「同士とか戦うとか関係ねぇ…俺はよぉ…ダチを離せって言ってんだよ…!」
形峰は速足で徐々に加速しながら青年に近づくいていく
「安心しろ、この子は離す。俺はただお前と戦うだけだからな!」
金髪の青年は舞雄を丁寧に膝を地面につけて降ろしている、だが、加速した形峰はすでに青年を殴る姿勢に入っていた。
「やれやれまったく、うれしい行動をとってくれるな広村形峰。『
殴りかかる形峰に対し、青年の後ろから銀の甲冑を纏い片腕にレイピアを携えた騎士が現れ形峰の拳を受け止める
「なに?!おまえも悪霊を…!」
「悪霊。ふふ、なるほど、お前は自分の力をそう呼んでいるのか。だが、俺はこのチャリオッツを悪霊なんて呼ばない。こいつは俺の『剣』!誰にも負けない強い信念の具現化だ!!」
青年は舞雄を下ろし立ち上げる。そして舞雄はすぐに形峰のそばによる。
「おっと。そういえば自己紹介が遅れたな。我が名はアンドレー。我がチャリオッツと戦えるものを探していたのだよ」
「ほー。そりゃわざわざ自己紹介ありがとよ。それで?舞雄を攫った理由は何だ?」
形峰は舞雄が戻ってきて落ち着いたかと思ったが拳を鳴らし額の血管を浮かべながらギリギリ理性を保っている状態だ。
「俺はただチャリオッツが見える同士と正々堂々と戦いたいだけだ。まぁ、そのための手段というものは選ばんがな」
「ほ、ほぉぉぉ~…」
態度や理由にムカついて少しずつじりじりと寄っているがまだギリギリ耐える
「では逆に聞くが、君はいきなり知らない人に『俺と戦ってくれ』といわれて戦うか『ドゴォ!!』
「俺は全然『YES』だダボガァ!!」
アンドレーが話している途中で限界がきて殴りかかりそこら辺に転がっているゴミ袋の山に吹っ飛ぶ。
「ちょうどいい!テメェで俺の悪霊の実験してやる!!」
一歩踏み出そうとしたが足を止めた。
「ねぇねぇ形峰…悪霊とか力とかってなんなのさ?!」
舞雄は不安そうな顔で形峰の服の裾を引っ張ていた。
「あぁ…そいつについては悪いがアイツをぶっ飛ばしてからだ。舞雄は離れててくれ」
それと同時にゴミ袋が吹っ飛びアンドレーが立ち上がる。
「フハハハ!いいぞ広村形峰!!その友を思いやる優しさから湧き上がる怒り!闘争心!!話してる途中で殴られたのは少し悲しかったがぁ実に気に入った!さぁ仕切り直しだ!俺に全てぶつけてこい!!おまえの悪霊を出してみろぉ!!」
高笑いしながらアンドレーは立ち上がった。頭にバナナの皮を乗せていることなど気にしていない、いや、気が付いていないだけか。
「な、なんだあのアンドレーという男!形峰とは真逆で手段は問わないで物事を冷静にとらえる男かと思ったけどその実は同じ!いや、それ以上か?!心の中にある闘争心の炎は形峰以上だ!!」
「それがどーした!俺は舞雄を利用したことを後悔させるためにぶちのめすだけよ!!出てこい、ザ・ハンド!!」
この狭い路地裏で初めて
「なるほど~それがお前の悪霊、ザ・ハンド。俺以外の力を見るのは初めてだ。右手に異様な力を感じるが、昆虫の複眼のような眼が愛らしいではないか」
「あぁ?!ふざけてんのかテメェ!!んなもん関係ねぇだろがぁ!!(ガオン)」
「なに?!右手を振り下ろすことによって謎の吸引力が…!!これがやつの『引き寄せる能力』か!」
アンドレーは引き寄せられ目の前に来た、
「だが、攻撃はあくまで生身の人間のお前の拳なら対処は簡単だな」
チャリオッツはすでに上半身をガードする姿勢になっていた。
「誰が生身で殴るだけだと言った!」
拳は握っていたがすぐさまザ・ハンドの右足で蹴りを放ちアンドレーは体勢を崩す。バナナの皮も落ちる。
「なに?!卑怯な!」
「卑怯だぁ?!ケンカに卑怯もクソもあるかぁ!」
次こそ生身ではなくザ・ハンドの拳をアンドレーの顔面に放とうとする
「そうか。確かにそうだな。ここでの戦いにおいてルールはない。つまりは卑怯もなにもない、ということか。チャリオッツ!!」
ザ・ハンドの拳に対しチャリオッツのレイピアが迎えうつ
「うげぇ!み…右手が…!」
だがレイピアは手を貫通することはなく形峰をはじくように飛ばし壁に打ち付ける。
「悪霊のダメージはこっちにもくるのか…!それにしてもなんだあのレイピア!先端がビリヤードのキューのように平らになってやがる!舐めてんのかこんちくしょー!!」
