絶剣を愛する転生者の物語   作:小木 琉山

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どうも小木 琉山です。

10000UAを突破致しましたありがとうございます。ありがとうございます!

そして、ファントムバレット編の終わりが見えなくて心が折れそうになっている今日この頃です。

では、本編をどうぞ。


発覚

 

「あと4分!?くそっ!間に合え!」

 

前回キリトとシノンさんに置いて行かれた俺は総督府までバギー走っていきそこからバギーを乗り捨ててエントリー用の端末のもとまで全力疾走していた。

 

端末のあるスペースまで行くとキリトとシノンさんが既に入力を開始していた。

 

「お、シンヤ遅かったな。」

 

「お前マジで後で覚えてろよ?」

 

悪びれる様子もない親友に怒りを覚えつつ俺はモニターに目を向けエントリーのボタンを見つけ押した。

 

すると、画面は名前や職業などの各種データの入力フォームへと移行した。

 

「地味に多いな!?というか、なんでそんな事入力しないといけないんだよ!」

 

と、毒づきつつ上の但し書きに気がつかないまま入力する。

 

ちなみにこの時点であと1分を切っていたりする。

 

入力し終えてSUBMITボタンを押すと。画面が切り替わってエントリーを受け付けたという旨の文章と予選トーナメント1回戦の時間が表示された。

 

因みに俺はEの三十番らしい。

 

 

・・・さてと

 

「それで?キリト。なぜ俺を置いて行った?返答次第では今からバトルロワイヤルを開始しても一向に構わないんだが。」

 

と言いつつ横を向くと

 

「なぁ、シノンは予選のブロックどこだった?」

 

「私はFブロックの十二番だよ。あなたは?」

 

「シノンと一緒のFブロックの三十七番です。」

 

「おい、聞けよ」

 

キリトはシノンさんにそれとなく話しかけて俺の話をスルーしやがった。

 

・・・しょうがない。

 

 

そう考えた俺は先程店で買ったあるものを取り出しキリトに向けた。

 

そしてスイッチを押すとシャッター音がカシャッと鳴りキリトの姿が保存される。

 

「ん?おい、シンヤ?お前何してるんだ?というかその手に持っている立方体のアイテムは一体・・・」

 

「あら?それ、なんて名前だったか忘れたけど確かカメラと同じ機能のアイテムよね?」

 

「シノンさん大当たりー、さっきの店で売っていたんだ。それでとある商売を思いついてな。」

 

うむ、我ながら素晴らしい商売だと思う。

 

「聞きたくない、聞きたくないがあえて聞いとく。どんな商売なんだ?」

 

キリトが若干青くならながら恐る恐る聞いてきた。

 

まぁ、教えてやってもよかろう。

 

「お前のプロマイドをとある人に売るんだよ。あと、幸いにも全てを買ってくれそうな人にも数人心当たりがある。」

 

「やめてくれぇ!頼む後生だから!」

 

今度こそ真っ青になってキリトが懇願してきた。自分のプロマイドが売られるそのとある人について察したんだろう。

 

「ったく。分かったよ。特別に・・・全て無料進呈しとくよ。」

 

「この悪魔め!」

 

「バギーで人を置いて行ったやつに言われたくない!」

 

「あの、そろそろ予選の会場行かないとなんだけど」

 

程度の低い言い争いをしているとシノンさんから呆れた声とジト目でそう言われた。

 

・・・さーせん

 

〜〜〜〜

 

予選会場に着いた俺たちは戦闘服に着替えため控え室に向かった。そこで一旦キリトとシノンさんと別れることになって俺は一人で控え室に入った。

 

中には誰もおらず戦闘服に着替えていると俺はとある事実に気が付いた。

 

着替える時は装備フィギュアの一括解除ボタンを押して着替えるんだよ。つまりキリトのことを女だと勘違いしているシノンさんは・・・

 

・・・深く考えないようにしよう。俺は無罪だし。

 

そう自分に言い聞かして、着替え終わり控え室から出てキリトたちを待つことにした。

 

俺が控え室を出てから。数分たって明らかに不機嫌そうなシノンさんとそれを追いかけるキリトが出てきた。

 

「やぁ、シノンさん、キリト。何かあった?」

 

そう聞くとシノンさんがじろりと俺を睨みつけて口を開いた。

 

「あなた、そこの男の本当の性別知ってたのよね?なんで黙ってたの?」

 

地味に怖いのですが、やめてください氏んでしまいます。ここで答え間違えたら流石にやばいよな。

 

どうしたものか

 

1・嘘にすがる

 

2・嘘をつく

 

3・虚言を吐く

 

はい、全て同じようなもんですね。役に立たない選択肢だなおい。

 

神「なんじゃと!?」

 

・・・最近見ないなと思ってたけどまさかこんなところで再登場してくるとは思わなかったよ。

 

選択1・2・3

 

「い、いやぁー、ま、まままさかき、キリトが男だったなんて知らなかった、な、なー」

 

「そう分かったわ。知っていて黙っていたのね。」

 

結論俺は正面から嘘をつくのが下手だった。

 

そこからは何を話しかけてもシノンさんはついてこないでの一点張りだった。

 

そしてドームを半周したくらいでシノンさんがこちらを振り向いて睨み、大きく空気を吸引し、怒鳴られると思われたが、発せられたのは勢いのいいため息だった。

 

そしてシノンさんはボックス席に座り俺とキリトも向かい側に座った。

 

「・・・最低限のことだけ説明しておく。その後は敵同士だから。」

 

と、ごく低く発した。やはりシノンさんは根は優しいんだろうな、と思った瞬間だった。

 

シノンさんのレクチャーが終わりひと段落して俺はキリトとシノンさんと別行動をすることにした。

 

それというのも、まぁ、確率は極々小さいだろうが、死銃に関連するマントや武装を持っているプレイヤーがいるか確認するためだ。

 

だが、残り五分ということもあり、特に目星もつかないまま予選フィールドへと転送させられた。

 

〜〜〜〜

 

その後、俺は一回戦二回戦と順調に勝ち進んでいき。遂につぎは予選決勝となった。

 

俺は武装のチェックをしつつ相手の名前を確認した。

 

「・・・はい?【Sterven】?スティーブンて読めばいいのか?スペルミスか?この人中々に恥ずかしい思いしてるんだろうな。」

 

 

 

 

 

 





この度もこのような駄文にお付き合い下さりありがとうございました。

次回からは原作で六巻に入ると思います。半年かけてヒロインのヒの字も出てこないこのような作品を読んでくださる皆様には感謝の言葉が尽きません。

誠にありがとうございます。

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