この素晴らしい世界に黄色い閃光を!   作:新田トニー

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このすば三期早く見たいですね。三期はどこまで作るつもりなのでしょうか?やはりアイリスは出て来ますよね!?
アニメバージョンのアイリスが早く見たい!いや別にロリコンとかそんなんじゃry


第9話 このニートと仲間達に冬将軍を!

 

周りには何もなくあるのは二つの椅子だけである。

 

ここはいつか来たクソッタレ駄女神と出会った場所ととても似ていた。

 

「ここは?」

 

俺がそう聞くとここの主の本物の女神のような人が微笑みながらこう答えた。

 

「サトウカズマさん。ようこそ死後の世界へ。私は女神エリス。この世界であなたの人生は、終わってしまったのです」

 

死んだ?

 

ああそうか俺はーー

 

 

 

 

 

 

 

 

「カズマ!そろそろクエストを受けた方が良いですよ!いつまでそこでぐーたらしてるんですか!」

 

朝一番に聞こえたのはめぐみんの罵声。アクアやダクネスはまたいつもの事か、とでも言うかのようにため息を吐いていた。

 

「ミナトや自来也を見習って下さい!ミナトはデストロイヤーの偵察するクエストを受け、自来也は自室にこもって小説を書いているのに!あなたは何をやっているのですか!」

 

これだけ言われてもカズマは動じない。それにしびれを切らしたのかダクネスも参戦し、

 

「カズマ?私達がいつまでも堕落した生活を送るわけにはいかない。そろそろ何かクエストをーー」

 

ダクネスがカズマの肩に触ろうとすると、

 

シュバッ!!

 

とカズマは勢い良く飛び上がり近くの壁へと逃げた。

 

「「!?」」

 

めぐみんとダクネスは驚いた。いや、驚いたのはカズマが壁に足をついて立っている事だ。

 

「カ、カズマ?なんですかそれは?」

 

「壁にくっついたまま離れないぞ!?」

 

めぐみんやダクネスは未だ驚いていた。何に驚いているのかというとカズマがまだ壁にくっついている事だ。

 

「これはね、ミナトさんから教えてもらった壁にくっつけれたり水の上に立つ事が出来る術だよ。お前らから逃げる為にミナトさんから教えてもらったんだよ?」

 

あまりにも下らない理由にめぐみんとダクネスが死んだ魚のような目で見ていた。

 

「まったく、アンタホントに冒険者らしからぬスキル覚えちゃうわね」

 

とアクアがカズマと同じような体制になりながら呟いた。

 

「リッチーが使うスキルなんかも覚えちゃって。この高貴な女神様の前で良く顔を見せられるわね。恥ずかしくないの?」

 

と俺と同じだらしない体型で寝ている元なんとか様の事は放っておいて俺はもう立ったまま寝てしまおうかと思ったその時

 

「俺もクエストには行った方が良いと思うな」

 

その声の主は俺ののすぐ側に壁にくっついたまま立っていた。

 

「うおお!?ミナトさんびっくりするんでいきなり飛ばないで下さいよ!」

 

びっくりした。それしか言えない。だって今までいなかった人が突然現れて話しかけられたらびっくりするでしょ普通。

 

「最近ずっと外に出てないしそろそろ外に出ないかい?」

 

いくらミナトさんでもこの俺のテリトリーを奪う事は出来やしないぜ!

 

「こういうのはどうです?ゴニョゴニョ………」

 

ん?一体どんな話をーー

 

「えぇ!?グリフォンとマンティコアと一撃熊がいる場所に送ってはどうかって!?流石にそれはカズマがーー」

 

ごめんなさい俺が間違ってました。

 

 

 

 

というわけでギルドに来たわけだが、冬はロクなクエストがない。あるのはせいぜい上級モンスターの討伐くらいだろうか。冒険者達は冬までに溜めた金で宿暮らしをしている。

 

「あれっ?ミナトさんは?」

 

「ミナトはデストロイヤーの偵察だ」

 

だからデストロイヤーってなんだよ。

 

「なぁーやっぱやめた方が良いんじゃないか?」

 

俺がそう言うとダクネスが、

 

「何を言う!クエストをクリアすれば、困っている人々を助ける事が出来るのだぞ?も、もし失敗すれば一体どんな事に………触手型のモンスターだと尚良しだしゴブリンやオークなども…………フ、フフフフフフフ」

 

