少しばかり間が空いてしまいました。遅れて申し訳ありません。それではどうぞ!
俺達がミナトさんと修行をしてからはや一週間。時が経つ
とは早いものだ。俺達はギルド内で談笑していた。
「ミナト次は!?まだまだ続きはあるんでしょう!?」
めぐみんは目を輝かせながらミナトにずいずいと寄っていて、ミナトは少し困った顔をしながら話の続けた。ミナトさんが言うには絶対絶命の部下達を一瞬で倒したとか尾獣と呼ばれる化け物の半身を封印術で己の体に宿したなどありえない話だった。もっとも彼が言うにはこれが日常茶飯事だったという。だから戦い慣れしていたのだろうか?
「のぉ小僧、どう思う?あの最近活躍しているあのミナトとかいう奴は」
いきなり誰かが話しかけてきた。見てみると髪は白く顔はシワができておりいかにもじいさんといった見た目だ。
「えっ?ミナトさんですか?いやーもうすごいなんてもんじゃないですよ。クナイを投げたと思ったらいつの間にかジャイアントトード死んでてしかもたった1人で魔王軍幹部も倒しちゃうんですから」
そう俺がミナトさんの活躍ぶりを言うとじいさんはとても満足そうに
「だろうだろう!?忍者をなめるなよ?なんせ奴はこのワシが育てたんだからのお!」
「えっそれってどういうーー」
「ああそうだワシはクエストがあるからここを出る。それじゃあな小僧!ミナトを頼むぞ?」
「忍か………」
カズマは何やら聞きたいことがあった。それを察したアクアが
「なになにカズマさん。もしかしてあなたも興味あるんじゃ無いの?」
アクアはぷーくすくすと笑いながら話しかけてきた。こいつの顔はいつもムカつくな。
「それもそうだけどミナトさん、自分の事忍っつってただろ?だからなんか忍術みたいなのあるんじゃないかって。ほらあの瞬間移動みたいなのも便利だし習得したいと思ってさ」
「ふーんカズマのくせにいろいろ考えてんのね」
いちいち頭にくる事を喋る奴だな。ってそんな事より!ミナトさんに何か術を教えてもらおう。
そしてカズマはミナトとめぐみんとダクネスがいる席に近づきミナトに何か術を教えてくれと頼んだ。するとミナトは
「分かった。それじゃあ人の少ない場所に行こうか」
というとミナト達は森に入っていった。
「確かこの世界はスキルって言って冒険者は見ただけでスキルポイントを使って習得する事が出来る。そうだったね?」
とミナトがいうとめぐみんがその通りですと答えた。
「今から見せる術は俺がさっき言っていた尾獣の技、尾獣玉を参考にした取得難易度Aランクの術だよ」
ミナトは右手をかざし集中した。するとミナトの手にエネルギーの集合体が現れ渦を巻いている。
カズマはおおと興味津々に見つめていた。
「そしてこれを対象にぶつける!」
ミナトがカッと目を見開く。
「螺旋丸!!」
ミナトは螺旋丸を木にぶつける。すると木はみるみるうちに削れて行き螺旋状の傷ができた。
「す、すげぇ………」
これがミナトさんの必殺技か!こんなの食らったらまず無事じゃ済まないな。どれどれスキルポイントは………って高過ぎるだろ!でも今まで節約して来たからなギリギリ使える。よし習得しよう!
そうしてカズマは螺旋丸を習得した。早速カズマは習得した螺旋丸を試そうと使ってみた。が、
「……………なんだこれ」
カズマの手のひらにはビー玉サイズの光が浮いていた。そのビー玉は今にも消えてしまいそうだ。
「ま、まぁ練度によっては大きくなったりするからまぁその……諦めないで!」
「チキショォォォォォォォォォォォォ!!!」
「あ!カズマ!」
彼は泣きながら森の中に逃げ込んでしまった。よく見ると顔も真っ赤になっていた。
「ミナト!追いましょう!」
「ああ。でもカズマにはひどい事をしたな………」
「ミナトは悪くないぞ」
ダクネスがすかさずフォローした。カズマが悪いとも言えなかったが。
「カズマあんなちっちゃいのしか出せなかったなんてちょーウケるんですけどプークスクス!」
アクアはというと思いっきりカズマを煽っていた。もしこの場にいればカズマは確実にアクアに掴みかかっていただろう。
「あれは!ヤバイぞブラックファングだ!」
ダクネスが指刺したその先にはブラックファングに襲われそうになっているカズマの姿があった。
「ヒィィィィィィィィィィィ!!助けてェェェェェェェェェ!!」
「くっ…!間に合え…!」
ミナトがクナイを投げようとしたその時
「螺旋丸ッ!!」
カズマを殺そうと思いっきり振り上げられた腕が力が抜けたように空振り倒れた。
「ミナトォ、あとちょっと早く動かないともう少しでこの小僧が死ぬところだったぞ?」
そこにはブラックファングの死体の上に座りミナトと同じような服を着た男がいた。
「……………なぜ!?なぜ貴方がこの世界に!?」
現れたのはミナトのかつての師匠伝説の三忍、自来也だった。
少し短い文章ですみません!なぜ自来也がこの世界に来れたのかは次回説明します!