パイロット《こちらストーク1。作戦エリア上空に到達しました》
田中司令《こちら作戦指令本部。自衛隊が逃した巨大生物が作戦エリアに入った。総員早急に巨大生物を攻撃せよ》
四足歩行要塞に対する大規模な作戦を控え、陸上自衛隊とEDF JAPANは共同戦線を張り、陸自は作戦を行うEDF JAPANのバックアップを担うことになった。作戦エリアを輪で囲むように部隊を展開、またその戦火をくぐり抜けて作戦エリアへ入る危険性を危惧しEDF JAPANは空からの侵入を考案した。だが作戦エリア内に防衛網を抜けた巨大生物、もとい地中を移動してきた巨大生物が出現し、先遣隊として歩兵部隊のみが投入されることになったのである。
パイロット「聞こえたか?GO! GO!」
1機のチヌークが滞空を開始、後部ハッチが開く。
そのまま地上1m地点まで降下すると、2列に続々と兵士たちが降り立った。
葉山「撃てぇ!」
巨大生物群のど真ん中に降り立ったレンジャー1小隊下3分隊とストームチームは巨大生物に攻撃を開始する。
田中司令《すぐにタイタンを運ぶ輸送チームが到着する。それまでに殲滅せよ》
了解!とその場の全員が答えた。
そのあいだにストームチームは敵に向かって走っていく。その光景を見て指揮分隊であるレンジャー1-2の分隊長葉山智は声を強張らせ指示を下した。
葉山「1-1、1-2はストーク隊の周りに散開、1-3は補給物資を降ろせ!」
その言葉を合図に、着陸を完了しメインローターが停止したストーク隊CH-4Jチヌークの周囲へ展開、葉山達1-2分隊及び1-1分隊は近づく巨大生物を各個撃破する。
1-3は再びチヌークへ乗り込み、弾薬の入ったBOXを降ろし始めた。
巨大生物は少数であったためすぐに片付くが、四足歩行要塞は未だ現れる素振りを見せない。
空から確認した際も、高層ビル群によって姿が見えずにいた。
葉山が1-3に高層ビル街に組み込まれている空中回廊に上がっての偵察を命じ、別れて数分が経った頃。作戦指令本部より通信が入る。
沢見戦術士官《第1防衛ラインより通信。「戦線は崩壊、四足歩行要塞は上陸し侵攻を開始した」とのことです》
田中司令《EDFが力を増したとはいえ、その戦闘能力は健在か!》
沢見戦術士官《四足歩行要塞との戦闘中に、後方から別行動中だったヘクトルの部隊、地下から巨大生物の介入があったそうです。現在ポスト1司令部が生存部隊の確認と通信を行っています》
田中司令《第2防衛ラインに告ぐ。四足歩行要塞が侵攻を開始した。早急に準備を開始せよ》
パイロット《こちらストーク2、作戦エリア上空に到着》
田中司令《よし、いいタイミングだ!アルキュネウス隊、配置につけ!》
パイロット《ストーク2から各機、切り離せ!》
タイタン重戦車を運んできた4機のチヌークはホバリングを開始。ズシンと音を立ててタイタン以下戦車隊は地に降り立った。独立して飛んでいたもう1機のチヌークからもエアレイダー数名が降り立ち、タイタンやギガンテス戦車を吊っていたワイヤーを外す。
再度地上にズシンと響くが、それは戦車からではなかった。
結城「く...くるぞ!」
里見「いよいよご対面ですか!」
だが侵攻路にあるビルの合間には四足歩行要塞の姿はなく、
大黒「あれ?足音はどこから来てる」
葉山「ビルに隠れているのかもしれない。見に行こう」
補給中だった1-1と1-3に待機命令を出し、葉山隊は高層ビル街へと歩を進めた。が、足音が近くなるばかりで一向に四足歩行要塞の姿は見えない。
その刹那、甲高い音と共に高層ビルが倒壊した。様々な大きさの瓦礫は地へ向けて降ってくるが、葉山隊と人知れず同行していたストームチームには直撃しなかった。
