気が付いたら女サイヤ人に転生していた件   作:銅英雄

115 / 117
前回のあらすじ このフリーザなんなの?


第3話 姉を救え!惑星オーガ騒動!後編。新たな仲間GETだぜ!

ラムを救うべく私とレムは現在作戦会議をしている。

 

ベル「それで具体的なプランについては……」

 

レム「それなんですけど、僕が1周目で得た力で姉様の暴走した鬼の力を抑え込もうと思います」

 

ベル「ふむ」

 

レム「ですが、それができるのは一時的なものなんです……」

 

ベル「理由を聞いてもいい?」

 

レム「姉様はとても優秀な方で、更には1周目よりも大きな力をつけています。鬼となればその実力は今の僕を上回ります。抑え込めてもまたすぐに再発することになります……」

 

マジか……。今の……つまり1周目のレムは人造人間編のセルよりも遥かに強いはずなのに、鬼化したラムはそれよりも上をいくのか……。

 

レム「本当は姉様が暴走して鬼化するのを防げれば1番なんですけど……」

 

ベル「今のラムを見る限りだとそれも難しい……か」

 

レム「はい……」

 

ベル「わかった。レム、今大丈夫?」

 

レム「問題ありませんが……」

 

ベル「なら少し組み手をお願いしてもいい?2周目に入ってから余り修行できてないから身体が鈍っている気がするし、レムの話を聞く限りだと鈍ったままだと鬼化したラムに返り討ちにされかねないからね」

 

レム「そういうことであればわかりました」

 

ベル「ありがとう。……じゃあ早速」ゴッ

 

私は超サイヤ人2になり、レムの方も鬼の力を解放した。

 

 

 

 

~そして~

 

うん、大分超サイヤ人での戦い方や動きの勘が戻ってきた。本当は超サイヤ人ブルーとか鋼の超サイヤ人とかも試したかったんだけど……。

 

レム「はあっ……はあっ……!」ボロッ

 

もう既にレムが満身創痍なのでやめとこう。ライか最悪ラースに会えたらその時にお願いしよう。

 

ベル「ゴメンねレム」

 

レム「いえ、気にしてません。……でもベルさんはすごいですね。今の僕ではこれが精一杯です」

 

ベル「レムもまだまだ強くなれるよ。傷の方治すね」パァァ

 

私はベホマを使ってレムを治療した。

 

ベル「さて、例の瞬間までどれくらいの猶予が残ってるかはわからないけど、時間がある限り協力するよ」

 

レム「はい、ありがとうござい……っ!?」ピクッ

 

ベル「レム、これはまさか……」

 

レム「そんな……。1周目よりも早い……!姉様っ!!」ドンッ

 

ラムの急激な気の上昇を感じてレムはラムのいる方角へ飛んでいった。私も行かなくちゃ!

 

 

 

~そして~

 

ラム「はっ…!はっ……!ぐうっ!」ドクンッ

 

レム「姉様っ!しっかりしてくださいっ!!」

 

ラム「レ…ム……っ!急い……で、私から離れ……なさい!」

 

レム「嫌です!姉様が……家族が苦しんでいるのに、弟の僕が支えなくてどうするの!?」

 

ようやくレムに追い付いたけど……。中々な状況になっているね。既にラムの身体の右側は鬼と化しているし……。

 

ラム「ふふっ、あり…がと…うっ!?」ドクンッ ドクンッ

 

レム「姉様!?」

 

ラム「うぐ……!が、ガァァァァァッ!!」バキッ!

 

レム「ぐあっ……!」

 

ベル「レムっ!大丈夫!?」

 

レム「は、はい……。問題ありません」

 

よかった無事で……。それにしても恐ろしいパワーだ。そう思いラムの方を見てみるとラムは完全に鬼となっていた。

 

ラム「グォォォォッ!」

 

大きさはサイヤ人が満月を見て変身する大猿くらいである。つまり滅茶苦茶大きい。

 

ベル「レム、作戦通りでいくよ。準備の方は大丈夫?」

 

レム「……はい、術式の完成に5分程かかります。ですので……」

 

ベル「その間の足止めは任せておいてよ」

 

