そん、ごはく。孫 悟白っていいます。   作:鯱の助

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〜前回のパン〜

あたしはパン!
将来、悟白お兄ちゃんのお嫁さんになる事が夢な極々普通の乙女よ!
実はあたし、さっきから宇宙船に忍び込んでるの。ふふん、大人達に見つからずに忍び込んじゃえるあたしって、天才かも。
あたし考えたの。
この旅について行って色んなこと学んで、悟白お兄ちゃんに守られるだけじゃない、可愛くて華麗で強い嫁になろうって!
守ってくれる悟白お兄ちゃんのお荷物になんてなりたくないもん、どうせなら隣に立って一緒に戦いたいわ。そうね、コンビネーションとか憧れちゃう!
…この旅に出る事によって、帰ってきてくれた悟白お兄ちゃんと離れ離れになっちゃうのは凄い寂しいけど…これも花嫁修業!我慢するの!

って思ってたら、なんと悟白お兄ちゃんが来たの!

きっとこれは運命ね…あたしに気付いて追ってきてくれたのよ!
証拠に、連れ戻しに来たって言うの。あたしを大切に思って、怪我して欲しくないって思ってくれてるんだわ。素敵!
でも、あたしはいけない。花嫁修業だもん、悟白お兄ちゃんにはかえってもら……ううん、花嫁修業にもお婿さんを連れてきたって問題ない筈。そうだわ!花嫁修業って言ったってルールがあるわけじゃないもの。なら、話は決まりね!
そうして出発ボタンを押した。
そしたら見るからに慌てた悟白お兄ちゃん。
一緒に行ったら楽しいはず!
悟白お兄ちゃんをあたしの隣に座らせようと思って腕を引いたら、悟白お兄ちゃんはそんなあたしの手を取って、走り出しちゃった!
これって、逢い引き!?ランデブー!?
宇宙船から逆に逃げ出して、みんなからも逃げ出して、2人で!?
…そう思ったら顔が赤くなってきた。
でも、それもいいかも!
そんなふうに考えてたら、

「飯兄さ!!!!受け取ってけれ!!!!!」

っていう悟白お兄ちゃんの大きな声で現実に戻ってきちゃった。
…で、あたしはぐん、と引っ張られて宙に投げられていた。
「いやあああああああ!!!」
そんな!そんなことしたら!!
そう思って投げた悟白お兄ちゃんを見ると、辛そうな顔で、あたしに謝っていた。

そんな顔に、キュンと胸が締め付けられた。

…ああ、手荒なことをされたけどなんだか許しちゃうかも…
そう思いながら飛べることも忘れてカプセルコーポレーションに落ちていった。
…飛んでいく宇宙船を見送って。

〜〜

完全に夢見てる乙女のパンです。
お嫁さんになる夢が叶うかは分からないけど頑張れ!

そんな訳で、本編へどうぞ!



仕方なくがめつい

「しっかし、おめぇも災難だったな悟白。

ビーデルに頼まれてパンを連れ戻しに来ただけなのにこうなっちまうなんてな。」

「んだべ…」

「はは、でもおら楽しそうだからいいけどな!」

「ま、まあ…」

「楽しそうなのはいいですけどね…俺も久しぶりに会えたわけだし。

でも悟天が逃れたのが惜しい…いや、でも本人的にはこの状況は来れた方が良かったか」

「そうけ?まあ近頃の天兄さはよく構ってくれてたけんど…」

「構ってるどころかお前も甘えるのにそれより度を越してあっちがお前大好きだからなあ…あれはブラコンだ、超重症のな。」

「?トランクスおめぇ、ブラコンってなんだ?うめぇんか?」

「……………いえ……あの……ブラザーコンプレックスって言って…要するにまあ男兄弟が大好きって奴のことを言うんです。」

「ふうん?で、悟天が悟飯と悟白大好きっちゅうことか」

「…………まあそうなんですけど、弟の方が大好きですね、あいつ」

「へぇー、ブラコンなあ…なんかすげぇな!」

そんな事を言い合いながら宇宙を揺蕩う。

 

ついさっき地球から離れて、やっと自分がこの状況を受け入れることが出来て、トランクスが1度地球に戻ろうかと言ったのを断ってついさっきの会話がある。

とりあえずは、暫くは何もする事が無いので各自自由に過ごしていいらしく、操縦室からでてのんびりと外を眺める事にする。

普通だったら絶対見られない様な星々が彼方此方に散らばっているのだと思うとロマンチックだが…

「…同じような所が続くんはちょっと眠たくなっちまうべ…」

思わず欠伸が出た。

 

