赤毛の末裔少女   作:ココスケ

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第14話

「合同任務、ご苦労だった。

…き、霧隠れの者達も、遠い所から…良く来たな…。い、今書類を書こう。」

 

どこか怯えたような雷影様は、私たちの─正確に言えば、私の─顔を見ずに言った。

 

「ボス、テンパりすぎてダルイので落ち着いてください。

うずまきアカリさんは出産の際に亡くなっています。この子は娘さんではありますが、本人ではありません。」

 

「そ、そうだな、そうだよな…生き返ったりしてない…よな?それにしても…そっくり過ぎてトラウマが刺激されたわ。

…死神の娘が12になるか…俺も歳を取ったな。」

 

「…?」

 

「ボスは、貴女のお母様であるうずまきアカリさんに腹を捌かれた上、ピー!を半分ちぎられて女にされかけまして…大鎌も赤い髪もトラウマになっているんですよ…しかも、ダルイ事に半玉になってから恐怖でピー!が出来なくなっているんです。」

 

「あの時は後ろに般若が20は見えたぞ。

人間では無く、悪魔と死神が合わさった存在なのかと本気で思った。」

 

お母さん…何してんだ…。

ガチムチな雷影に怯えられるって…。ピー!が何を指しているのかは敢えて聞かない。これ以上聞けば、雷影の男としての名誉にトドメを刺してしまう気がする。

 

「…だから死神って呼ばれたんですよ、貴女のお母様。」

 

「写真では普通だったのに…どんどん私の中でお母さん像が崩れて…。」

 

「大丈夫だ。刺激しなければ問題無かった。刺激すれば(精神的・社会的に)死ぬだけで。」

 

「私のお母さんは爆弾か何かですか…。」

 

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「そう言えば…鬼鮫班の3人は一応下忍だったな…今度の木ノ葉での合同中忍試験は参加するのか?」

 

「えぇ、参加させますよ。書類も提出しましたし。」

 

「え、先生!?聞いてない!」

 

「そうだぞ、受けるのは俺らなのに!」

 

「…そもそも、俺らはまだ忍者に成り立てだぞ?」

 

「Dランク90回、Cランク20回、Bランク5回、Aランク1回。

負傷0でこれだけの任務を行うのがペーペー?ふざけんなですよ。三ヶ月、たったの三ヶ月ですよ!?

上忍もびっくりの経歴、メンバー全員が人柱力とはいえ、私が事務員であれば書き間違いを疑います。

それがまだ下忍?むしろまだ上忍では無かったのかと言いたい程ですっ!下忍のまま上忍のような経歴を積んで…上忍のメンツが成り立ちません!

さっさと中忍なんぞ飛び越えて上忍になりやがれですっ!」

 

一気に捲し立てた鬼鮫先生は、はぁはぁと肩で息をする。

先生も大変だな…誰のせいだろう、上忍である先生がこんなに苦労するなんて…その人は余程鬼畜なのだろう。

 

「そんなに受けてたっけ…」

 

「えぇ、木遁ですぐに終わらせて次の任務へ向かったり、1日に何個も任務を行うものだから…下忍になってからのお給金見なかったのですか?

私は急に増えたので驚きましたよ…。

だからD、Cランク任務受注禁止令がでるんですよ…。」

 

「…殆ど引き降ろしてないや。」

 

「俺も〜」

「俺も使わんな。」

 

「…殆ど木遁で終わらせる事が出来ますものね。そうでした。

木遁は日常生活において最強でしたね。」

 

家の修理から、食品まで色々と使える木遁。敢えて言うならシャンプーなどの日用品位だろう。

 

水も水遁を使えば問題ないし…あれ…山奥で隠居しても快適に過ごせるな。

 

 

ちなみに、帰ってから確認してみれば3人共貯金残高が日本円にして1千万以上貯まっていた。

アカデミー入る前からこんな暮らしを続けていればそうなるのか…家賃も掛からないしな…。

 




結論:木遁万能説は本当だった。

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