らき☆すた〜変わる日常、高校生編〜   作:ガイアード

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ここから第2章のスタートとなります。


第2章 旋律達の勉強会合宿編
旋律達の勉強会〜泊りがけ合宿編序章〜


思わぬ旋律との巡り会いの後、ゴールデンウィーク中日に俺達は学校で机を囲んでお昼ご飯を食べていた。

 

たわいのない雑談をしつつもなんだか少し元気のないこなたとつかさ。

 

最初はその理由がなんなのかがわからない俺だったが、その理由は最近になってかがみから聞いた情報によって分かるようになってきた俺だった。

 

こなたとつかさは勉強が苦手なのだそうだ。

 

だからこそ、テストや宿題となると、かがみを頼ったりしていたらしい。

 

最近になって2人が俺にも宿題を見せてくれと言って来るようになったので、その事をなんともなしにかがみに話すと、かがみは大きな溜息をつきながら、その理由を俺に教えてくれた。

 

そして、その理由を聞いた時には俺もただただ苦笑するのみだったのだが。

 

ゴールデンウィーク中には宿題もあり、そして、明けにはテストも控えていた。

 

俺は特に問題はなかったのだが、こなたとつかさが雑談の中で宿題をどうしよう、と言っているのを聞いて、俺は2人が悩んでいるっぽいな、という事だけは理解できた。

 

ゴールデンウィーク終了まで後5日、こなたはその間に宿題の事をどうするべきか悩んでいた様子だったが、なにやら名案が浮かんだのだろう、食事中にこなたが突然立ち上がり

 

「勉強会を兼ねて宿題の片付けやろうよ!」

 

と言い出したのだった。

 

かがみはそんなこなたの発言に

 

「勉強会ねえ・・・あんたがそんな事言うのも珍しいわね。とはいえ宿題はまた誰かのを写させてくれ、とかいわないだろうな?」

 

と、勉強会発言に怪訝な表情をしながらもきっちり突っ込みをいれるかがみ。

 

そんなかがみの突っ込みを聞きながら

 

「そうだね~。わたしも今回のテスト悲惨だったし、宿題も大変そうだし、勉強会には賛成かな~。」

 

と、つかさも自分の成績の事は大分凹んでいるようだったのと上手くいけば宿題も片付けられるかもという思惑を持ってこなたの提案に賛成する。

 

みゆきはそんなつかさの言葉を聞きつついつものように柔らかく微笑みながら

 

「連休明けからテスト等もありますし、その対策にはいいかもしれませんね。」

 

と、元々成績優秀なみゆきはこなた達に比べてかなり余裕のある顔で言う。

 

そんなみんなの意見を聞きながら俺はこなたに腕組みをしつつ

 

「宿題の事はともかく、勉強会をするっていうのはいい心がけだな。だが、どこで勉強会をやるつもりなんだ?」

 

そう尋ねるとこなたは満面の笑顔で俺の方を向くと人差し指を立てながら

 

「もちろん、慶一君の家でだよ♪」

 

そう言ってニヤニヤしながらしっかりと宣言してくるこなた。

 

俺は自分の家も広いし、まあ勉強するスペースには事欠かないだろうと思い

 

「まあ、それはかまわないが、いつやるんだ?」

 

こなたに勉強会の日程を聞いてみるとこなたは腕を組み考える仕草をしながら

 

「明日から後連休の残りは5日あるよね?だから明日から3日間やろうと思うんだけど。」

 

そう言って何やら企んでいそうなこなたの笑みに真意が良く分からない俺だったが、とりあえずこなたの発言の確認の為

 

「3日?3日ももうちに来てやるってのか?」

 

俺がそう聞き返すとこなたも頷いて

 

「うん、そうだよ?だって3日集中してやってしまえば宿題片付くだろうしそうすれば残り2日間遊び放題だもんね♪」

 

そう言って満面の笑みを浮かべるこなた。

 

