今回は、原作のひとつ手前の話になると思います。 ヒロインに関しては・・・できるだけ、早く登場させる事が出来るよう頑張ります!
それでは、本編をどうぞ
2021年とある日の3時
「よっしゃーー!!遂にこの時がきたぞーー!!」
何故俺が此処までテンションが高いかと言うと・・・遂にβテストが始まるのだ!!待ちに待ち望んだ、この瞬間!!と喜んでいた俺は、部屋でずっとはしゃいでいた。と、その時コンコン、と俺の部屋のドアがノックされた。そして
「真くーん?少しお話があるんだけど、少しいいかな?」
と、母さんの声が聞こえた
「?わかったー、今開けるよ。」
俺は、そう返事をしてドアを開けた、するとそこには
「真君、ちょっとリビングまで行こっか」ニコニコ
微笑んでいるのに目が笑っていない母さんの姿があった。
さて、此処で話を整理しよう、俺は、とある日の3時にはしゃいでいた。しかも、嬉しさのあまり叫んでもいた。まぁこれが昼の3時なら特に何も言われまい。ただ、俺がはしゃいでいたのは・・・午前3時、草木も眠る丑三つ時だ。此処までくれば御察しの通り。
結果だけいうと、朝までこってり絞られました。
まぁ、それはともかく、今日は土曜日、しかも今日の12時にβテストが開始される。今の時刻は11時55分あと5分で開始される。すでに俺はナーヴギアを被り、いつでも、ログインできる状態だ。ちなみにナーヴギアは父さんが買ってくれた。
「あー、緊張するなー」
俺は、夢にまで見た初のVRMMORPGに、胸を高鳴らせていた。
あと4分
あと3分
あと2分
あと1分
「リンクスタート!!」
そして、俺の前には≪WELCOME TO SWORD ART ONLINE≫という文字が映っていた。
「うお!!すげー!めちゃくちゃリアルじゃん!」
次の瞬間文字が消えてアバター設定とアバターネームを決めることになった。
「アバターはこれでよしっ、あとは名前だが、そうだなー、もういっそのこと本名でいいか!」
そして俺は『shinya』と打ち込み、完了ボタンを押した。すると視界が真っ白になり、目を開けてみると。
「これが、ソードアートオンライン」
俺は、その時神と話した事を思い出した。
ーーーーー回想ーーーーー
「そういえば、お主の原作知識は転生する前にキャラクターについての知識以外を消去させてもらうぞい。」
「え?なんでだ?」
「さすがに、チート能力は持ってないが原作知識があれば世界のバランスが崩壊しかねない、というのは建前で、何が起こるか知っていてしまっては、本気で楽しめぬじゃろう、というわしの気遣いじゃ」
「そっか、じゃあありがたくその気遣いを受けさせてもらうよ。」
ーーーーー回想終了ーーーーー
というわけで、俺はほとんど原作知識は持っていない、わかっているのはSAOのキャラクターの名前と使う武器、あとは原作の最初あたりだけだ。あ、ちなみにユウキのことに関してはちゃんと知識を残してもらっているぞ。まぁそれでも、知らないことの方が多いが。
「よーし、早速、武器屋で片手剣を買ってフィールドに出るぞー!」
「あっ、あの、すいません」
フィールドに出て、モンスター相手に無双しようと思っていると後ろから声をかけられた。
「?はい、なんでしょう」
俺に、話しかけてきたのはよくあるRPGとかの勇者のような青年のアバターの人だった。
「あの、このゲーム、お互い初めてじゃないですか。だから、一緒にパーティを組みませんか?」
「おう!もちろんいいぞ!俺はシンヤだ」
俺は、即答しつつ握手するべく手を出しながら答えた。
「あぁ俺はキリトだ」
キリトは握手に応じながら答えた。
て、ん?キリト?キリトってあのキリトか?・・・まずい、これは凄まじくまずい。これだと原作が始まる前に接触してしまうことになる、でも、了承した手前断れないし。
「?どうかしたか?シンヤ」
「い、いやなんでもないぞ」
「そうか、じゃあ早速武器買ってフィールドに行こう!」
「おう!行こうか!」
もうどうにでもなれ、と諦めながら俺はキリトと共にフィールドに行った。
〜〜フィールド内〜〜
「なぁ、シンヤ、このソードスキルってどうやって発動させるんだ?説明書見てもよく分からないんだ。」
「ん?ソードスキル?・・・あぁ、いや俺もいまいち分からない、一体どうすればいいんだろうな」
・・・言えない、俺が、原作知識の最初あたりしか知らないとは言えソードスキルの発動のコツを知っているなんて。いやだってね、此処で俺が原作のキリトみたいに、「ほんの少しタメを入れてスキルが立ち上がるのを感じたら、ズパーン!て打ち込む感じ」とか説明してみろ、絶対「何でそんなに詳しく知ってるんだ?」なんて言われて、変な言い訳をする羽目になるんだよ。それは絶対嫌だ。でもこのままってわけにもいかないしな。
「う〜ん、必殺技みたいなもんなんだろ?なら、タメを入れて見たらどうだ?」
よしっ!これならただの思いつきっぽく、アドバイスできた。これなら疑われまい。
「タメ、か」
すると、キリトはポップした《フレンジーボア》に向かって行くと剣を大きく頭上に振りかぶって【バーチカル】のモーションをとり。
「せぁ!!」
と、《フレンジーボア》に向かって【バーチカル】を打ち込んだ。キリトの放った【バーチカル】は《フレンジーボア》のHPを削り切り、《フレンジーボア》はガラスのように砕け散った。
「おおっ、これがソードスキルか。なんか、すげー気持ちいいな!」
「すげーじゃん、おめでとう!」
「いやっ、発動できたのはシンヤのアドバイスのおかげだよ。ありがとう。」
「思いつきだがな、それじゃあもっと狩ろうぜ!」
「ああ!」
〜〜それから数時間後〜〜
「いや〜、狩った狩った!キリト、レベル幾つになった?俺は2上がって、レベル3になったぞ」
「マジか、俺は1しか上がらなかったぞ。それよりも、ずっと気になってたんだが何でシンヤはソードスキル使わないんだ?」
そう、俺は今までの狩りでソードスキルを使っていないのだ。
「どうも、ソードスキルを使っての戦闘がしっくりこなくてな。だからいっそのことスキル無しで戦うか。ということでソードスキルを
使わずに戦闘をしてたんだ。」
「そうなのか、まぁ、ソードスキル無しであそこまで動けるんだったら、必要ないかもな。」
キリトは納得した風に頷きながら言った。
「あぁ、前にある人物?のところで修行してたんだ。おかげさまで、剣に関してはそれなりに自信がある。」
「へぇー、リアルで剣術やってたのか。・・・あっ、そろそろ、6時になるな、シンヤはまだ大丈夫なのか?」
「いや、そろそろ落ちないといけない。多分、もう飯の準備すんでるだろうし。」
「そうか、ならフレンド登録しないか?」
そしてキリトは俺にフレンド登録のメッセージを送った。俺は、もう、乗りかかった船だしな、と思い、承認ボタンを押した。
「これからよろしくな、シンヤ。」
「あぁ、こちらこそよろしく、キリト」
こうして、俺とキリトはフレンドになった。
今回も、このような駄文にお付き合いくださりありがとうございます。
次は、おそらく1週間後になると思います。
今後ともよろしくお願いします。