私がヒーローになる理由   作:かっちゃん

2 / 5
最近頭が回らなくなって来たかっちゃんです。
今回、おかしな点があるかも知れませんので見つけたら感想などで教えてもらえたら嬉しいです。まあ、前回もあったかも知れませんが…
まあ、前回のことは置いといて、本編どうぞ。



プロローグ2

「あおい〜ご飯よ〜」

 

俺はその声で目を覚ました。

ここは…ああそうか、そういえば俺僕のヒーローアカデミアの世界に来たんだっけ?

俺はそのこととお風呂での痛みを思い出し顔を歪める。

 

僕のヒーローアカデミアの世界に来たことは嬉しかったし、美少女になれたのも良かったと思ってるけど、あの個性のデメリットがきつかった。本当にショック死するんじゃないかと思った。

はー、こんなことなら転生したく無かったな。

・・・まあ前世の記憶が無いから今より酷く無いとはいえないんだけど…

 

俺がそんなことを思ってると、

 

“ねえ、聞こえる?”

と、声が聞こえた。

 

ん?

俺はどこから声が聞こえたか分からずきょろきょろと周りを見る。

 

数冊の本が入っている本棚。

まだ新品同様の勉強机。

そして、今俺が座っているベット。

 

特におかしな点は無かった。

だが、気のせいとは思えなかった。

 

“聞こえているのなら返事をして欲しいんだけど…”

 

うん、やっぱり聞こえた。女の子の声だ。

 

はいはい、聞こえてますよ。

 

俺は心の中でそう言った。

だいたい予想はついた。

この声は多分、この体の主人だろう。

そして、話しかけて来た予想も大体は出来る。

 

“良かった。どうやら聞こえてたみたいだね。それと、その予想は正解”

 

どうやら、俺の考えまで聞こえるようだ。

 

それで、何?この体返して欲しいの?

 

俺はそう聞いた。

それ以外に話しかける理由が無いと思ったからだ。

 

“まあ、返してもらえるならそれでも良いけど…そしたらあなたが困るでしょ?”

 

うん、まあそうだね、っていうか返し方も分からないし。

 

“だから、私が言いたいことは、今まで通りの私で過ごして欲しいってこと”

 

あ、うん、それは頑張ってみるけど…

そのことで話しかけたの?

 

“まあ、うん、そうだね。あ、でも、もしかしたら私は誰かと話したかったのかもね”

 

彼女の声は少し寂しそうに聞こえた。

 

そんな寂しそうな声出すなよ…

はー。

 

俺はため息を吐いた後、個性を使った。

 

 

俺の指から徐々に肉が出てきたり、硬そうな半透明のものが出てきたりした。

俺から出てきた肉はベチャベチャと音を出しながら指から落ちていき、たまに、硬そうな半透明のものが落ちる。

 

見ていて気持ちの良いものでは無かったが、俺はずっと見ていた。

その肉が俺の指から落ちるところから、人の形になるまで全部見ていた。

 

 

肉から

指が、

足が、

胴体が、

手が、

首が、

顔が、

徐々に出来ていく。半透明のものは指の先端にいき、爪となった。

 

そして、どろどろの肉は、硬そうな半透明のものは、人の形になった。何から何まで、俺の身体と一緒にした。

いや、何から何まででは無いな。そう、一つだけ違うことは、『個性』だ。

俺は、この子の個性を本当は俺が入っている体が発現するはずだった、『圧縮』にした。

いや、もう一つ違うことがあった。それは、声だ。

俺は、自分の声と聞き分けられないと思って、声を少し変えた。

 

 

出来上がった後、俺は彼女に言った。

 

出来た、これが君の新しい体だ。

 

まあ、ほぼ俺は何もやっていない。俺がやったことと言えばただどんなことをしたいのか思い描いただけだ。

それだけだし、彼女も俺の個性のことは知っているはずだ。

俺の考えが分かっているんだから。

だけど、だけど彼女は言ってくれた。

 

“ありがとう”

 

と。

俺は、ようやく思い出した。

とある、一つの感情を。

長年忘れていた感情を。

そう、嬉しいという感情を。

 

ああ、これが嬉しいという感情だったな。

 

“ねぇ”

 

ん?

 

“何で泣いてるの?”

 

俺はその言葉でようやく自分が泣いていると分かった。

 

“もしかして、個性のデメリットが痛くて泣いてるの?”

 

俺は少しだけ笑い、何でも無いと言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“と、とうとう入るんだね”

 

ああ、だから早く入れよ

 

俺たちはあれから特に何もしていなかった。

そう、何もしていなかったのだ。

まあ、まだ10分くらいしか経ってないが。

 

“は、入るよ”

 

こいつは勇気がいるとか言ってずっと深呼吸したりしていた。

はー、流石に十分もいらない気がするんだが…

 

俺に、良い加減にしないと…

「うぐっ!」

 

チッ、とうとう来やがった、デメリット。

 

“えっと…大丈夫?”

