らき☆すた〜変わる日常、高校生編〜   作:ガイアード

40 / 157
旋律達の夏休み1〜海へ、最終章〜

昨日の晩に花火をして、今度もまた皆で旅行をしようと約束しあってその日は終わった。

 

そして、今日は俺達の海旅行の最終日でもある。

 

俺は、いつもと同じように早起きをして、まず最初に今日行っておきたい場所があったので、軽く準備を済ませて合宿所を後にしようとしたが、最終日はみんな早めに起きていたらしく施設を出る所で皆に声をかけられることになった。

 

「おはよう慶一君、相変わらず早いね。それで今からどこへ向かうつもりなの?」

 

こなたが目的地を尋ねてきたので、俺は全員が揃っている事に驚きつつも

 

「おはよう、ってみんなが起きてるなんて驚きだが、とりあえず帰る前にもう一度父さんと母さんの所へ挨拶に行っておこうかと思ってさ。」

 

という俺の説明にかがみも

 

「そうなんだ。なら私達も一緒に行ってもいいかな?私達ももう一度手を合わせて行きたいしね。」

 

皆の方に目を向けつつそう言うと、皆も頷いて、着いて行くと言ったので、俺は皆に感謝しつつ、皆とともにもう一度両親の眠るお墓へと向かうのだった。

 

「朝早くの山の中っていうのも結構気持ちのいいものだね。」

 

こなたが周りを見渡しながらそう言うとかがみもその言葉に頷いて

 

「そうね。早朝の山って意外と涼しい物なのね。」

 

そう言っていた。

 

つかさも鼻歌を歌いながら

 

「空気もいいし最高だよね〜」

 

と言うつかさに頷きながらみゆきも

 

「目にも鮮やかな緑、済んだ空気。鳥のさえずりも心地いいものですよね。」

 

そう言い、あやのとみさおも笑いながら

 

「自然は心の癒しにもいい感じだと思うわ。」

「なんかこうやって山の中歩いていると元気がでるんだよなー。」

 

と、それなりに上機嫌のようだった。

 

こうとやまともゆったりと歩きながら

 

「都会の喧騒を離れてたまにはこういうのもいい物ですね」

「前みたいに怖い事がなければ、もう少し気に入ったのだけどね・・・」

 

そう話しつつも、あの時の一件はやまとにとってトラウマになったようだ。

 

「海に山に、本当に楽しい旅行だったよね、みなみちゃん。田村さん。」

「・・・そうだね・・・今日帰るのがなんだか残念・・・またこれたらいいね、ゆたか。」

「受験勉強に向けてのいいリフレッシュができたっスね。改めて先輩には感謝っス。」

 

3人は俺にそう言ってくれる。

 

いつのまにかゆたかはみなみを、みなみもゆたかを名前で呼び合うようになっていたの聞いて、俺は驚きつつ

 

「ゆたか、みなみ。いつの間にお前ら名前で呼び合うようになったんだ?」

 

と聞いてみた。

 

「実は昨日の夜からなんですよ。私もみなみちゃんの事名前で呼びたいなって思ってて、昨日思い切って呼んでみたんです。そうしたらみなみちゃんも応えてくれて・・・」

「・・・ゆたかがそう呼んでほしいと望んだから・・・私はそれに応えました・・・。」

 

そう2人は俺に説明してくれるのを聞きつつ、ひよりに関しては名字なままなのはどうしてだろう?と思った俺は、2人に聞いてみると何となく名字で呼ぶほうがしっくり来るからなのだという事だそうだ。

 

そんな2人の言い分にひよりは苦笑を浮かべていたが、俺はひよりにこっそりと

 

『大丈夫さ、呼び方はそうでも2人ともちゃんとお前も友達だって思ってるから』

 

そう小声で言うとひよりもどこか安心したような顔になったのだった。

 

しばらく歩いて2人の眠るお墓へと到着すると、花を換えて水を入れ替え、新たに線香を添えて俺達は全員でお墓に手を合わせた。

 

(父さん、母さん。俺達は今日帰るけど、来年もまたお盆の時期には尋ねていくよ。だから今日は一旦さよならだ。)

 

そう心で思い、その思いをお墓に投げかける。

 

そして帰る前の挨拶を済ませた俺達は、こなた達前に2チームに分けた際に絶景ポイントを見れなかった海チームの希望によりそこから絶景ポイントを目指す事になった。

 

この場所からはそう遠い場所ではなかったので、皆を連れて絶景ポイントを目指す。

 