高城「危なかったっすね...」
新庄「ああ...だが見ろ!お出ましのようだ!」
葉山隊の目の前でビルを破壊して見せたその名は、
四足歩行要塞 -全長200m、白銀の亀の甲羅に似合しい体、それを支える巨大な四足を持ち、
武装は腹部に5つ。埋め込まれた球体に発射口がついた砲台が4門とガトリング砲のような見た目の砲台が1門。
背中には明らかに胴体に不釣合いに思えるような程巨大で長い砲身を2門背負っている。
背中の2門はプラズマ砲と呼ばれる武装で性能もまた絶大。
関東海岸に上陸すれば、瞬く間に関東全域が射程圏内になると言われ、着弾すれば広範囲が一瞬で更地に変わるほどの威力を持っている。という、フォーリナー地上戦力において最大最強の兵器である。
先程の甲高い音はプラズマ砲による攻撃だったようだ。ビルがプラズマ砲を遮り威力を殺したため、地上部隊に被害はなかった。
四足歩行要塞を撃破するために、大規模な作戦が作案された。第2防衛ラインに下された作戦の旨とは、
海岸に
さらに作戦が開始される数時間前、桐川航空基地より報告がされた。
その内容とは、グラインドバスターと呼ばれる新型貫通弾の搭載が完了したとのことだった。
その報告に同付された情報に、その性能が記されている。
新型貫通弾グラインドバスターは、およそフォーリナーの白銀の装甲を貫くことのできる威力をもつ。今回の作戦ではその実戦投入が決定された。もちろん標的は四足歩行要塞。
そして今、四足歩行要塞の向かう先にはストームチームを含めた歩兵部隊、そして
倒壊により巻き上がった煙を掻き分け、四足歩行要塞がその姿を現した。その威圧感は大黒と高城をたちまち狼狽えさせた。
大黒「でかすぎる...」
高城「地上部隊だけじゃ、どうにもならないぞ!」
葉山「焦るな!足止めさえ叶えば、あとは空軍がやってくれる!」
結城「そうは言っても!」
風舞「ストームチーム、エンゲージ!」
八木「ストームチーム、戦闘を開始する!」
後ろではストームチームのウイングダイバー、風舞早紀と同チームエアレイダー、八木翔一の乗るイプシロン装甲レールガンが迎え撃つ意思を撒き散らす。
その闘争心にあてられ、葉山隊の面々は覚悟を決めた。
その時、横を巨体が通り過ぎる。それは、戦闘態勢を整えたアルキュネウス隊のタイタン重戦車1両と指揮下のギガンテス戦車2両であった。
車長「重戦車で四足を食い止める。歩兵は下がれ!俺達がやる」
と豪語すると、車長は車内に戻っていった。
装填手《距離の関係上、撃てるのは1発。外さないように!》
射手《おうよ!重戦車の力を見せてやるぜぇぇぇぇ!》
タイタン重戦車の主砲である最新鋭兵器『レクイエム砲』はもともと艦砲として開発されたものであるが、砲身を短縮することで戦車への搭載を可能にした。だが砲身短縮の影響で初速がやや低下しており、動く目標に当てるには技量が必要である。さらに1発の装填に時間がかかってしまう短所ももっており、一発必中も求められる。
が、威力は凄まじくEDFの陸上戦力では最大の存在なのだ。
ギガンテス乗務員《四足歩行要塞のハッチが開く!投下する気だ!》
その言葉通り、四足歩行要塞の胸部分にある下部ハッチが両開きに開き始める。
すると内部の赤く光る転送装置から機械のような足が出現した。
やがて全貌が明らかになる。二足歩行戦闘ロボット『ヘクトル』だった。ヘクトルは真っ直ぐ戦車隊に腕の銃口を向けている。
ギガンテス乗務員《四足要塞からヘクトルが出てくる!》