どうやら残りは目一杯遊びたいらしい。

 

そんなこなたに俺は軽いため息をつきながらも

 

「まあ、俺も特に用事がある訳じゃないし、皆もやるっていうのなら付き合うとするか。」

 

そう言って、俺は他のみんなを見回しながらこなたの提案に同意する。

 

みんなは俺の許可を聞いて

 

「でも、いいの?私達も行ってもさ。慶一くんの迷惑になったりしない?」

 

そう言いつつ少し心配そうなかがみ。

 

「けいちゃんの所でやるなら落ち着いてできそうかな?」

 

そう言いながら軽く首をかしげながら考え込むつかさ。

 

「なんだか楽しく勉強も出来そうな感じですね。私もできるかぎりみなさんのフォローをしていきますよ?」

 

そう答えるみゆきもやる気だ。

 

俺はそんな皆を見て笑いながら

 

「かがみ、俺の所は気を使う事はないから心配するな。まあ、気楽にうちにきてくれればいいよ。」

 

その俺の返答にこなたは嬉しそうに

 

「さすが慶一君、話が分かるねー♪」

 

と、腕組みをしてうんうんと頷きながら言う。

 

かがみ達も俺の言葉を聞いてやる気になったようで

 

「なら3日間お邪魔するわ。慶一くん、よろしくね?」

「みんなで一緒にがんばろうね~。」

「3日間で頑張って連休明けのテストはみんなでいい成績を取りたいですね。」

 

3人ともそう口々に言ってやる気を高めていたようだった。

 

俺はみんなに笑いかけながら

 

「ああ、やるからには成果を出そう。」

 

そう答えながら皆のやる気に乗って俺もがんばるかな?と心の中で思っていた頃、俺はこなたの中に俺たちの気付かない思惑が潜んでいる事に気がつかないのであった。

 

その後、昼食を終えて自分のクラスに戻った俺はかがみと今回の勉強会について少し話をしていたのだが、みさおとあやのも目ざとくその話を聞きつけて私達も参加させて欲しいと言ってきた。

 

俺は今更2人増えてもあまり変わらないしなと思ったのでみさお達も勉強会に招待する事にした。

 

学校が終わって自宅に戻り俺は明日からみんなが来るからとりあえず簡単に部屋の掃除でもしておこうと思い、部屋を片付けていた。

 

ある程度部屋を片付けた後時間的にもそろそろ夕食の支度をしないといけないなと思い、冷蔵庫の中身を確認してみると、足りない食材があったので、買出しをするため買い物の準備をすると玄関へと向かった。

 

そして、玄関を開けようとしたときふいに家の呼び鈴が鳴った。

 

俺はこんな時間に誰だろう?と思いつつも

 

「はーい、どちら様?」

 

と声をかけながら玄関を開けるとそこには大きな荷物を持ったこなたが立っていた。

 

こなたは俺に実にいい笑顔を向けながら

 

「やっほー、来たよー?慶一君ー♪」

 

と明るく挨拶するのだった。

 

俺はこなたが突然にやってきた事に驚きと何故ここにこなたが来ているのかが気になり

 

「こなた?何の用だ?何故突然俺の家に来た?」

 

と、こなたに俺が問い詰めるとこなたはにんまりと笑いながら親指をびしっと立てて

 

「何故って、今日の昼休み言ったじゃん?勉強会やろうってさ♪」

 

こなたが俺にそう言ってくる。

 

俺はその言葉に困惑しつつ

 

「確かに勉強会やるとは言ったが、それは明日からじゃなかったのか?」

 

そう俺が昼休みの時の事を言うとこなたは目を細めて

 

「確かに言ったよー?でも今日の晩から来ないとは言ってないのだよ。そして、3日間だけど私達その3日は慶一君の家に泊まらせてもらうから。」

 

こなたが俺にそう言う。

 

