主人公の駒はある別アニメのキャラをイメージしてます。
皆さんこんにちわ、私は今ラスボスの城門(マンションの扉)の前にいます。
皆さんは覚えてらっしゃいますでしょうか?
遊戯さんと裏遊戯さんが初めてお互いの顔を合わせたお話を。
TRPGというものをあれで知った人間はどれぐらいいるのでしょうか?
私はあれを見た後にリウイなどのTRPGが元になった話を見たために違和感がとんでもないことになりました。
ただ、一度でいいからモンスターワールドをやってみたいとも思ってはいました。
皆さんはどうですか? あのゲームをやってみたいと思いませんでしたか?
「やぁ遊戯くん、皆来てくれて嬉しいよ」
だけど、裏バクラとの命をかけたセッションは果たしてどうなのだろうか?
遊戯お兄ちゃん、アテム様、魔王さま、どうか無事勝ってください!
最大限、全力で努力しますから! 裏バクラさん、TRPG経験者をなめないでくださいね!
すべての始まりは一本の電話から始まりました。
「私も一緒にいいんですか?」
「うん、ゲームは人数は多いほうが楽しいからね! 途中鈴音ちゃんちによっていくから待っててね」
遊戯さんから一緒に遊びに行かないかと電話(番号はDEATH-T編後に交換済)がきて、その誘いにホイホイついていったんですよね。
DEATH-Tが終わって暫くこれと言った事件も無かったので油断していました。
電話の後すぐに準備をして念のためデッキケースをポシェットに入れてから家の前で遊戯さんたちと合流。
そのまま出かけたのですが、ある程度してからどこに向かってるのかわかって私の頭のなかでは(シニタクナーイ!シニタクナーイ!)という声が頭のなかで警鐘を鳴らしている気がしました。
それから話は進み、皆でモンスターワールドをプレイすることに。
実はこのモンスターワールドのルールーブック、ゲームショップなんかを見て回る内に見つけたんですよね。
憧れがあったのでついルールブックだけ買ってしまったんです。
裏バクラは、割りとキャラ作成の段階でいろんな説明すっ飛ばして作ってるんですよね。
種族特徴とか、職業特技とか。
闇のゲームを前提に考えると、ガチで勝ちに来てますねこれ!
初心者狩り反対です!
TRPGは本来GMとPLが楽しみながら一緒に話を紡ぐゲームのはず!
対戦形式でもある程度はフェアなのを希望します!
裏バクラに言ってもしょうがないのはわかってるけど……。
そして皆思い思いにキャラクターを作成し、コマに使う人形を選んでるけど、本人の言うとおり、バクラさん自体は結構凝り性だよね。
遊戯さんたちそっくりの人形とか。
まあ、面識のない私の分の人形は流石に無かったので、何かイメージに合ったものを探していたんですが、数ある一体の中に妙に惹かれるのがいました。
作成予定のキャラクターとしてもあっていたのでそれにすることに。
前髪系だけど、髪の色はストロベリーブロンドのロングヘアー。
そして出来上がったキャラは原作同様の職業だった。
私の作ったキャラは妖精の吟遊詩人。
歌に込めた魔力で味方の支援や敵の妨害をしたり、盗賊の真似事みたいなこともできたりします。
妖精族/吟遊詩人 ベル・ノーム
吟遊詩人で作ったけど、人形が持ってるの竪琴じゃなくてマイクなんですよね。
そしてゲームは始まり、フィールドで何をするべきか話し合う皆
「街よ!まずは街に行って情報収集するのがRPGの基本でしょ!」
「そうですね、ものによってはクエストが受けられたり、アイテムが買えたりしますね」
「OK、プレイヤーは5ターンかけて街に入った」
そして街の酒場に行くと、喋る人形がお出迎えしてくれた。
(確か、遊戯さん達の学校の先生だっけ?)
そして裏バクラに睨まれ、闇の支配者マスターゾークに関しての話を聞けた。
「よっし! 行こうぜ! 目指すはゾーク城!」
「完全にゲームの中に入り込んでるなあいつ……」
そしてその後フィールドに出ると、モンスターエリアに入り初戦闘。
城之内さんが一撃でもっていきました!