車長《援護頼む!ギガンテスはヘクトルを牽制!》
射手《レクイエム砲、撃てー!》
射手の声が強張ると共に、轟音をたて巨大な光弾が四足歩行要塞に向けて進み、四足歩行要塞の腹部を爆炎で包み込んだ。その衝撃の成果か、四足歩行要塞は進行を停止する。その場で誰もが歓声を上げた。
だが、余韻の煙が何かの風圧で荒れ狂った。
その煙をかき分けて、白銀の脚が再び大地に轟音をもたらす。レクイエム砲は四足歩行要塞に傷一つ付けることができていなかったのだ。直撃した腹部は純銀のような輝きを放っていた。
射手《主砲が効かない...》
車長《後退しろ!》
アルキュネウス隊と葉山隊は後退を開始する。ストームチームもそれに従った。
葉山《こちら1-2、現在後退中!現在位置を教えてくれ。合流する》
1-1隊長《こちら1-1、街中央のY字路にて待機中。戦闘態勢維持!》
1-3《こちら1-3、見えてるぞ。我々は空中回廊にて待機中だ》
葉山達は後ろ向きで後退する。少し下がると空中回廊が左に見える開けた交差点に差し掛かった。
左の空中回廊に目をやると、1-3の隊長が手を振っていた。
葉山「皆と合流する!!」
葉山隊全員「「了解!」」
葉山隊は来た道を戻り、まずは1-1との合流地点へ急ぐ。
田中司令《タイタン、下がれ!》
ポスト1司令部桐島司令と連絡をとっていたのかこれまで静かだった作戦指令本部から遅い後退命令がなされた。
...が、やはり遅かった。ギガンテス戦車はヘクトルの餌食となり、タイタン重戦車は一挙一動が大きい四足歩行要塞によって踏み潰されてしまった。
乗務員の断末魔が無線越しに響き渡り、その場所には潰れて黒煙を上げている残骸が残っていた。そしてすぐに爆音を立てて爆発を起こした。
田中司令《アルキュネウスリーダー!応答せよ!アルキュネウス隊!》
新庄「タンクを失った今戦力はたった三分隊と2名だと...笑わせるぜ!」
新庄が言い放つ。
田中司令《空爆でやつを撃破する!》
葉山「もたもたしてると俺らも踏み潰されるぞ!急げ!」
結城「それはいやですね!次の交差点から1-1のもとへ直進して行けます!そのあとは公園に出ましょう!」
葉山「よし。1-1にも伝える!」
葉山《こちら1-2。1-1、そちらの現在地で合流しよう。そのあとは開けた場所へ移動して迎え撃つ!》
1-1隊長《了解!待機する!》
歩兵部隊のやり取りの合間にも、四足歩行要塞は高層ビルをものともせず破壊し進みながらさらにヘクトルを投下していく。突如そのうちの一体を葉山達の後方から放たれた紫色の光の槍が貫いた。ストームチーム・ウイングダイバーが攻撃を加えたのだ。さらに通り過ぎたビルの合間から現れたレールガンが別のヘクトルの胴体を焼き切る。ストームチーム・エアレイダーがイプシロン装甲レールガン車両で狙える位置にいつの間にか移動し、ビルの合間に姿を晒したヘクトルを完封したのだった。
ストームチームの支援を受け、指定した合流地点に一直線で繋がっている交差点にたどり着いた一行は、体を前に直し、前向きで合流地点へ走り出した。
だが皆が走り出した瞬間に大きな振動が起こり、足を止める。だが高城は空中に投げ出された。空中で一回転し背中から着地すると、肺の中の空気が一度に出される。
高城「うわああああぁぁぁぁがはッ」
里見「大丈夫か!?」
すかさず里見が手を差し出した。高城はその手をすぐに掴む。
高城「あ...あぁ、すまない...」
葉山「高城、走れるか?」
高城「はい、平気です」
1-1隊長「おーーい!こっちだー!」
前方を見ると、1-1分隊がいた。葉山たちは速度を落とし早足で向かう。その途中で本部からの無線が入った。