 

い、良いからお前は早く体の中に入れ!

 

「ぐっ…がっ…」

 

今回も、前回と同じで、頭痛が始まり、徐々に痛みが増していく。

 

「は、早ぐ…はい、れ・・・ぐあぁ…」

 

痛い…言葉にならないぐらい痛い!

多分1分くらいしたら全身に広がるんだろうな…

 

“わ、分かった、私入るよ”

 

そう彼女が言うと、お腹から何か抜かれたような、なくなったような感覚がする。

 

「グガッ!」

 

そう言った後、俺は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆさゆさ、ゆさゆさ

俺は誰かに体を揺すられて起き上がる。

と言っても、起きたばかりで、頭がちゃんと働かない。

 

「やっと起きたね」

 

その声で、ようやくちゃんと目を覚まして、昨日のことを思い出す。

 

「ああ、そうか、そうだったな。えっと…」

 

まあ、こいつが俺の造った体の中に入ることが出来て良かったが、

俺はこいつのことをなんて呼べば良いんだ?

 

「ああ、私の名前?・・・その前に、言いたいことがあるんだけど」

 

どうやら気づいてくれたようだ。なんて呼べば良いか分からないことに。

それにしても、名前を言う前に言いたいことって何だ?

 

「?」

 

俺が疑問に思っていると

ガチャッ

と言う音とともに誰かが入って来た。

そう、入って来た人物は

 

お父さん、

お母さん、

お兄ちゃん三人

お姉ちゃん二人

計七人、うーん、多い。

いや、そんなことよりも、何で入って来てるんだ?いや、別にこの部屋に入ってくることはおかしく無い。でも家族全員入ってくるなんて…は!もしかして…

 

「うん、あなたの思った通り私は家族に全部話したよ」

 

ん?ちょっと待て二つの意味でちょっと待って。

 

「二つ聞いて良い?」

 

「何で全部話したかと、何で私があなたの思ったことを読めてるかって?」

 

「う、うん」

 

そう言うと彼女は少し考えたような素振りを見せて言う。

「何でかは私も分からないけど、まあこの体に入るまで読めてたから不思議じゃ無いんじゃ無いかな?」

 

そう言った後、彼女は微笑んだ。

不思議じゃないかどうかは一旦置いとくとして。

俺が今一番言いたいことは、

似合わないな〜その微笑み。

 

「それよりも、お父さんとお母さん、お姉ちゃんやお兄ちゃんから言いたいことがあるらしいよ」

 

俺は思考を切り替えお父さんやお母さん、お兄ちゃんお姉ちゃんの方を向き、ゴクリと唾を飲み込んだ。

何を言われるんだろうか?やっぱりこの家から出てけ!とかかなるそれとももっと別のことだろうか?

俺がそう思っていると、お父さんが口を開いた。

 

「お前孤児院から引き取ったことにしたからここを自分の家だと思って過ごせ名前は茜っていうことにしたから」

 

ん?ちょっと待って、早口で頭に入らなかったんだが…

そう思ったら、葵は俺の耳元で小さな声で言う。

 

「ようするに、自分の家だと思って良いよ。でも、あなたも葵じゃ呼ぶ時に困るから今度から如月茜として過ごしてね。って言うこと」

 

うん、まあ理解はしたし、俺が思ってるようなことが起こらなくてすんだ。

と言うか、素直に嬉しい。

そう思った後、お父さん以外の人が、

 

『ようこそ、如月家へ。今日からよろしくね』

 

と言ったので、何だかまた嬉しい気分になった。

お父さんたちが言いたかったことってこれだったのか…

 

俺は少し微笑みながら、

「こちらこそ、今日からよろしく」

 

と言って家族全員と握手した。

俺が全員と握手し終わった後、誰かのお腹がグ〜となった。

するとお母さんが、

 

「そういえば、まだご飯食べてなかったわね、じゃあ今からご飯にしましょう」

 

そう言って、お母さんたちは下に下りようとするが、俺は葵に聞きたいことがあったので、

 

「あ、ちょっと待って下さい」

と言ってお母さん達を止めた。

 

「どうかしたの?」

と不思議そうに聞くお母さんに

 

「少し、葵さんと話をさせて下さい」

と言ったら、お母さんは微笑みながら

 

「わかったわ」

と言って下に下りていく。もちろん俺と葵以外の人たちも。

 

「どうかしたの?」

 

その言葉を聞いて、分かってるくせにと思いながら言う。

 

「お前、俺のことをどこまで知ってる?」

まあ、当然の疑問だった。

 

すると葵は少し微笑みながら言う。

 

「あなたがその体に入ってから見て来たこととあなたの個性、それとあなたが考えてることかな」

 

「それと、もう一つ聞きたいことがあるんだが」

 

「何?」

 

と言うか、俺、こいつと話す時喋らなくてよくね?

