『四凶と“神”』
ビャッコがキュウキ達の家に遊びに来た日の夜。
「以上が現在の四凶の情報です。」
ビャッコは真っ白で光り輝く神殿の一番大きな部屋にいた。
「今のところあなた様を攻撃しようとは考えていないようですが、どう致しましょう?」
ビャッコがそう言うと、椅子に座っていた若い男が振り向く。その髪は金髪で短く、目は澄んだ青色。肌は健康的な肌色である。そしてなぜか『心拍数』と書かれたシャツとジーンズのズボンを着ている。
「僕もそこに行って来ていい?」
「分かりました。ではそのように…今なんて言いました?」
「君のお兄さんの家、僕も遊びに行って来ていい?」
「………ハイ?」
「よし!決めた!明日行こう!そのためにも今日はもう寝よう!じゃ、おやすみー!」スタスタスタ
「いや、あの。」
「あ!護衛とか大丈夫だからね!」バタン
「………えー」
次の日
キュウキの朝は早い。まず今日の新聞を取りに行くため玄関に行く。
「あー寝みー。」ガチャ
「ふーん。ここがビャッコちゃんのお兄さんの家かー。」
バタン
「…。」
(誰だ?今の?…………………………変態か。)
(ちょいちょい!変態は酷いじゃない!キュウキくーん!)
(コイツ!直接脳内に!)
「イヤマテ!なんで俺の名前知ってんだ!ビャッコの事も知ってたし!誰だてめー!」ガチャ
「やぁ!初めまして。僕は“神”君が数千年前に刺し殺した神の後輩ってとこ「ドラァ!」『ゴシャア!』
神と名乗る男がそう言い切る前にキュウキの右ストレートが男の左頬に打ち込まれた。
「ろかな。それにしても、いきなり殴ってくるなんて。」
「チッ、効いてねえか…」
「ひ、ひひ、酷いじゃないかかかかか。」ガクガク
「いや効いてるな。生まれたての子鹿みたいになってる。」
「ガフッ」バタッ
「あ、気絶した…………………………よし、今のうちに埋めとくか。」
そう言ってキュウキはどこからともなくシャベルを取り出す。
「待って!嘘!今のギャグ!生きてる生きてる!」ガバッ
「……ならば死なす。」
そしてキュウキはシャベルを振りかざす。
「わー!わー!助けてーー!僕は歌とお菓子が大好きなただの神様なんですー!」
「………神というだけで充分だ!」ニタァ
「助けてーー!この人目が本気だー!(泣)」
「………ナニヤッテンダオマエラ…」←あまりにもうるさいので様子を見に来たトウテツ。
~状況説明中~
「し、死んだと思った。」
「「「「…」」」」
神と名乗る男が来たということで居間に全員が集まっていた。
「なぁ、キュウキ、本当にこんなのが神なのか?」
「こいつは俺の一撃をくらって数秒とはいえ立っていた奴だ。ただの人間じゃないのは事実だ。」
「どうする~?塩酸でも飲ます~?」
「今さらっと緑の子が恐ろしい事言わなかった!?」
「キニスルナ。」
「気になるわ!」
「おい、お前本当に神なのか?」
「そうだよ!神様だよ!なんでも知っているよ!たとえばキュウキ君はかっこつけて刑事物のドラマ見てるけど実は日本のプリキュ「ゴッ◯イーター!」ガフッ!」
「なるほど、確かに神みたいだな。」
「なぜ…腹を…」プルプル
「だとすると私たちの敵か。」
「やっぱ塩酸飲まそうよ~原液で。」
「ヨシ!コロスカ!」
「ギャー!優しく殺してー優しく殺してー!キリングミーソフトリー!」
「「「「優しく以外はお望み通り!」」」」
「いーーーやーーー!」
「兄者ーいるー?」ガチャ
「おう!ビャッコか!いらっしゃい!」
「神って名乗ってる痛い人来てない?」
「今命乞いしてる。」
「だと思ってました。」
「ビャッコちゃん!助けて!休み今までの倍にするから!」
「……まじで神なの?あれで。」
「……まじで神です。あれで。」
~神(笑)救出中~
「こ、怖かった。」ガクガクブルブル
「ハイハイ。泣かないでください。気味が悪いですから。」
「僕に慈悲はないの?」
「そいつわりかし馬鹿なのか?」
「そんなわ「神々の中ではぶっちぎりの馬鹿ですね。」…え?」
「そっかー、悪いけど、それ持って帰ってくんない?」
「分かりました。」
「待って!僕物扱い!?」
「ハイハイ帰りますよー。」
「じゃあなー神様(笑)は別に元気じゃなくていいからなーwww」
「ちょーーー!!!」
~神界~
「ウウッ酷い、酷い」エッグエッグ
「しょうがないですよ。あなた様全然神様っぽくないですから。」
「今のでトドメ。」
「ハイハイ。」
「こうなったらあいつらの所にスザクちゃん行かしてやる。」
「え!?」
「よし!決めた!行かすったら行かしてやる!おーい!スザクちゃんー!いないのー!?」ドタドタ
「……嫌な予感しかしない。」
八凶目 終