らき☆すた〜変わる日常、高校生編〜   作:ガイアード

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旋律達の勉強会〜泊りがけ合宿編2〜

旋律達が集まっての勉強会も今日で2日目。

 

昨日はこなたのフライング騒動でいろいろとあったけど、今日はどんな一日になるだろうか。

 

朝、なにやら寝ている俺の横で柔らかい感触を感じ、寝ぼけ眼で隣を見るとそこには・・・・・・なぜか寝ているみゆきがいた。

 

(・・・・・・え?何これ、どうなってるんだ?どうしてみゆきが?え?ええ!?)

 

俺は混乱しまくり、今のこの状況を何とか理解しようと試みたが、何度考えてもこの状況に至る経緯に何一つ心当たりすらなかった。

 

とにかくこの状況のままだとかなりまずいと感じた俺は、隣で寝ているみゆきを起こす事にした。

 

みゆきをゆすりながら

 

「みゆき、起きろ!とりあえず起きてくれ!この状況の説明をしてくれー!!」

 

みゆきに向かってそう声をかけると、みゆきはようやく目を醒ましたようだが少し寝ぼけ気味のようだった。

 

そしてぼーっとした顔で俺を見ながら

 

「・・・・・・あ、慶一さん・・・おはようございます・・・。」

 

俺は、まだしゃっきりしない頭で朝の挨拶を返すみゆきに困惑しながら

 

「おはよう、みゆき。とりあえずこの状況について説明が欲しいんだが?」

 

状況の説明を促す俺にみゆきは部屋の中を見回しなおかつ今の自分の状況を見て

 

「状況・・・ですか?・・・えーと・・・あ、あああああ!?こ、これは一体、どうなっているんですかー!?」

 

と、ようやく自分の置かれた状況を理解したのかみゆきは大慌てで

 

「わ、私、確か自分の部屋に戻ったはずなのにどうして慶一さんの部屋に・・・あ!」

 

そう声をあげると、みゆきは何かを思い出したようだ。

 

そして、みゆきは恥ずかしさで顔を赤くしつつも俺に、この状況になった経緯を説明してくれた。

 

「実は、昨日の夜なんですが、私、夜中にお手洗いに行きたくなりまして。お手洗いから戻ってきたのはいいのですが、かなり頭が眠気でぼーっとしてたらしくて、自分の部屋へ戻ったつもりだったんですが何故か自分の部屋の隣の慶一さんの部屋に間違えて戻ってしまったようです・・・。」

 

みゆきの説明を聞いてようやく納得した俺は苦笑しながら

 

「まあ、なんというか、みゆきらしいというか・・・ともあれ心臓に悪いから今度は気をつけてくれよ?」

 

そう言うと、みゆきは赤い顔のまましゅんとしながら

 

「は、はい・・・ご迷惑をおかけしてすいません・・・。」

 

そう言って、申し訳なさそうに俺に謝ってきた。

 

俺はみゆきに照れたように笑いながら

 

「いいよ、怒ってるわけじゃないから。ちょっと驚いたけどな。」

 

そう言うとみゆきもさらに顔を赤くしておろおろとしながら

 

「うう、こ、今度は気をつけますから・・・。とりあえず着替えてきますね?」

 

みゆきはそう言うと、その場に居続けるのが恥ずかしいのか逃げるように部屋を後にしようと部屋のドアを空けた。

 

すると、ドアの前に人影がある事に気付く俺。

 

「・・・・・・慶一くん?朝から一体何をやってるのかしら?それに、どうしてみゆきが慶一くんの部屋にいるのかしらね?」

 

俺やみゆき同様に早起きをして、なおかつ、先程の俺の慌てた声を聞きつけてきたらしいかがみが、どす黒いオーラを纏い、見るものを凍りつかせるような笑顔で部屋の前に立っていた。

 

俺はかがみから出るオーラと恐ろしい笑顔に怯えながら慌てて

 

「かがみ、落ち着け!これは事故だ!不可抗力なんだ!頼むから話を・・・。」

 

事の顛末を説明しようとした俺にかがみはにっこりと笑って

 

「問答無用!」

 

という言葉の後、乾いた音が部屋に響き渡り、俺は改めてかがみを怒らせる事の怖さを知ったのだった。

 

