絶剣を愛する転生者の物語   作:小木 琉山

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どうも、小木 琉山です。

今回で、アインクラッド編は完結となります。ここまで読んでくださった皆様には感謝の言葉がつきません。誠にありがとうございます。

これからも、頑張りますので。お付き合いのほどよろしくお願い致します。

では、本編をどうぞ


解放

 

「なぁ、ヒースクリフ。お前いつになったら、ボス攻略始めるんだ?」

 

俺は今、血盟騎士団の本部に来ている。それというのも、前々回の話を見て分かるようにとある理由で茅場を潰さないといけなくなったんだ。それで、攻略するためにヒースクリフにお願い(と、いう名の脅迫)をして協力してもらっているのだが

 

「・・・シンヤ君。君、気が早すぎないかい?昨日の今日で攻略の準備が整うわけないだろう。」

 

ヒースクリフは若干呆れの入った声で答えてきた。まぁ、確かに昨日頼んだばかりで急だとは思う、

 

だけどさ

 

「待ちきれないんだよ!!早く茅場をぶっ飛ばさないと気が済まないんだよ!!あいつ、人をさんざん煽っといて、全く姿見せねーで見物決め込みやがって!!」

 

ヒースクリフ(・・・私は、何を間違えてしまったのだろうか。というか、見物を決め込んでいるわけではないのだが。そもそも、あれは「それは、それだけは入れないとRPGとは言えない!!さぁ、早くプログラムしろ!!さぁ!!!」とか、言って来た友人の所為だと思うのだが。)

 

ヒースクリフが何故か一瞬、遠い目をしていた。・・・まぁいいか!

 

「まぁ、そういう訳で早く攻略したいんだが。いつになる?」

 

「そ、そうだな。君の要望もあり、早く攻略に乗り込みたいのは山々なのだが。今回は、25、50層に続くクォーターポイントということもあり、慎重にいかねばならない。わかってくれたまえ。」

 

まぁ、確かに50層の時は、中々に大変だったからな。仕方ないか

 

「とりあえず、準備が整い次第連絡はするつもりだ。それまでは待ってもらいたい。というか待ってください。お願いします」(絶対にシンヤくんには連絡をしないようにしよう。)

 

「わかった、けど絶対に連絡しろよ!?しないで、攻略したら。・・・わかってるよな?」

 

「わ、わかっているとも。(なぜ見破られた!?)」

 

「じゃあ、お暇するとしよう。またな」

 

「もう来ないでくれたまえ。(また、来たまえ。)」

 

「今なんつった!?」

 

「いや、なんでもない。また来たまえ。」

 

すっげー、キャラに合ってないセリフが聞こえたんだけど!?気のせい?気のせいだよね?

 

そして、この日から数日。

 

 

〜〜75層コリニア市 ゲート広場〜〜

 

俺が到着した時既に何人か集まっていた。その中にはクラインとエギルもいたので、挨拶がてら話そうと声をかける事にした。

 

「オッス、クラインにエギル!今日の攻略頑張ろうぜ!」

 

「よう!!シンヤ、もちろん頑張るに決まってんだろ!」

 

「あぁ、クラインの言う通りだ。俺なんて商売投げ出してまで参加してんだ。今日の攻略は成功させないとな。」

 

クラインやエギルと談笑していると、ゲートが光りキリトとアスナさんが出て来た。

 

「なんだ・・・お前らも参加するのか。」

 

「なんだってことはないだろう!」

 

「そうだぜ、キリト!俺たちは必ずや茅場に鉄槌を下し、この世に生まれて来たことを後悔させなければならないんだ!!絶対に、絶対にだ!!」

 

「「「「そこまでか(なの)!?」」」」

 

あいつだけは許すわけにはいかない。俺の受けたあの侮辱!はらさでおくべきか!