そして、程なくしてポイントに到着して、俺達は絶景ポイントで本当の集合写真を撮る事になった。

 

「どうだ?こなた、ゆたか、みなみ、ひより、こう、ここからの眺めは。」

 

俺がそう言うと海チームの皆は

 

「流石に凄いねー。かがみたちが言うとおりだったね。」

「凄く綺麗な景色、頑張ってきてみてよかったです。」

「・・・素晴らしいですね・・・個人的に写真に収めておきます・・・」

「世の中広いっスね。色んな場所があり色んな景色がある。まだまだ知らない事って一杯あるんだなあと思いますねー・・・」

「あそこが私達のお世話になった合宿所なんですね?そこまで見渡せるのもまた凄いですねえ・・・」

 

と言う海チームの面々の答えに俺も満足げに頷いて

 

「みんな運がいいよ。霧なんかかかっちゃったら景色、全く見えないからな。」

 

と言う俺の言葉に、皆は運良くこの景色が見れた事を喜んでいた。

 

「さあ、改めてみんなで集合して本当の集合写真を撮ろうか。」

 

そしてみんなでポジション決めをして、セルフタイマーで記念撮影をした。

 

一通りの事を終えて山を降りた頃には朝食には少し遅い時間だったけれど、食事の準備が終わっていたので俺達は少し遅めの朝食を取った。

 

部屋で帰りの支度をしつつ、荷物の確認等を行っていると、ふいに親父がやってきた。

 

「慶一、帰る前に肩の怪我の療養も兼ねてあの温泉に行っておけ。」

 

と言ってくる親父の言葉に俺は、修行時代によく怪我をした時に使った温泉の事を思い出して

 

「あそこか、まだ時間もあるしちょっと行っておくかな。それにしても珍しいな?親父が俺の怪我を気遣ってくれるなんてさ。」

 

親父の親切心になにやら不信を覚えつつも俺がそう言うと、親父はその言葉に少し不機嫌になりつつも

 

「ふん、今回のお前の怪我は予想外だったからな。それにこれでも一応お前の育ての親でもあるのだ、少しくらいは息子の心配もするさ。ともかく、減らず口叩いていないでとっとと行って来い。」

 

そう言う親父の言葉になおも不信感を覚えつつも、とりあえず親父の言うとおりにする事にした。

 

「わかった。とりあえず行ってくるよ。みんなが俺の事聞いたら温泉行ってるといっといてくれよ?」

 

そう言って親父に伝言をたのみつつ、俺は怪我の治療の為温泉へと向かった。

 

俺を送り出した後、二ヤリとほくそえんでいる親父に気付かぬまま・・・・・・

 

親父side

 

息子を温泉へ送り出し、私は彼女らの元へ慶一の事を伏せた状態である事を伝える為に向かった。

 

女性陣の部屋をノックしてみると中から「はーい」とこなたちゃんの声がしたので

 

「こなたちゃんか、私だ。ちょっといいかね?」

 

と、声をかけると「どうぞー」という声と共にふすまが開いたので、私は中に入りみんなに

 

「ありがとう。ところでこの近くに温泉があるのだが帰る前に一度いってみてはどうかね?まだ時間もあることだしそのくらいの時間は取れるだろうからね。」

 

と、私が言うと、彼女等が顔を見合わせながら話し合いをはじめるのをだまって見ていた。

 

「温泉だってさ、かがみどうする?」

「帰る前に行くのもいいかもね。」

「楽しい時間に美味しいお料理、さらには温泉もあるなんて贅沢だよね~。おねえちゃん、いこうよ~。」

「先程の山歩きの疲れもありますし、それをとる意味でも行くのもいいかもしれませんね。」

「柊ちゃん達が行くのなら私もいくわ。」

「私もついてくぜー」

「私達も行こうか、やまと?」

「そうね。みんなで行くのもいいかもしれないわね。」

「温泉かー、ゆっくりできるよね。」

「・・・帰る前の最後のリフレッシュ、だね・・・」

「ゆっくり温泉につかればなにかいいアイディアも浮かびそうな気がするっスね」

 

一通り話した後、こなたちゃんが

 

「その温泉行ってみます。場所ってどこなんですか?」

 

皆を代表して言って来たので、私はこなたちゃんに場所を教えて

 

「・・・・・・が、温泉の場所だ。時間までは楽しんできなさい。自然の環境にある温泉だから猿なども入りに来る事もある。何かのためにとりあえず水着も持っていくといいだろう。」

