絶剣を愛する転生者の物語   作:小木 琉山

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皆さま、明けましておめでとうございます。

どうも小木 琉山です。

今年に入って初投稿になります。

今年も、お付き合いの程よろしくお願い致します。

では、本編をどうぞ



どちら様?

 

「ふむふむ、つまり君は自分が俺の親友であるキリトだと言うんだな?」

 

「そうだよ!何回言わせるんだ!」

 

病院でキリトとともにGGOにログインした俺はすぐ様共にログインしてすぐそこにいるであろうキリトと次の行動について話し合おうとしたのだが、そこにはキリトではなく黒髪ロングの美少女プレイヤーがいた。

 

キョロキョロとキリトをと先ほどのプレイヤーが「おい、シンヤ?なんで辺りを見回してるんだ?」と話しかけてきたのだ。

 

初対面のプレイヤーからいきなり名前を呼ばれて少し驚きつつ「すみません、名前を教えてもらっても良いですか?」と聞くとプレイヤーは「いや、キリトだよ。いきなりどうしたんだよシンヤ」と、答えた。

 

それから、「は?キリト?いやないないない。・・・で、君の名前は?」と言ったり。「お前がキリト?」と言ったり。様々な会話を得て最初に戻る。

 

「じゃあ、お前に恋人はいるか?名前と一緒に教えてくれ。ついでに好きな所。」

 

「いるよ!名前はアスナで好きな所は・・・て、なんでそんな事までお前に教えないといけないんだ!新手の悪戯とかやめてくれよ!」

 

キリトと言い張る美少女もといキリトは正直に話そうとして途中で止めて怒鳴ってきた。

 

「あ、うん、お前キリトだわ。なんというか、お前とことんついてねぇのな。」

 

「やっとか、なんでそんなこと聞いたんだ?・・・といっても既に嫌な予感はするんだけど・・・」

 

キリトもキリトで自分のアバターが希望していたものとはかけ離れていると察していたらしい。ゆっくりとミラーガラスの方に歩いて行き自分の姿を見て。

 

「な・・・なんだこりゃ!?」

 

と悲鳴を上げた。

 

うん、ご愁傷様。

 

俺としてはアスナさんへのお土産が出来て嬉しかったりする。これは(キリトを弄る)絶好のチャンスだ!

 

そして俺はそんな本心を隠しつつ呆然としている親友を慰めに行った。

 

「おい、気にするなよキリト。前言ってた目立つっていう点はそのアバターの方が屈強なアバターとかより勝ってると思うぞ」

 

「確かに、そうだよな。よし、行こうぜシンヤ」

 

そして、いくらか立ち直ったキリトはメインストリートを目指して歩き出した。

 

そこで、先程から何か言いたそうだったプレイヤーが後ろ側から走りよってきていたのだが他のプレイヤーがその人に声をかけていた。

 

「ふぅはははー!そこのプレイヤーよ!我がパーティに入る気はないか!」

 

「うわ!なんだお前。俺はあの二人組に用が!」

 

「その前に我が話を聞くが良い!」

 

「こいつめんどくせぇ!」

 

うん、関わらない方が良いな、あの連中。

 

そう思いながら俺はキリトを追いかけた。

 

「何してたんだ?シンヤ」

 

「いや、何でもない。ただ関わらない方がいいと思う連中がいただけだ。」

 

「どんな連中だよ。それより早く行こうぜ」

 

そう言ってキリトは無意識なのだろうが頬に掛かる髪を自然な動作で指先でかきあげた。

 

「・・・キリト、お前・・・」

 

「・・・分かってる。分かってるから何も言わないでくれ。」

 

キリトは少しどんよりとしたオーラを出しながら歩いていた。

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜

 

数分後、俺たちはあえなく迷った。

 

「どうするよ、キリト」

 

「どうするか、シンヤ」

 

立ち尽くしていると、キリトがいきなり小走りでプレイヤーの方に駆け寄っていった。

 

成る程、たしかにプレイヤーに道を聞くのが最善策だろう。

 

だけどさ

 

