絶剣を愛する転生者の物語   作:小木 琉山

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どうも、小木 琉山です。

気づけばこの作品も投稿を始めて、一年が経っていました。

ここまで書いてきて気づいたのですが・・・展開遅すぎですね。

まぁ、それは置いておいて。

この様な作品を読んで下さる皆様には感謝がつきません。
誠にありがとうございます。

では、本編をどうぞ


混沌?

 

場所はイベント用フィールドの大森林。

 

大きな大木から伸びた枝達が頭上を覆い。少し薄暗さを感じる。

 

そんな森の中

 

「あっ!アスナ、あそこに金色が居るよ!」

 

「本当!?みんな行くよ!」

 

ユウキの声を聞いたアスナさんの号令で走り出す俺達。

 

その行く先には金色に輝くラグーラビットが忙しなく耳を動かしながら佇んでいた。

 

幸いにもこちらに気付いている様子はない。

 

それを確認すると、俺達はそれぞれの獲物を構え、襲い掛かった。

 

 

 

〜〜〜〜

 

「うぉっ!やっぱり金色だとptの増え方が違うな!一気に4桁に進出だ!」

 

しばらくして、戦闘を終えると俺達は再び索敵に戻っていた。

 

そんな中、総pt数を確認していたクラインはそう叫んだ。

 

「そりゃ当然だろ。金色は希少な上、ptだって上から三番目に多いんだ。しかも、pt数が上位の3種類は《隠蔽》のスキルまでもってんだから、このくらい貰わねぇと、割りに合わないからな。」

 

「そう考えると、さっきのはユウキのお手柄だな。」

 

そう言うエギルに乗っかる様に言う俺。

 

多分、ユウキ以外だったら見逃してたんじゃないか?

 

「えへへ、偶々見てた所に出てきただけだよ。」

 

ユウキは照れた様に頬を掻いている。可愛い

 

「なぁ、ユイ。各対象モンスターのpt数ってどのくらいか分かるか?」

 

「私も気になるかも。ユイちゃん、頼んでも良い?」

 

「了解しました、パパ、ママ!」

 

ふと、気がついた様にユイちゃんに聞くキリトとアスナさん。

 

そういえば、俺も全部は把握してないから教えて貰えると嬉しいな。

 

まぁ、確実に覚えれるのが一つあったけど。

 

ユイちゃんは座っていたキリトの肩から飛び立つと、俺達の真ん中辺りまで飛んで、そのまま話し始めた。

 

「では、ptが低い順に発表していきます。

 

まず白いラグーラビットが5ptです。これは、今回のイベントで大量発生しているので、倒してもそこら中にリスポーンします。

 

次に銅のラグーラビットが50pt、銀のラグーラビットが250pt。

 

この三つは比較的見つけやすいのですが・・・残りの三つが先程エギルさんが言ってた様に《隠蔽》スキルを持っているため高得点になっています。

 

金色のラグーラビットが5kpt。虹色のラグーラビットが10kptです。

 

先程ユウキさんが見つけたのは5kptの金色のラグーラビットになります。

 

そして、最後が頭一つ飛び抜けていて名前も特徴も発表されていません。

 

特殊個体 1M ptになります。

 

ちなみに、詳細等は発見時に知らされる様です。」

 

「お疲れ、ユイ。ありがとうな」

 

説明を終えたユイちゃんをねぎらうキリト。

 

そして、既に皆さんもお気づきだろう。どれが確実に覚えれるのかを。

 

「それにしても、特殊個体ってなんなんだろうなぁ。なぁ、キリの字」

 

「そもそも、1M ptなんて一発でイベントの報酬コンプリートになるし。余程、見つけにくいか、強力なモンスターなんだろうな。」

 

そう、特殊個体。これこそ、今回のイベントの目玉であり。全プレイヤーが狙っているモンスターだ。

 

1M ptなんて設定してるんだから、嫌でも目につくし記憶にも残る。

 

「あ、でも、強いモンスターだったら一回戦って見たいかも!」

 

「おお、相変わらずの戦闘狂っぷりで。流石は絶剣様」

 

「・・・むぅ、もう、シンヤのいじわる!」

 

俺の言葉に、頬を膨らませて拗ねるユウキ。

 

本当に、こんな時間が心地いい。

 

「・・・チッ、見せつけやがって」

 