しかし、魂が入ってない状態でも駒が動いてるってすごいですよね。
命をかけた闇のゲームでなければ、ものすごく楽しそうなんですよねこれ。
「かわいそうだから、助けてあげようよ」
「でもあやしいよ、罠かもしれないし」
森の入口で倒れている人を見つけ、助けるか助けないかで意見が飛ぶ。
そこで本田さんが
「とは言え、こうしてても始まらんし、助けてみるか」
そう言って本田さんが倒れていた駒を起こす。
『助けてください、森のなかでモンスターに襲われて大切な宝を奪われてしまったのです』
うん、この時点でものすごく怪しいです。
その後に『ゾークに唯一対抗できる聖剣なのです!』なんて言われても流石にこれは……。
なんでこんな危険地帯でお宝を持って移動しているのか、そしてなんで無事でいるのかという疑問点が湧いてきます。
というわけでここは
「GM、ちょっといいですか?」
「何かな?」
「怪しいんで真偽判定してもいいですか?」
「真偽判定? なんだそりゃ?」
「わかりやすく言うと、相手が本当のことか嘘を言ってるのかを見極めるための判定かな? 冒険者がだまされないように相手の真偽を見極ようとするわけですね」
そして一瞬裏バクラは顔をしかめる。
「驚いたな、君はTRPGの経験があるのかい?」
「いいえ、本を少し読んだことがあるだけですよ?」
今の世界ではやったことないですよ。
「良いだろう、吟遊詩人や商人、盗賊はその判定にはボーナスがつく、だが判定すれば相手にそれを気づかれることもあるが?」
それに対して私は少し考えるふりをしてから
「では、気づかれないように判定することはできますか?」
「ふむ、その場合は成功率が下がるが、吟遊詩人の職業ボーナスをいれて、成功率は25%だな」
25%、やってみる価値はある
「じゃあ、やってみてもいいかな?」
「おう、やっちまえ! それにしてもどうして怪しいと思ったんだ?」
「簡単ですよ、街の情報で外が危険だって分かっているのに、お宝持って移動するって普通しないですから」
「なるほど! たしかにそれは怪しいわね」
「情報との食い違いがあればそりゃあ当然怪しむわな」
「すごいや鈴音ちゃん、僕なんか興奮してて全然気が付かなかったよ」
「でも、杞憂に帰すこともありますから、それに成功するかわかんないですし、ではGM、真偽判定のダイスロール行きますよ?」
宣言とGMへの確認はマナーです。
「いいだろう、旅人? への真偽判定ダイスロール」
「ダイスロール!」
ダブルヒットは無理だけど、0がある面を上にして投げれば少しは可能性が上がるはず……。
そしてダイスはフィールドの上で弱々しく回りながらコロコロと回り、そのダイス目を止める。
その判定値は……24! 成功です!
「ちっ、判定に成功した事により、相手が嘘ないし、隠し事をしていると吟遊詩人は見抜いた」
裏バクラは忌々しそうに舌打ちしてから情報開示、バクラさんの仮面が剥がれてきてますよ。
「鈴音ちゃんナイス!」
「これはなにかあるね」
「騙そうとしてるのか、隠し事してるのか、警戒した方がいいなこりゃ」
「とりあえず、警戒しながらついていってみるか? いざとなりゃぶった切るつもりで」
城之内さん、その発想はどこのロバーズ・キラーさんですか?
それからついていったら、やっぱり罠なのか、大量のモンスターが現れた。
最初に城之内さんが突撃したら攻撃失敗どころかコケてしまった。
その後本田さんが魔銃で攻撃して撃破!