 

「お、おい。キリト、シンヤに何があったんだ?途轍もない怒りを感じるんだが」

 

「え、えっと、少し前にある事について調べるのを協力してもらったんだが。その時に、茅場の仕掛けた何かが逆鱗に触れたらしい。」

 

「「茅場、・・・お前一体何したんだよ」」

 

見事にクラインとエギルがハモった、その時再びゲートが光り。ヒースクリフと血盟騎士団の精鋭達が姿を現した。

 

「よく集まってくれた、状況は既に知っていると思う。厳しい戦いになるだろうが、諸君らなら切り抜けられると信じている。・・・解放の日のために!」

 

『オォーーーー!!』

 

ヒースクリフがみんなに檄を入れている。ここは俺も一肌脱いで

 

「そうだぜみんな!!ここで、軽々とウィークポイント抜け出して、強くなって。そして、このアインクラッドを解放し!茅場を血祭りにあげるぞー!!」

 

『オォーーーー?』

 

ヒースクリフが、なんとも珍妙な顔をしているが。気にしないでいいだろう。

 

「では、ついて来てくれたまえ。」

 

ヒースクリフは回廊結晶を使いゲートを開いて、入っていった、みんなもさらに続いて入っていった。

 

 

転移を終わらせた後、巨大なボス部屋の扉の前でヒースクリフが2、3言激励を飛ばし、ボス部屋の扉を開けた。

 

 

 

そして、遂にボス攻略が開始された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボス攻略は一時間以上に及んだ。そして、ボスが倒されてみんなが倒れ込んでいる中、キリトが立ち上がった。

 

「キリト君?」

 

「?どうしたんだ、キリト?」

 

勝利の雄叫びでも上げるのか?・・・無いな。とか、考えていたらいきなりキリトはヒースクリフに斬りかかった。

 

「な!?」

 

「キリト君・・・何を?」

 

だが、キリトの剣はヒースクリフに届く前に紫色の障壁によって阻まれた。その障壁には不死存在という意味のメッセージが表示されていた。

 

「団長、これは・・・どういう事ですか?」

 

そこからキリトが説明を始めた。

 

伝説の正体

気づいた理由

そして、ヒースクリフが茅場晶彦であることを。

 

?ということはつまり?

 

「テメェが茅場かぁ!!ヒースクリフーーー!!!歯ぁ食いしばれ!!俺が直々に手を下して、血祭りにあげてミンチにしてやんよ!!」

 

『さっき言ってたのよりもヒデー!!?』

 

知ったことか!それよりも今はこの腐れ外道をミンチにせねば!!

 

「って、あれ?麻痺?」

 

ヒースクリフもとい茅場を見ると青い顔でウィンドウを操作していた。

 

「お前どこまで外道なんだ!!正々堂々勝負しろや!!」

 

「す、すまない、シンヤ君。だが、私は正体を見破ったキリト君にチャンスを与えようと思っている。」

 

「チャンス?」

 

「キリト君、君に私と一対一で戦うチャンスを与えよう。ちなみに、私はこのアインクラッドの100層のボスでもある。」

 

よし

 

「キリト、その役変われ俺が代わりにぶっ潰してやる!だから、茅場

、まだ、何もしないから、麻痺解いてくんない?」

 

「こんなにも信じることのできない言葉は初めてだよ。」

 

はぁ、しょうがない。ここはキリトに譲るか。

 

「キリト、俺の分まで茅場を血祭りにあげてくれ。」

 

「いや、さすがにそこまではしないが。いいだろう、茅場。決着をつけよう。」

 

キリトは茅場に自分が死んでもアスナさんが自殺できないように等お願いをしていた。

 

アスナさんとクラインは泣きそうになりながらキリトを見守っていた。

 

キリトは二つの剣を抜き。茅場は盾と剣を構え

キリトと茅場の最後の決闘が始まった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

そして、アスナさんが途中斬られそうにキリトを庇いその身を散らし。キリトもまた、その身を散らしたかと思ったが、システムに抗い茅場にトドメを刺した。

 

 

 

その日、アインクラッドで生き残っていた人全てが解放された。

 

 

 

〜〜とある病院の病室〜〜

 

 

目を覚ますと、そこは清潔感が溢れる白い病室だった。俺は、2年ぶりとなる自身の身体に力を入れて起き上がり呟いた。

 

 

「キリトに譲ったのは良いけど。せめて一発殴りたかったなー」

 

その言葉を、世話に来ていた看護師さんが聞いてたらしく

 

「せ、先生!?真也君が起きたんですけど、少し様子がおかしいです!!」

 

「なんだと!?は、早くメンタルケアの用意をせねば!」

 

なんか、大騒ぎになった。

 

 

アインクラッド編fin




今回もこのような駄文にお付き合い下さりありがとうございます。

次回からはフェアリーダンス編に入ります。

これからも。よろしくお願い致します。

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