神の家に招待されたキュウキ達。そこで神から引きこもりを部屋から出してほしいと頼まれる。
キュウキはその引きこもりを物理的に部屋から引きずり出すのであった。
『黄龍』
「で? こいつがどうかしたのか? 」
「うん…まぁいいや…とにかく! キュウキ君のおかげで引きこもりは部屋から出せた! お悩み解決! 」
その時その場のキュウキと神以外の全員が、
『『『『『『『いいのかよ…』』』』』』』
と思っていた。
「…えっと、ところでなぜその青年を部屋から出さなければいけなかったんだ? 」
多少間があったが、トウコツが疑問を神にぶつける。
「痛い! 痛いよトウコツちゃん!」
「なぜ痛がる…」
「だって地の文で僕は疑問をぶつけられたって書いてあった…ゴメンゴメンだからそんな親の仇を見るような目辞めて」
「コントやってる場合か、後なんかこいつがすげー震えてて俺ケータイみたいになってんだけど」ブルブル
キュウキの言うとおり青年は全身を震わせていた、その目元には涙がたまっている。
「あーその子は黄龍っていってね、ちょっと…いやかなりの人見知りでね…できれば離してあげて…」
見かねたスザクの申し出によりキュウキは青年、黄龍を離す。
「怖い…怖い…知らない人達怖い…」ガクブルガクブル
「…コイツ、ホントニ、ツヨイ? 」
「ひぃぃぃ!! 食べないで! 殺さないで! 」
「」
トウテツはメンタルに会心の一撃をくらった。
「人見知りっつうかビビりだな…」
「怖くないよ~えへへ~」
コントンが可愛らしく笑いながら黄龍に近づく、しかし黄龍はどんどん後ずさっていく。
「え、どうしたの黄龍君、コントンちゃんのどこが怖いの? この神に相談してみ? 」
「…なんと言うか…あの笑顔の裏にとんでもない狂気を感じて…」
「マジでか」
「では、私の番だな! 黄龍ー、ルールルルーアベシッ! 」
トウコツがどこかで見たような感じで近づくと同時に黄龍は見事な右ストレートをトウコツの頬に打ち込んだ。
「何故だ! 」
「ごめんなさい、何か貴方からは…その人の物を勝手に売ったり人のケンカで酒を飲んだり薪割り場をクレーターにしたりしそうな雰囲気を感じたんで」
「!?」
トウコツは誰からもこんな扱いらしい…
「ともかく! クソ神、何でこいつが部屋から出る必要があるのか教えろ! 」
「あぁ…そういえばそんな話だった…」
「ワスレテタノカヨ…」
キュウキは多少イラつきながらも神に詰め寄る。
「まぁ、黄龍君はすごい能力を持っていてね、全ての魂を癒し悪しき呪いを解く力さ、わかりやすく言えば味方全体HP全回復&悪い状態異常解除するヒーラータイプだね! 」
「クソ神にしちゃあ的確なのがムカつくな」
「なんでさ…で、今回黄龍君を部屋から出した理由なんだけど…」
「実は今日人類滅亡の危機なんだ」
「頭にウジでもわいたかクソ神」
「ホントの話だよ! 」
「今日ったってもう昼過ぎだぞ? 今更…「ハーイ! 神さま下界テレビ登場! 」聞けよ」
「これは人間界の様子をウォッチングできる優れもの! って事でドン、今の人間界のご様子」
「はぁ? 今の人間界の様子? そんなの…」
キュウキは、いやそこにいた神以外の全員が言葉をうしなった。画面に映っていた人間界は、
大地はさけ、
海は荒れ、
大嵐により町は壊滅状態となっている。
まさに阿鼻叫喚の地獄絵図であった。
「人類滅亡の危機、現在進行形! 」
「何でもっと早く言わねえ!」
「ヒデブッ! 」
神はキュウキにぶん殴られた。
続く