遊戯さんはモンスターテイマーの能力でモンスターを一体洗脳することで味方にすることに成功。
「ポギポキ、ポキー♪」
「やった! 仲間が増えたよ!」
「ご主人様! よろしくポキー♪」
一瞬にして怖そうなモンスターがプリティーなモンスターに早変わり、闇のゲームじゃなかったらマジで謎技術ですよねこれ。
全部のモンスター分用意してるのならものすごい労力です。
ちなみに私は皆が戦闘中、バックアタック対策&旅人? を警戒していた。
そしてそんな中杏子さんの攻撃が00、スーパークリティカルヒットで残りの敵をまとめて一掃した!
「これはすごい! いきなり見習い最終奥義クラスの必殺攻撃が炸裂する!」
「見習いファイナルビックバン!」
後にはチリひとつ残っていたなかった。
だがここで旅人? がついに正体を表した!
それはまさかこのゲームのラスボス、ゾークだったのです!
しかしここでGMとしては不意打ちを仕掛ける予定だったのでしょうが、私が判定に成功したため、皆が警戒していたため、不意打ちできなかったのだ。
無防備な状態で襲われることはこれでなくなったと思いたいです。
だけどそんな中、ついに裏バクラの牙が皆に襲いかかる!
「無防備な状態での不意打ちはできなくなったが、まあいい! どちらにしろ、ダークマスターゾークの攻撃!」
GM側の攻撃ロール、その結果は00! スーパークリティカルヒット!
「ゾークの闇の力がプレイヤーを襲う! 対象となるのは散々邪魔してくれた君だ! 心の写し身!」
指し示されたのは自分だった。
その瞬間、私の意識は一瞬で刈り取られた。
そして再び目を開けた時、そこはフィールドの上だった。
「こ、ここ……は!?」
うわ~、皆大きいな~。 小人の気分ってこんな感じなんでしょうか?
精神安定のため、ほんの少し、現実逃避したけど、真っ先に標的になる辺り私はミホちゃんポジションのような位置なんだろうかと思った。
そこからは次々と人形に心を移されていく本田さんと城之内さん。
残った遊戯さんと杏子さんも
「僕の心も人形に移して!」
その後に杏子さんまで人形に移せと、みんなと一緒に戦うと宣言!
全員の心を人形に移した後に勝利宣言をする裏バクラ!
「ハハハッ! これで全てのプレイヤーは人形とかした! このゲーム、マスターの俺の圧勝……はぁ!?」
だが次の瞬間、その顔は驚愕の色に染められた。
「それはどうかな?」
「なに!?」
「ゲームを続けようぜ! このターンの攻撃は戦士に振り替える、そして戦士の攻撃に合わせて吟遊詩人がPT全体に支援を入れるぜ! 03、08、ヒットだ!」
盤上には4つのダイスがそれぞれ転がった。
「わたしの歌を聞けぇ~!」
「うぉりゃあぁぁぁ!」
吟遊詩人の歌の支援を受けた戦士の攻撃がゾークの身体に傷を負わす。
「だから言ったろうが! 信頼できる仲間がいるのに、ビビるわけねぇってな!」
「もう一人の遊戯!?」
顔をしかめる裏バクラ。
「安心しな、皆の命は預かった! 俺がゾークをぶっ倒すぜ!」
こうして、モンスターワールドの本当の戦いがはじまったのだった。
というわけで前編でした。
主人公の駒は最初盗賊を考えてたんですが、なにかちがうきがして、たしか吟遊詩人も漫画の方では職業欄に乗ってたことを思い出してそちらに。
そして職業:吟遊詩人、種族妖精となってふと頭に、吟遊詩人って歌うよな、そして妖精……はっ! となりました、ごめんなさい。
次回後編更新は近日予定しております。
ではまた次回 ノシ
ここより下は人形に入って、キャラの設定をなぞって歌いだした鈴音の反応。
「わたしの歌を聞けぇ~!」
(え? なにこれ? 体が勝手に動き出して歌い始めた!? しかもこれって妖精は妖精でも銀河の妖精!? 妖精違いですよこれ! この世界に◯◯要塞なかったよね!? 大丈夫これ?)
そして歌い終わったあと。
(あれ? なんだろう、全力で歌うと気持ちいい……)