こいつの頭ん中どうなってんだ。一度しっかり見てみたいわ。

 

「じゃあこれはどうかのう?」

 

執筆中に部屋から引きずり出され少し不機嫌そうな自来也さんがあるクエストの紙に指をさした。

そのクエストの名は雪精の討伐だった。

 

「なんだ?雪精の討伐って?明らかに弱そうな名前じゃないか」

 

「雪精は倒すごとに春のおとずれが近くなると言われています。これならカズマも出来るのではないでしょうか?」

 

「雪精の討伐でいいのね?じゃあ私が受けに行ってくるわ!」

 

とアクアがルンルンと変なステップを刻みながら受付のお姉さんの所に行った。

 

「雪精の討伐か………フフフフフフフ」

 

あれ?なんで喜んでんの?

 

「雪精……雪精………何か重大な事を忘れている気がするような………」

 

と、自来也さんも呟いていた。

 

…………不安になって来た。

 

 

 

 

 

 

 

そして現場へと来たわけだが、これが予想以上に美味しいクエストだった。

なんだ。なにもないじゃないか。あの変態とか自来也さんの発言が心配だったけど、そんなに変に身構えなくても良かったな。

 

「カズマカズマー!」

 

「カズマです」

 

「ここら一体爆裂魔法で吹っ飛ばしても良いですか?」

 

「ああやっちまえめぐみん!」

 

めぐみんが詠唱を始めた。すると自来也さんがハッと顔を上げた。

 

「やめろっ!ここらは確かあの冬ーー」

 

「エクスプロージョンッ!!」

 

自来也さんがめぐみんに何かを言い終える前に放たれた。

めぐみんの爆裂魔法はあたりの雪精をまとめて消し飛ばしてしまったようだ。

 

「あぁ〜やっちまったか」

 

と自来也さんがため息混じりに呟いた。えっマジで大丈夫なのかこれ!?

俺がさらに不安になってくると追い討ちをかけるようにダクネスが頬を赤らめ官能的な声を出していた。

 

「来るぞ………冬と言えばこれ!なんていうどこかのバカが考えついた冬将軍の到来だ!」

 

はっ?冬将軍?

 

山から何かデカイモノが降りて来た。よく見てみると刀などを持っている。

 

冬将軍と言われるソレは明らかに俺達では勝てなさそうな雰囲気を醸し出していた。

 

…………あっでも2人人外いるの忘れてた。

 

「カズマ!土下座よ!土下座!冬将軍は寛大だから、土下座すれば許してくれるわ!」

 

と、言っている元なんとか様の土下座はそれはそれは見事な土下座だったそうな。

 

「ほら!ダクネス!お前もさっさと土下座しろ!やられるぞ!」

 

「や、やめろぉ!頭を下げたくない奴に頭を下げるなどっ!しかも頭を下げさせるなどっ!!どんなご褒美だ!」

 

「またここで変態発動かよ!」

 

「あっカズマ避けっーー」

 

とめぐみんが何かを言いかけたが

 

「えっ?」

 

ザシュッ

 

というわけだ。俺はあの場で冬将軍に斬殺された。あまりに一瞬だったので俺は少しの間放心していた。

 

「あの、すいません。もう少しここにいても良いでしょうか?」

 

俺の発言に驚いたのか女神エリス様がえっ?と声をあげた。

 

「構いませんよ?」

 

「それと、出来ればで良いんですけど向こうがどうしているか見る事は出来ますか?」

 

「いいですよ。少し待ってくださーー」

 

エリス様はそう言いかけたが途中で完全にフリーズした。

まるでありえないものを見ていたかのように。

 

「うそ……こんな………早すぎる………」

 

エリス様はそう言い俺にも見せてくれた。もしかして俺の弔い合戦なんてやってくれたりしてたのだろうか?でもそれで死んだら後味悪りぃよ!

