赤毛の末裔少女   作:ココスケ

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第2話

現実に戻ってきた私は、羽根を出して空を飛ぶ練習を始めた。

 

「うぅ…怖っ…よくフウちゃんは飛べてたな…。」

 

精神面以外には問題ない。

…その精神面が大問題なのだが。

 

「あ、リンゴ…」

 

うん、休憩だ。

私はリンゴを取って休もうとした。

 

そして、気を抜きすぎたのがいけなかったのだろう。

羽根が消えてしまい、地面へと真っ逆さま。

 

「うわっ!?」

 

来たる衝撃に目を瞑るが、いつまでたっても来ない。

目を開ければ柔らかい…砂?のような物に包まれていた。

 

「…これ…鱗粉?」

 

砂よりも柔らかいし、キラキラしてる。

確か原作でも、フウちゃんは鱗粉を使った攻撃をしていた。

しかし…こんな、我愛羅よろしくオート防御を使っていただろうか?

 

…我愛羅と同じ能力か?

我愛羅も母が人柱力だったが、自身が産まれて人柱力になった際に亡くなっている。

その母の「守る」という気持ち的な物?で、砂の絶対防御が現れるようになった。

 

試しに鱗粉を出して動かしてみた。

 

…うん、思い通りに動くな。

防御力は…鱗粉に期待して良いものなのだろうか?

砂も似たようなものだから気にしたら負けか。

 

まぁ、忍者と言う名の魔法使いが闊歩してる世界だしな。

…取り敢えずリンゴ食べよ。

 

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前世に1度食べた事のある、箱に入った高級リンゴよりも美味しいリンゴを食べ終わり鱗粉の可能性を調べる。

 

どこからか鱗粉がやってきているため、我愛羅の砂のように持ち運びは要らないらしい。

…あれ、地味に重そうだったから安心した。

 

出せる鱗粉の量に制限無し。

出した鱗粉は、消すことが出来る。

 

物理法則に真正面から喧嘩売りに行った能力だ。…こんなのがうじゃうじゃしてやがるナルトの世界って自然環境は大丈夫なのだろうか…。

 

次に私は、落ちていた木の枝を尖らせて、思いっきり足に突き刺そうとした。

だが、鱗粉の盾に阻まれる。

 

…やっぱオートか。

だが、中忍試験の我愛羅VSリーの時みたいに、鱗粉に頼りっぱなしになればフルボッコになるかもしれない。

 

…困った時は木遁だ。

組み合わせると…うん、大丈夫だ。

 

何がどう大丈夫なのかは分からないが。

 

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「木遁・野菜いっぱいの術〜!」

 

自分の中の何かが少ーしだけ減ったと思ったら、ピーマン、人参、ジャガイモ、カボチャ、スイカなど、これまた季節感の無さが目立つ畑が出来上がった。

 

「木遁・収穫手伝いロボット君の術〜!」

 

木で出来た人形たちが10体ほど出てきて野菜の収穫を行っていく。

 

『お前…その術名どうにかならんのか?』

 

「いや、だって…ねぇ?戦闘が無い内は、なんか便利な術としか考えられないし…。」

 

『言いたい事は分かるが…』

 

私のチャクラで作る野菜や果物は美味しい。

リンゴの次にイチゴを食べてみると、これまた甘酸っぱいバランスが良く、その場で悶えてしまった程の味だ。

 

恐らく、元々生命力とチャクラの多いうずまき一族だと言うことと、重明の人柱力でチャクラの多さに磨きがかかっている為、かなりのチャクラの濃さになっているからだろう。

 

ならば、近所に住んでる白や、同じ人柱力らしいやぐらやウタカタに配ろう。

原作キャラのショタ時代は今しか見れないのだ。

 

野菜の収穫は終わったようだ。

私は人形たちに別れを告げて野菜を冷蔵庫へ入れるため、キッチンへと向かった。

 


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