絶剣を愛する転生者の物語   作:小木 琉山

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どうも、小木 琉山です。

今回は、とある二人の人物との絡みが主となっております。

では、本編をどうぞ。


クラスメイト!?

 

「おーい、えっとルシフェルタさん?ちょっと聞きたいことがあるんだが。」

 

俺は、知り合いでもあろうプレイヤーの元に走りながら声を掛けた。

って、ルシフェルタだっけ?プレイヤーネーム。

 

路地裏で1人で演説みたいなのしてるから、この人は厨二病だろう。

そんでもって最後のあのセリフは中学校時代のクラスメイトだった、あの・・・・意味不 明に違いない!

 

「なんだ貴様は、軽々しく我が名を呼ぶな。む?貴様は・・・いや、もしや、我が配下となるために我の元に来たのか?それでは歓迎しよう、ちなみに我が名はルシフェルタではなく意味不 ・・・ゴホン!ルシフェルトだ!」

 

あ、うん。この人絶対に意味不 明君だ。確信持って言える。今、本名言おうとしたよね?絶対に言おうとしたよね?この人。

 

と、目的を忘れるとこだった。

 

「・・・ちょっとルシフェルトさんに聞きたいことがあるんだけど。」

 

「なんだ?今の我は機嫌が良い、なんでも聞くが良いぞ。」

 

・・・これと同じような過去をお持ちの方はさぞや悶えるだろう事を平然と言ってのけるな。

 

作者「グアァァァァ!!やめろぉーーー!!あれは若気のいたりだったんだーー!!嫌だ!!思い出したくない!!」

 

・・・さて、本題に移るか!

 

「じゃあ、遠慮なく。世界樹の下の街まで行きたいんだけど、どうやって行けば良いか知ってるか?」

 

「世界樹の下の街というと《アルン》か。それなら、この地図に行きかたが描いてある、もって行くが良い。」

 

あれ?スッゲー良い人なんだけど。・・・さっきまで失礼なこと考えててすんません!

 

「え、良いのか?ありがとう、助かる。この恩はいつか必ず返すよ。」

 

「フ、礼には及ばんさ。我は主君として当然の事をしたまでだ。」

 

か、カッケーーー!この人なんで厨二なの?普通にしてたら、モテまくりそうなんだけど!

 

ていうか、主君?

 

・・・まぁ、良いか!!

 

「じゃあ、俺は行くよ。初対面なのにありがとうなルシフェルトさん!」

 

俺は、手を振って別れと感謝を告げて。早速もらった地図でアルンへ向かった。

 

 

〜〜先ほどの路地裏〜〜

 

「フフ、初対面とは異な事を、これで恩は返したぞ桐本 真也。」

 

 

さて、ここで少し昔話をしよう。

 

あれは、まだ我が12、3歳くらいの頃だった。

 

その頃は、今のような力に覚醒しきっておらず、虚勢を張り、自信を持てていなかった。

そのため、当然、我を疎み、嫌う者たちも大勢いた。

 

ある日、校舎裏まで連れていかれ。殴る、蹴るなどの暴力をこの身に受けた。そして、ひとしきり終わった後、我は金銭を渡すように言われた。それを断ればまた、暴力が待っている。

 

(こんな事になるんだったら皆んなに合わせて、こんな本心偽ればよかった。)

 

と、諦めて金銭を渡そうとした時。彼、桐本 真也が現れた。

 

彼は、我の惨状と、我の周りの人の子らを見渡すと、怒り、単身で大勢の人の子らに殴りかかった。

我は最初、

 

(あぁ、この人も僕と同じような事に。)

 

と、思っていた。

 

だが、彼は打ち勝った。大勢の、少なくとも10は下らない相手を前に打ち勝ってみせた。そして、彼は我を助け起こし我の悩みまで聞いてくれた。

 

彼は我の話を聞くとこう言った。

 

「昔さ、俺、神様に会ったことがあるんだよ。その神がさよく言ってた事なんだけど。

 

『人間、自分のことは偽れない。どんなに他人を偽ろうとも。自分の根元の部分だけは変えられない。なら、他人に偽りの自分を見せるより、素のままの自分を見せた方が良い。

この生き方をすれば、寄ってくる人は少ないだろう。自分の嫌な部分も見せるわけだからだ。

だが、それでもなお自分の周りに居てくれる奴とは、最高の親友や恋人、家族になれるだろう。』

 

ってな、まぁ、長くなったけどさ、つまりあれだ、お前は自分の事を偽っている奴よりずっと、良い人間関係を築ける!・・・だから、自分に自信を持て。」

 

今の我があるのは彼の言った、この言葉のおかげだ。

この時、どれだけこの言葉に救われたか。どれだけ、この言葉が嬉しかったか。

 

その日、我は覚醒して今の力を手に入れた。

 

自分の心に嘘偽りなく自信を持って生きるという力を・・・

 

 

これで、この話はお終いだ。では、また会おう。

 

 

〜〜〜〜

 

 

意味不 明もといルシフェルトに貰った地図を頼りに俺は、世界樹へ向かい走っていた。

 

なんで、飛んでないのかだって?飛び方が分からないんだから仕方ないだろ。

 

「というかマジでどうやって飛ぶんだ?まず羽はあるんだけど動かせないし。」

 

うーん

 

あ、キリトに聞けば良いじゃん。

 

「よし、早速通話しよっと。・・・・・・あれ?出ない。」

 

掛けてみてもちっとも出ない。何か取り込み中か、ログアウトしてるかのどっちかかな?