「最近、ますます仲が良くなってるな。これを見てると嫁との馴れ初めを思い出すな」

 

「う〜ん、シンヤ君か・・・まぁ、任せても大丈夫・・・よね。」

 

「・・・アスナ!?何を任せるんだ!?貫禄が既に娘を嫁に出すのを渋る父親のそれなんだけど!?」

 

「パパとママが壊れちゃいました・・・」

 

・・・たったこれだけのやり取りでここまで混沌な状況に陥るか?普通。

 

そんな事を考えていた矢先

 

「いっそのこと、あんたら付き合いなさいよ!」

 

先程からずっと無言でいたリズベットさんが突然、核爆弾を投下した。

 

・・・って、リズベットさん!?本当に最近どうしたんだよ!何、俺に恨みでもあるのか!?これで無いとか言ったら人間不信になるレベルだぞ!

 

リズベットさんの方を見てみるが、当の本人はこちらにグッとサムズアップしていた。

 

え、なんで?恨み関連だったら、こんな清々しいほどの笑顔を浮かべるわけがないし・・・

 

・・・まさか、まさかとは思うが。

 

もしかしてさ、今までのあれこれも善意からだったの!?

 

だとしたら、かなりの恋愛下手だと思うんだが!?

 

・・・そんな事は今どうでも良かった!とにかくこの状況をなんとかしないと!!

 

「何言ってるの?シンヤはボクの大事な友達だよ!」

 

ユウキは朗らかに笑いながら、いつも通り明るく言い放った。

 

・・・うん、知ってた!これいつもの流れだったよ!

 

だけど、こう、本人の口から直接聴くと、中々応える・・・

 

・・・本当にどうやったらユウキに恋愛対象として見られる事が出来るのか・・・!

 

「「「・・・」」」

 

「えっと、それより、先に進まない?」

 

「そうだね、みんなも行こうよ!」

 

男性陣の哀れみの視線が痛い。

 

そして、アスナさんが必死にフォローを入れてくれているのが分かる。

 

更に、そんな空気に全く気づく様子の無いユウキ。

 

我ながらよくぞここまで混沌とした空間を作れ出せたと思うよ。

 

最近これが通常運転になってきた事が一番の問題だろうけど。

 

「それよりよぉ、そろそろ特殊個体でも出てこねぇのか?流石にウサギだけ狩るのも精神的に辛くなってきたんだが。」

 

「確かに、何故か異様に可愛いもんな。」

 

クラインの一言にこれ幸いと乗っかるエギル。

 

「もしかしたら、このイベントのコンセプトって精神攻撃だったりするのかもな。」

 

「だとしたら、カーディナルのAIが変な方向に進化してるんだろうな」

 

そう、俺とキリトが話していると、後ろの茂みがいきなり音を立てた。

 

俺達も伊達に長年この世界に触れているわけでは無い。

 

瞬時に身構えて武器を抜き茂みに向き直った。

 

そして、出てきたモンスターと目の前に出てきたモンスターの情報を見て全員が固まった。

 

「・・・冗談、だろ?」

 

いや、正確にはモンスターの情報を見た男性陣が固まった。

 

《orc》

 

特殊個体

 

スキル《分身》

 

今イベント限定モンスター

 

男性、女性プレイヤーからのダメージを無効、また、男性、女性プレイヤーへはノンアクティブ

 

ただし、

 

 

女装した男性プレイヤーからはダメージを4分の1受け。非常にアクティブとなる。

 

 

 

この文を読んで、そのモンスターらの容貌と体力ゲージを見た瞬間、俺達、男性陣は回れ右をして、できうる限りの速度を持って走り出した。

 

理由は大きく分けて三つだ。

 

一つ、体力ゲージがたっぷり8本ほどあったこと。

 

二つ、次から次に茂みから出てきたこと。

 

 

 

そして、目が完全に獲物を見るそれだった。

 

 

 

「「「「ふざけるな、カーディナル!!!」」」」

 

俺達、男性陣はそう叫びながら目から涙を流し走った。

 

 

俺たちの今の格好?

 

 

 

察しろ!!(切実)

 

 

 

 

 





この様な駄文を読んで下さり、誠にありがとうございます。

次回は今回の続きからになります。

いつも以上の駄文だとは思いますがお付き合いのほどよろしくお願いします。

この度は誠にありがとうございました。

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