IS-二つの力を合わせる男-   作:甘々胡麻ざらし

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今回も戦闘だよ。
それとこの間間違えてコメントを消してしまいました。送ってくれた人すみませんでした!


二ノ太刀

ベリアルがゴモラと戦っていたとき、別の場所で航とペルソナが一進一退の攻防を繰り広げていた。

 

「「はぁ!」」

 

互いに武器をぶつけると金属音が鳴り響き、つばぜり合いの体勢になる。

 

「へぇ、一年前とは大違いね。」

 

「あたりまえだ!これでも喰らえ!」

 

《サンダー!》

 

航は雷の描かれたカードをスキャンすると葵の刀身から電撃が走る。その電撃はハルメイルケインを通しペルソナに感電する。

 

「きゃあ!…なるほどね。強化カードを作っていたなんて驚いたよ。」

 

「あれから一年かけてさらに解析したからな。」

 

「でも電撃なら私も使えるよ!ライトニング!」

 

「やば!」

 

《ロック!》

 

ペルソナが手を前にかざすと金色の魔方陣が出現し、電撃が放たれ航に直撃しそうになるが、ロックのカードを使い、地面から土の壁を出現させ回避する。だが、それと同時に葵から電撃が消える。

 

「見たところカードの併用は出来ないみたいね。」

 

「だったら!」

 

「そうはさせないよ!」

 

航は別のカードを取り出すが、ペルソナに攻撃されスキャンを阻まれてしまう。

 

「強化カードは確かに強いけど一々カードを出してスキャンする手間が弱点よ。」

 

「チッ!反対にそっちはマジョリーナのカードのおかげで、白い魔法使いのリング交換のデメリットを無くしているわけか。」

 

「正解。」

 

航が新しい策を考えていると、海の方から大きな音が鳴り、ペルソナの手元に一枚のカードが出現する。

 

「あらら。ベリアルが勝ったのか。」

 

ペルソナの言葉から察するにどうやらベリアルがゴモラを倒したそうだ。

 

「じゃあ新しい力を見せてくれたお礼に私も見せてあげる。」

 

《ゴモラ!》

 

「アームズライド!」

 

《アームズライド!バッドワイズマン!プラスゴモラ!》

 

ペルソナは出現したゴモラのカードをスキャンし、トリガーを押すと電子音が成り、右腕にゴモラの頭と尻尾が合わさったランス《ゴモランス》が装備される。

 

「ゴモラを武装しただと!?」

 

「そう。これがストラトスキャナーのもうひとつの力。アームズライドよ。」

 

「チッ!」

 

航は葵で攻撃するが、向こうのランスの方がリーチが長く、なかなか近づけない。

 

「だったら遠距離だ!」

 

「残念。バリア!」

 

航はアサルトライフルを展開し乱射するが、ペルソナはバリアの魔法で全て防ぐ。

 

「まだだ!」

 

航はアサルトライフルをもうひとつ展開させ撃ちまくる。するとだんだんバリアが薄くなっていった。

 

「このまま魔力切れにしてやるぜ!」

 

魔力が切れれば少しは有利になると思った航はアサルトライフルを乱射し続けたが、突然両方が粉々に砕け散った。

 

「…は?」

 

「残念だったね。ゴモラには超衝撃波があるのよ。」

 

そう。ペルソナはゴモランスの持ち手にあるゴモラの頭の角で超衝撃波を放ち、航のアサルトライフルを砕いたのだ。

 

「また私の勝ちね。」

 

《バッドエンド・フィナーレ!プラスゴモラ!》

 

ゴモランスに魔力が集まり巨大な黒いランスとなり、そのまま航に突進する。

 

「(まだ試作段階だけどやるしかねぇ!)ステラ!」

 

《了解です!》

 

航は何かを展開しようとしたが、それよりも速くペルソナのランスが届き、爆発が起こる。

 

「何かしようとしたみたいだけど残念だったね。」

 

ペルソナは煙が晴れるのを待っていると突然航が煙の中から突撃してきた。

 

「っ!(まさかあれをかわしたの!?でも!)」

 

ペルソナは咄嗟に航の葵をゴモランスで弾くが、何故か自分の腹の辺りを斬られ、火花が飛び散る。

 

「な、なんで…?葵は一本のはず…。」

 

航をよく見るとその手には葵と見たことがない銀色の剣があった。

 

《ストラトスバスター!ブレードモード!》

 

遅れて電子音が鳴り、その存在を知らした。

 

「何それ…?」

 

「ヒーローには専用武器が必須だろ?」

 

「なるほどね…。でも一本増えた所で何が変わるの?」

 

「結構変わるぜ。」

 

航は走りだし葵で斬りつけるが、ゴモランスで防がれる。だがそれと同時にストラトスバスターでもう一撃を喰らわそうとしたがハルメイルケインを展開され、また防がれる。

 

「私だって武器がまだあるのよ?」

 

「それは予想の範囲だよ!」

 

突然航の姿が消え、後ろから斬りつけられた。

 

「ぐっ!いつの間に高速化のカードを使っていたのね…。でもね。リキッド!」

 

リキッドの魔法でペルソナが液状と化し、剣をすり抜ける。

 

「高速でも、二本の剣があっても、斬れなきゃ意味ないよ。」

 

ペルソナは仮面の中でニヤリとするが、突然体に寒気を感じる。

 

「(寒気?もしかして冷凍系のカードを?でもそれならペルソナの眼で感知できるはず…。)」

 

ペルソナは自分の仮面の眼で航を感知できるが、今は高速化しているため感知はできない。だが他のカードを使えば高速化は消え、感知できるはずなのに出来ないことに違和感を感じる。すると先程から液状化していた自分の体が氷のように固まり始めた。

 

「え?なんで!?」

 

「液状で斬れないなら凍らせれば良いだけだ。」

 

ペルソナの仮面の眼が航を感知し、その方向を見ると航の葵から炎が、ストラトスバスターから氷が渦巻いていた。

 

「ど、どうして?他の力を使ったら高速化は解けるはず!なのにどうして…。いや、なんで今炎と氷が同時に使えるの!?」

 

「答えは簡単だよ。このストラトスバスターはスキャンシステムを搭載してるのさ。だからさっき俺は自分自身にソニックのカードを使い、こいつにブリザードの力を使ったのさ。」

 

「なるほどね。液状化になったのが仇になっちゃったか。」

 

「行くぜ!」

 

《ブリザード!》

 

()()()()()()()

 

航はストラトスキャナーのトリガーを押し、ストラトスバスターにブリザードのカードをもう一度スキャンする。そしてストラトスキャナーとストラトスバスターのトリガーを押す。

 

《アインゲイル・ファイアー・インパクト!》

 

《ストラトス・ブリザード・スラッシュ!》

 

「炎氷斬!」

 

航は二本の剣で連続斬りを放つと爆発が起こり、ペルソナの専用機が解除された。

 

「はぁ…はぁ…。勝った…。」

 

航が専用機を解除するとその場に倒れ、尻餅をつくがペルソナは何故か普通に立っていた。

 

「いや~楽しかったよ。次会ったときはまた新しいの見せてあげるね。」

 

そう言ってペルソナはスキップをしながらその場を去っていった。明らかにその様子はまだまだ何かを隠している様子だった。

 

「…俺、結構必死だったのに化け物かもあいつ。」

 

航は戦いの疲れでそのまま地面に倒れ、意識を失った。




ペルソナはまだ何かあるようですね。
さて、次の話が終わったらいよいよ学園編スタートです!

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