「舐めてる?違う!これは最低限の君への礼儀さ!君は刃を持たず拳で相手している!ここでチャリオッツの刃で貫くのはルール上可でも俺の戦いの流儀が許さないんだ!」
「その志は立派だがよぉ!そんなものをここに持ち込んで俺に勝てんのかよぉ!!」(ガオン)
壁に打ち付けられながらもすぐさまザ・ハンドで引き寄せる。だが、目の前に来たのは
「なに?!引き寄せるものが違ぁう!!」
アンドレーではなく近くにあった金属製のゴミ箱だった。しかも生ごみたっぷりで重量はなかなかのものだった。形峰は飛んできたゴミ箱の重量で再び壁に打ち付けられる。
「なんだ?不安定な姿勢だからターゲットでも間違えたか。だが!さっきのお返しとしてこのまま撃ち込ませてもらう!!」
ゴミ箱ごとチャリオッツでラッシュをかける。ゴミ箱を蜂の巣にしながら形峰を打ち抜く。
「ここまでか。やはり同士とは言えそこら辺のチンピラに毛が生えた程度という感じか。少し残念だ」
アンドレーは髪をかき上げその場から立ち去る。それとすれ違うように舞雄が形峰に近づく
「うわぁぁぁ!形峰ぇ!!」
「…安心しろ。再起不能にはなっているがアイツは生きている。数日入院すかもしれないがな」
すれ違ったときアンドレーはそう舞雄に対して呟いた。
「…なんで、あなたは戦うんですか…他人を傷つけるんですか…?」
舞雄もすれ違う時うつむき、涙声で泣くのを我慢しながら質問をした。
「そうだな…俺の勝手な理由だが、俺と同じ力を持っている人と出会ってチャリオッツの存在を肯定したかった。というところか」
そしてアンドレーは路地裏を…
「最後に一つ…いいですか」
出る前に舞雄の言葉で振り向く
「…なんだね?」
「病院送りになるのはテメェだダボォ!!」
『病院送りになるのはテメェだダボォ!!』
舞雄のうつむいていた顔はニヤリと笑い、壁の近くにある蜂の巣になったゴミ箱がアンドレーに飛んでいく。
「なに?!バカな!!」
衝突音と共に吹き飛び今度こそ路地裏を出て大通りに出る…
「更に『空間を削り取る』!!」(ガオン)
大通り一歩手前でゴミ箱ごとまた引き寄せられる。
「そしたらあ~ら不思議。目の前にはクソったれとゴミ箱が引き寄せられる!」
そのままゴミ箱に叩き込むように殴りぬける。
「誰がぁ~再起不能だってぇボケがぁ!!」
「形峰、多分これは気絶してるよ」
形峰は服のほこりをはたき舞雄は鞄を取りに行く。
「それにしてもナイス時間稼ぎだったぜ舞雄!」
「そっちこそナイスダンクだったよ形峰!」
二人は互いを褒め合いハイタッチする。
「それにしても、なんか最後らへんで『引き寄せる』じゃなくて『空間を削り取る』て言ってたけどなんで?」
「あぁ、あれ?…まぁ…本能的にかな~。ま、悪霊についてとかはマクドをテイクアウトして俺の家に行ってそこで話すぜ。シャワーも浴びて―し」
そして二人は路地裏を抜けマクドへ…
「そこの少年たち、すまんが待ってもらえないか」
向かおうとしたところ反対側から女性の声が聞こえ振り向き立ち止まる立ち止まる。
To be cont…
「また新手かよ!もう俺今日だけで色々起こりすぎてそろそろ頭イテーんだけど?!帰らしてー!!」
なお、その願いは誰にも、作者本人にも聞き入れられなかったのであった
「チクショー!!」
To be continued➡
後書き書くのめんどくせぇ
どうも蟲之字です
ということでもしかしたら今後めんどくさかったら後書きははしょるかもですw
まぁ今回の話は形峰と舞雄のセリフが重なるところが個人的に気に入ってたりします
アニメでキャラのセリフがきれいにはもるのが好きだったりします
例えとしてはジョジョ2部のアニメでジョセフとストレイツォの
「次のお前のセリフは…
「『赤子の手をひねるより簡単なことよ』だ!」
というかんじではもるところですねw
ただそれを文章にするとなかなか難しいというか…表現の方法はあるけどやはり声には勝てないという感じですかね。
まぁ文章だけなんでまず土俵や表現方法が違いますがw
もっと表現法やボキャブラリーとか色々学ばないとですよねw
後最後の形峰とナレーション(CV大川透)のやりとりも気にってますw
こんごもキャラとナレーションの掛け合い的なのを増やしていこうかな~と考えてたりしますw
てことで今回はここまです