航が遠くから見ている中ベリアルは武器のギガバトルナイザーを振り回しゴモラに当て吹き飛ばす。ゴモラが倒れると大きな地響きが起こり、近くにあった廃ビルがゴモラの重さで崩れる。
「っ!このままじゃさらに被害が出る!」
航は走り出しベリアルたちの方に行こうとしたとき誰かにぶつかった。
「きゃっ!」
「うわっ!大丈夫?ってお前はペルソナ!」
「あら?五十嵐航じゃない。」
「やっぱりあの二体はお前の仕業か。」
航はベリアルたちを指さして問い詰めるが、ペルソナはやれやれとため息をついた。
「確かにゴモラを呼んだけのは私だけどベリアルは知らないよ。」
「は?じゃあ、あのベリアルは何なんだよ。戦う風に見せて街を壊すんじゃないのか?」
「言っておくけど私は目的外の殺人は嫌いなのよ。」
「目的?って前にいってたやつか。」
「そ、私も織斑一夏を倒すことを目的にしてるからね。ゴモラはそのための手段よ。」
「じゃああのベリアルは本当にお前じゃないのかよ。」
「だから私も知らないのよ。まあいいわ。一年前のリベンジでもする?」
「っ!やってやるよ!」
航とペルソナは互いにストラトスキャナーを構え専用機を展開した。
ベリアルsaid
「チッ!思ったよりしぶといやつだな。」
ベリアルはゴモラのしぶとさに舌打ちをしていた。
《ちょっとベリアル!いくらなんでも周りのビルを壊さないでよ!》
「うるせぇ!デカいんだから仕方ないだろ!」
《じゃあもう少し人気のない所で戦おうよ!》
「街の中で無茶言うな!」
ベリアルは自分の頭の中に聞こえる声に再び舌打ちした。声の正体はベリアルに体を貸している者であり、偶然自分を拾われて協力関係を結んでいる。
「ギャオオオオオオ!」
「グァ!」
隙をついたゴモラが尻尾でベリアルを吹き飛ばすと、近くにあった建物等に当たり崩壊する。
《ど、どうしよう!このままじゃ街が!》
「じゃあさっさと片付けるか。」
ベリアルはギガバトルナイザーを掲げベリアルジェノサンダーを浴びせようとしたが、反対の手で押さえられる。
《それだと更に被害出るよ!あ、そう言えば結構離れたところに海があったはず!吹っ飛ばせる?》
「まぁ出来ないことはないが。」
《じゃあお願い!》
「ったく。わかった、よぉ!」
ベリアルはギガバトルライザーでゴモラを人気のない浅瀬の海へと吹き飛ばす。そのままゴモラを追いかけベリアルも海に着く。
「ここなら思い切り暴れられるぜ!」
《ほどほどにね。》
「わかってる!」
ゴモラは突進し角で突いてくるが、ベリアルはギガバトルナイザーで頭を抑え、腹を蹴るとゴモラが倒れ水しぶきが舞う。しかしゴモラもすぐに起き上がり巨大な尻尾でベリアルに強烈な一撃を喰らわせる。
「グハッ!」
《大丈夫、ベリアル!?》
「問題ねぇよ。おらぁ!」
ベリアルはベリアルショットをゴモラの尻尾に向かって撃つが、消し飛ばすことは出来なかった。
「チッ!やっぱり威力が落ちてやがる…。全盛期の半分も出せてねぇからまさかだとは思ったが…。」
《やっぱり俺が原因?》
「ま、多少はな。」
ベリアルが契約者と話しているとゴモラが再び尻尾を奮い、直撃するがその尻尾を掴み空に投げ飛ばす。
《ベリアル!今度はベリアルデスサイズだ!》
「いちいち命令すんな!」
ベリアルはギガバトルナイザーから鎌状の光線を放ちゴモラの尻尾を切り落とした。
「《止めだ!》」
ベリアルはギガバトルナイザーを砂浜に突き刺し、両腕を十字に構える。
「《デスシウム光線!!!》」
すると十字に組んだ両腕から紫色の光線が放たれゴモラに直撃し、爆散した。
「ふぅ…。」
《お疲れさま。》
「ああ。」
ベリアルはふと胸元を見ると紫色のカラータイマーが点滅していた。そして両足を揃え空を飛び姿を消した。
この作品のベリアル様はかなり弱体化してます。閣下の活躍ちゃんと書けたかな?