双主革新奇聞ディストリズム   作:マッキー&仮面兵

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『変態の章担当マッキーです。勢いと思いつきと月夜ちゃん可愛いで出来てます。深く考えずにお楽しみください』
――マッキー


変態の章

白い少女が眠るベッドの横で本を読んでいた。まぁ本と言っても官能小説の類だけど。

この部屋に来てからもう一時間、こうして本を読みながら彼女の寝顔を堪能している。

眠りは浅くなってきているようだ、俺がたてる音でもう起きるだろう。寝顔が見られなくなるのは残念だが、起き抜けもまた可愛いので早く起きてほしいものだ。

 

「……あれ?蓮さん?」

「おっ、起きたか。おはよう月夜ちゃん、今日も可愛くてお兄さん嬉しいよ」

「んん~~……おはようございます……おにいさん」

 

まだ寝ぼけているのだろう、俺の事をお兄さんと呼んだ彼女は頭をフラフラ揺らしている。普段は見せない姿を俺だけが見ていることに興奮してくる。

おそらくしっかり覚醒すればお兄さんと呼んだことを恥じらい始めるハズ。そんな彼女も可愛いので止めないけどな!

いまだフラフラが止まらない月夜ちゃん。可愛い!

 

「今の言葉は忘れてください。あれは寝ぼけていたんです、ノーカンですから忘れてください。いいですね?」

「はっはっは、何を忘れろというんだ?具体的に言ってくれないと"今の"じゃ分からないぞ?」

「ですから、その……うぅ、こんな辱めを朝から受けるなんて蓮さんにはガッカリです」

 

ガッカリとは心外だなぁ。俺はこんなにも月夜ちゃんが好きだというのに。

 

「いやいや月夜ちゃんが可愛すぎるのが悪いッ!とはいえ俺の信条は『イエスロリータ・ノータッチ』だからな、手は出さないし出させないから安心するといいよ」

「……それはそれでガッカリです」

「なんだって?俺は君みたいに耳がよくないから、もっと声張ってくれないと流石に分からん」

「いえ、ひとり言ですので気にしないでください」

 

そういって彼女はベッドを出て洗面所に。今のうちに俺はベッドに潜り込む。この優しい温もりと何とも言えない甘い香りが素晴らしい!これだから月夜ちゃんのお付きはやめられない!

俺がベッドにいるからか、残念ながら月夜ちゃんは洗面所を出てくる時には制服を着ている。どうせなら目の前で着替えてほしい……と呟いてしまうのも仕方がないことだろう。

 

「男の人がいると分かっていて目の前で着替える女性はいません。例え絶対に手を出してこないと知っててもです」

「え~?俺は気にしないから生着替えしてくれてもいいのにぃ」

「私が気にします。あと私のベッドに入るのいい加減やめてくれませんか?ああもうゴロゴロしないでくださいクンクンしないでください!」

「ホント可愛いなぁ。今まで見てきた子のなかでもダントツに可愛い!」

 

とは言えこの辺にしとかないと手に持ってるモノでバッサリされかねないので、名残惜しいがベッドから出る。あぁマイスウィートベッド!また明日も来るからな!

まぁ出たら出たで制服姿の月夜ちゃんが見られるからいいけどね!どこか巫女服っぽい制服だが、これがまた可愛い。白い肩が眩しいぜ!

 

「今日も制服可愛いねぇ……全てが可愛いなんて反則だなぁ!」

「はぁ……もういろいろガッカリです。今日は五剣の会議があります。ですから今日は一緒に登校できません」

「会議っていうと例の転校生?」

「はい、対応を話し合うそうです。4人目の例外は作らないと花酒さんが意気込んでました。あ、花酒さんで思い出したんですけど、あなたを連れてきてもいいと言われました。『監視対象から離れるのはよろしくない』だそうですが……どうします?」

「愚問、キミがいるところに変態あり。当然行くさ。少し遅れることにはなると思うけど大丈夫かな?」

「問題ありません、私が通しておきます」

 

確実にアイツは行かないと言ってるだろうから、引っ張っていくことにしよう。たまには武力以外の交流も大事だからな。

問題は緑だが……まぁかばえば何とかなるだろう。

最悪アイツ引きずって逃げたらいいわけだし。授業もサボれば問題ない。

 

「転校生といえば。ここに来た奴らはほとんどみんな矯正されて、俺は例外2号だよな?」

「はい。そして、あなたの後にやって来た女帝さんが3号です。彼女は鬼瓦さんと亀鶴城さんを同時に相手取りながらも一蹴しています」

「そして、1号は祈願だな。アイツは眠目に捕まってからずっと囲われてるからなぁ、他の五剣も手を出しづらいとかなんとか」

「左近衛さんは大人しいのですが、眠目さんが何をするにも立ちふさがるのが現状です」

 