 

「えっ?」

 

俺が見た向こうの現場は凄まじいものだった。

 

 

 

時は少し遡る。

 

「カズマッ!?大丈夫か!?」

 

嫌な予感が当たり、カズマが冬将軍に首を切られた所から始まる。

 

「そんな………俺はまた………」

 

ミナトの顔は次第に曇り顔をしかめる。そして空気を読めないアクアが

 

「安心なさいな!私のリザレクションでカズマを復活させてあげるわ!」

 

ミナトはそれを聞くとアクアをチラリと見ながら

 

「それは確かなのか?」

 

本人に悪気は無かったのだろうが、普段滅多に怒らないミナトが完全にキレている。流石のアクアもそれには気づいて

 

「え、ええだって私女神ですもの」

 

と若干たじろぎながら答えた。

アクアがそこまで言い終えるとミナトはカズマの遺体を担ぎアクアの元へと置いた。

 

「カズマを頼む」

 

とミナトが言った。今までキレた所を見た事が無かったのか三人とも怯えていた。

その事に気づいたのかミナトはいつもの笑顔で

 

「心配しないで。すぐ終わらせるから」

 

とミナトは冬将軍の前に立ちはだかる。すると自来也もミナトの隣へと並んだ。

 

「ワシも同じ美味い酒を飲めそうな奴をそう簡単に死なすわけにはいかんからのう」

 

「仲間が死ぬのは、いつだって慣れないものですよ」

 

「全くだ」

 

ミナトは己のクナイを手に取り、数本のクナイを投げた。

投げたクナイは冬将軍の元へと向かっていた。

 

「影分身の術!」

 

5人に増えたミナトの分身は一瞬にして消え、投げたクナイへと飛び、冬将軍目掛けて、

 

「「「「「螺旋丸!」」」」」

 

5発分の螺旋丸は冬将軍の体力を削るにはもってこいの技だった。さらに冬将軍は油断していたので完全に入った。

 

「屋台崩しの術!」

 

自来也は指を噛み、噛んだ指から出た血を使い素早く印を結び、地面へと手を合わせた。

 

突然上から降ったのはみんな大好きジャイアントトードだった。

 

するといきなりジャイアントトードが降って来たのを見た3人が

 

「イヤー!カエルはもうイヤなのォォォ!!」

 

「怖い………怖い………カエル怖い………」

 

「はぁぁぁぁぁぁっ…………!自来也はカエルまで呼べるのか!ではいつでもぬるぬるプレイをする事が出来るのだな!」

 

カエルに酷い目に遭わされた経験者達が酷く怯えていた。

中にはおかしな事を口走る変態もいたが。

 

「なんで怯えとるんだアイツら………」

 

「先生!次が来ます!」

「分かっとるっ!」

 

カエルを振り払い、体勢を整えた冬将軍は2人目掛けて刀を振りかざして来た。

 

だが、

 

「これでも喰らえいっ!火遁・炎弾!」

 

自来也は口から炎を吹いた。炎の塊が冬将軍に襲いかかり、それを刀で弾きつつも少し喰らった冬将軍はよろめいた。

 

「見ましたか今の!!口から火を吐き出しましたよ!!」

 

「ああ!あんな魔法は見た事が無いぞ!」

 

「ああーそういえばあんなの出せたわね。生で見るのは初めてだわ」

 

めぐみんとダクネスはとても驚いていたがアクアは初めてでは無いのか冷静に見ていた。

 

………だが少しソワソワしていた。

 

「ちょっと!言わないでよ!」

 

「誰に言っているアクアッ!?」

 

「いや、なんか誰かに私をを貶めてそうな発言が聞こえた気がしたから!」

 

訳の分からない発言にダクネスは混乱する、めぐみんもまた大丈夫なのかアイツ………と言った目をしていた。

 

「ガマブン太でもいればもっと火力があったんだがのう」

 

自来也はガマブン太の事を思い出す。

 

「アイツは元気にしてるかのう……」

 

自来也はかつての相棒のガマガエルのガマブン太の事を思い出していた。

 

そして気持ちを切り替えた自来也はミナトに声を掛けた。

 

「ミナト!久しぶりのアレをやるぞ!」

 

と自来也がミナトに声をかけるとミナトは思い出したようにニヤリと笑った。

 

「良いですね……もう一度出来るとは思いませんでしたよ!」

そういうとミナトと自来也は集合し、お互いの手を合わせた。

 

「あれは………ラゼンガンとやらでしょうか?ですがミナト達は1人でやっていたはず………」

 

とめぐみんが推敲していると何か分かったのかめぐみんはハッと顔を上げ、

 

「まさかラゼンガンを合体させるつもりですか!?」

 

とめぐみんが聞くとミナトが

 

「良い所を突くねめぐみん!その通り。もう1人の術者がいれば最強の螺旋丸が完成する!」

 

とミナトが解説すると中二心に火がついたのかめぐみんは、

 

「最高です!最高ですよミナト!!必殺技を合体させるなんて!!今度紅魔の里に来てください!きっと馬が合いますよ!!」

 

