『幕間の四凶達』
想の暴走から約一ヶ月後、
想には一応、神の加護的な物を付けておいてあるらしく、もうあんな事は無いらしい…
あのクソ神のことだから信用出来ねえけどな…
そして…
一度クソ神からある提案をされた事もあった。
それは俺の、『キュウキ』が生まれた理由、あの、
『神殺しの事件』を無かった事にするという提案だった。
確かにあの“やり直す”力があれば、あの日をやり直し俺はキレイなままでいれたかもしれない…
それでも俺はその提案を断った。
そしてクソ神は俺がそう答えると分かったような顔をしていた。
少しムカついたので強めにしばいたら、「やり直したーい! 」とか言ってた。
想も元気にしている。
だが、なぜだかキュウビの所で住むことになってしまった…
あいつの家…大丈夫なのか…
ところで、俺はある事態に直面している。
それは…
「どうしよう…
日本に行くことになっちまった…」
商店街での福引をやったら一等が当たってしまった…
しかも最大四名様まで…
ぴったり過ぎる…
だが…
「あいつらが日本に行って…大人しくしている訳なぇよな…」
「心外だな」
「キュウキ君酷い~」
「オトナシク、デキル! 」
…
「不安だ…」
「「「おい…」」」
だがしかし当たってしまった物はしょうが無い…
行くしか無いのだから…日本へ…
~日本~
「た、助けてくれ! 俺はなんも悪い事はやってねぇ! 」
路地裏、そこには目が一つしかない男が青年に命乞いをしていた…
その男を睨み、手のひらを男に向けているその青年は、まるで養豚場の豚を見るような目をしていた。
「悪いが…妖怪に命乞いする権利なんて物は…無い、消えろ…
波ァァァァァァァァァァァァァァァ! ! ! 」
「ギャアアアア! ! ! 」
周囲に白い閃光が走り、そこに残っていたのは青年だけであった…
場所は変わり…
大きな和風の屋敷、
その一番奥の部屋にその男はいた。
「そうか…一つ目が消されたか…」
「はい…」
その男の前には、
巨大な猿のような男と青白い髪と真っ白な肌の女が跪いていた。
「必ず仇はとれ…何よりこの神野組にケンカを売った事を…」
男は手にしたキセルを回す。
「後悔させろ」
「「ハッ! 」」
その頃神界
「ねぇービャッコちゃーん」
「何でしょう」
「旅行に行きた「仕事をしてください」言わせてよ…最後までさ…」
「どのぐらい仕事がたまってると思っているんですか、早く片付けないとその頭皮えぐりますよ? 」
「恐ろしいこと言わないでよ…あ、そういえば」
「…何です? 」
「キュウキ君日本に旅行に行くみた「何をぐずぐずしているんですか! 旅行の準備をしますよ! 」分かりやすいなー」
四凶の日常絵巻 ~第二部・日本編~ へ続く