 

「はぁー、どちらにしろ、振り出しに戻るだけか。どうするかな。」

 

落ち込みながら歩いていると、茂みの中から何か音が聞こえてきた。

近づいてみると何か、ブツブツ呟いている様な人の声が聞こえた。

 

万が一の為に、武器を構えて忍び足で茂みの方に近づいているといきなり

 

「クッソーーーーーー!!!何故上手くいかないんだ!!何が足りない、根性か!?気合いか!?いや、落ち着けサンシャイン、お前は努力の天才のはずだ、一度でダメなら二度、二度でダメなら三度。それでもダメなら・・・何度でも、何度でも挑戦するんだーーー!!秋風、ファイト!!オーーー!!」

 

と、いう声が聞こえてきた。よく見るとそこにはサラマンダーであろう、赤い防具を纏った男プレイヤーがいた。

・・・ん?ちょっと待てよ?こいつ今秋風っつった?

 

ふー、では、読者の皆さんも一緒に考えてみよう。

 

先ほどのプレイヤーのいかにも熱血感漂うセリフ。秋風という名前。

そして、ここまでの話の流れで来ると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この人、秋風 正宏だ。

 

なんで、今日はこんなにも知り合いに会うのだろうか。先ほどの意味不 明といい、そこにいる秋風 正宏といい。・・・まぁ、作者のネタ切れという可能性もあるが。

 

作者「シンヤさん!?なんか今回メタ発言多くありません!?あと、ね、ねね、ネタ切れにな、なんてなってないし?まだまだネタあるし?」

 

作者は黙ってなさい!

 

まぁ、それは置いておこう。てか、秋風に教えてもらえばよくね?

 

では、話しかけるとしよう。

 

「なぁ、そこのプレイヤーさん、お取り込み中悪いんだが、俺に飛び方を教えてくれないか?」

 

でも、流石に見ず知らずの相手にいきなりこんなこと言われも断るだけだろう。

 

「なんだ、君は最近始めたのか!?よし!!俺に任せろ!!先ずはだな、羽を動かしてみろ。難しいんだったらてつだうが!」

 

・・・まさか、教えてくれるとは思わなかった。まぁ、今はその好意に甘えさせてもらおう。

 

早速、俺は言われた通りに羽を動かしてみた。簡単に出来たので少し拍子抜けしたぐらいだ。

 

「出来たぞ、これで、どうすれば良いんだ?」

 

「それじゃあ!そこから、一気に羽を動かして飛ぶんだ。さっきの動きをもっと強くしてジャンプする感じで地面を蹴れば飛べると思うぞ!!」

 

俺は羽をさっきよりもっと強く動かして地面を蹴った、すると

 

「なぁ!!!?」

 

真上に向かって一気に飛び上がった。その勢いは多分ロケットにも負けてなかったと思う。

 

だけどさ、ここで考えて欲しい。そのまま真上に向かって超スピードで跳んでるわけだが、上には何がある?ちなみに、天井じゃないぞ。ここはもうインプ領の外だからな!

 

答えは・・・

 

 

 

 

 

 

進入禁止エリアの見えない壁!(適当な言い方)

 

 

「ぐは!!」

 

ズドォン!!と、凄まじい音と共にぶつかった俺はひとたまりもなく下に落ちていき、再び凄まじい音を立てて次は地面にぶつかった。

 

HPバーを見てみると、残り数ドットを残して軒並み吹っ飛ばされていた。

 

「大丈夫か!?待ってろ、すぐ回復魔法をかけてやる!!」

 

そういえばこの世界には魔法があったんだっけ。便利だな〜。と、呑気なことを考えながら俺は

 

「おう、ありがとう。さっそく頼む。」

 

「分かった・・・ヒール!!!!」

 

・・・・シーン

 

「・・・ん?」

 

もうかけ終わったのかと思いHPバーを見てみるが、特にこれといった、変化はなかった。

 

「・・・ナァァァァァゼダァァァァァァ!!!」

 

秋風が絶望に満ちた声で叫んでいる。俺は魔法を使う方法をしらべてみた。

 

つまり、呪文を唱えて、最後に魔法名を言えば発動するらしい。

 

 

・・・ふむふむ

 

 

 

 

こいつ、根本的なところから間違えてね?

 

「なぁ、えっと、プレイヤーさん。」

 

「なんだ!!あと、俺の名はサンシャインだ!!」

 

「分かった、俺はシンヤだ。それよりも、お前が魔法を使えないのってさ・・・・・・呪文を唱えてないからじゃないか?」

 

「・・・」

 

あれ?下向いて黙ってしまった。無事かな?

 

すると、いきなりガバッ!と顔を上に向けて、

 

 

「そういうことかーーーー!!!」

 

叫んだ。シャウトだ。それも特大の。

 

あまりの声の大きさに思わず耳を塞いでしまうほどの叫びだった。こいつ声デカ過ぎだろ。

 

そんなこんなで、秋風 正宏もとい、サンシャインに礼を言って、言われて、別れて、空を飛んで、俺は世界樹へと向かった。

 





少し文字数が大目になってしまいましたが、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます。

今回、登場した意味不 明と秋風 正宏ですが、個人的に気に入っていますので機会があれば、また登場させたいと思っておりますw

矛盾点、誤字脱字等ございましたら報告していただけると嬉しいです。

ありがとうございました。


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