四凶の日常絵巻   作:ホネ星人

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執筆使いさんからの逆輸入ストーリーは今回で最後となります。


十七凶目

『キュウキとその仲間達』

 

 

 

 

「答えろ…答えろよ! サン=ジェルマン! ! ! 」

 

 

兄者の悲痛な叫びが空に響く。

 

兄者のそばには動かなくなった一人の少女。

 

兄者の近くに私以外の女がいるのはいつもなら納得いかない…

 

だけど…

 

 

「兄者…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「安心してキュウキ君! 僕が命をもう一つ持ってきた! 」

 

そう言ったクソ神は兄者からのコークスクリューを顎にくらった。

 

 

 

 

 

 

~サイドキュウキ~

 

 

「何いきなり頭の沸いたこと言ってんだ? お望みなら文字通り沸かしてやってもいいんだぞ? 」

「キュウキくーん、僕を殺す事には何か抵抗は「あるわけ無いだろ? 」…ウッス…」

 

本当に…今はお前の戯言を聞けるような気分じゃ無いんだよ…

 

「何よりなんだ…命を持ってきたって…命は道具とかじゃ無いんだぞ? 」

「チッチッチッ、キュウキ君、あの光の国の炎上頭隊長だってほとんど同じ事を言ってんだよ? 」

「だとしても…お前が出来るってのかよ? あとやめてやれ炎上頭隊長は」

「え、出来るよ? だって僕、最高神だもん、そのぐらい簡単に」

「え? 今なんて…」

「んじゃいくよ! エイエーイ! ! ! 」

「掛け声」

 

 

神が奇声を上げながら想に手をかざすと、白い光が想を包み込んだ。

 

 

 

そして光が止むと同時に

 

「…あれ…私…確か…」

「嘘…だろ…」

 

想は再び目を開けた。

 

 

「黄龍くーん、治療と悪魔の支配とかの諸々解除お願ーい」

「か、噛まない? 」

「噛まないよ」

 

と、同時に黄龍による治療が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと…クソ神、お前さっき何て言った? 」

「? 何のこと? 」

「とぼけんな…さっきお前は自分のことを最高神だと言った、違うか? 」

「違わないよ? 」

「なら…何で想のことを…」

「最高神にも出来ない事とかあるんだよ、僕に出来るのはやり直させるだけだからね」

「つまり…想の時間を巻き戻したのか? 」

 

神は無言で頷く。

 

「…黄龍がいないと想はまた…」

「死んでただろうね、怪我を治した訳じゃないし」

 

キュウキは神に向き合う。

 

「想の死を…無かったことにか…」

「気にくわない? 」

「…一つだけ言わせて貰うぞ…」

「…うん」

 

 

「命…持ってきてねぇじゃか」

「ごもっとも…あ、治療終わったみたいだね」

「他の皆も終わったようだな…」

 

 

 

「キュウキさーん!? この人なんかすっごい震えてるんですけど!? 」

「」ガクガクガクガクガクガクガクガク

 

「キュウキー! 終わったぞ! 」

「兄者ー! ご褒美にここじゃあ言えないような事を」

「キュウキく~ん! 私頑張ったよ~! 頭なでなでして~! 」

「キュウキ、ハラヘッタ、オレ、メシクイタイ」

「神様ー、大体終わりましたよー」

「老師…私は役に立てたでしょうか…」

「んーまぁ、よく竹輪で頑張ったの」

 

 

 

「さてと…帰るか…俺達の家に」

「だね…」

 

 

こうしてキュウキ達は…四凶達は自らの家に帰っていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こうなっている事を考えておくべきだった…」

「ご、ごめんなさい…」

 

 

ただしその家は想が起こした災害により、倒壊していた。

 

「俺は…弱い! 」

「いや…また建てればいいだけだろ…」

「新しいお家~! 皆で建てよ~! 」

「ガンバッテ、ミンナデヤレバ、ハヤクデキル! 」

「…ま、確かに…」

「えー、何でしょーこの茶番感…」

 

こうして四凶(+想)による楽しい新居建築が始まったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サン=ジェルマン…俺はお前に言われた事を今でも覚えてる…確かに今回は俺は大切な物を守れなかった…だけど…

 

 

 

俺は一人じゃ無くなってた、無邪気な奴、大食いな奴、人の物勝手に売る奴、バカな奴、外道な奴、苦労人な奴…そして妹とクソ神…俺が守れきれない、そして守れなかった物を…守ってくれた…

 

 

 

悪いけど…俺はお前から見て弱くても構わない…その弱さを補ってくれる奴らがいた…クセぇ話だけどな…

 

 

 

 

でも…多少クサくても、虫のいいことでもさ…救われたんだ…俺も…想も…そしてこのせか「スターフィンガー! ! ! 」ドスッ

 

キュウキが振り返るとそこにはキュウキにカンチョーをしている神がいた。

 

「いやー隙だらけだよ? キュウキ君がそんなじゃ僕心配しちゃ「ドラァ! 」ギャム! 」

 

「てめぇが死ぬまで殴るのをやめねぇ! ! ! 」ズドドドドド

「ギャー! ! ! 」

 

「あれ…ほっといて大丈夫なんですか? 」

「「「「「「「うん」」」」」」」

「…そうですか…」

 

 

「待ちやがれクソ神! 最高神ってのはやっぱ嘘なんだろ! 」

「待ってそれは本当なの! 」

「うるせぇ! 今日こそその顔面地中に埋めてやる! 」

「ちょいちょいちょいちょい! それいつぞやのシャベルじゃない!? ねぇ、誰か、助けて、ちょっとー!? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これからも彼らはこの日常を描いていく…

 

『四凶の日常絵巻』を描いていく…

 

 

 

 

 

 

 

「ジャッジメント! 」ドスッ

「僕のおしりがー!? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四凶の日常絵巻 ~第一部、完~

 

 

 




もうちょっとだけ(と言いつつまだ全然)続くんじゃよ。

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