その後、事情を必死に説明してかがみの誤解を解き、なんとかこの騒ぎは収まった。

 

誤解とはいえ俺を殴ってしまったかがみはばつが悪そうな顔で俺に謝っていた。

 

殴られた頬をさすりながらとりあえず顔を洗って朝食を作ろうと洗面所に来た時

 

「あら?おはよう慶ちゃん。慶ちゃんもずいぶん早起きなのね?」

 

同じように早起きしていたあやのと洗面所であった。

 

「おはよう、あやの。そういうお前も早起きなんだな?普段もそうなのか?」

 

あやのに朝の挨拶をしながら普段も早起きしてるのかどうかを尋ねると

 

「ええ。私が起きて、みさちゃんを起こしに行って、というのがもっぱらの日課ね。」

 

微笑みながらそう返事をしてくるあやの。

 

「へえ?お前がみさおを起こしてるのか。みさおも意外と寝起き悪いのか?」

 

みさおの事を聞くとあやのは頬に人差し指を当てて考える仕草をしながら

 

「私から見てもあまりいいとはいえないわね。でも小さい頃からそんな感じだし、もう慣れたかな。」

 

そう言ってにっこりと笑うあやのに、初めて会った頃から何となく感じていた事があったので、俺はあやのに兼ねてから聞いてみたいと思っていた事を聞いてみた。

 

「あやの、面倒見よさそうだしな。ところであやの、ひょっとしてお前には付き合ってる人とかいるんじゃないのか?」

 

その言葉にあやのは目を見開いて驚いていたが、やがて

 

「付き合ってる人がいるっていう事はみさちゃん以外にはまだ知っている人はいないはず、誰かから聞いた?それともみさちゃんが喋ったとか・・・?」

 

そう言いつつ少し困惑しながら俺に聞いてきた。

 

俺はその質問に否定するように首を振りつつ

 

「いや、誰かから聞いたって訳じゃないんだが、俺の勘ってやつかな?あやのはなんか他の娘達とは少し違う雰囲気を持ってる様だったしそれに、こなた達にはない余裕のような、とても落ち着いた雰囲気を感じられたってのもある。それでかな・・・?」

 

俺がそう答えるとあやのは少し考え込みながら

 

「うーん・・・そんなにみんなと違和感出るほど私の雰囲気って違うかな?」

 

そう聞いてきたので、俺はその事に関して

 

「今のところは俺だけが感じてるものだと思う。たぶん事情を知ってるみさお以外の連中は気付いてないと思うよ?」

 

そう答えるとあやのは俺の口元に人差し指を立てて

 

「なら、この事はまだ秘密にしておいてね?然るべき時になったら私からみんなに言うから。」

 

ウインクをしながら俺にそう言ってくるあやのに俺は頷いて

 

「ああ、わかったよ。俺も口外はしない。」

 

そう約束する俺だった。

 

とりあえずあやのと密約を交わし、お互いに笑い合って倒れだったが、ふいにあやのが俺の顔を見て何かに気付いたのか

 

「ねえ、慶ちゃん。その右頬どうしたの?赤くなってるけど。」

 

と、指摘され、かがみに殴られた場所がばれたようだった。

 

俺はその事に特に秘密にする訳でもないしな、と思い、あやのと会う少し前にあった朝の出来事をあやのに話した。

 

「・・・・・・と言うわけでな。」

 

そう説明する俺にあやのは苦笑しながら

 

「慶ちゃんも大変ね。柊ちゃんもよく早とちりする事あるのよね。ねえ、慶ちゃん。柊ちゃんを怒らないであげてね?」

 

そう言ってくるあやのに俺は笑いながら

 

「分かってるよ。今回は俺にも隙があったようだし、仕方がないさ。」

 

そう言って2人はお互いに再び笑いあったのだった。

 

そうこうしているうちにみゆきも洗面所にやって来て

 

「慶一さん、峰岸さん、おはようございます。この後は朝食作るんですよね?朝は私にお手伝いさせてもらえないでしょうか?先程の件のお詫びもありますし。」

 

朝の事を気にしてるらしく苦笑しながら俺達に挨拶をしてくるみゆき。

 

俺はなら、お願いしようかな?と思い、素直にその行為を受ける事にした。

 