 

 

 

一週間経った頃。

自分は体が鈍らないようにストレッチをしたりして体を解し…そして食べ物を食べるだけ食べて洗われずに乱雑に溜まった皿という皿の山を見て絶望した。

「…これ誰も洗ってないんけ」

「ん?あー、洗ってないな」

「……洗う予定は?」

「あー、ないな」

「……………」

まずい、これは…

「トラ兄さ、洗わねぇ理由は?」

「あー、いつもロボットが出したりしてくれてたし…」

「……お父は聞かなくてもわかってるべよ…お母がやってたからだべ…」

「おー、ウーブんとこいた時もおめぇやってたしな」

「え、悟白作れたのか?ならこれからの料理とかロボットじゃなくて悟白に頼むかな」

「……まずいべこれ…宇宙の危険より生活レベルの低さで死んでしまうべ…」

この中に作ったり片付けたり出来る人員が自分しかいない事に、思わず当番表を握り締めたのであった。

 

しばらくしてできた当番表で2人を撃沈させた後、皿を洗っていると宇宙船は大きな揺れに見舞われた。

何事かと2人のところへ行き共に外を見ると、何かの部品が外れて宇宙の果てへゆっくりと飛んで行ったのを見送った。

トランクスが、な、な、を繰り返して座り込んでしまった。

飛んで行ったのが何かを知っているらしい。

だが何かを聞く前に自分と悟空は操縦室に引っ張りまれて椅子に座らされ、トランクスにシートベルトをしめられた。

何事かを聞くと、焦ったように不時着する、と言われた。

「このまま飛んでたら木っ端微塵になるんだよ!!」

「こっぱ…?!」

「ドラゴンボール集めはどうなんだ!?」

「たった1週間でこの事態って何なんだべほんと…!!!」

「大丈夫だ、なんとか不時着させるから!しっかり掴まってろよ…!」

兎に角今は落ち着く事だ。

死にたくないが、落ち着いて対処をしないと最悪焦りで死ぬ。

シートベルトを握り締めながら、目の前に見えた水色が基調になった様々な淡い色の混じった星を祈るように眺めた。

 

 

 

しばらくの間滑り続け、なんとか…逆さで不時着した。

なんとも不格好だが今は生きている事に感謝しなければ…

「…助かったけど、早く立て直さねぇとおら達血が頭に上っちまうだ」

「…そうだな」

 

 

降りて星の様子を見ると、砂漠のような感じであったが、街があったのでそこまでは舞空術で向かい、入口から歩く事になった。

店の人が客を寄せるために発している大声で、ここは商業の惑星であることが分かった。惑星の人たちは人型であり、特に引くようなこともないし…

…とにかく、自分的にはやはり食べ物に惹かれるところがある…

「今日はどこかに泊まって明日宇宙船を直すことにしましょう。」

「そうだな」

「んだな」

…と決まって泊まるところを探そうとすると、目の前から何かを持った人達が大勢…自分たち目掛けて走ってきた。

 

その人達に囲まれて…自分たちの服装が変えられていた。

トランクスは…首元に蛇のようなものを巻かれていて…引いた。

顔は何やらパンクのようになっているし…民族衣装?のようだ。

悟空は…ターバンを巻かれていて…サイズの合わない服が最高に……似合っていない。

…自分は、これは…頭に羽飾りなどが盛られて、これは…うん…原住民か何かか?

服は…地球の、砂漠に適した格好のようなものになっている。

動きづらい。

と、考えていると話はどんどん進んで、目の前では宇宙船の部品がどこから出たのか大きなものが沢山出されている。

…そしていっぺんに喋られる。

「トラ兄さ…これ…まずいんでねぇべか…?」

「ま、まずいよな…?」

「?うんめぇぞ?」

「…いや、その食べ物の話でねぇ。」

支払いも終えていないのに勝手に食べている悟空。

何を勝手な……まて、支払い?

目の前の男は計算機の様なものを押していた。それだけではない、全員が計算をしている。

…自分たちに着せられた服、飾り、食べ物、宇宙船の大量の部品。

…もしこれ全ての値段を各々から出されるのだとしたら、これは…

「1万ガメッツ!」「10万ガメッツ!!」

など言っているが…地球の通貨しか持っていないというのにガメッツとは…?