俺はこなたの言葉の意味を理解するのにしばらくの時を要し、そしてこなたのいった言葉を理解すると同時に

 

「えええ!?ちょっと待て!泊まりってなんだ!そんなの聞いてないぞ!?」

 

そう声をあげつつ慌てふためきながらこなたに言うとこなたはいたずらっぽい笑みを浮かべて

 

「それはそうだよ。あの時には泊まるって事いってないしね。それに今回はいわゆる勉強合宿と言う形でやろうと皆で決めたのだよ。」

 

と、ない胸を張ってこなたは説明する。

 

俺はその言葉に更に混乱しながら

 

「合宿って、お前はともかく他の5人はこの事を知っているのか?」

 

と、俺がこなたに聞くとこなたは頷いて

 

「うん。あの後に学校から帰る途中で皆で話をしたよー?」

 

と、涼しい顔でそう言うのだった。

 

俺は少し落ち着いてきたがそれでもまだ混乱の抜けない頭で

 

「それで、結局どうなったんだよ?」

 

と、結果を尋ねるとなんだか凄い結果を聞かされた。

 

「みんな少しためらってはいたけど、みんながいるならって事で同意してくれたよー?」

 

俺は平然と凄い答えを返すこなたの言葉を聞きながら更なる混乱に陥った。

 

「本気か?普通ならやばいだろう?俺は一人暮らしだし俺以外は全員女の子なんだぞ?何かあったら、とか考えてないのか?」

 

困惑しながら言う俺にこなたはニマニマとしながら

 

「何かあったらとかいうけどさ、慶一君はそんな事をしない人だってみんな信頼してるしねー♪だから私も安心して来てる訳なのだよ。」

 

こなたのその言葉に信頼されているのは嬉しいかな?という思いと俺の性格見透かされてるなという遠まわしにヘタレ宣言されたような気分がないまぜになっていたが

 

「はあ、今更帰れと言っても聞きはしないんだろうな?」

 

と、俺は呆れたような口調でこなたに言う。

 

こなたは再びにひひと笑いつつ

 

「まあねー。お父さんにも友達の所に勉強会合宿で泊まってくるからって言ってきてあるしね♪」

 

ウインクしながらこなたは俺にそう言った。

 

その言葉に俺は、こうなったら仕方ないか、と心の中で思い

 

「分かった。とりあえず上がれよ。このまま玄関にいるのもなんだしな。」

 

俺がこなたに促すとこなたも笑顔になって

 

「うん、それじゃお邪魔するねー?」

 

と言って家に上がって来た。

 

俺はとりあえず、こなたが寝泊りできる部屋へとこなたを連れて行き

 

「こなた、この部屋使ってくれ。寝泊りするには問題ない部屋だからさ、それと・・・。」

 

そう言ってこなたを部屋へと招き入れると俺は、さっき買い物に行こうとしていた事を思い出して

 

「ちょっと夕飯の買い物に行ってくるから、こなたは適当にくつろいでいてくれよ。」

 

そう告げて部屋を出て行こうとしたらこなたに呼びとめられた。

 

「待って、慶一君。夕食なら私が作ろうか?今日からお世話になるんだし、みんなより1日早くこっち来てる分、何かしないとねー。」

 

こなたが夕食を作る事を提案してきた。

 

俺は少し考えて

 

「うーん・・・その申し出はありがたいが、ちょっと足りない食材があるから買いに行かないと、って思っててな。それに俺は元々一人暮らしだからな。自分の分程度の食料ぐらいしか買い込んでないんだよ。それに、明日からはかがみ達も来るだろう?このままじゃストック全然足りないしな。」

 

俺がそう答えるとこなたもそれに納得したようで俺に

 

「じゃあ、買い物付き合うよ。それで2人分食事作るからさ。」

 

そう言うこなたに俺もそれならと思い、こなたに

 

「そうか?なら一緒に行くか?」

 