 

と私が言うと、こなたちゃんは

 

「ありがとうございます、あの、慶一君はどうしたんですか?」

 

と言うこなたちゃんの質問に、私は適当に誤魔化しながら

 

「ああ、奴なら帰り支度の後、軽く散歩にでかけたぞ?」

 

と、適当な嘘をついておくのだった。

 

「散歩、ですか。わかりました。それじゃ私達は温泉に行きますね。情報ありがとうございました。」

 

お礼を言うこなたちゃんに私も笑顔を見せつつ頷いて

 

「なあに、この程度の事はなんてことはない。ゆっくりとしておいで。」

 

そう言ってこなたちゃん達を送り出したのだった。

 

慶一side

 

親父に言われ、俺は怪我の治療も兼ねて温泉へとやってきた。

 

とりあえず海パンを着用しつつ温泉に浸かる俺。

 

「ふう、ここを使うのも久しぶりだ。あの頃はよく世話になったもんな・・・」

 

というように昔を思い出しながら俺は温泉に浸かって傷を癒していた。

 

こなたside

 

慶一君のお父さんに教えられて私達は温泉へとやってきた。

 

自然に囲まれたいい場所にその温泉はあった。

 

脱衣場のような場所を見つけた私達は、そこで服を脱いでタオルで体を覆い、温泉へと向かったのだが、その時に私達以外の脱いである服があったことに私達は気付かないで湯船の方へと行くのだった。

 

「へえ?中々凄いねここって・・・」

「まるっきり自然の温泉ね・・・こんな所があるなんて・・・」

「お猿さん、いたりするのかなあ・・・」

「こういう場所だとそれもありえますね。」

「うーん、いたずらされないといいんだけどね・・・」

「まあ、そんときゃ私が追い払ってやるってヴァ!」

「大丈夫なんですか?日下部先輩」

「心配ならこうも頑張ればいいんじゃない?」

「私こういうの初めてです。」

「・・・私も、かな・・・」

「体にはよさそうっスねー」

 

皆でわいわい言いながら温泉に向かっていくと、少し広めの湯船があるのがわかった。

 

湯気はかなり立ち上っていて、少し先が見え難い状況になっていた。

 

けど、その先に私はなにやら人影のような物が見えた気がした。

 

慶一side

 

湯船に浸かってのんびりしていると、俺の背後の方で人の、しかも女の人の話し声みたいのが聞こえてきたようだった。

 

最初は気のせいだろうと思っていたのだが、しばらくそのままでいると、話し声は段々はっきりとしてきたので、まさか女の人がここにきたのか?と思い、俺はしばし様子を見る事にした。

 

しばらく様子を見てると、やはり女の人達の集団が近寄って来てる様子だったので、とりあえず出ないとまずいと思い、移動をしようとした時、俺の視界に飛び込んできた人に驚愕した。

 

こなたside

 

湯気の先に見えた人影のような物をよく見ようと私は移動していった。

 

その人影のような物はやはり人で、私達の事に気付いたらしく湯船から出て行こうとしていたのが見えたので、よく姿を確認してみて私は驚いた。

 

「け、慶一、君?」

 

慶一side

 

俺の視界に飛び込んできた人は紛れもなく泉こなたその人だった。

 

そして「け、慶一、君?」と驚きの声を出すこなたに俺も訳がわからずに

 

「こ、こなた、お前こんな所で何してるんだ?」

 

俺が慌てて聞くと、こなたは顔を赤くして湯船にしゃがみこんで

 

「け、慶一君こそこんな所でなにしてるのさ!」

 

と言うこなたの問いに俺は素直に

 

「俺はいつもこの合宿所にきて修行する時、怪我をしたらここに来て傷の治療をしていたんだよ。今回も親父に言われてここにきたんだ。お前こそ何でこんな所に来てるんだよ・・・って!?」

 

こなたと問答をしていて気付かなかったが、こなたの他に俺の見知ったメンバーが近くにいることに気付いた俺はますます頭を混乱させてしまっていて

 

「え?え?なんで、みんなも・・・」

 

回らない頭でそれを言うのがやっとだったが、俺に気付いた皆は

 