…まずガメッツを知らない時点でまずい。なにも知らない、見るからに異星人の自分たちに詰め寄って服を着せ、褒め、部品と言ったら全員が理解する間もなく置いていき、計算し…

「尚、返品は一切効きませんので悪しからず。」

 

…がめつい

 

 

 

 

…と、ここはトランクスの家のお金でなんとかした。

…カプセルコーポレーションは強い。再確認した。

ホテルに無事ついて、ホテルの受付の男の人に苦労話として話すと、この人はそのような悪どい商売は一切しないと言い切った。

嘘か本当か分からないがいまはその笑みがなんとなく心を安心させた。

すると、後ろからロボットがやってきて、荷物と、悟空を持った。

「お、おい!おら荷物じゃねぇぞ!」

「あ…お父は荷物だっただか…」

「ちげぇって!!離せってば!」

だが離されることなく部屋の前まで運ばれ、中に入ると運んだからとロボットが胴体部分にある貯金箱の入れる所のようなところを開けて、チップ…お金を要求した。それに応じて入れてやると荷物と悟空を乱暴に離して扉も大きな音を立てて閉めて帰っていった。

…このホテル大丈夫か?

 

 

 

やはり可笑しい。

自分は瞑想で宙に浮いていただけだからいいが、ベッドに座ったトランクスは鎖でいつの間にか繋がれ、枕の後ろに料金メーターがあってその鎖で繋ぐことで永久にお金が加算されていく。

悟空は食べ物を食べようと冷蔵庫を開けて、永久に食べ物が出てくる。見ていないがきっと冷蔵庫にも料金メーターが。

「おい、ちょっと待ってくれ、テレビの下にもあるぞ…!」

「ちげ、この部屋の動くもんとか電気使うもんとかまず使うもん片っ端から料金メーターがついてるでねぇべか!?」

……これは、悪どい内に入るんじゃないのか?いや、悪どすぎる。

兎に角帰り支度をする。気味が悪い。

「気持ち悪ぃべこんなにやるなんて…!早いとこ出るべ!」

「そうだな、よし…!」

「おう、ちょっとまってくれよー」

と言いながら食べ物を持っていこうとしていたので悟空を抱き抱えて食べ物から離させる。

「ああもう、予備の袋持ってっから!ほら詰めたべ、出るだぞ!」

そしたら腕の中にいる悟空に袋を持たせてトランクスに握られた手が引かれて立ち上がる。

「おう!ありがとな悟白ー!」

宇宙船にあった袋を1個は旅の時と5年間持ってた癖で持ってきてしまっていて、中には一応トランクスがお小遣いと称してお金を入れてくれたり、おにぎりが入っていたり、先程出した同じ袋の予備が入っていたりする。

そんなわけでトランクスに急げと手を掴まれ、自分は空いた方の手で悟空を抱えて速攻でホテルを出たのであった。

何とも言えない逃げ帰り方である。

大金を払ってその状態でホテルから出た為後ろ指さされて「あいつらデキてるのか?」「男同士でも子供って出来るんだな」と陰口を叩かれた。うるさいぞ。静かにしろ。

 

 

 

大降りの外で、雨宿り出来る所に立ち、止むのを待つ。

仕方ないのだ。大金を巻き上げられるよりマシだ。

「あーあ…とんでもない星に不時着しちまったなあ…」

「ほんとだべ…お陰でこんな服だけでもそこそこ高くつくしなぁ…ぼったくりにもほどあるべ」

「でも食いもんいくらでも出てくるの良かったなー」

「ありゃ大金絶対払わせる前提で出てくんだ!あんなんよくねぇ!地球で大量に食ってもあんなにしねぇべ!」

「うーん、そうなんか?」

「そうなんだ!!……あーもう…この星来てから、お父以外誰も一口も食えてねぇべ…腹減った…」

「おめぇおにぎりあんだろ?」

「あんなん食ったうちに入んねぇ」

「!?食ったのかよ!いつだよ!?」

「え、そりゃまあさっき…」

「俺がため息ついてる間!?」

「おらか空見てる時か?はえーなー」

「とりあえず今から宇宙船まで戻ろう。そこで寝るしかないからな。」

「遠いべな…」

この大雨の中を帰るのかと思うと元気が出ない。濡れたままでぺったりとした尻尾は見るからに萎びている。

「仕方ないだろ、止みそうにないんだから」

「あの、ならこちらで休んでいかれますか?」

誰ともしれない声が掛けられて思わず全員が警戒した。

…尻尾が警戒でぶわりと膨らんだ。

「あ…えっと…」

振り返ると、この星では珍しく目の優しい人が…自分たちの雨宿りをしている、民家にいた。

「すみません…雨宿りさせていただいてえっと…こんばんわ…?」

「はい、こんばんわ」

思わず敬語を使ってしまうほどに驚いた。

とにかくあやしい物がないかを確認してから入らせてもらった。

 

