らき☆すた〜変わる日常、高校生編〜   作:ガイアード

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YOQIIの方にて小説家になろうから移した物を掲載していましたが、悩んだ末にこちらへと作品移す事にしました。

今後はこちらでお世話になって行きつつ投稿を続けて行こうと考えております。

と、同時に自分でも違和感等をある場所は再構築しつつの移行になると思いますので、以前とは大分文章が違う場所もあるかと思いますが、よろしくお願い致します。


第0章~旋律達の前奏~
プロローグ


俺の名は、森村慶一。

 

この春、卒業を間近に控えた中学3年生だ。

 

俺は自分が進学を希望した陵桜学園への入学試験を受け、その結果、無事に合格する事ができた。

 

自身が希望する学校への入学も決まった俺は、後は卒業を待つだけになっていた。

 

今日は卒業式の練習もあり、学校へと来ていた俺は一通りの練習を終えると、自分がお気に入りであった校舎の裏手に1本だけ生えている大きな桜の樹の下へと赴いて、徐々につぼみが膨らみはじめている桜を見上げてぼんやりとしていたのだった。

 

そうしているうちにそこに近づいて来る者にも気付かずにいたのだが、そうしているうちに

 

「先輩、ここにいたんですか?」

 

そう言いながら俺に声をかけてくる者がいた。

 

さらにその声の後に

 

「ほら、こう、私が言った通りだったでしょ?」

 

その声に対してそう答えるもう1人もいたのだった。

 

俺はその声に気付いて振り返り、俺に声をかけてきた2人の姿を見る。

 

そこには、少し褐色の入った肌、短髪で癖のある髪型、そして、元気の塊といった感じの少女が1人。

 

そして、もう1人、長い髪をポニーテールにしてそれを二股に分けたような髪、そしてクールなイメージを思わせる物腰の話し方が特徴の少女が居て、もう1人の少女に対してそう言っていた。

 

その2人は”八坂こう”と”永森やまと”俺が知る、この中学で唯一の後輩の2人だった。

 

俺は2人に気付くと

 

「ん?こうとやまとか。俺になんか用か?」

 

そう応えるのだった。

 

俺の言葉にこうは笑顔で頷きつつ

 

「先輩も無事に陵桜に合格したと聞いたんで、お祝いを言いにきたんですよ。」

 

そう言ってくるこう。

 

そして、やまとも俺にいつものような薄い微笑みを向けながら

 

「先輩、無事合格おめでとう。」

 

そう言ってくれた。

 

俺はそんな2人に笑顔を返しながら

 

「ああその事か、わざわざありがとう。でも大変なのはこれからだろうな。」

 

そう言って苦笑する俺を笑って見ている2人。

 

俺はそんな2人に向き直り

 

「まあ、俺は一足先にこの学校から去っていくけどお前ら2人は後1年しっかりやれよ?」

 

そう言って2人にはっぱをかけると、2人は頷きながら

 

「わかってますよー。でも先輩、私は一応先輩と同じ学校を受験する予定ですから。」

 

そう言い、やまとはそんなこうと俺の顔を交互に見ながら

 

「私は聖フィオリナ女学園を受けるので高校は違ってしまうかもね。」

 

少しだけ寂しそうにそう言うのだった。

 

俺はそんな2人に激励の意味も込めて

 

「こう、俺が言うのもなんだが、陵桜もかなりレベル高いから、油断してたら合格は難しいぞ?やまとはやまとでそっちも中々のレベルらしいが、ま、お前なら心配ないだろうな。」

 

そう言うと、こうはそんな俺の言葉に少し緊張しつつ、やまとは俺の言葉に安堵の表情を浮かべながら

 

「わ、わかってますよ。私も陵桜に行ったらやりたい事があるんですから、その為にもしっかり勉強はしますよ?」

「・・・先輩の保証付きなら安心かしらね?でも、そう言ってくれてありがとう、先輩。」

 

そう言って慌てるこうと微笑むやまとに俺は頷きつつ

 

「やまと、高校は違ってしまうだろうけど、こうや俺とも友達なんだから会おうと思えば会えるさ。まあ、お前が俺を友達と思っていてくれればの話だがな。」

 

苦笑しながらやまとに言う。

 

そんな俺の言葉にこうは笑みを浮かべながら

 

「大丈夫。私とやまとは親友だからね。あ、もちろん先輩もですよ?」

 

そう言うが、やまとは俺に視線を向け、その後にこうへちらりと視線を巡らせると

 

「先輩はともかく・・・こうが私の親友・・・?」

 

そう言いながらやまとがクールな目をこうに向ける。

 

そんなやまとの言葉に途端に慌てたこうはやまとに

 

「ええ!?それはないよ、やまとー!」

 

あたふたとしつつそう言うこうにやまとはこうをからかう時の薄い微笑みを浮かべると

 

「・・・ふふ、冗談よ・・・。」

 

と、短く言うのだった。

 

そんなやまとの言葉に心持ちほっとしたような表情を見せつつ、こうは

 

「ちょっ!?その冗談はきついって!」

 

そう抗議の声を上げたのだった。

 

俺は微笑ましくそんな2人のやり取りを見つめつつ

 

「ともかく2人ともこの2年間楽しかったよ。名残惜しいけど一時のお別れ、だな。」

 

そう言葉をかけると2人は俺の方に振り向いて

 

「また高校で会えればいいですね。私もがんばりますけど、もし会えたらまた遊びましょうよ?」

 

そう、こうが俺に言うと、やまともそんなこうの言葉に頷きながら

 

「私は学校が違ってしまうかもしれないからどうなるか分からないけど、また会えたらいいわね。」

 

そう言ってくれた。

 

俺はその2人の言葉に頷いて。

 

「そうだな・・・その時はまた楽しくやれるといいな・・・。」

 

そう言う俺の言葉に2人ともにっこりと笑ってくれた。

 

そしてそれから2ヶ月後2人に見送られながら俺は中学を卒業した。

 

高校に入ってから自分の身に起こる色々な事をこの時はまだ気がつかないままに俺は陵桜学園へと進むことになる。

 

俺はこれから始まる高校生活に向けて、様々な思いを巡らせたのだった。


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