「おはようみゆき。なら、朝食の準備をお願いしてもいいかな?」

 

と言うやり取りをしていると話し声を聞きつけたかがみもやって来て

 

「慶一くん、みゆき、峰岸、おはよう。話は聞いたわ。私も手伝ってもいい?あまり大した事はできないけど少しは役に立ちたいしね。」

 

そんなかがみの言葉にあやのは俺を見て

 

「なら、3人でやろうか。それでいいかな?慶ちゃん。」

 

そう聞いてきたので、俺は頷いて3人に

 

「じゃあ、3人ともよろしく頼むよ。俺は3人を起こしにいってくる。」

 

そう言って朝食の準備をお願いしたのだった。

 

その後、3人はキッチンへ向かい、俺は残り3人を起こしに各部屋へと赴いた。

 

今日もこなたは昨日と同じく、みさお、つかさにもデコピンを食らわせてたたき起こして朝食をとる為に3人を引き連れてキッチンへ向かった。

 

キッチンに入ると今日は和食の朝ご飯が用意されていた。

 

俺は朝食を作ってくれた3人に

 

「準備終わったみたいだな。ありがとう、あやの、みゆき、かがみ。」

 

そう声をかけると3人とも

 

「とりあえず、こんな感じでいいかな?」

「今日は和風にしてみました。」

「一応味噌汁は私ががんばってみたんだけど上手く行ってるといいなあ・・・。」

 

と、それぞれに、そう返事を返してくれた。

 

俺はそんな3人に

 

「問題ないと思うぞ?和風は俺も好きだし、いいと思う。味噌汁も美味そうだしな。」

 

と、そう言うと、3人は俺の言葉に安心したような表情を浮かべていた。

 

その後はかがみ達にも席についてもらい、俺もまた、連れて来たこなた達を席に着かせる。

 

かがみ達がそんな俺達を見て苦笑して、こなた達は3人とも額をさすりながら少し涙目で

 

「慶一君、またしてもでデコピンは酷いよ・・・。」

「けいちゃん、もうちょっと優しく起こしてほしいなあ・・・。」

「慶一ー痛かったぞー?もう少し手加減してくれよー・・・。」

 

と三者三様の文句をいってきたが「そうなる前に起きないのが悪い!」といって3人を一蹴した。

 

そんな俺の言葉にまだ少し不満があるみたいで、なおもぶつぶつと言っていた3人だったが、とりあえず食事を取ってしまおうと思い

 

「さあ、文句はそれくらいにして、折角かがみ達が用意してくれた朝御飯だから食べてしまおう。それじゃいただきまーす。」

 

俺が号令をかけるとみんなも「「「「「「いただきまーす」」」」」」の掛け声で朝食が始まった。

 

「へえ、中々良くできてるよ。あやの、みゆき、おかずなかなか美味いぞ?かがみ、味噌汁葉思った通りいい感じだ。美味いよ。」

 

素直に出来た御飯が美味しかったので俺がそう言って褒めると、こなたも頷いて

 

「うん、結構美味しいね。かがみの作った味噌汁も中々だよ。」

 

そう言い、朝食の出来にも満足しているようだった。

 

つかさは朝が弱くて起きれない事を気にしつつも

 

「ごめんね~、朝弱いから朝御飯任せる事になっちゃって。その代わりお昼とかは任せてね?」

 

そう言って、お昼等は自分がやるからと皆に言っていた。

 

みさおも満面の笑顔で美味しそうに御飯を食べながら

 

「やっぱ、柊妹もそうだけど、あやのの作る飯は最高だなー。でも柊の味噌汁もなかなかだよなー。」

 

あやのとかがみの作った物を褒めていたが、そんなみさおの言葉に少し顔を赤くして照れるかがみは

 

「味噌汁なんとか上手くいってよかった。みんな美味しい、って言ってくれたし、ちょっと自信ついたかな?」

 

そう言って自分の作った物の出来に満足しているようだった。

 

あやのもまた出来は納得の行く物のようだったようで

 

「うん、味付けは上手く行ったわね。今日は中々美味しくできたかな。」

 

そう言って食べながらも満足そうだった。

 

みゆきも普段は家事は苦手といっていた割りには上手く行ったみたいで

 