田中司令《こちら本部、攻撃機ミッドナイトがこちらに向かっている。新型貫通弾グラインドバスターをお見舞いしてやる。ミッドナイトの到着まで、四足を足止めしろ!》
結城は戦車砲でもびくともしない相手とどう小銃で戦えばいいんだ!と言いたくなったが心にしまう。
その後すぐに葉山隊は1-1分隊と合流が完了した。横にはストームチームも居る。1-3抜きのまま策を練っていると、
1-3隊長《四足要塞から飛行ドローンが発進してる!》
と、通信が入り、見るといつの間にか遠くなっていた四足歩行要塞の下部ハッチから飛行ドローンが発進し始めていた。
田中司令《歩兵部隊は飛行ドローンに専念せよ。四足歩行要塞は空軍に任せろ》
解き放たれた飛行ドローンの群は、空中回廊で空に身を晒している1-3分隊のもとへ一直線に向かっていく。
1-1隊長「1-3が敵の攻撃にさらされるぞ!」
葉山「ストームチーム!1-3の救援に向かってくれ!我々もすぐ追いつく!」
早紀「分かった!」
その光景を見て葉山はストームチームに願い出た。ストーム・ウイングダイバーはそれを呑み飛行、敵ドローンよりも先に1-3のもとへたどり着いた。そして接敵すると、彼女の担ぐレーザーライフルから赤白いレーザーが発射され、飛行ドローンの装甲に傷を付けていく。飛行ドローンの縦長の体に平行につく翼がレーザーによって切断され、機体を水平に保てなくなった飛行ドローンは地上に激突。1-3の掃射を受けて動かなくなる。
その後すぐに葉山達とイプシロン装甲レールガン車両が参戦し、次々と飛行ドローンを撃墜していった。
【陸上自衛隊要塞破壊作戦支援部隊第1中隊、作戦エリア最南市街地】
作戦エリア最南部に位置する市街地に展開していた第1中隊は巨大生物を殲滅し、つかの間の休憩を行っていた。
第1中隊長「よっと...」
と、第1中隊長は道路に下ろしていた
その時、野外無線機のイヤホンからコールがかかる。
司令部《こちら司令部、第1中隊どうぞ。送れ》
第1中隊長《こちら第1中隊。敵殲滅、現在待機中。指示を乞う。送れ》
司令部《こちら司令部、2km先で敵の出現を確認。第1中隊、戦闘態勢》
通信が終わると、隊員全員が迅速に準備を進めていた。
第1中隊長「よし、聞いたな!向かうぞ」
全員が高機動車に乗り込んだのを確認し、中隊長も乗り込む。乗り込んだ車内では、丁度戦局報道が流れていた。
アナウンサー《戦局報道です。世界各地に投下された四足歩行要塞は、大都市に向け侵攻を続けています。EDFは防衛線を築きこれを迎撃。グレートブリテン島では歩行要塞1機を撃破したとのことです。フォーリナーの戦力は8年前の10倍。圧倒的な敵を相手に、EDFは善戦していると言えるでしょう!》
海外で早速撃破報告が上がっていることに希望を抱きながら、すぐ数キロ先で戦っているEDF JAPANへの励ましを心の中に留める。そして視線と心を前方の風景に集中すると、目標地点への移動に専念した。
【第2防衛ライン、作戦エリア】
四足歩行要塞から投下されたヘクトル及び飛行ドローンを処理した歩兵部隊は、ストームチームを中心に陣形を組んでいる。現在四足歩行要塞は高層ビル街を抜け、中高ビル街へと歩を進めていた。
対して歩兵部隊は大量に投下される敵兵器との激戦の末更地になった高層ビル街を抜けた先の公園に陣取っていた。
投下も戦闘も止み足音だけが響くなか、一人の隊員が一息つこうと深く呼吸をすると、四足歩行要塞が沈黙を破る。
二度目の飛行ドローンの投下を開始した。
沢見戦術士官《四足要塞から飛行ドローンが発進》