 

 

事情を説明すると、ニコニコしながら、驚いたでしょうな、と言ってきた。

「…まあ、だいぶ…驚いただな…」

「散々な目にあいましたね…」

「だいぶがめついよな、ここのやつら」

「お父、正直なんはいい事だけんどちょっと真正面から正直すぎだ」

「いいんですよ、本当のことですから。」

「ええ、本当にお恥ずかしい限りで…」

「なんでこの星の奴らはそんな金欲しがるんだ?」

「ああ、それは…ドンキアーが…」

「ドンキアー?」

「それって…」

ホテルのテレビで。

そう思っていたら、外から聞いたことがあるような音が響いてきて、

「きたか…」

とこの家の主の男性が言った。その男性はなにやら壁の方を見た。

習って見ていると、何かに持ち上げられ、壁は上へ開き…

大量のロボット達が現れた。

「な、」

『あなたの家のレンタルは、本日をもって終了しました。

継続したければ、速やかにレンタル継続料金を払いなさい。』

そういったロボットに、また金か、という思いと、ある意味の恐怖が襲った。

思わずトランクスの腕に掴まってしまうほど、恐ろしく思った。

「悟白…」

視界の端にいる妻と夫は、どうしようと顔を見合わせていた。

…そんなお金は無いのだ。

『レンタル延長せず…家回収作業初め!』

そうすると、一斉にロボット達が家の壁を剥がし始める。

「い、いいんか?家取り壊されちまってるぞ!」

「家、無くなっちまうだぞ……?」

「いいんです…私達には、延長をする余裕なんて…無いんです。」

「ドンキアーが国王になるまではこんなじゃなかったんです…」

「私達は、全てのものをドンキアーから借りて生活しているのです。」

そう説明している間も、家は着々と無くなっていく。

……家とも称し難い箱のようなものであった家が、無くなっていく。

悲しく思って腕を強く握った。だって、余りにも…酷いのだ。

自分たちのものと呼べるのは、子供たちくらいだと?

そんななか、天井が取られて雨が降り注ぐ。

…幸せそうな寝顔に、無慈悲に大粒の雨が落ちていく。

説明が終わった時、目の前の卓までもが持っていかれた。

残ったのは、床だけ。

『回収作業終了!整列!整列!』

そちらを見ると、回収したものを持って帰って行くロボットがいた。

子供たちを抱いた親達を見ると、あんなことをされているのに笑っていた。

…悲しい。

涙が滲んだが、倒して取り返してきてやろうかといった悟空に

「ありがとうよ僕。でも、いいんだよ。とても立ち向かえる相手じゃないんだ。君みたいな子供がね。」

と言ってウォーミングアップをしている悟空がずっこけて泥に落ちたのを見て引っ込んだ。

「それに、少しでも歯向かうとドンキアーが軍隊を引き連れてやってきます。」

「昨日壁のレンタル料が払えなくなった時から覚悟は出来ておりましたので…」

だが、それを聞いてまた涙が滲んだ。

両隣の2人も悲しい顔をしているのがなんとなく分かった。

目の前の2人は、恨めしいなんて毛ほども思わず…仕方ないという諦めの顔をしていた。

 

自分は俯いて自分の服を握って、耐えきれず、大粒の雨と紛れて泣いた。

 

 

 

 