「なに女性プレイヤーに声を掛けてんの!?」

 

普通、男性プレイヤーが女性プレイヤーに道に迷った等々と声をかける場合、七割がナンパ目的となる。

 

焦ってキリトを追いかけたが遅かったらしく、キリトは既に声を掛けてしまっていた。

 

こちらを振り向いた女性プレイヤーの顔は警戒の色が浮かんでいた。

だが、すぐにその表情は消え去った。

 

ここで思い出したのだが、今のキリトはおそらく100人が見て100人が女性と判断する容姿のアバターだ。

よって、女性プレイヤーにとって俺たちは道に迷った男女二人組のプレイヤーとなり、警戒も消えたのだろう。

 

「・・・このゲーム、始めて?どこにいくの?」

 

と、微笑を浮かべながら答えた。

 

キリトはその反応を不思議に思っていたようだが、理由に思い至ったらしくそのまま誤解してもらうことにしたらしい。

 

「はい、俺た・・・わ、私達、このゲーム初めてなんです。どこか安い武器屋さんと、あと総督府、て言う所に行きたいんですが・・・」

 

いきなりボロ出しそうになったなこいつ。と、俺も聞いときたい所あるんだった。

 

「あと、色々なアイテムがある店って知りませんか?あ、俺はシンヤです、こっちがキリト。」

 

「え?あ、あぁ、私はシノンよ。それより総督府に何しに行くの?」

 

「もうすぐあるっていう、バトルロイヤルイベントのエントリーに・・・」

 

それを聞いた途端シノンさんの目が丸くなった。

 

まぁ、当然か今日始めたってやつらがいきなり大きなイベントに参加しようとしてるんだから驚きもするか。

 

「ええと、今日ゲームを始めたんだよね?その、イベントに出ちゃいけない事は全然ないけど、あなたたち、ちょっとステータスが足りないかも。」

 

「あ、それに関しては大丈夫ですよ。俺もキリトもコンバートで他のゲームからきたんで。」

 

「へぇ、そうなんだ。」

 

「聞いていい?何でこんな埃っぽくてオイル臭いゲームにこようと思ったの?」

 

えっと、どうしようかこの質問。流石に死銃の事を話すわけにもいかないし。

 

シンヤはアイコンタクト発動した

 

『キリト!パス!』

 

『えぇ!?』

 

俺はキリトに丸投げするという形で難を逃れた後はキリト次第だが。

 

「それは・・・ええっと、今までお・・・私達ファンタジーなゲームばっかりやってたんですけどたまにはサイバーっぽいのでは遊びたいなぁ、ってなって。・・・二人とも銃の戦闘とか興味あったし。」

 

おぉ、流石キリト。伊達に何回も修羅場(アスナさん関係)を潜り抜けていない。

 

「そっかー、それでいきなりB o Bに出ようだなんて、あなたたち根性あるね。」

 

そしてシノンさんはくすりと笑うと、大きく頷いた。

 

「いいよ、案内してあげる。私もどうせ総督府に行くところだったんだ。その前にガンショップだったね。好みの銃とかある?」

 

「え、えっと・・・」

 

キリトは言葉に詰まっているようだった。こいつ銃に関して何も知らなさそうだもんなー。・・・俺?もちろん知りませんとも。

 

「じゃあ、色々揃ってる大きいマーケットに行こう。こっち。」

 

そう言って、くるり振り向き歩き始めたシノンさんを俺たちは慌てて追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この度も新年早々駄文にお付き合い下さりありがとうございます。

正直このペースだと、あと8話以上GGO編が続きそうで焦っております。なんとか早く終わらせてマザーズロザリオ編に入りたいです。

あと、報告なのですがこれは少し前に報告したのかも知らないのですがキャリバー編は飛ばす事になりました。

戦闘シーンカットの本作品でキャリバー編は表現しきれない。
と、いうのは建前でして本当のところ早くユウキを登場させたいのです。切実に!

なのでキャリバー編を待っていらっしゃる方々、申し訳ございません。

この度は誠にありがとうございました。

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