そう言うと、こなたも俺の言葉に頷いて

 

「うん、それじゃちょっと用意するね?」

 

そう言って出かける準備をするこなたと共に食材の買い物に出る事にした。

 

買い物の道すがら、こなたは俺に

 

「慶一君、何が食べたい?」

 

と、俺を見上げながら聞いてくるこなたに俺は少し考えてみたが

 

「そうだな、特に大した希望はないけど・・・なら、こなたの得意料理頼もうかな。」

 

俺は特に考えつかなかったのでこなたに任せようと思い、そう言うと、こなたは少し考えこみながらちょっと顔も赤くして

 

「なら、私の好きなチキンカレーでも作るよー♪」

 

俺に笑顔を向けながらそう言ってきた。

 

俺もこなたの提案には異存もなかったので

 

「なら、それで頼むよ。こなたの腕前拝見だな。」

 

こなたに俺も笑顔を返しながらそう言うとこなたも少し照れながら

 

「う、うん。それにお弁当作るっていっておきながらその約束果たせてなかったし、○二○イトでのお礼もまだだったしね。いい機会だからがんばらせてもらうよ。」

 

そう言って笑いかけてくれるこなたの顔を見て俺は少しどきりとしたが、つとめて平静を装いながら

 

「あー・・・そういう事もあったっけな。」

 

と、少しそっけないかな?と思いつつもこなたに返事を返した。

 

その後、必要な食材を買い揃えて家に戻り、さっそくこなたがチキンカレーを作ってくれたのだった。

 

出来上がったカレーを並べて2人だけの夕食が始まった。

 

「さあ、出来たよ?たくさん食べてねー。」

 

そう言いながら少し緊張の面持ちで俺の前にカレーを並べるこなた。

 

俺は見た目もかなり美味そうに見えたので

 

「へえ、こいつは美味そうだな。頂きます。」

 

と言ってカレーにスプーンを伸ばした。

 

一口カレーをほおりこむと結構いい味付けと辛さだった。

 

そんな俺を見ながらこなたは俺を上目使いで見ながら少しだけ不安そうに

 

「どうかな?美味しい?」

 

と聞いてきたので俺もカレーが美味かったので素直に

 

「ああ、美味いよ。こなたの料理の腕はたいしたもんだな。これってお母さんから習ったのか?」

 

と、俺がそう言うとこなたは

 

「えへへ、ありがとう・・・。」

 

嬉しそうな顔を一瞬したがその後少し複雑そうな表情になった。

 

俺はなんとなく聞いちゃいけない事でも聞いちゃっただろうか?と思っていたがこなたの表情が気になったので

 

「なあ、こなた、その・・・もしお前さえ良ければその表情の理由を教えてはもらえないか?」

 

俺がそう聞くと、こなたは一瞬考え込んだが、やがて決心したのかさっきの表情の理由を語ってくれた。

 

「・・・実は、私の家お母さんいないんだ。私が物心つく前に死んじゃったんだよね。だから私はお母さんからは料理を習えなかったんだよね。だから、これはおとーさんと2人で頑張って覚えたものなんだよ。」

 

こなたから聞かされた衝撃の事実に俺は(なんて無神経な事を・・・)と自分を心の中で罵倒しながらこなたに謝った。

 

「すまん、こなた、聞きづらい事を聞いた。俺が無神経だった、すまん・・・。」

 

俺がこなたに頭を下げるとこなたは慌てて両手を振りながら

 

「いいよ。それ言ったら私よりも慶一君の方が大変なんだし、私はまだお父さんがいる分は慶一君よりはましだと思うから・・・。」

 

そう言うこなたを見ながら俺は気まずい空気にしてしまった事を後悔していた。

 

俺がこの空気をどうしたものかと思案しているとこなたは明るい声になって

 

「あはは、こういう空気は苦手だからこの話題はもうおしまいー。まだ食事終わってないんだから、さっさと食べて遊ぼうよ?」

 

