まぁ、あれからの話だけども、駆逐艦寮も結構大きかった。
そのため、色々としていたらもうすっかり夕暮れ時である。
時間が経つのは早いのか遅いのか・・・永遠の謎だね。
ちなみに色々というのは、
洗濯や皿洗いをして部屋を一旦片付けたり、
大鷹と一緒に運動する駆逐艦や軽巡達におにぎりを差し入れたり、
足りない調味料や食材を酒保に2人で買い足しに行ったり。
そんなものである。
現在はその酒保から荷物を持ちつつ部屋に帰る途中。
初めて2人で酒保に買いに行ったが・・・。
二人で喋りながら足りないものを思い出しあったり、
あれやこれやと探したり歩いたりして楽しかった。
大鷹も楽しそうだったしね。
・・・あれ?
まって、何か忘れてる気がする・・・。
思い出せない、あと少しで思い出せそうなのに・・・。
思い出せないのなら聞けばいい。酒保と同じである。
その理論で大鷹に話しかける。
「ね、ねぇ。大鷹?」
「神鷹?・・・どうしたの?」
「私たち、何か忘れてる気がするんだけど。」
「何か忘れてる・・・?」
「いや、こう・・・。夜に何かあったような・・・。」
そう、夜に何かあったはずなのだ。
北上と大井から何か聞いていたような・・・?
「_夜・・・?間宮さんが関わってたような・・・?」
間宮・・・鳳翔さん・・・
そうだった!昨日と明日は間宮さんと鳳翔さんの共同作品の試作品の甘味、
それを発売する前の試食会があるってことを忘れてた・・・。
「・・・しまった。」
「えっ?」
「大鷹、今何時?」
「えっと・・・
5分前到着で残り4時間17分だとして・・・間に合うね。
「・・・そっか、間に合うね。じゃあ帰ろう大鷹。」
「え、うん。それはいいんだけど。後で何がそれなのか教えてね?」
「わかったよー。ほら、時間あるし準備もあるから。ね?」
というわけである。
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さて、と。
取り敢えず私服で来ている訳だけど・・・。
私、制服しかなかったんだよね。だから大鷹のを来ているんだけどさ。
あと来るのが早すぎて、中で待つ羽目になってしまった。
・・・はぁ。
女の子の服ってあれだね、やっぱり色々とあるわ。
普通のTシャツやパーカーとかに始まり、
着るのも脱ぐのも面倒な奴とか。
まぁ、そうだね。
いい笑顔をした大鷹に着せ替えさせられたって言えばいいのかな・・・。
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しばらく前。
「_駄目よ。ちゃんとしないと・・・ね?」
「だって_」
「だってもへちまもありません。私はお姉ちゃんなんだから頼るべきなの。」
「うぅ・・・。」
そう、準備して待機していたら大鷹が
「いつもその服しか着てないなんて・・・服が無いのは分かるけど、こういう時には可愛くしていくものよ?そもそも神鷹は可愛いんだし、たまには・・・別の服も着るべきね。安心して?私のを貸してあげるから。」
と言い出し始めたのですよ。
まぁ抵抗はしたけれど・・・無理でした。
というわけで最終的には_
「こんなのは・・・どう?」
「・・・スカートが長いし転びそうだから無し。」
「そんなに顔真っ赤にして・・・あ、そうだ。」
大鷹がなにか閃いたような声をあげる。
嫌な予感がするのだけど・・・?
「何か__っ!?///」
「ブラは普段から付けてないのは分かってたけど…これくらいの大きさなら問題なさそうね…。」
急に大鷹が服の中に手を入れ、胸の辺りを触ったり揉んだりしてくる。
流石に不意打ちはないから!ありえないから・・・!
まぁ、その・・・。こういう感覚は初めてだし・・・。
全身がほんの少しずつ火照ってくる。しかも後ろからがっちりホールド済み。
「んっ__ちょ、やめ_!」
「丁度いいくらいじゃないかしら?さて、じゃあ他の服も試しますよ♪」
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この辺りで思い出すのをやめた。
致し方なし。まぁ、それに_
「あっ、来てたんだー。」
「昨日は来なかったから来ないのかと思ってましたけど・・・。」
「まぁ私は来ると思ってたからねー。」
「北上さんに負けました・・・。」
「ふふーん。賭けは勝ちだね、今度間宮さんの所に連れてってよ、大井っち♪」
「まぁ、3割は受け持ってくれる辺り流石は北上さんですね。」
_他の艦娘達もどんどん来てるし。
・・・というかいつの間に賭けなんてしてたんだろ・・・。
「神鷹?そろそろ時間だけど・・・。」
「あぁ、うん。わかった。」
さて・・・じゃあそろそろ行きますかね。
楽しみだなぁ、試食会!
一話に収まりきらなかったですね・・・。
というわけで試食会です。他に誰が来ているのかは後々わかります。