雨が上がって朝になり、自分たちは宇宙船への道を歩いて行く。

あの人達は、あの場所で残っていた。

ありがとうとお辞儀をして、それから…それを見れなくて、1度も顔を見ずにここまで来た。

「なあトランクス、宇宙船直したらすぐ行くんだろ?」

「まあ、そのつもりです。そんなに残ってられませんからね。」

「…まあ、そうなるべなあ………。」

「…元気ないな、悟白。気になるのか?」

「そりゃ、気にならないわけねぇ。またちゃんと家に住めるようになんのかーとか…な…」

「…でも、仕方ねぇよ。その星にはその星のルールがあるし…一々首突っ込んでたら切りがないしな」

…確かにその通りだ。

だって、きっと…言いたくないが、これから起こるもっと危ない事で頭がいっぱいになって…この星の事は忘れてしまう。

あの人達のことだって。きっと、忘れてしまう。

「それに…俺達にはドラゴンボールを1年以内に集めるっつぅ使命があるしな。」

仕方ないことなのだ。それよりもやらなければいけない事を考えればそっちの方が重要なのだ。だから、忘れよう。

「…あ、そうだ。この星にドラゴンボールあっかも知んねぇべよ、探してみてけろ。」

「え?…んな都合よく行くわけないって…」

「見逃してまた来る事になるのはやだかんな、頼むよトラ兄さ…」

「…、しっかたないなあ、可愛い弟分に免じて調べてやろうじゃないか。」

「免じなくても結局探さなきゃなんねぇぞ?」

「…し、調べますよ!」

と、トランクスが懐からドラゴンレーダーを出そうとすると、どこからか『ギルルルルル…』という声が聞こえた。

トランクスは驚いてドラゴンレーダーを手放してしまい、どうやら声の主に当たったらしい。……小さな…ロボット?

『ギルルルルル……え、エネルギー…エネルギー!』

「あ」「あ」「あああぁあ!?」

そのロボットが…ドラゴンレーダーを…食べた。

「ドラゴンレーダーが、ああああ!?」

ドラゴンレーダーを食べたロボットをトランクスが引っ掴んだ。

だが、そいつは気にもとめず、『エネルギー補給…エネルギー補給…』といっている。

そて少しして『補給完了!!!』といって飛び上がった。

「!?」

『補給完了!補給完了!』

準備運動をするロボット。…それいるのか?

「お、おい!ドラゴンレーダーを返せ!」

『ドラゴンレーダー……エネルギー変換、エネルギー変換!』

「ドラゴンレーダーはエネルギーに変換したから返品は効かないってことだか…まるで市場の商人だべな…」

「!?お、おいそんなことしたらドラゴンボールが探せないじゃないか!!おい、出せ!!!」

『補給完了、補給完了!』

「なにぃ!?」

無視して補給が出来たと言い続けるロボットにトランクスがキレて掴んだ。

「…とにかく、宇宙船に持ってってバラしたら出てくるかもしんねぇ、はやいとこ宇、宙船、に、も、ど………」

「そ、そうか!じゃあ宇宙船、に……」

「ん?どした?」

宇宙船の方を見ると、そこには確かにあるが……持っていかれていこうとしている宇宙船があった。

「「あああああああああ!?」」

「あれ、やばくねぇか?」

「あれは俺達のうちゅ…?ああこら逃げてんじゃねぇ!!!」

『ギルルルルルル!』

トランクスが即追いかけていくが、エネルギーに満ち溢れて素早いロボットを捕まえられないようだ。

「くっそ…悟白捕まえてくれ!!」

「了解!」

進行方向から走り、片手で鷲掴んで取る。すると、衝突すると慌てたトランクスがこけそうになったのを見て、もともと避けて行こうとしていたので横から抜けてすぐ後ろ手にトランクスの手を掴んで止める。

「大丈夫け?」

「おお、悪い…じゃなくて!」

宇宙船の方を見ると、だいぶ遠くへ持っていかれてしまった宇宙船が見えた。

「行っちまったぞ」

「……みたら、分かるだよ…」

「どうすんだこれ…」

気を取り直して行こうとすればドラゴンレーダーを失い、バラせばもしかしたら残っているかもと希望を込めてまず宇宙船へ帰ろうとすれば宇宙船は回収され。

……幸先が悪いどころではない。最悪だ。

「……これ、チョベリバどころじゃないぞ…」

「…ロボット君よ、おめぇのせいだぞこれどうすんだ…!」

『ギルルルルル!』

 

自分が経験した史上で最悪すぎる幸先に、この先が不安で真っ暗になって肩を落とした。

 

 

 

 




トランクスは悟天をブラコンだブラコンだというけど結構トランクスもねえ?結構ブラコンだよね?いや、あれ…でも悟天は悟白大好きってなると悟飯が入らないから…ハクコン?じゃあトランクスもハクコンなのかな?

因みにどうでもいいけど、トランクスの悟白への喋り方はブウ編幼少期のをほぼそのままお届けしてます。年上の悟空には敬語です。

閲覧ありがとうございました!

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