そう俺に言うこなたの明るさに救われたような思いになりながらも心の中でこなたにもう一度謝罪する俺だった。

 

そして、こなたが変えてくれたこの雰囲気に乗ろうと思い俺は

 

「そうだな。折角のカレーだから残さず食べなきゃな。それとこなた、何気に遊ぶとかいってるんじゃない!家に来た目的は勉強会だろうが?」

 

と、俺も明るくこなたに冗談交じりで返した。

 

こなたは俺の意図を汲んでくれたみたいだったが、俺の勉強と言う言葉に少し不服そうに

 

「ええー?いいじゃん、勉強会だって言っても勉強ばっかりじゃ疲れちゃうよー。」

 

と言うこなたに俺は苦笑しながら

 

「まあ、そこらへんはやるなとは言わないがほどほどにしろよ?」

 

そう言って俺もこなたにさり気なく釘を刺す。

 

「分かってるよー。とりあえずは宿題ね?」

 

そんな風にして2人で笑いあって、先ほどの暗い空気を吹き飛ばした俺達だった。

 

その後は楽しく食事をして2人で洗い物をした後、俺はこなたに風呂に入る様促した。

 

こなたは風呂にはいり際「一緒に入る?」とか言って来て俺を慌てさせたが俺は丁寧に断るとこなたは少し不満そうな顔をしながら風呂に向かった。

 

やがてこなたが風呂から上がったので、俺はこなたの寝る部屋に布団を準備し終えると、風呂へとむかった。

 

俺が風呂に入っていると突然風呂のドアが開き、そこにはスク水姿のこなたがタオルを持って立っていた。

 

その姿を見てパニックになった俺はこなたに思わず

 

「こ、こなた、お前何してるんだよ!?」

 

そう言うとこなたは軽く首を傾げて俺に何かを企むような笑みを見せると

 

「んー?しばらくお世話になるんだし、サービスで背中でも流してあげようかな?とねー♪」

 

そう言って来たので俺は顔を真っ赤にしながら

 

「そんなサービスはいらん!恥ずかしいからとにかくでてってくれー!」

 

慌てながらそう言うとこなたはなおも食い下がってきて

 

「まあまあ、裸同士って訳じゃないんだし♪」

 

そういいながらも入り込んでくる。

 

こなたのその態度に俺は抵抗する事を諦めざるを得なくなり、仕方なくこなたに背中を流してもらう事になった。

 

その前に一度こなたに外に出てもらい、俺はこなたと同じように水着を着用してきた。

 

こなたはニヤニヤとしながら俺の背中をこすって

 

「どう、気持ちいいー?それにしても、広くてたくましい背中だねえ?」

 

そう言うこなたに俺はただ顔を赤くしながら

 

「一応、鍛えてるからな。前も言ったと思うけどさ。」

 

俺が返事するとこなたはあの時の事を思い出したらしく

 

「そういえば、ひよりん達助けた時に言ってたね。今もまだ鍛えてるの?」

 

そう尋ねてきた。

 

俺はこなたの言葉に頷きながら

 

「前ほどじゃなくなったかな?今は大分体動かす回数も減ったよ。時折親父の道場行った時とか軽く走りこむ程度だな、今は。」

 

俺がそう答えるとこなたも俺に無い胸を張りながら

 

「そうなんだ。実は私も小さい頃に格闘技やってた事あるんだよ?」

 

自慢気にそう教えてくれた。

 

俺はこなたの方をみて少し考え込むとこなたに

 

「お前が格闘技やってたなんて想像できないな。とはいえ、今はやってないんだろ?」

 

俺がそう言うとこなたは少し驚いたような顔で

 

「へえ?すごいね?そんな事も分かっちゃうんだ?」

 

そう返事して来た。

 

その言葉に俺は一つ頷くと

 