「け、慶一くん?あ、あんた、ここでなにやってんのよー!!」

「ひゃあ、けいちゃんこっちみないでー!」

「こ、これは一体どういう事ですか?慶一さん!?」

「慶ちゃん、見損なったわ!」

「慶一、お前スケベだなー。」

「およ?先輩、何でここにいるんです?」

「・・・最低ね・・・」

「はわわわわ・・・」

「・・・先輩、何してるんですか・・・」

「ハーレムイベントキター!じゃない!自重しろ私ー」

 

口々に言われながらなおも混乱して

 

「あ、いやその、俺はただ怪我の治療に・・・本当にそれだけなんだ、信じてくれよ・・・」

 

そう言いつつ、さらに言葉を続けて

 

「だ、大体俺が先に来てたんだぞ?それにこの場所はみんなには言ってないはずだ。それなのになんで?」

 

というパニックがあってから、ようやく落ち着いた俺達は全員水着着用で今は湯船に浸かっている。

 

「・・・・・・そうか、親父の所為か・・・親父め・・・」

 

と、呟く俺に、こなたは目を細めながら

 

「いやー、さっきは本当にびっくりしたねー。でも慶一君がそういう人じゃないってのがわかったから安心だね。」

 

と言うこなたののん気な台詞に

 

「あたりまえだ・・・みんなの信頼地に落とすような真似してたまるかい・・・」

 

と疲れたように返答する俺にかがみは

 

「慶一くん、本当に見てないんでしょうね!?本当よね!!?」

 

念を押すようにいってくるかがみに俺は

 

「見てないよ、というよりも混乱しまくってて覚えてない・・・」

 

そう答え、そんな俺につかさとみゆきも

 

「でも驚いたよ~。ここにけいちゃんいるとは思わなかったもんね~。」

「私も全くの予想外でした・・・慶一さんのお父さんに騙されたって事になるのでしょうね。」

 

と言う2人に俺も申し訳なさそうな顔で

 

「すまん、2人とも。親父の所為で迷惑かけたな・・・」

 

と言うと、2人も「もう気にしてないからいいよ。」「慶一さんの所為ではありませんし気にしないでください。」と言ってくれた。

 

そんな2人の言葉に更に罪悪感を募らせる俺。

 

あやのとみさおもさっきの俺への物言いは行き過ぎたと思ってたようで

 

「慶ちゃんごめんなさい。さっきはついあんな事言っちゃって・・・」

「まあ、誤解だってわかったからいいけどな。」

 

あやのたちにも俺はもう一度謝ったのだった。

 

「ごめん、2人とも。いきなり俺がいたんだから驚くよな。」

 

と言うと、2人とも苦笑していた。

 

こうとやまとは誤解が解けると

 

「先輩がいたのを見た時にはちょっとびっくりしましたが、やっぱり先輩は皆が言ってるような事をするはずないですね。」

「・・・ごめんなさい・・・先輩」

 

と言って来たので俺は2人に溜息を1つつきつつも

 

「気にするなって、どちらも不可抗力だったんだしあの場合はそう言われてもしかたなかったさ。」

 

そう言い、俺にきつく言った事を気にしていたようなので、気にするなと伝えたのだった。

 

ゆたかたち3人もようやく落ち着いたらしく

 

「あはは、ちょっとびっくりしました。」

「・・・同感です。けど誤解でした、すいません・・・」

「私は信じてたっスよ?先輩がそんな事するはずないって」

 

俺はそんな3人に

 

「脅かしてすまなかった。それとひより、信じてくれたのは嬉しいが、凄い台詞聞こえていたような気がしたぞ?」

 

2人に謝罪し、ひよりにツッコミをいれると、ひよりは苦笑していたのだった。

 

そうしているうちに、やまとは俺の肩の怪我の事が気になったようで

 

「先輩、肩の怪我の状態はどうなの?」

 

少し心配そうなやまとを安心させるように怪我した肩をぽんと叩いて

 

「親父の処置もよかったからな。今は痛くもないよ。」

 

と言う俺の言葉に、かがみたちもあの時の事を思い出したのか俺の側に来て俺の肩に触れながら

 

「・・・ごめんね、私達を助けるために負った怪我だもんね・・・」

「見ている事しか出来なかった・・・でも、助けてくれてありがとう、慶ちゃん。」

「考えてみたらよくこれだけで済んだよな・・・」

「とても怖かったです・・・そして、生きていてくれただけでも・・・」

「私の・・・私のせいよね・・・ごめんなさい先輩・・・本当にごめんなさい・・・」

 

そんなかがみたちの雰囲気を察したのか、こなた達も黙って俺の方を見ていた。

 

