銀魂これくしょんその7
前回のあらすじ────
いつものような会話をしていた銀時と大淀、しかしその空気を壊す報告が来た、それは第一艦隊が雪風以外全艦大破という、重い内容であった、しかし大破と聞いた銀時は焦り大淀に「大丈夫なのか?!」と問うが、大淀は答えず見て見なければわからないと言った。
しばらくして帰還した第一艦隊で大破と、言っても服が破け、腹などから血が出ている程度ほとんどだったが、曙は下半身を失う重傷でそれを見た銀時は────
「落ち着きましたか?」
「・・・・・」
怯えるように銀時に尋ねる大淀、しかし沈黙が答えるだけだった。
「俺は────」
「へ?」
「俺は1回帰る」
「ど、どう言う事ですか?!提督の仕事をほっぽり出して!」
当然の事だ、王のいない国は、国とは言わない何故なら国が、今の場合鎮守府が機能しないからだ、艦隊の指揮から艦娘との関係まで、全て提督の仕事であり、責務である、それを放って帰ろうとするのは論外だった。
「うるせぇ、今の状態じゃ俺はあいつの守りたかったものを守れねぇ、だから帰る、そして、必ず戻ってくるさ」
いつものふざけた男の顔は無く、ほぼ無表情だがそれでもいつもの死んだ魚の目をしていないのは分かった。そして、その背中は暖かく、何故か安心できた。
「わかり、ました、それでは帰ってくるまで艦隊は演習をして練度を上げておきます、そして代理の提督は私がしておきます」
「すまねぇな色々と、じゃ行ってくる」
「いえいえ────これからどうしよう」
胃の痛みと頭痛が止まらない大淀と
「こ、これはスクープですね!」
盗聴器の仕掛けている青葉はいち早くこの情報を聞いていた、のであった。
「さて、まずはあいつのところだな」
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「おい!ジジイ!」
「おぉ、久しぶりじゃねぇか銀の字!
どうしたいきなり!ツケでもかえしにきたか?」
「あぁ、そんなところだ」
「・・・嘘つけぇ!お前に・そ・・んな、か・・・ね・・・は・・・」
「ほれ、ツケ返しに来たぞ」
「馬鹿言え!返しにきたっつってもこりゃ多すぎるぞ!」
「わかんねぇのか?作って欲しいんだよ、あるのものを、ま、タイムマシンより、簡単だろ?」
「まぁ、あれに比べれば大体のものは簡単になるが・・・何作って欲しいんだ?」
「これを、改良してほしい、後これも」
「こりゃ、お前さんあれじゃないか」
果たして銀時が持ってきたものとは────
一方鎮守府では────
「痛い痛い痛い!」
修復液に傷口を漬けられる痛みに泣き叫ぶ曙と
「我慢してちょうだい!」
「頑張るのです!」
「あら、泣き叫ぶなんてレディーらしくないわよ?」
「これは、痛そうだな」
非番の第6駆逐隊が暴れる曙を抑えていた。
修復液は緑色から血が混じり橙色の様な液体にかわっていった。そして曙は意識を手放した。
「あれは修復に時間がかかるわね」
「そうだな、高速修復剤を使っても2日、起きるまで1週間だな」
と、陸奥と長門と
「あれ?私の艤装がありませんね」
艤装を失くした、と言うか持っていかれた不知火であった。
さて、これで銀さんが源外に頼んだものの一つが分かりましたが、
あともう一つはまだ秘密ですあと、曙の被弾の理由も秘密です。
次は3日後に出したいです