とめぐみんが熱く語り出した。

 

「いやー今日はいいものが見れるわね。ここにいないカズマが可哀想だわ〜」

 

いやここにいるわ。

 

途中からエリス様見せてもらったけど凄いな。一体どんだけ力隠してんだよミナトさんは。

 

「凄いですよねミナトさん。流石は4代目火影と言った所でしょうか」

 

俺は4代目火影というワードに反応する。そういえばなんだったのかと聞こうと思っていた事を思い出した。

 

「エリス様、4代目火影って一体なんなんですか?」

 

「あれ?ミナトさんから聞いていないんですか?4代目火影とは貴方の世界で言う大統領や首相、この世界で言うところの王様です」

 

は?今なんて言った。エリス様は今王様って言ったのか?

 

「えっ?それじゃあミナトさんは王様みたいな存在だったって事ですか?」

 

「はい」

 

マジかよっ!?ミナトさん凄いとは思ってたけどそんなに凄かったのか………!

 

俺がもっとその事について聞こうとしたがエリス様はストップ!と声を掛けた。

 

「見てください!そろそろ決着がつくかもしれません!」

 

と無邪気な笑顔で言った。……ああ尊い。この人が本物の女神様なんだなぁ。

 

……っとそうだ!俺も気になってたんだった。早速見てみよっと。

 

二つの螺旋丸は巨大な竜巻を発生させ、他を寄せ付けないチャクラ……いや魔力の塊を纏っている。

 

「行くぞォ!ミナト!!」

 

「はい!自来也先生!」

 

冬将軍は来たる脅威に備えるべく己の刀に魔力を蓄え続け、刀身を鞘へと納める。おそらく抜刀術をする気だろう。

 

だが冬将軍は一つ見落としをしていた。

 

「甘いのぉ!土遁・黄泉沼!」

 

自来也の影分身に足をすくわれた冬将軍は体勢を崩してしまう。だが構えは変えず目の前のミナトと自来也に目を離さない。どうやらここで決めるようだ。

 

ミナトと自来也は天高く飛び、冬将軍に向け声高らかに叫んだ。

 

「「太極螺旋丸!!!」」

 

冬将軍は刀身を螺旋丸に叩きつける。2人の最強の螺旋丸と

冬将軍の全力の抜刀術はギリギリと耳障りな音を鳴らす。

 

「ウォォォォォォ!!吹き飛べぇ!!!」

 

「ハァァァァァァァァ!!!」

 

パキンッ!!

 

冬将軍の刀が砕け、冬将軍の胸部に侵入した太極螺旋丸は

冬将軍もろともまとめて空彼方まで冬将軍を吹き飛ばした。

 

米粒大までのサイズになった冬将軍はひとしきり見えなくなった後、収縮した太極螺旋丸は爆散した。

 

太極螺旋丸と共に爆散した冬将軍のカケラが舞い、綺麗な雪のようなものが降っていた。

 

「…………凄すぎて言葉も出ません」

 

「アクアが言っていた事もあながち嘘ではないかもしれんな………」

 

「だから嘘じゃないって言ってるでしょ!」

 

とアクアが憤慨していると戻ってきたミナトが

 

「アクア、カズマを蘇生してくれ」

 

「あっそういえば忘れてたわね。カズマー?リザレクションかけたからもう戻ってこれるわよー!」

 

と元気な声でカズマに呼びかける。

 

一方その頃カズマと女神エリスは

 

「それで次はそのミナトさんのお子さんのナルトさんが友達のサスケさんとキスしちゃったんですよ!」

 

「アハハハハハハハハハ!それマジですか!?男同士でしちまうなんて可哀想っすよ!」

 

2人仲良く談笑中だったようで、アクアが声を掛けてもなかなか気づかなかった。

 

「ねぇカズマ聞いてるー!?もうあなた復活できるわよー!?」

 

とアクアがちょうどよく水を差した事でエリスとカズマは途中で会話が止まってしまった。

 

「あのクソ女神!俺達が仲良く話してる時に邪魔しやがってぇ!」

 

とカズマが愚痴っているとエリスは慌てて

 

「ダメですよ!天界規定で蘇生させる事は出来ないんですよ!」

 

とエリスが言うのでカズマはそれを伝えるべく

 

「おーいアクアー!なんか天界規定とやらで俺は復活できないんだとさー!」

 

カズマがそう返すとアクアは

 

