世には『戦車道』と言われる男子禁制の乙女の武芸が存在する。
そして『軍艦道』と言われる女人禁制の漢達の武芸が存在する。
だが世界にはそれらとは別の武芸も存在した。

空への憧憬をその胸に秘めた空バカ達が男女共にその空を翔ける『航空道』である。




取り敢えずこんな感じの奴誰か書いてくれませんかね?

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パイロッツ&ファイター

 

世には『戦車道』と言われる男子禁制の乙女の武芸が存在する。

そして『軍艦道』と言われる女人禁制の漢達の武芸が存在する。

だが世界にはそれらとは別の武芸も存在した。

 

空への憧憬をその胸に秘めた空バカ達が男女共にその空を翔ける『航空道』である。

 

 

【*】

 

 

硫黄島沖太平洋上空

 

「隊長機よりA7M3-J(烈風改)N1K2-J(紫電改)J7W1(震電)Ki-84(疾風)へ、攻撃機を中心に護衛編列を組むワレA6M8(零戦六四型)を先頭にに集結セヨ」

『A7M3、了解です』

『N1K2-J、分かりました』

『J7W1、了解』

『Ki-84、了解だ』

 

その空を飛ぶのは9つの翼、本来の深緑迷彩ではなく海洋迷彩が施された5機のレプシロ戦闘機に2機の攻撃機、水上機だった。

 

『にしても隊長、まさか直掩機(ちょくえんき)も全て攻撃と護衛に回すとは……無茶が過ぎるんじゃねぇか?信濃の守りはどうすんだよ?』

「信濃の対空能力は日本の空母の中でもそこそこ高い方だし艦長がアイツだからな。多分問題ない、それにそうでもしなきゃアメリカの機体には対抗できないだろ?」

『確かに』

『Ki-84、隊長に無駄口叩いてないで上空警戒しなさい。幾ら貴方の機体性能が良くても油断してたらあっさり落とされるわよ?』

 

隊長機である零戦六四型に向けその横で隊列を組んでいた疾風に乗る男子生徒は無線で話す、疾風は元々陸軍機なのであるがここでは一部改造され空母から発艦出来るように調整された機体である。そしてその反対側を飛んでいた副隊長機である烈風改はそれを咎めるようにして無駄口を叩いていた疾風にお小言を与えていた。

 

『へいへいA7M3-J(副隊長)様はお堅いねぇ、分かってるよ。あんたは大好きな隊長機の背後をずっと守り続けてたらいいだろ?』

『ばっ、馬鹿何言ってるの⁉︎私は漸く決勝まで来たのだからそうあっさり負ける訳にはいかないというかなんというか……』

『……A7M3-Jは落ち着こうか、それに抜け駆けは許さないよ』

『J7W1も何を言ってるんですか⁉︎だからそんなんじゃなくてですね‼︎ええと……もぉ‼︎』

 

が、思わぬ反撃にたじたじになってしまった烈風改に追い打ちを掛けるかの様に今度は烈風改の背後に付いていた震電が局地戦闘機の癖にそこに500㎏爆弾を投下していった。そして最初にからかった本人が困るレベルで烈風改は焦りだした、空戦ではどんな危機的状況でも顔色ひとつ変えない氷の女帝とも言われた彼女がである。

 

『普段クールなのに隊長が関わるとすぐこれだからね……これが世に言うクーデレって奴なのかな?っと偵察に出ていたC6N(彩雲)より入電、11時方向に目標艦発見。更に12時方向より敵機編隊接近、数5、機種内F6F(ヘルキャット)1、P-51(ムスタング)1、F4U(コルセア)4以上』

 

が、疾風後方にいた紫電改が伝えたその一報ひとつでそこを飛ぶ全ての機体の気が引き締まった。

 

「了解、B7A2(流星改)D4Y3(彗星改三)は編隊から離脱し高度を下げ敵機からの発見を避ける様に。M6A1(晴嵐)E16A(瑞雲)は遠回りし逆サイドからの攻撃を狙え」

『B7A2、了解』

『D4Y3、了解』

『M6A1、分かりました』

『E16A、了解です』

 

すぐさま護衛されていた艦爆と艦攻である流星改と彗星改三は水上機である晴嵐と瑞雲と共に海面まで降下、攻撃機より速度の遅い水上機の発見を恐れ晴嵐達は少し遠回りする様に進路をとり離脱して行った。

そして数分後、雲の切れ目からこちらに接近する5機もの機体を先頭で飛んでいた零戦六四型は目視にて確認した。

 

「来たぞ、全機散開(ブレイク)‼︎落とされるなよ?」

『言われなくたって!』

『御武運を、隊長』

一撃離脱戦法(ヒットアンドアウェイ)だね?寧ろこの機体それしか出来ないし』

『鎧袖一触、です』

 

各機は増槽を落とし散開する。

 

戦闘開始(コンバットオープン)‼︎1機でも多く生き残れ‼︎」

 

蒼と黒、2つの翼達がその蒼き水平線上にて交差した。

 

 

【*】

 

 

【各種設定】

▪︎航空道とは

伝統的な文化であり世界中で女子の嗜みとして受け継がれてきた戦車道やいつかの時の日本国首相が提唱した新たな漢の武芸、軍艦道とは違いソラに心を奪われた航空機バカ達が集まっていつの間にか自然に出来ていた男女関わりなくその空を翔け羽搏く他とは少し事情が異なる武芸。航空系専門雑誌には『月刊空母』『週刊軽母』という一風変わった雑誌が発刊されている。

 