…まぁ、後で言ってみるか。

それよりも今は、葵に聞かなくちゃな。

 

「お前はいつから俺の考えを読めるようになった?」

 

「うーんっと、確か、茜ちゃんに話しかけた時からだよ」

 

それを聞いて俺はそうか。と答えた。

そこから少し沈黙があり葵は思い出したように言う。

 

「そういえば茜ちゃん、私思ったことがあるんだけど」

 

茜…ちゃん?

まあいいや、ちゃん付けされたことは置いといて、って言うかさっきも言われてたな。まあ、今はそのことは置いといて、葵の話を聞こう。

 

「何だ?」

 

「茜ちゃんの個性のデメリットって茜ちゃんの個性で痛覚を消せばいいだけのことじゃ無い?」

 

うん、まあ言われるとは思ってた。

 

俺は少しため息を吐いた後言う。

 

「それは、俺も思ったんだけど、駄目だった。個性を使って痛覚を消したんだけど、その痛みだけは何故か消すことが出来なかった。しかも、デメリットを弱めたりしようとしたけど、効かなかった。だから俺はこれは一種の呪いなんじゃ無いかな?って思ってる」

 

俺は自分の手の平を見ながらそんなことを言った。

 

「デメリットを弱めたり、無効化したり出来ないのは分かった。だけどそれ以上に気になることがあった」

 

俺は顔を上げ、葵の方を見る。

気になること?

 

「そう、それは…」

 

それは?

 

「あなたが女の子なのに俺って言ったり、言葉遣いが荒い事よ!」

 

へ?そこ?

 

「へ?そこ?じゃ無い!駄目じゃ無い、せっかくの銀髪ロング美少女なのにオレっ娘なんて勿体無い。オレっ娘はショートで活発な女の子だけで良いの!」

 

へ?自分が美少女だって自覚してたの?しかも、4歳児がオレっ娘なんて言葉どこで覚えて来たんだ?

 

「私がどこで覚えて来ようがどうでも良いの!それよりも、あなたが女の子みたいになるまで私があなたを調教するから」

 

本当に、調教とか、オレっ娘とかどこでそんな言葉覚えて来たんだか。

 

「さて、それじゃあ始めるわよ」

 

そう言って、鞭を自分の手の平に叩きながら言ってくる。

 

ん?鞭?

 

「ちょ、ちょっと待て、その鞭どこから持って来た!と言うか、4歳児の銀髪美少女が鞭持ちながら調教とか言ってくるのは何かこう色々とアウトな気がするんだが…」

俺はそう言いながらベットの端に逃げる。まあ、あまり意味がない気がするが。

 

「そんなの今はどうでも良いわ、それより、そうやって私を見て縮こまりながら怯えるのを見るとゾクゾクしてくるのは何でかしらね?」

 

「いや、それ完全にSじゃないですか。サディストじゃないですか。と言うか、さっきからキャラどこに言ったんだ!最初の無口で大人しいキャラはどこに言ったんだ!」

 

「もう最初のキャラなんてどうでも良いのよ。ほら、私は過去を振り返らない女だから」

 

「いやいやいやいや、何かかっこよく言っても駄目だから。それただ単に過去から目を背けてるだけだから」

 

「ごちゃごちゃうるさいわね!」

 

そう言って葵は鞭を床に叩きつけた。

ヒィッ

俺は自分の両腕で頭を守るようにし、右足も少し上げた体制で怯えていると、

 

「その怯えた表情私好きよ。ゾクゾクしちゃう。もっと、もっとその顔して。そして私をもっと猛らして!」

 

4歳児にはあるまじき発言だった。

 

「お前本当に4歳児かよ!」

 

「本当にうるさいわね。そんなうるさい子にはお仕置きが必要かしら」

 

「な、何を…」

 

ピシィッ!

 

ヒィ…

 

「調教の時間を始めるわ」

 

そう言って葵はベットに上がり近づいてくる。

顔を赤らめながら恍惚とした表情で舌舐めづりをしたがら。

俺はこれを…この百合の花が乱れんとしているこれを、第三者視点から見たかった!

 

「い、い、いやあああぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちが下に降りた頃にはみんな朝ごはんを食べ終わった後だった。

 

私はさぞかしやつれたような顔をしているだろう。

反対に葵はすごいつやつやしていた。

 

と言うか、考えてることとかも私って言わないといけない何て…

 

「はー」

本当、溜息しか出ないよ。

 

俺と葵は朝ごはんを一緒に食べた。

言い忘れていたが葵は調教が終わった後Sキャラじゃなくなっていた。




感想でoenさんにデメリット簡単に解決できますよね。と言われたので、解決出来ない方向に行かせました。
もし、主人公無双が見たかったと言う方はすいません。
それと、この作品は基本行き当たりバッタリな感じで書いてるので、作者もどんな風になるのかよく分かってない状態です。
はい、何か本当にすいません。
それと、読んでくれてる方々ありがとうございます。
出来るだけ頑張って書いていくのでどうか、見捨てないで下さいね。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。