだろ。だってよ、スナイパーライフル砲っちゅうやつしか攻撃通ってねぇしよ、オラの10倍かめはめ波はボールで返されたし…おめぇの攻撃しか聞いてなかったぞ。

やるなあ悟白」

「はは…でも、これでまだ2匹目だし、次からはこうは行かねえかも知んねえ。

それに…相手も相手だったから…すごくはねぇだ。」

「そういう謙遜するところも素敵よお兄ちゃん!」

「おめぇ、悟白ならなんでもいいんじゃねえか?」

そんな会話を聴きながら戻ってきたギルに手招きをした。

 

平和になった辺り一帯を見渡し、それからすぐに飛ぶことになった。

次は一体どんなやつが現れるのか…

 

 

 

 

 




>タイトルがオチ<

二星龍と五星龍、どっちが弱いと思います?
自分は…五星龍かと思われます。
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閲覧ありがとうございました!

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