平穏な時間
とある昼の街中。
私は_
「ねぇねぇ、こんなのはどう?」
「えっ…?あぁ、・・・うん。」
「いいと思うけどぉ…もう少し可愛らしいのはどうかしら?」
_ただいま大鷹と如月にお店の中を連行されております。
・・・それも女性用の洋服屋で。
あぁ。どうしてこうなったんだっけ・・・。
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朝。
私は非番で調理や施設の整備もなく、暇を持て余していました。
で、どうせなのでと思い二度寝していた訳です。
_が、そんな安眠をぶち壊してくれやがったお友達と姉妹が2名。
「あらあらぁ?神鷹ちゃんおやすみみたいだけどぉ・・・。」
「・・・どうしましょう?」
「うーん。せっかく寝てるのにただ起こすのもねぇ?」
この時点でそっとするという選択肢がないのである。 悲しきかな。
「そうだ・・・。」
背後から布の擦れる音。
そして。
「ええぇい!」
「んにゃあ!?ちょっ、誰__痛い!胸そんなにないから!あと激しい!」
背後から柔らかな寝間着の中に手を突っ込まれて胸を揉まれる。
胸そんなにないからね?激しいよ?あと痛い。
「誰なんてひどーい。お・は・よーう?」
「ほら、出かけるから神鷹も準備してください♪」
「2人とも…まったく_はぁ…。」
唐突で激しい目覚めと共に一日が始まったのでした。
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_まぁ、そんなこんなでお店の中。
確かに私服はあるにこしたことはないけど・・・。
なぜ。なぜ_
「…下着まで選んでるの?」
「だって神鷹ちゃんブラ付けてないじゃない。ダメよー?女の子なんだから。」
「_で、でも最近はサラシでも巻こうかと思って__」
「だめです。神鷹の見た目に合わないし。」
「別にいいでしょ!?つーか服引っ張るな!勝手にまさぐるなぁ!」
あぁー!なんか恥ずかしい。
いつのまにかほっぺた火照ってきたし。
というかブラってこの世界にきてから始めて知ったんだけど。
まだサラシの方がわかるわ。
はぁ。帰りたい…。寝たい…。
そんな事を考えた。・・・考えてしまった。
_なんだかんだ言って如月は鎮守府でも初期から所属していて古参に入る。
…そんな彼女の前で思考に耽り、抵抗を鈍らせることは_
「隙ありっ!」
__自殺に等しかった。
「あっ、ちょっ、如月!服返せぇ!」
「流石如月さん!頼みました!」
「なっ!?…あぁ、もう!
顔を真っ赤にしながら服を取り返そうと躍起になるも、
冷静な判断を失った状態では奪い返せるはずもなく。
服を奪われて素肌が見えているだけ。
それなのに、何故か湧き上がる恥辱のせいで奪い返そうとする手は大振りになる。
もちろん、大振りでは2人から奪い返すどころか__
「わあぁ…いいじゃなーい?」
「神鷹に似合うし可愛い……!」
「…窮屈で違和感凄いんだけど。」
2人の目的を阻止することすら無理な話なわけで。
はぁ。もうやだ。
「でもサラシより絶対いいと思うわよ?」
「同感ですね。簡単で可愛いですから。」
「もういいよ…。どうせこのままじゃダメだと思ってたし…。」
胸が小さいおかげで今まで支障はなかったけど、
強く擦れると痛いし戦闘だと…。と考えてたからね。もういいや。
はぁ。
__また一つ、
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服と下着を上下合わせて3着ずつ買って帰宅。
下着は流石に下の方は持ってたけど、上は持ってなかったので初である。
それにしても。
「あぁぁぁぁ…。」
馴染むの早すぎ。もう気になんないし。
初めて神鷹として目が覚めてから今までそれほど抵抗がないのが逆に気になる。
おかげでご飯食べて帰ってから30分ほどの間、
枕で頭を覆いながら布団で足をばたつかせている。
考えれば考えるほどに泥で足を取られる。_そんな感じ。
例えば昔の自分は女々しかったんじゃないかとか、
あるいはなんかそういう願望があったのかとか。
まぁ今となっては正直どうでもいいんだけど。
さて・・・。
明日に備えてこのまま寝ちゃおうかな。
まぁ今日は騒がしかったけど明日は艦載機の整備と夜の見回りがあるしね…。
はぁ。今日はゆっくりしたかった。
それじゃ、おやすみなさい…。
▼一気に書き上げるスタイルに加えて少しずつ書く方法を覚えた!
というわけでお久しぶりです。そして遅れましたすみませぬぅ!(*ノωノ)
なお何か気になるところがありましたら感想で質問なども大丈夫です。
ただネタバレになる場合は伏せさせたりヒントのみとなる場合もあるのでご容赦をば。
(例)○○は練度どれぐらいですか? 等々。