レム「お願いします……!」

 

さて、鬼になったラムから逃げて……もとい引き付ける必要があるわけだが……。

 

ベル(これが本当のリアル鬼ごっこというやつだね……)

 

ラム「グルルルル……!」

 

ベル「こっちだ、ついてきなよ!」ドンッ

 

ラム「グォォォォッ!」ドンッ

 

速っ!このままだと私がボロ雑巾になりそう。もっとスピードを上げるか。

 

 

 

~そして~

 

そろそろ5分経つ頃かな?そう思っていると……。

 

レム「ベルさん、準備ができました!此方に姉様を!」

 

ベル「了解。ほら、こっちだよ!」ドンッ

 

鬼さん此方、手の鳴る方へ。

 

ラム「グォォォォッ!」ドンッ

 

レムの方へ引き付けてっ……と。

 

ラム「グォォォォッ!」

 

レム「術式発動!」ブゥン

 

ラム「!?」

 

レムが発動した術式とやらによってラムの動きが止まった。

 

レム「……鬼流禁術第7奥義!鬼呪封印(きじゅふういん)!!」カッ

 

ラム「ガァァァァァッ!」

 

術式の発動でラムの身体が自身を包むように光った。そして……。

 

ラム「……」ガクンッ ドサッ

 

鬼から元の姿に戻った。

 

ベル「とりあえずこれで一安心かな?」

 

レム「……そうですね。今のところは大丈夫です」

 

ベル「とにかくラムを『客の間』へと運ぼう。デモンさん達はどれくらいで此処へ戻ってくるかわかる?」

 

レム「確か1周目では出ていった翌日に戻ってくると思います」

 

成程……。

 

レム「急ぎましょうベルさん。デモン様達は姉様を殺してしまうかもしれません」

 

ベル「わかった」

 

私達は『客の間』へと急いだ。

 

 

 

~そして~

 

ラム「うっ……!こ、ここは……?」

 

気を失っていたラムが意識を取り戻した。

 

レム「『客の間』です。姉様」

 

ラム「そう……。レムにもお客様にも迷惑をかけたわね」コホッ

 

レム「姉様……」

 

ラムは鬼になった時のことを覚えているようだ。だとすると……。

 

ラム「それにしてもレム、貴方は何時の間に惑星オーガに代々伝わる禁術を使えるようになったのかしら?」コホッ

 

レム「それは……」

 

やっぱり禁術の事の質問になるよね。

 

ラム「あれを使えるのはデモン様を始めとする長と呼ばれるようになってようやく取得資格がある奥義よ」コホッ

 

レム「……」

 

ラム「特に貴方が使った第7奥義はまだデモン様しか使えない技の筈……」コホッ

 

レム(ベルさん、どうしましょう……?)

 

ベル(……ラムには話して方がいいかもね。ラム(娘)のこともあるしね)

 

レム(そういえばラース君が言ってましたね。ラム(娘)にも1周目の記憶があるって……)

 

ラースはラムにも1周目の記憶があることをレムに伝えていたようだ。

 

ベル(まぁとりあえずラムの身体を完全に治してからね。レムから話した方がいいかも)

 

レム(……わかりました)

 

ラム「レム……?」

 

ベル「はいはい、色々聞きたいことがあるかもだけど、まずは身体を完治してからね」

 

ラム「お客様……」

 

ベル「とりあえず自己紹介。私はベル。サイヤ人だよ」

 

ラム「サイヤ人……。確か惑星ベジータの消滅と共に殆どのサイヤ人はいなくなったと聞きましたが……」コホッ

 

なんでそんなことを知っているのだろうか……。しかも私のような生き残りがいることも。

 

ベル「うん、私はその生き残りだね。それで何故レムが惑星オーガの禁術を使えるかの説明は後。まずは……」

 

ラム「まずは……?」

 

ベル「レムからラムのことは聞いてるよ。身体が弱いんだって?それに関しては私がなんとかしよう」

 

ラム「そ、そんなことができるのですか……」コホッ

 

ベル「まぁね。ラムは身体が弱いせいで鬼の力をコントロールするのも儘ならないって話だからね。それさえなくなれば一族最強だってレムも言ってたし」

 