「ちょっと誰よそんなバカな事言ってるやつ!アンタ名前名乗りなさいよ!」

 

さらにアクアは続ける。

 

「このエリートの日本担当の女神様にこんな辺境担当の女神が誰に向かって口聞いてんのよ!」

 

あっやばいエリス様めっちゃ顔引きつらせてる。

 

「エリス様だよー!」

 

俺はエリス様に代わり俺が答えた。すると今までキレていたアクアがさらにキレ

 

「ハァァァァァ!?エリスってこのへんぴな世界でちょっと崇拝されてるからってお金の単位にまでなった上げ底エリス!?」

 

「なっ!?」

 

おっ顔が赤くなった。

 

「ちょっとカズマ!もしそれ以上エリスがゴタゴタ言うようだったらその胸のパッドーー」

 

「わかりました!分かりましたから!今門を開けますからー!」

 

「マジですか!?パッドなんですか!?」

 

それから俺はエリス様にパッドについての質問をしまくったが答えてもらえず蘇生の準備を始めていた。

 

「もう……こんな事は普通ないんですよ?特例なんですから」

 

「はい……すみません」

 

エリス様は俺を見つめ

 

「カズマさんと言いましたね?」

 

「え?ああ、はい」

 

俺は唐突に聞かれ少々テンパり気味に答えた。

するとエリス様は俺に

 

「この事は………内緒ですよ?」

 

と正真正銘の女神様のような笑顔で俺を見送ってくれたエリス様に俺は

 

「パッドも好きですよー!」

 

と言った。

 

 

 

 

「ん?ここは………?」

 

「「カズマー!!」」

 

俺が蘇生されたのを見て安心したおっぱいとロリっ子は俺に抱きついてくる。…………あっ自来也さんめっちゃ悔しそうにこっち見てる。

 

「たくホントあの子は頭堅いんだから!」

 

「ほらカズマー私に何か言う事ないの?アクア様一生ついてきます!とか今すぐアクシズ教に入信します!とかさ」

 

ピキッ

 

「女神チェーーンジ!!」

 

「ハァァァァァァァァァ!?そんなにエリスに会いたきゃ私が送ってあげるわこのクソニート!」

 

アクアが俺を殴ろうとした瞬間ミナトさんがアクアの肩に手を置き、アクアを近くの樹木に飛ばした。

 

「あっ痛ーーー!?!?」

 

「落ち着いてアクア。とりあえずカズマは生き返ったしとりあえず帰ろう?」

 

「んむむむむむむ………まぁしょうがないわね。雪精もある程度片付いたし!」

 

木にぶつけた手を抑えながらアクアは渋々承諾した。

 

「しかも凄いですよ!冬将軍も討伐してしまうなんて!」

 

めぐみんは興奮しながら褒め称えた。

 

「まぁまさか討伐するとは思わなかったからな。それにしても凄かったなあの技。あれは何だ?どうやったらあんな魔力の塊のような物を出せるんだ?」

 

ダクネスは感心してミナトや自来也に聞いた。たしかにあんな漫画の必殺技みたいなの出した時俺もびっくりしたけど。

 

「凄いだろう!あれはミナトが開発したんだぞ?」

 

自来也はミナトの背中をバンバン叩きながら弟子自慢をしていた。

 

「あれは本当に凄いですよ!技の威力も凄いですが必殺技の名前もヒライシンの術とやらも紅魔族の琴線に触れますよ!!」

 

今度は必殺技の名前について語り出した。それを言われた瞬間自来也の顔が一瞬引きつった。

 

「例えば私の爆裂魔法ならなんて名前をつけますか?」

 

「めぐみんのかい?うーんそうだなぁ………あっこういうのはどうだろう。爆遁・煉獄灼熱ーー」

 

「よぉーし!とりあえず寒いから帰ろう!な?な!?」

 

「えぇー!?最後まで聞きたかったです!」

 

「やっぱりミナトはネーミングセンスが絶望的に中二チックね。正直ダサいわよ?」

 

「意外だな………。ミナトにこんな面があったなんてな」

 

俺達はいつも通りのふざけた会話をしながらアクセルへと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは冬将軍討伐報酬をどうぞ!」

 

俺達は報酬を受け取りこの莫大な金をどうしようかと考え………………ん?なんだ受付の人が袋離さないんだけど。

……まあ気持ちはわからんでも無いが。

 

「ありがとうみんな。クエスト一緒に行ってくれて」

 

