今回は前回に引き続き現実世界でのお話になります。
本当はもう少し話を進めたいのですが。まぁ、急がば回れと言いますし。当分はゆっくりと話を進めようと思っています。お付き合いのほどよろしくお願いします。
では、本編をどうぞ
俺の掛け声と共に和人の背中にガリガ○君が突っ込まれてから数分が経った。
今現在、和人はいきなりのショックから抜け出し。ジト目で俺に抗議している。
「おい、シンヤ、どうしてくれるんだ。俺の背中がお前のガリガ○君のおかげでベトベトするんだが。」
「あぁ、そうだろうな。そうなることを狙ったからこそのガリガ○君だ。」
反省の色すら見せずにそういう俺に、流石に苛立ちを覚えたのか少し顔をひきつらせる和人。
まぁ、確かに俺も悪かっただろう。
・・・だが、
「あの時は、自分の衝動が抑えきれなかったんだ。反省はしているよ。・・・だがな、俺は自分の行いを決して後悔しない!」
「よし、戦争だ。いや決闘だ。そろそろお前を負かしてやるよ。」
「負かすだと?・・・やれるもんならやってみろ。」
和人が立ち上がり宣言し、俺も負けじと言い返す。
正に売り言葉に買い言葉、一触即発の空気が張り詰める。
そして、俺と和人の有史以来の決闘を始めようとした瞬間
「お邪魔しまーす。・・・で、何やってるの?」
『お邪魔しまーす!ん?どうしたの?アスナ、て・・・2人とも相撲でも取るの?』
アスナさんとユウキの声が部屋に響いた。
というか、ユウキ。何故向き合っているだけなのに相撲になったんだ?以外と天然も入っているのか?
だとしたら、鬼に金棒。ユウキに片手剣だ。天使がさらなる天使へと至ってしまう。いや、天使なユウキも良いが、小悪魔チックなユウキも良い。
つまるところ、ユウキは可愛い。・・・何かこれだけで世の中、全ての説明がつく気がしてきた。
「で、お前はいつまで固まっているつもりだ。」
俺が思考に没頭(主にユウキの事)していると、いつのまか、俺の目の前で手をヒラヒラと振っている、和人が目に入った。
「どわぁ!?いきなり人の目の前にくるんじゃねぇよ!?軽くトラウマになるところだったぞ!」
俺は、反射的に飛び離れながらそう叫んだ。
俺の目の前にユウキ以外が立つんじゃねぇ。・・・どこぞのヒットマンですかね。
「この上なく失礼だな、お前は!!」
そして、俺の叫びに呼応するかのように叫び返す和人。
うん、今日も今日とてツッコミが冴え渡る和人君ですね。
『おぉー、これが男同士の友情って奴なんだね、アスナ!』
「うん、2人とも長い付き合いだからね。気のおけない親友同士なんだよ。・・・勿論、私達もだよ。ユウキ。」
『うん!ありがとう、アスナ!』
ヒューヒュー、お熱いねぇお二人さん。まるで恋人同士のようなやり取りをありが・・・・・・まてよ?恋人同士のような?・・・もしかして、俺の最大の恋敵ってアスナさん?(そもそも、恋愛対象としてユウキに見られているか自体謎なのだが。)
俺は密かにアスナさんを要注意人物に認定した。
そう、ここは俺という本来いるはずのない人間の介入したSAOの世界なのである。もしかするとユウキとアスナの百合カップルが誕生する可能性もあるのだ。
確かに、そんじょそこらのポッと出て来たような男とユウキが結ばれるよりかは断然ましではあるのだが。
なんだろう、可能性が高そうで怖い。
「また、フリーズしたよ。」
『あれ?シンヤいきなり固まっちゃったけど。』
「ユウキは気にしなくて良いよ。すぐ戻ると思うから。」
横で三人で何か話しているが、聞こえない。
今は、その未来を回避するための方法を考えなければ・・・!
〜〜〜〜
しばらくして、自己完結して動き出した俺は、いつのまにか風呂に入っていた和人と、ずっと一緒に喋っていたらしいユウキとアスナさんを交えて、今回のメインについて語ることとなった。
「やっぱり、俺はソードスキルを使う気にはならないかなぁ。」
未だにソードスキルを使わない俺である。
『えぇー、なんで?ソードスキルの方が威力高いし、効率も良くない?』
そんな俺の意見に、机にセットされたプローブから、そう異議を唱えるユウキ。
「いや、それがな、ユウキ。こいつに限ってはそうも行かないのが難しいところなんだよ。」
そしてすかさず、補足等を入れる和人。
基本的にこういう流れで話しているのだが、片手剣を使わない1人を忘れているのを、夢中になっている俺たちは気付かない。
『そうだ!既存のソードスキルがダメだって言うなら完璧なソードスキルをシンヤが作れば良いんだよ!』
「いやいや、さしものシンヤもそこまでは無理だろ。」
割と本気でそんな無茶振りを言っているユウキに苦笑する和人。
だが、ユウキのせっかく俺にくれたアドバイスだ。無駄にする手はない。
寧ろ、『成る程」と納得してしまったぐらいだ。
「あれ?シンヤ?流石に無理だよな?無理だと言えよ。お前がそんなもん編み出したら、運営がお前にだけ特別処置を取らざるを得ないくらいのバランスブレイクが起こるぞ。」
『キリトの目が本気過ぎる。』
「そろそろ、こいつの中で俺がどんな化け物になってるのか問いただしたくなって来た。」
そして、尚も忘れられている、細剣使いの《バーサークヒーラー》ことアスナさんは遂にいじけてしまっていた。
「うぅ、酷いよみんな。私だけ除け者にして楽しそうに。」
体育座りをしてズーンと沈んでいるアスナさんが涙目で恨めしそうにこちらを見ながら言った。
『わぁ、ごめんアスナ!あんまり話す機会が無かったからつい熱中しちゃって。』
「すまん、アスナさん。すっかり忘れてた。お詫びと言ってはなんだが、今度和人を一日好きにできるように手配するから。」
「本当に悪かったよアスナ。・・・て、おい、シンヤ、ちょっと待て。お前何を手配するって?」
「本当!?シンヤ君!そんな、お詫びのレベルを超えてるよ!・・・分かった。このお礼はいつか必ず精神的に!」
俺の差し出した餌に瞬時に食いついたアスナさんは、先程とは一転して、抑えきれない程の幸せを振りまいていた。
一体何をする気なんだろう。・・・まぁ、恐らく普段和人が恥ずかしがって出来ないような事もさせるのではなかろうか。
例えばキリトちゃんとか・・・
・・・まぁ、その、なんだ、
グッドラック、和人!
この様な駄文にお付き合い下さり誠にありがとうございました。
次回の話ですが、まだ内容は未定です。一週間以内に決まれば良いのですが・・・
誠にありがとうございました。