流れていく時間のなかで   作:なゆたとふかしぎ

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第十歩

世界は、最初は二色だった。

それら一部が、混ざりあい、溶け合い、調和しあい、結果として世界は三色になった。

彼(彼女)の世界の始まりは、きっとこの三色だった。

ある時、世界に一色、色が持ち込まれた。

その色の一部は、前の三色の一部と混ざりあい、結果として、たった一色の色が増えただけで世界は七色まで増えた。

色は、増える。

世界が、変わる。

しかし、彼は気づかない。

彼女は、分からない。

 

今はまだ、三色しかないキャンパスと色が増えたキャンパスの違いが分からない。

 

でも、あなたは知っている。

実は世界が変わっていることに。

そうじゃないと、何かが違うんだと、思うかもしれない。

 

何かが致命的に違うことは、世界が変わっているからだ。

 

世界の相違に目を背けないで。

逃げたって構わない。でも、目を背けないで。

 

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(ナ、ナオちゃんが、俺たちと一緒に昼飯?!)

リュウジは、戦慄していた。

なにせ、先程わかれたはずのナオから急に話しかけられて、昼飯を下さいと言われたのだが、その判断は、リュウジ1人が単独で決断出来ることではない。

一緒に来ているリョウタやマサキ、妹のナミの許可も必要だろう。

また、この子の保護者役?の、タチバナ ユウヒさんにも許可を貰わなければいけないことだから。

そこまで考えて、リュウジは一つの疑問と、二つの違和感を感じた。

(ユウヒさんは、何処へ行ったんだ?)

その答えは、すぐ帰ってきた。

「コラー!ナオ!また1人で変なところに行って!迷子になっても知らないわよ!」

ユウヒは、別の女の子の手を引いて、こちらに向かってくる。

相変わらず?ナオしか目に入らないようで、先程さんざん疑っていたリュウジのことは、隣にいるはずなのに目に入っていないらしい。

ナオは、ユウヒから呼ばれたことに気づくと、少し残念そう(に見えた)顔をしている。

ユウヒは、ナオの手をとろうとゆっくり近づいてくる。

(さっきと違って妙に足取りが遅いな?)

ユウヒの登場に、もとからパニックになっていたリュウジは、一周回って冷静になっている。

そんなことを考えていると、手を引かれている女の子の顔が、次第にはっきりしてきたのだが。

女の子はずっと目を瞑っていた。

(あ、あれ。あの子、もしかして目が。)

ナオは、ナオで、ユウヒが女の子と一緒に来ているのを確認すると、慌てて女の子のところに向かう。

「だっ、大丈夫?!千秋(チアキ)ちゃん?!




眠い。
千字じゃ書きたいこともまともに書けない時がある。

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