1周目だって鬼化したラムを抑えるのに惑星オーガの人間全員が動かなきゃ止められなかったって話だし、今回のことだってラムを誘き寄せるのもかなりギリギリだったし……。

 

ラム「そ、そんな大袈裟なものでは……」コホッ

 

ベル「とにかくゆっくりと寝ててよ。起きたときには完全回復の健康体だから」

 

ラム「わ、わかりました……」

 

そう言ってラムは眠りについた。さて、やりますか……。

 

約1日の時間をかけて治療した。まぁ私医療に関してはド素人だしね。何故順調にできているのかはご都合だと言っておこう。

 

あといつの間にかデモンさん達が戻ってきてたが、レムが事の詳細を説明してくれたので、ラムを殺そうなんてことはないだろう。

 

 

 

~そして~

 

ベル「ふぅ……」

 

レム「……終わったんですか?」

 

ベル「うん、もう大丈夫な筈だよ。もう咳き込むこともないと思う」

 

レム「そうですか。よかった……」

 

それにしても疲れた。時間を見てみると丸1日経ってるし……。そもそも私ベホマが使えるだけで病気を治すスキルはないんだけど……。

 

でもベホマの応用で病気を完全回復させることができた。やったことなかったけど、案外できるものだね。この気持ちは私の胸に仕舞っておこう。

 

ラム「う……ん」

 

レム「姉様!」

 

ラム「レム……?あれ?咳が……出ない」

 

ベル「うん、上手くいったね。よかった」

 

レム「姉様はもう病弱なんかじゃありません。一族最強の鬼神ですよ!」

 

鬼神って……。いや、鬼の力をコントロールできない病弱な時ですらあの気の量だ。健康体になった今では決して大袈裟ではないのだろう。

 

ラム「本当に……?本当にまたレムと遊んだり、修行したりできるの……?」ポロポロ

 

レム「はい、また姉弟で元気に過ごせます!」ポロポロ

 

2人は涙を流しながら互いを抱き締めた。

 

美しい姉弟愛だね。ここは2人きりにしておこう。1周目ではなかった時間だから……。

 

 

 

~そして~

 

さて、レムとも会えたし、そろそろ惑星フリーザに戻りますかね。私が死んだとか言われても困るしね。

 

ラム「待ってください!」

 

ベル「どうしたの?」

 

ラム「今回は本当にありがとうございました。ベル様がいなかったら私は此処にはいませんでした……」

 

あの後レムはラムに全てを話した。1周目のことや、今回何故私が惑星オーガに来たのかを。

 

ベル「お礼ならレムに言ってあげて。あの子が1番頑張ってくれたんだし」

 

レムが1番ラムを救いたいという気持ちが強かったし。

 

ラム「ですが、私が健康体になれたのは間違いなくベル様のおかげです!」

 

まぁそうなるよね……。私としてはそれだけ強いのに、病弱なせいでこれ以上成長できないのは勿体ないと思ったからだし、ラムが健康体になったらまだまだ強くなれると確信してるからね。

 

ラム「……ですのでこれから私はベル様の御側にいてベル様の右腕として、ベル様に忠義を尽くします」

 

ベル「へ……?」

 

ラム「マイマスター、マイロード。惑星オーガのラムは生涯ベル様の従者として過ごさせていただきます」

 

ベル「えっ……?あっ、うん……」

 

なんか従者ができました。これからどうしよう……。特にラム(娘)が産まれた時とか。




3話目終わり。

新たに星10評価をつけてくださった咲原郁さん、闇の王子さん、ありがとうございます!

では最後に軽く紹介

ベル……現在16(56)歳。レムから双子の姉の話を思い出して今回の騒動をお手伝い。

レム(リゼロではない)……ベルのおかげで最愛の姉を失わずにすむ。ロータスに会えなくて残念。

ラム(姉。そしてリゼロではない)……ベルとレムの尽力のおかげで生存。ベルに忠義を尽くす。1周目で言うところのロータスポジションになる。


あと1つエピソードを書いたらZに突入になります。

ではまた次回でお会いしましょう!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。