俺はそんなかがみたちを憮然とした表情で見つめて

 

「・・・前にやまとにも言ったけどな、これは俺の自己責任において負った怪我だ。だからそれに関してお前らが気にする事じゃない。それにお前らを助けようと思ったのも俺の意思だ。俺を心配してくれるお前らの気持ちはとても嬉しい。だけど、もう終わった事だからな。すぐに気に病むなとは言えないがいつまでも気にはしないで欲しい。そんな顔を見る俺のほうがつらいからさ。」

 

一旦言葉を切って一度深呼吸してさらに言葉を続ける

 

「原因を作った俺が言うなって言うのは百も承知だ。けど、これからはみんなに笑っていて欲しいからさ。それに、誇らせて欲しい。お前らを守れた事をさ。そしてこれからもお前らを守れる俺でありたいからな。勇気をくれたお前らの為に、俺はこれからも俺の出来る事をしたいから。」

 

かがみ達も、そしてこなた達も俺の言葉を黙って聞いていたが、俺の言葉が終わると共に皆、涙を流しつつも嬉しそうな顔をしていた。

 

その後は、俺は皆より先に温泉から上がって行く事を告げて、温泉を後にして全ての帰り支度を済ませた。

 

俺が帰り支度を済ませた頃、皆も温泉から戻って来てそれぞれ帰り支度を済ませた後、帰りの車のチームを再び決める事になったのだが、俺はどうやら黒井先生のナビとしていて欲しいらしく俺の黒井先生の車は無条件確定となった。

 

帰りの車は安全も兼ねて、ゆたかややまと、みなみたちは親父の車に乗ってもらう事になり、帰りはみゆきやこう、ひよりがゆいさんの車に乗る事になった。

 

こなたは行きと同じ、かがみとつかさは黒井先生の車となった。

 

みさおも行きと同じになり、帰りも絶叫するはめとなる。

 

色々とあったが、夏休みの海旅行から俺達は戻ってきた。

 

最後に皆は口々に

 

「とても楽しかったよ。慶一君今度もまた声かけてね。こんども楽しみにしてるよー。」

「色々あったけど楽しかったわ。またみんなで行きたいわよね。」

「とても楽しい一週間だったよ~。絶対またみんなで行こうね~。」

「色々な事、色々な楽しさがありました。また次があるのなら私も一緒に。」

「また何かあったら声かけてね?絶対よ?」

「楽しい事なら歓迎だぜー。慶一、次も私らをのけものにすんなよ?」

「とても楽しかったです、先輩。また遊びに行きましょう。」

「私もその時は一緒に行ってもいいわよね?先輩。」

「次は私も同じ陵桜の生徒として一緒に遊びたいです。受験頑張りますから応援してくださいね。」

「・・・大分リフレッシュできました。私もゆたかと陵桜で会いたいからこれからの受験勉強を頑張ります・・・そして・・・また、みなさんとも・・・一緒に遊びたいです・・・。」

「私もがんばるっスよ。絶対またこのメンバーでどこかへ行きましょう。それをモチベーションにやっていくっス。」

 

そんな風に言ってくれる皆の言葉に俺も笑顔で頷いて

 

「俺も楽しかった。またこのメンバーで遊びに行こうな。」

 

そう言って手を振ってみんなと別れたのだった。

 

帰り際黒井先生とゆいさんも

 

「森村ー、色々あったが結構たのしめたで?酒や肴も美味い物食えたしな。なんにしてもあいつらをよくまとめて頑張ったな。ご苦労さんや」

 

「私も役に立てたかなあ?でも楽しかったよ、森村君。これからもこなたやゆたかをよろしくね。」

 

と言う2人に俺もねぎらいの言葉を返すのだった。

 

「こちらこそ、お2人にはお世話になりました。お2人ともゆっくりと休んでくださいね。」

 

と言う俺の言葉に笑って手を振りながら帰って行く2人を見送って、俺も自分の家へと戻るのだった。

 

こうして俺達の海旅行は幕を閉じる。

 

余談だが、旅行の最終日の親父の企みをその後お袋に告げ口しおいたが、お袋は親父に絶縁状を叩きつけて家を出かけるという騒動があったのだった。

 

その後、皆で撮った写真を眺めながら荷物の整理をしていると、かがみからのメールが携帯に飛び込んできた事に気付いたのだった。

 

 




海旅行編は終了となりますが、後少し夏休みの日常の話が続きます。

次章では、その日常をお楽しみに。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。