「私のほうもいい感じでできたようです。かがみさんのお味噌汁も美味しいですね。」

 

やっぱり出来には満足のいくものだったようだった。

 

そんな事を口々に言いながら俺達は朝御飯の時間を楽しんだ。

 

味噌汁を作ったかがみは意外にもみんなからも評価は好評だったので、みんなの誉め言葉に顔を赤くして照れていた。

 

そして、朝食も終わり、早速2日目の勉強会が始まった。

 

「今日も昨日の感じでやってみるか?」

 

俺が提案してみるとみんなも賛成してくれたので昨日と同じ方式で宿題と勉強を進めていった。

 

「・・・・・・がこうなるから、これは・・・。」

 

「だから、そうじゃないでしょ?もう一度問題を良く見て!落ち着いて考えればできるわよ?」

「うん、もう一度がんばってみるよ~。」

 

「ここは、こうするといいわよ?」

「さすがあやの、頭いいなー。」

 

「ですからこれは・・・こうなるわけです。分かりますか?」

「ここはこうすれば分かりやすいだろ?」

「みゆきさんと慶一君は頼りになるねー。」

 

こなた、つかさ、みさおに教えつつ俺達も勉強を進める。

 

それから数時間が過ぎ夕方になる頃にはほぼ宿題も完成するほどに進んでいた。

 

「・・・・・・ふう、さて、そろそろ今日の分は終わりにするかな。みんなおつかれさん。」

 

と俺が声をかけると、かがみは

 

「大分いい感じで進んだわね。宿題もほぼ終わってるし、いい感じね。」

 

そう言い、宿題と試験勉強の進み具合に満足しているようだった。

 

こなたも手応えを感じていたようで

 

「これは連休明けのテストは期待できそうだねー。」

 

と、少し自信がついたかのような事を言っていた。

 

つかさもそんなこなた同様にいい感じに勉強出来た事が嬉しかったみたいで

 

「わたしも頑張ったから、今度はいい点取りたいな~。」

 

そう言って次の試験に向けて意気込んでいるのが見て取れた。

 

みさおもまたてこずってはいたけど、今回の勉強は自信に繋がったみたいで

 

「私も今回はいけそうなきがするゼ!」

 

と、自信満々にそう言っていた。

 

そんなみさおを見てあやのも微笑みながら

 

「みさちゃんも頑張ってたもんね、きっといけるよ。」

 

そんなみさおに更に自信をつけさせる一言を言っていた。

 

みゆきは普段以上の成果もあったようで、内容にもかなり満足がいっていた感じで

 

「皆さん今日もお疲れ様でした。進み具合は予想よりもいい感じですね。」

 

そう言い、それぞれに手応えを掴んでいたようだ。

 

俺はそんなみんなの様子を見ながら勉強会は成功するかもしれないと思えたのだった。

 

その後、今日の夕食は何にしようかとキッチンで冷蔵庫を覗いてみたが、少し食材が減っているようだったので、買い足しをしようと思い、みんなに買い物に行く旨を伝えて家を出ようとしたら、つかさとこなたが買い物についてくるということなので、残ってるみんなに風呂の準備と食事の準備をお願いして俺達は買い物にでた。

 

「さて、今日は何にするかな?」

 

近くのスーパーに向かい、歩きつつ、俺が献立を考えながら呟くと、こなたが

 

「卵とかはある?あるならオムライスでもつくろっか?」

 

そう言って来たのを聞いて、つかさも

 

「わあ、それもいいね。私も作れる料理の一つだよ~。」

 

そう言ってこなたの考えに同意の意思を示しているのを見て、俺は大体買うものが決まったと判断したので

 

「とりあえず、卵足りなそうだからそれも買いに行くか。あとひき肉とかがみが大好きなお菓子でも。」

 

そう2人に促すと2人もかがみの好きなお菓子という所を笑っていたがそれに同意してくれた。

 

買い物を済ませて家に戻ると、さっそくこなたとつかさが夕食の準備にかかってくれた。

 

食事の準備をしてる間に俺はかがみが好きだと言っていたポッキーを買って来ていたので、それをかがみに渡しにいった。

 

