木ノ葉隠れの里
原作通り、第一試験はペーパーテストで、普通の下忍程度の知識では解けない問題だ。
解けない問題は鱗粉による第三の目でカンニングを行い、他の2人にも鱗粉を使って伝える。
開始から45分経ち、試験官の森乃ヒビキから最後の問題が出される。
「まず、この問題を出題する前に〝受ける〟か〝受けない〟かを選択してもらう。
〝受けない〟を選択した場合、その者は勿論、班員は連帯責任として不合格だ。
次の試験まで待てばいい。
〝受ける〟を選択し、不正解だった場合…この先一生中忍試験の受験資格を剥奪する。
この事を踏まえ、選択するように。
受けない者は手を挙げろ。」
ブーイングが教室内から聞こえるが、森乃ヒビキは俺がルールだと堂々としている。
…まあ、あの2人ならこの問題の意味に気付くだろう。
続々と不合格になる者が出ていく中、ナルトが啖呵を斬る。
「ふざけんじゃねぇ!俺は絶対諦めねぇってばよ!」
「もし不合格となれば一生下忍のままだが…いいのか?」
「一生下忍だろうが…下忍のままでも俺は火影になってやるってばよ!
しっかり自分の言葉は曲げねぇ…それが俺の忍道だ!」
「…分かった。
ここに残った者達全員に…合格を言い渡す。」
受験者が騒ぐ中、丁寧に説明するヒビキ。窓が割れ、派手に登場したアンコに第二試験の会場へと連れられる。
概ね、原作通りに事が進んでいった。
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「まず最初に、試験を受ける者には同意書にサインしてもらう。
これから先、死人が出た場合同意書にサインしていなければ全ての責任が私にくるからな。
説明後、これにサインし班ごとに後ろの小屋に行き提出。
第二試験は極限のサバイバルをしてもらう。
その内容は、なんでもありの巻物争奪戦だ。」
アンコは、13チームに別れ、天と地が各班に配布され、二つを集めた、塔に辿り着いた班だけが合格と説明する。
そして時間制限は120時間、五日間の間に巻物を集めゴールしなければならない。
飲食の調達は森の中で、自給自足しながら巻物を奪い奪われぬよう常に警戒し、時間内に塔に向かわねばならない。
だが森には獰猛な生物や昆虫、植物が居る為負傷した場合、死もあり得る。
失格の判定は塔に辿り着けなかった者、班の行動不能、巻物の中身を見た班の三つ。
だが基本的にギブアップは無い。
そして最後のアドバイスを貰い、班ごとに集まり、各自誰が巻物を持つかの話を始める。
「レナ、巻物よろしく。」
「ん。」
やぐらから天の巻物を渡され、特別製のポーチに入れる。
時空間忍術と封印術を合わせ、無限収納…簡単に言えば四次元ポケットと化したポーチ。
中に入っている物は何となく分かるし、中の時間も止まるため何時でも温かい料理も食べられる上、中身を出せる人間を私、ウタカタ、やぐらに制限したため、防犯上も問題ない。
「本当に便利だよな…これ。」
「レナ1人居ればサバイバルなんか怖くないよな。」
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ゲート前に立ち、作戦会議の内容を思い出す。
開始の合図が鳴った直後、ゲート前で2〜3チームの足止めと無力化をおこなって、巻物を強奪し、全て天だった場合は別の場所からスタートするであろう砂漠の我愛羅達のチームから奪う事になった。
何故我愛羅達かというと、第三試合の個人戦では強力なライバル─つまり人柱力は、いない方がいい為だ。
相手は1人だけ人柱力、こちらは3人共が人柱力。勝てない相手ではない。
九尾の人柱力であるナルトは…従兄妹だし、オートの絶対防御というめんどくさい力を持った我愛羅に退場してもらう。
試験開始のチャイムが、会場に響く。