ミナトさんはそんな事を言いながら俺達と話していた。

 

「ふぃやふぃや、ふぉんふぁこほぉないれすよおろおろほろへへなはっはひ」

 

「とりあえず口の中のもの飲み込んでから話そうか」

 

俺はミナトさんにそう促され飲み込んでから話し始めた。

 

「いやいやそんな事ないですよ。元々外出てなかったし」

 

「ぷーくすくす!カズマったらもう子供じゃないのにお父さんに叱られる子供みたいになってるんですけど!ぷーくすくす!」

 

ムカッ。

 

「アナログスティール!」

 

俺はそう言うとアクアが飲んでいた酒を取り自分のコップに入れた。

 

「あぁー!?返してよ!それかなり高いやつなんですけど!返して!かーえーしーてー!」

 

「返して返してうるせぇ!!子供かお前は!!」

 

「本当に仲がいいねカズマとアクアは」

 

ミナトは2人の喧嘩を微笑ましく見ていた。めぐみんとダクネスがやや困惑しながら

 

「そうでしょうか?めちゃくちゃお互いを睨み合ってますけど」

 

「アレで仲がいいと言えるのはミナトくらいのものだ」

 

「ハハッそうかな?……あっ!そうだ忘れてた。みんな!聞いて欲しい事があるんだ!」

 

4人は何か重要な事でもあるのかとミナトの方に向いた。

ミナトは呼吸を置いてから喋り始めた。

 

「実はね、あの時ベルディアと戦った時に俺は城で戦ってただろう?」

 

4人はうんうんと頷く。

 

「その城は元々はアルダープっていう領主のものらしくてね、お金を要求されたんだ」

 

「ええっ!?普通なら逆にお金払うとこじゃないですか!

自分の城取り戻してくれたのに!」

 

めぐみんが激昂する。それを聞いたミナトは苦笑いしながら

 

「まぁアレはしょうがないよ。壊してしまったのは事実だし」

 

ミナトにそう言われると、めぐみんはうーんと唸りながら考え込む。

 

「まっ、金は取られたけど逆にそれ以上の金は貰えたわけだ。万々歳じゃないかのう?」

 

自来也は前向きに考えさせようと明るい声で皆に言った。

 

「…………」

 

5人が話している中、1人カズマは物思いにふけっていた。

 

(あの女神様………。コイツらとは違う、色物枠じゃない

王道のヒロインだ!死にたくないけど………もう一回会いたいなぁ………)

 

カズマが女神エリスに想いを馳せていると

 

「カズマー?食べないならもらっちゃうから!」

 

そう言いアクアはカズマの料理を躊躇せずに奪い取った。

 

「お前なに人のモン奪ってんだ!?」

 

「だってさっき私のも取ったじゃない!」

 

「カズマ!明日も冬将軍のような爆裂魔法の撃ちがいのあるモンスターを討伐しに行きましょう!」

 

めぐみんがカズマに顔を近づけながら言うとダクネスも便乗し

 

「いや、それも良いがもっと私を辱め………じゃない強いモンスターを討伐しに行こう!」

 

「それならジャイアントトードはどうだ?」

 

自来也はなんとなく不意にそんな事を言うとカエルにトラウマありの2人が

 

「「カエルはイヤ(なのぉ〜!)(です)!」

 

一連のやりとりを黙って聞いていたカズマは目に一筋の涙を流し、

 

 

 

なんでこんな奴らばっかなんだよォォォォォォ!!??

 

カズマは悔しがり泣いていたがどこか嬉しそうな表情を見せ泣いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ全くこのパーティは見ていて飽きませんね」

 

天界で全てを見ていた女神・エリスはまるで誰かと話しているように振舞っていた。

 

「えっ?ミナトさんに気は無いかって?な、ななな無いですよ!………それでどうするんですか?なるほど、サプライズですか。それならミナトさんも喜びますね!」

 

エリスは面と向かって話しているわけではなく鏡のような物を使って話していた。

 

「分かってますよ。全く貴方はミナトさん一筋ですね………」

 

 

 

 

 

 

 

「クシナさん」

 

エリスは微笑みながらそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





長い期間が空いてしまいごめんなさい!でもその分の物語は楽しめるかと思います!えークシナさん出ましたね!
最初どうやって出そうかと迷ってましたがこんな感じで出しました。多分次か次の次に出てくるかと!次回もどうかご期待下さい!

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