▪︎対艦戦と対空戦

各学校が保有する空母に対し有効打を与え大破もしくは撃沈判定を与えれば勝ちの対艦戦と参加機同士が戦う対空戦があり、対空戦には更に相手隊長機を撃墜するまで戦うフラッグ戦と相手機全て撃墜させるまでの2種類がある。また極偶にだが対艦戦の亜種として対飛行場攻撃戦と言うのもある。

 

▪︎参加資格

西暦1945年8月15日までに試作が始まっていた陸海空軍の航空機、及びそれらに搭載予定の部品のみを使用する航空機までが出場資格を持つ。その範囲内であれば、存在しなかった組み合わせをすることは可能であり試作前(設計途中)の機体に関しては、世界航空機連盟と個別協議を行う必要がある。また当時を再現困難な場合に限り、連盟の認可範囲内で現代ナイズすることは可能である。

 

▪︎パイロット資格

肉体的に航空機の急降下、急上昇等の戦闘動作(バトル・スタンス)に耐えうる事が可能となる15歳以上の男女であり中級以上の専門資格を持つ者のみとされている。また整備士には各種整備士資格一級が主任整備士に必要となる。

 

▪︎機体装備

各参加機には連盟が許可したレーダーや通信機等の電子機器、判定装置が装着されている。

 

▪︎戦闘不能

基本的に機体に標準装備された判定装置が撃墜を判断した場合、その機体は墜落判定を受ける。ただ運が良ければ被弾箇所により命中弾が多くとも撃墜されない事がある。(例)コックピットに被弾するが位置的にパイロットに被弾しない等

 

▪︎武装

機銃、爆弾、ミサイル等特に制限は無いが全てペイント弾を使用する事が義務付けられている。但し大半の機体が空母から発艦する為カタパルトを使ってもギリギリ離陸出来る積載量の7割までしか搭載できない決まりがある。

 

▪︎兵装以外の攻撃について

特攻攻撃等の互いにパイロットの生命に危険がある行為は事故であろうとも禁止となる。

 

 

 

【参加校】

⚪︎宝城学園(日本)

▪︎拠点

改装空母元大和型3番艦 信濃

▪︎概要

空母信濃を保有する学園であり航空科や整備科、航海科は信濃内部に、それ以外の普通科、特進科等は日本本土に校舎が存在する。保有する機体は日本陸海軍の機体がメインである。

▪︎保有機

A6M8(零戦六四型)

A7M3-J(烈風改)

N1K2-J(紫電改)

J7W1(震電)

Ki-84(疾風)

C6N(彩雲)

B7A2(流星改)

D4Y3(彗星改三)

M6A1(晴嵐)

E16A(瑞雲)

 

 

⚪︎凪雲高等学校(日本)

▪︎拠点

正規空母天城型2番艦 赤城

▪︎概要

空母赤城を保有する学園であり航空科や整備科、航海科は赤城艦内部に、普通科は日本本土に校舎が存在する。因みに赤城の劣悪だった居住性は改善されており寧ろその教訓の所為で他の空母とは比べ物にならない位高い居住性を誇る。保有する機体は日本海軍の機体がメインである。

▪︎保有機

A6M3(零戦二一型)

A6M5(零戦五二型)

D3A(九九式艦上爆撃機)

D4Y3(彗星改三)

B5N(九九式艦上攻撃機)

B6N(天山)

C6N(彩雲)

 

 

⚪︎ミッドウェー大学付属高等学校(アメリカ)

▪︎拠点

正規空母ミッドウェー級1番艦 ミッドウェー

▪︎概要

空母ミッドウェーを保有する学校であり航空や整備、航海科はミッドウェー艦内に、それ以外の学科はハワイ本島やアメリカ本土に校舎が存在する。アメリカでは航空道を代表とする超強豪校であり練度も高く保有する機体はアメリカが誇る最高傑作機が多数揃っている。

▪︎保有機

F4U(コルセア)

F8F(ベアキャット)

A-1(スカイレイダー)

マクドネルFD-1ファントム

 

 

⚪︎シャンルフォート学園(アメリカ)

▪︎拠点

正規空母エセックス級1番艦 エセックス

▪︎概要

空母エセックスを保有する学校であり航空や整備、航海科はエセックス艦内に、それ以外の学科はアメリカ本土に校舎が存在する。保有する機体はアメリカ軍の機体がメインである。

▪︎保有機

P-51(ムスタング)

F6F(ヘルキャット)

F4U(コルセア)

TBF(アヴェンジャー)

 

 

⚪︎聖ブリタニア学園(イギリス)

▪︎拠点

正規空母マルタ級1番艦 マルタ

▪︎概要

正規空母マルタを保有する学園であり航空、整備、航海科はマルタ艦内に、それ以外の学科は本国に校舎が存在する。やはりピロート・ヘクセズ学園との仲は余りよろしくなく大会では常にぶつかり合い鎬を削っている、現在47勝47敗6引き分け。保有する機体はイギリス軍の機体がメインである。

▪︎保有機

スーパーマリン スピットファイア

スーパーマリン シーファイア

マーチンベッカーM.B.5

シーフューリー

 

 

⚪︎ピロート・ヘクセズ学園(ドイツ)

▪︎拠点

装甲空母 グラーフ・ツェッペリン

▪︎概要

装甲空母グラーフ・ツェッペリンを保有する学園であり航空、整備、航海科はグラーフ・ツェッペリン内部に、それ以外の学科は本国本土に校舎が存在する。やはり聖ブリタニア学園との仲は余りよろしくなく大会では常にぶつかり合い鎬を削っている、現在47勝47敗6引き分け。保有する機体はドイツ軍の機体がメインである。

▪︎保有機

メッサーシュミットBf109

フォッケウルフFw190

メッサーシュミットMe262シュヴァルベ

ハインケルHe162

ホルテンHo229

 



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