ポッキーをかがみに渡すとかがみは顔を赤くして恥ずかしそうに「あ、ありがと・・・。」とお礼をいってくれた。

 

程なくして夕食も出来上がり俺達はみんなで楽しい夕食をとっていた。

 

「なんだかんだで、2日目か最初はどうなる事かと思ったけどな。」

 

俺が話を振るとこなたは少し寂しそうな顔で

 

「こうやってみんなで食事するのって結構楽しいね。でも後1日だけなんだね、少し終わるのが残念な気がするよ。」

 

そう言うとかがみもどこか寂しげな表情で

 

「そうね。みんなと寝泊りして一緒に食事してこうやって顔つき合わせる事が私も楽しいって感じてるわ。会おうと思えば学校でも会えるけど、やっぱり楽しい事の意味が少し違うような気がするわね。」

 

腕組みしながら言うかがみ。

 

「こうやってみんなで集まって何かする機会ってこれからもあればいいけど、なかなかそうもいかないよね・・・。」

 

少しうつむきながら言うつかさ。

 

「そうですね。それぞれの予定や事情はつきものですし、今回たまたま集まれた。こういう事も今後そう上手くは行かないのかもしれませんね・・・。」

 

そう言うみゆきも心なしか少し寂しげだ。

 

「特に私は柊ちゃんとは接点はあるけれど、他のみんなとはまだまだ付き合いも浅いから、またこういう場があった時に私達もいれるのならいいのだけど・・・。」

 

あやのも複雑そうな表情で話す。

 

「今回みたいにちびっこと慶一が取り持ってくれたおかげでここにいるけど、そんな機会がそう何度もあるかどうかなんてわかんないしなー。」

 

そう言うみさおもちょっと寂しげな顔をしていた。

 

俺はそんな皆の少し元気がなくなった姿を見て1つ頷くと

 

「皆の寂しい、って思いはわかる。けどさ、こういう勉強会みたいな事は確かに終わってしまうけど、こういう機会ってのは俺達が望むなら実現できるものだぞ?」

 

俺はみんなを見回しながら俺はさらに言葉を続けて

 

「皆はまたこういう事を望みたいか?またみんなで楽しめるこういうイベントをやってみたいと思うか?俺はまたやりたい。何せ楽しかったからな、だから・・・だから俺はまた望むぞ?楽しくやるために、みんなと笑いあうために。俺はその為になら、行動してもいいかな?ってさえ思う。皆はどうだ?こうやって集まったりする事をこれからもやってみたい、って思うか?」

 

そう問い掛ける俺の言葉に他のみんなも少し考え込んでいるようだったが、やがて皆も口々に

 

「私も望むよ!みんなで笑いたいから、楽しみたいからさ!」

「私も望むわ。私達が重いって踏み出す事で出来る事だと思うから。」

「わたしも望むよ?みんなとこれからも一緒にいたいもん。楽しく笑っていたいもん。」

「私も望みます。みなさんとの絆はこの程度で終わるものだとは思いませんから。これからも繋がっていくものだと思っていますから。」

「私も望んでもいいのかな・・・いえ、望むわ。だって私達は友達だもの。こうやって集まる事で出来た新しい友達と楽しくやってみたいから。」

「私も、柊と、みんなといたい。だから望む。もう一度みんなでこうやって楽しくやりたいしなー。」

 

そんな皆の答えを聞いて俺は、満足げに頷きつつにっこりと皆に笑いかけながら

 

「なら、これは明日で一度終わるけど、これからも機会を作ってやろうぜ?望んだんだから出来るよな?俺達ならさ。その為に踏み出せば、行動してみればいいんだから。」

 

俺がみんなにそう言うと、皆も満面の笑顔で「うん!」と言ってくれた。

 

皆も俺が思っていた事と同じ事を考えてくれていた事がなんだか嬉しかった。

 

俺達は各々の意思確認をして食事を終えた後、それぞれの自由な時間を楽しんで今日を終えるのだった。

 

 

 

旋律達との勉強会の2日目に、それぞれの旋律達との絆を改めて確かめあった。

 

それと同時に俺達の中のどの旋律も欠けてはならないものなのだと思えた。

 

見事に調和しあった旋律の調べに俺は、すごく心地のいい何かを感じていたのだった。

 


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