病弱ナルトの波乱万丈人生   作:島崎 冬夜

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はい、予告通りタイトルを変えました!タイトルが変わってもこの作品をよろしくお願いします!

もしよろしければ感想など書いてくれたら嬉しいです!今後の励みになります!


出発!

〜木ノ葉隠れの里〜

 

「よしよし、いい子だね。ケホッケホッ」

 

「大丈夫?ナルト?あとこの猫本当に任務にあった猫なの?」

 

「うん、そうだよ。特徴も合ってるし、この子なんじゃないかな?」

 

ナルト達は任務で猫探しをしていた。そしてやっと目的の猫を見つけたのである。

 

「にゃーにゃー」

 

「ん、どうしたのさ。きゃっ、くすぐったいよ」

 

猫はナルトを気に入ったのかナルトに頬ずりをしている。

 

「ふふっ、きっとナルトを気に入ったのよ。」

 

「そうなの?」

 

「なーん」

 

猫は「そうだよ」といったような鳴き声を発した。

 

「じゃあこの子を依頼主に届けようか。」

 

どこから現れたのかカカシが呼びかける。

 

「チッ…」

 

相変わらずサスケは不機嫌な顔をしている。

 

「そうだね、じゃあ火影邸に行こうか」

 

 

_____________________________________________

 

 

「あらトラちゃん!心配したのよぉぉぉぉぉ!」

 

「に"ゃーーー!!!」

 

届けた猫は主人に抱かれている。しかしとても苦しそうだ。

 

「あ、あれは逃げ出すのも無理ないよ…」

 

「同感だわ…」

 

「よし、皆ご苦労じゃった。あと残っているのは…庭の草抜きと荷物の届け物、それと…」

 

「すみませんが火影様、それ以外の任務はないのですか?」

 

と、ヒルゼンの発言を遮るようにサクラが申し出た。

 

「私たち、もう十分なくらいDランクの任務をやっています。しかも他の班と比べても任務達成時間が短いです。」

 

要するにサクラは「いい加減飽きたんだよ、もっとやりがいのある任務寄越せ」と言っているのである。

 

「ふん…それには一理ある。」

 

と、珍しく意見があったサスケ。

 

「僕は…地味な任務の方がいいかな…」

 

と、苦笑いしているナルト。

 

「あらナルト、嫌なの?」

 

サクラのその問いにナルトは困った表情を浮かべた。

 

「僕はちょっと行動範囲が決まってるんだよ。この体じゃ激しい動きが出来ないからね…だから…ごめんね?」

 

「ナルトはそのまま中忍や上忍になってもいいの?」

 

「…でも…」

 

「そうじゃのう…一つ余ってたCランクの任務があるのじゃが…やるか?」

 

と、ヒルゼンがナルト達に呼びかけた。

 

「ほ、火影様!?こいつらはまだ新人の忍者ですよ!?」

 

ここで初めてイルカが口を開いた。ナルトの体質上無理だと思っていた彼は黙って見ていたのだが、ヒルゼンの予想外の発言に抗議せざるをえなかった。

 

「しかしのう…実際にこやつらの任務の成績はいいのじゃし、経験を積むのはいいことじゃ。なぁに、心配はいらん。カカシがついておる。」

 

ヒルゼンはカカシに目をやった。

 

「ええ、もちろんです。何かあったら私が全力で対処します。」

 

「うむ、よろしく頼むぞ。では依頼主に出てきてもらうかの。入っても良いぞ。」

 

ヒルゼンが呼びかけると、ドアが開き、その先には酒を飲みながら入室してくる年寄りの男がいた。

 

「あーん?お前らがワシを護衛してくれるやつか?全員頼りないのぉ!そこの一番ちっこい超アホ面!お前それ本当に忍者かぁ!?お前ェ!」

 

「一番背の低い人…?つまり僕?」

 

ナルトは男の言ったことを徐々に理解していき、そして

 

「ごめんね、一番小さくて…僕帰るよ…」

 

泣きながら帰ろうとした。

 

「ちょっ!ナルト!?」

 

サクラは慌てて止める。しかしそれはどんどんエスカレートしていった。

 

「うぅ…グスッ…ごめんなさい…」

 

ついには部屋の隅っこに体育座りをしてどんよりとしてしまった。

 

ヒルゼンを含む、火影室にいたものは冷たい目線を男に向ける。

 

「…超ごめん。」

 

 

_________________________________________

 

 

1時間後、ナルトはようやく落ち着いてくれた。

 

「おじさん、ナルトはかなりメンタルが弱いからあんなこと二度と言わないで!可哀想でしょ!?」

 

「お、おう…ごめん」

 

「分かればいいのよっ!」

 

サクラは大変ご立腹のようだ。それはそうだ。サクラにとってナルトはいわば妹のような存在。つまりサクラは初対面でさらに最初から印象の悪い男に妹を泣かされたのだ。

 

「とりあえず、今から2時間後に『あ・うん』の門の前に集合ね。」

 

と、カカシは言う。

 

「今度は時間通りにくるんでしょうね…」

 

サクラはジト目でカカシを見て、サスケは

 

「信用できねぇな…時間通りに来なかったら置いていくぞ…」

 

と子供が出しちゃいけないオーラを出していた。

 

「ハハハ…善処するよ…」

 

カカシは乾いた笑いしか出ないのであった。

 

「僕、ちょっと準備してくるよ…」

 

「ちょっと待ってナルト!一人じゃ危ないでしょー!」

 

ナルトとサクラは同時に火影室を飛び出した。

 

「ちっ…俺も行ってくるか…」

 

とサスケも火影室を出て行く。

 

「ナルト…すまんのぅ…」

 

ヒルゼンのつぶやきは誰にも届かなかった。

 

 

_________________________________________

 

 

「…ナルト?そこまで重装備なの?それは忍としてどうかと思うんだが…」

 

カカシはナルトの姿を見て唖然としていた。なぜならナルトの格好は顔にはピンクのマスクを着け、手には日傘と日焼け防止の手袋を着けていた。ついでにカバンの中身はというと、兵糧丸はもちろんのこと、日焼けスプレー、虫除けスプレー、そして冷えピタが入っていた。

 

「…これくらいしないと僕倒れちゃうから仕方がないよ。」

 

「あ、そう…」

 

もう何も言うまい、とこの時カカシは思った。

 

「それじゃ出発しますか!」

 

「「「おー!」」」

 

五人は元気よく木ノ葉の里を出発した…

 

 

〜続く〜

 

 

 

 

 

 

 

 


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