「まあ、体つきや筋肉のつき方を見たら何となくな。尤もこれも最近読み取れるようになってきたんだが。」

 

苦笑しながらこなたにいうと、そんな俺の言葉に感心しながらこなたは

 

「へえ?やっぱりたいしたものだね、慶一君はさ。」

 

そう言いながらこなたも俺に笑い返していた。

 

その後は2人してのぼせる寸前まで風呂で談笑して危ない所で風呂からあがりこなたは髪を乾かしながら持ってきた携帯ゲームで暇を潰していた。

 

俺も一度部屋に戻ってパジャマに着替えると、とりあえず居間へと向かった。

 

居間へ降りると子猫たちが俺を出迎えてくれた。

 

猫たちにも餌をあげた後、俺はとりあえずこなたのいる部屋へと向かった。

 

部屋に入るとこなたは携帯ゲームをしていたが、俺に気付いて顔を上げた。

 

「用事は済んだの?それじゃ、一緒に遊ぶ?」

 

携帯ゲームをヒラつかせてこなたが俺にそう言う。

 

俺は明日のこともあるのでこなたに

 

「そうしたいとこだが、明日の事もあるからな。今日は休む事にするよ。こなたもあまり遅くまで遊んでないようにな。それと、明日から3日間きっちりやるから今から覚悟しとけよ?」

 

そう告げて部屋から出ようとするとこなたは少し不満げに

 

「分かってるよー。やるときはちゃんとやるからさー。別にそんなに釘刺していかなくていいじゃん。」

 

唇を尖らせてそう言うこなたに苦笑しながら俺は

 

「分かってるならいいさ。それじゃお休み・・・ああ、それと、こなた。夕飯ありがとな。美味かったよ。」

 

部屋から出る際にこなたにそう言うとこなたは少し顔を赤くして

 

「う、うん・・・その、慶一君、いきなりの無茶を受け入れてくれてありがとね。」

 

俺はその言葉に素直な気持ちを込めて

 

「いいさ、俺も助かったし、楽しかったしな。」

 

そう言うとこなたは何となく嬉しそうに微笑んでくれた。

 

俺はそんなこなたに手を振ると俺は自分の部屋へと戻ってくのだった。

 

慶一side

 

部屋につくと俺は、今日の事を思い出しながら布団に入り

 

(突然の勉強会の提案、驚いたよなあ・・・それにまさかこなただけ前日に押しかけてくるとは予想外だった・・・でも、こなたの料理の腕も知れたし少しこなたの事が分かったような気がするな・・・それに、一人じゃない家も久しぶりでなんだか楽しかった・・・これから3日間どうなるか分からないけど楽しくやりたいよな・・・)

 

俺はそう思いながら眠気に身を任せて瞳を閉じた。

 

こなたside

 

慶一君とお休みの挨拶を交わした後、私は布団に潜りながら今日の事を振り返っていた。

 

(いやー、いきなり前日に押しかけちゃったけど慶一君が何とか受け入れてくれてよかったよ。それに私の料理の腕も披露できたし、なんとかあの時の義理は果たせたね・・・夕食の時はお母さんの事聞かれちゃったけど慶一君に気を使わせちゃったかな?でも慶一君の方が私より大変なんだよね・・・お風呂の事でも私なりに慶一君を元気付けてあげたくてやっちゃったけどちょっと恥ずかしかったなー・・・でも、最後にお礼言ってくれた時はうれしかったな・・・これから3日間慶一君にも楽しんでもらおうっと・・・。)

 

そんな風に色々考えていた私だったけど、そうこうしているうちに眠気に負けて見事に轟沈していたのだった。

 

 

 

 

旋律達との距離はすこしづづ縮んで来ている。

 

それをまだ各々感じ取れるには時間はまだかかるけれどいつしかそれらが素晴らしい音楽となるその日に向かい旋律達は俺の周りでそれぞれの音楽を奏でていくのだった。

 

 

 

 

 


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