左近衛祈願、愛地共生学園の1年。俺の後輩だ。

転校の理由は本人に聞いたが、何でもイジメてきた相手をボコったらそいつの親が大物だったらしい。それで島流し、不良を矯正すると名高いここに飛ばされたんだと。

実にアンラッキーボーイだが、ここでも不運が重なった。この学園で最も力を持つ学生である"天下五剣"がメンバー、『眠目さとり』に気に入られてしまったのだ。

 

本来"天下五剣"はここに転校してきた生徒―つまり不良―を矯正するのが仕事なのだが、祈願は気に入られ矯正されることはなかった。なかったのだが……眠目は常人と価値観が違った。主に性的に。

それ以来アイツは何をとは言わないが搾られ続けている。当然これは不純異性交遊にあたり、転校理由とは別に五剣から追い回されていたり。なんとも幸薄いヤツである。

 

まぁ1つ言えることはだな――

 

「五剣の面目が潰れかかってるな!」

「誰のせいだと思ってるんですか?そう思うなら大人しく矯正されてください」

「イヤだね!俺がロリコンをやめる時は死ぬ時だからなァ!!」

「大声でそんなこと言わないでください、ガッカリです」

 

そう、俺はロリコン!ここに来る前も暇さえあれば小学生をストーキングしていた男!

たとえ親が出てこようとも警察が出てこようとも!示談と金にモノを言わせてなかったことにする!

 

そう、俺はロリコン!ついには高校から追い出され強制的に矯正されるべく共生学園に送られた男!

たとえ五剣が出てこようとも女帝が出てこようとも!月夜ちゃんという至高のロリッ子がいるならば!五剣も女帝も手綱も関係ない!『イエスロリータ・ノータッチ』の信条を掲げ!ただロリを愛でるのみ!!

 

ちなみに女帝は『天羽斬々』という名前で、雰囲気がおっかないBBA。手綱は祈願のことだ。なんでも『お姫様の手綱取り』って呼ばれてるらしい。俺?俺の二つ名は『軟体変態』だ。カッコいいだろ?

 

「ま、無理なもんはスパッと諦めるのがいいと思うぞ?」

「……今は、そうしておきます。私の刃が届いたときには、矯正してみせるので覚悟しておくことです」

「俺の守備範囲から出ないうちにそうなるのを願っておくよ」

 

いつかは月夜ちゃんも成長してしまうと考えると寂しい。このまま時が止まってしまえばいいのに。

 

なんてメルヘンすぎるか。

 

「こうして話してるのは楽しいんだが、そろそろ行かなくていいのか?」

「む、もうそんな時間ですか。では私は行きます。蓮さんもちゃんと来てくださいね?」

「ロリッ子からの誘いは断れないから安心しろって!俺はカッコいいロリコンだからな!」

 

何ですかそれは、と笑いながら部屋を出ていく月夜ちゃんを尻目に俺も動き出す。具体的には窓に。

外に出て窓を閉める。鍵はかけられないが、いつものことなので気にしない。そのまま俺とは違う隔離部屋へ向かう。

俺たち例外は寮には入れられず、別の部屋に隔離されている。女帝は知らないが、俺と祈願は特段気にはしていないので問題ない。逆に祈願は別室でよかったと思う。なぜなら毎日のように眠目が祈願を性的に襲っているから。

 

……奴らの爛れた学園性活はさておき、今日転校してくる転校生のことを考えてみる。

ここは元女子高だが、今や問題児の受け皿状態。問題児は大抵が男子、女帝は例外中の例外だ。ゆえに今日やってくる生徒は男子だろう。俺と祈願以外の男子生徒は五剣に矯正されてオネエになってるから、次の転校生は骨のあるやつだと嬉しい。

月夜ちゃんを見るのはもちろん楽しいし飽きないが、野郎とバカやってる時も楽しいものだ。他の男子生徒はほとんど思考回路が女になってるからそんなこと出来なかった。

 

転校生と会う時が楽しみだ!

 

「よーっす祈願ィ!ちょっと出かけようぜぇ!」

「ちょ、センパイ何ですか!?出かけるってどこに!?」

「ついてくるだけでいいからさぁ!とにかく行くぞ!!」

「あぁーーー!!」

 

 

 

「ガッカリです」

「ん?どうした因幡「ぁぁぁぁぁあああああ!!!!」なんだ!?」

「ちょっと輪さん!?なぜ急に叫んでいらして!?」

「どう考えても私ではないだろう!本当になんだ!?」

「お客さんが来たようです」

「客だと!?」

 

「な、何をするだァー!あの変態はどこ行ったァ!!」

 

急に会議に突撃して、その後叫び始めた男子生徒がいるらしい。なんて奴だ、常識というものがないのかね?

