『四凶と歌』
「兄者、カラオケに行きます。付いて来てください。」
「何だビャッコ唐突に、まあ行くけど。」
突然家に来たかと思えばいきなりカラオケに誘って来たビャッコ。キュウキは多少動揺しながらも賛成する。
「で、なんで皆来るのですか?兄者だけを誘ったはずなのですが。」
「キュウキ君の付き添い~。」
「ミギニ、オナジ。」
「飯を奢ってくれるのだろう?」
「ビャッコちゃんとキュウキさんを二人きりにするのは危険だと思って…。」
いつの間にか、コントン、トウテツ、トウコツ、スザクの四人が乱nyじゃなくて合流し、カラオケパーティーは始まった。
「誰から歌う~?」
「言い出しっぺのモグモグビャッコモグモグからだろうモグモグ。」
「食うか喋るかどっちかにしろ。」
「モグモグ。」
『『『『『やっぱり食う方優先か…』』』』』
「では、言い出しっぺの私が歌いましょう。」
「頑張れビャッコちゃーん。」
「コホン!では参ります!」
♪~ビャッコ歌唱中~♪
「フゥ…終わりました。得点は……85点ですか。」
「うわ~!ビャッコちゃんお歌上手~!」
「ありがとうございます。」
「では、次は私が歌わせて貰おう!」
「辞めとけ、トウコツ。」
「私が歌わせて貰おう!」
♪~トウコツ歌唱中~♪
「さあ!どうだ!」
「「「「「恐ろしく普通。」」」」」
「え」
「点数も62点…それなりだし…」
「上手くも無いし~下手でも無いし~。」
「フツウ。」
「コメントし辛いです、逆に。」
「すみません…普通でした。」
「……飲み物取ってくる…」
「次は誰だー?」
「ナラ、オレ、ウタウ!」
「頑張って~!」
「アア!」
♪~トウテツ歌唱中~♪
「ドウダ!92点!スゴイダロ!」
「あぁ、ヘビメタ歌ったからな!」
「頭ガンガンします…」
「耳鳴りがまだしてます。」
「ドアを開けたらそこは爆音だった。」
「私はけっこう好きだよ~?よ~し!次は私が歌う~!」
♪~コントン歌唱中~♪
「どうどう!?上手かった?」
「おう!俺は好きだぞ!」
「個性的で良かったと思います!」
「コントン…点数なんだが「さっ!次行きましょう!次!」……27点……なんだが…」
そして1時間後。
「あ~!たのし~!」
「アア!タノシイナ!」
「………キュウキ。」
「ん?」
「何故歌わない?」
「……聞きたいのか?すっげぇぜ!」
「はい、兄者の歌は確かに凄いです。」
「んじゃあ、いくぜ!」
BOOOOOOOOGEEEEEEEE!!!!!!!
パリーン
パリーン
パパリーン←店中のガラスが砕ける音
「な?」
「「「「た…確かに…」」」」
『耳栓持ってきていて良かったです。』
「ちくしょう!」
それからキュウキが歌を歌う事は禁止された。
十一凶目 終