投下が止むと、下部ハッチがまた閉じる。
ハッチを閉じきった四足歩行要塞は、自身の向きを先ほどの高層ビル街へと変更し、歩兵部隊のもとへ進行を開始した。
田中司令《四足要塞以外の敵は全て片付けろ!このエリアから出してはならない!》
四足歩行要塞が迫る中、歩兵部隊は飛行ドローンを処理しながら進路からずれる。歩兵部隊を横切り更地の元高層ビル街へ足を踏み入れた。
沢見戦術士官《攻撃機ミッドナイト、まもなく作戦エリアに到達》
着々とこちらの準備も整ってきているようだ。と葉山が声を漏らす。
葉山「ラストスパートだぞ!」
おお!と、全員が答えた。
田中司令《四足要塞から投下されるヘクトルを破壊しろ!》
四足歩行要塞は高層ビルの残骸の山の上に間隔をあけてヘクトルを投下、投下、投下。さらに投下した。
投下されたヘクトルは自身の射程距離に敵を捉えるために前進する。
が、すでにストームチーム両名の射程距離内に入っていた。
そのヘクトルはイプシロン装甲レールガン車両の餌食となり爆散する。
沢見戦術士官《攻撃機ミッドナイト、あと数分で作戦エリアに到達します》
パイロット《こちらミッドナイト、すぐに着く!巻き込まれるなよ!》
田中司令《グラインドバスターで貫けないものはない。あと少しの我慢だ!》
無線が騒がしくなっていく。そんなことも知らず、四足歩行要塞は再び中高ビル街に入ると、先ほどのルートと八の字に交差するように進路を変更する。
田中司令《飛行ドローンを破壊しろ!》
中高ビル街から再び投下された飛行ドローン群が歩兵部隊へ向けて飛んでくるが、近づけばたちまち撃墜され、逃げ惑うように飛ぶ。だがそれをストームチームが追撃した。
沢見戦術士官《ミッドナイト、目標を捕捉しました》
いよいよだ!と、誰かが叫び、沢見戦術士官がチェックメイトを下した。
沢見戦術士官《空爆開始。グラインドバスター発射》
姿も見えない高高度から発射された新型貫通弾『グラインドバスター』は、四足歩行要塞の斜め上空から側面を削りとり、二発目は直撃して厚い装甲の背中を貫通して見せる。さらに数発が直撃、機体が大爆発を起こし、ついに倒れた。
倒れた衝撃で起こった風圧で大量の黒煙が巻き上げられ、その無残さが伺える。
沢見戦術士官《着弾。目標を撃破しました!》
その瞬間、場が静まり返った。もう、四足歩行要塞の足音もなにも聞こえない。真に静かな空間になった。
だが耐え切れなかったのか、拳を震わせていた隊員が腕を高く上げて叫んだ。喜びの叫びを。それを皮切りに、だんだんと声の数やボリュームが増していく。
全員「「うおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーー!」」
結城「やったぞーーー!」
葉山「やったな!」
大歓声のなか、里見と高城は腕を叩き合わせ、ストームチーム両名は緊張が去ったあとのように深呼吸をしていた。
【作戦指令本部】
田中司令「やったぞ!」
沢見戦術士官「ええ、また一つ、大きな戦果です」
二人にとっては8年前の地獄を見た人間だからこその喜びも大きかったが大げさに態度には出さないでいた。
だが、勝利に微笑む沢見戦術士官の顔が、一瞬で険しいものとなり画面を凝視している。そして彼女は続けた。
沢見戦術士官「ヘクトルの大部隊が確認されました。すごい数です」
田中司令「四足歩行要塞の他にも報告があった...が、やはりそちらが本隊か。だが、こちらにも虎の子の機甲部隊がいる!」
沢見戦術士官「空軍にも、出動要請が出ています」
田中司令「地上の決戦が始まるぞ!至急ポスト1司令部に連絡を!」