 

まぁ放り投げたのは俺だけどな!そして人を変態呼ばわりとは…分かっているじゃないか後輩。敬語じゃないのは頂けないが。

 

「あ〜〜祈願ちゃんだ〜〜。来ないって言ってたのに〜〜……来たんだね〜〜」

「あぁさとりちゃん!あの変態見なかった!?」

「変態〜〜?……あ〜〜ロリコンちゃん〜〜?どこかにいるの〜〜?」

「はい、私の後ろに」

 

あぁダメだよ月夜ちゃん!バラしちゃ面白くないじゃないか!

こういうのは気づいてもらうの込みでドッキリなんだからさぁ!その辺分かってないなぁ!

 

ま、居場所もバレたし真面目にしましょう。

 

「やぁやぁ年増の皆さん、お誘い頂いたので参上した次第。何か私どもにご用でも?」

「その戯けた口調をやめんか、気色が悪い」

「あぁあぁこれだから合法ロリBBAは口が悪い」

「お二人ともその辺で、話が進みません。あと蓮さんがロリコンすぎてガッカリです」

 

チッ、月夜ちゃんに感謝するんだなクソババア!

次会ったら覚えとけよ!?

 

「月夜姫に言われては仕方がないのう」

「真面目な話、なんで俺ら呼んだんだ?マジで何か用があるとか?」

「月夜姫とさとり姫に言ったように、監視対象から離れるのはよろしくないというのは本音じゃよ?ただお主らの意見を聞かせて貰おうと思っての」

「意見、ですか?」

 

五剣が目の敵にしている俺たちに意見を求める?一体どういうことだ……何か裏があるのか?

まさかここで俺たちの処遇を決めるとかか!?もしそうならば全力で抵抗させてもらう!!

 

しかし特に敵意が出ていそうな花酒からは何も感じないし……本当になんだ?

 

「今日転校してくるやつのことじゃ。名前は『納村不道』、人を40余り殴り倒してここに送られてきた」

「まぁ40人は多いと思うけど、ここに送られるってことはそんなもんじゃないの?」

「僕も1年居ますけど、人殴るくらいだったら普通じゃないですか?」

「確かに暴行でここに来る者は多い。しかし規模が大きすぎる。こやつ1人で重軽傷合わせて40人は乱闘騒ぎなどと比べて多すぎなのじゃ」

「それで?結局俺らにどうしろと?」

 

確かに規模が大きいってのは分かる。納村ってヤツがおかしいのも分かるが……それを聞いてなにか言えばいいのか?

 

「じゃからこれらの情報を聞いて、この納村という男をどう思った?」

「どうも何も……異常だけどいつもと変わらないのでは?」

「俺も祈願に同意見だ。あんたらが頑張るだけだから俺ら関係ないし」

「実際そうなんじゃがの。これは聞いてみただけ、元からお主らの意見は反映されん」

「は?ならなんで俺たちの意見なんて求めたんだ?」

「ん〜……ただの嫌がらせかのう」

 

ほーん。ほーーん。

つまりあれだな?俺は今このクソロリBBAに喧嘩を売られたってことでオーケー?

 

……。

 

「上等じゃボケェ!いつかはやってやると思ってたが、今すぐ引導渡してくれるわこのロリBBAァ!」

「ひょっひょ、いい加減ババアババアと言われるのも我慢の限界じゃて!この場で切り捨ててやる故、覚悟せい変態!」

「やれるもんならやってみな!そのマントちぎって白旗に仕立てた挙句、その旗振らせてやるわ!」

「ほざきよってこの戯け!妾が軽く捻って斬ってキョーボーに食わせてやろうぞ!」

「おっと!月夜ちゃんが目を見開き始めた!これ以上はお互いマズいし月夜ちゃんブチギレちゃうから!」

 

月夜ちゃんの目が完全に見開かれたとき、その場にいる誰かが【見せられないよ】的なことになるだろう……まぁ主に俺だけどな!

 

見開くようなことしてる俺に非があるのでその時は甘んじて受け止めている。なにより幼女に暴行されるシチュエーションってなかなかクるものがないか?

 

「止まってくれたようで良かったです。これ以上長引くとHRに遅れてしまいますよ?」

「む、もうそんな時間か。では先ほどの通りに『納村不道』の矯正は鬼瓦輪が受け持つ。さっさと矯正してやる」

「あれ?そいつって同じクラス?」

「貴様は!いい加減!授業に出ろォ!!」

「げっ、ヤブヘビ!?じゃあな!!」

 

もちろん授業には出ない!テストでいい点数取れてるし文句は言わさん!

今日も今日とて月夜ちゃんが授業受けてるのを眺めるぞー!

 

 

 

あ、祈願の回収し忘れてた……でも緑いるし大丈夫か!

 




貫井川蓮の由来
現在放送中『天使の3P』主人公の『貫井響』、かの有名な『ロウきゅーぶ』主人公『長谷川昴』、『ブラック・ブレット』の『里見蓮太郎』からそれぞれ拝借。
ロリな見た目より年齢面が重要なので、見た目合法ロリの蕨には一切なびかないどころか辛辣である。

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