時空管理局と化したEDF先輩   作:名無しの権左衛門

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進撃の黒蟻

2:進撃の黒蟻

 

「報告!結城!至急、宇宙転移してくれ!今動ける兵士は君しかいない!」

「構わないが、そんなにレンジャーいないのか?」

「一般兵士だがレンジャーになるには、8年の訓練が必要だ。

君みたいに3年で、此処に来る事ができるのはありえないんだよ」

「前科のおかげだな!」

「胸張ってないで行って来い!」

「了解!」

 

 私は自分の武器を倉庫から取ってきて、宇宙転移する場所へ行く。

 

「では、送ろう」

「御願いします」

 

 そして、私とマザーシップは、その世界へ転移した。

 

 

 目が覚めると、そこは広い草原だった。

更に出会いは急なものだった。

 

「おいおっさん!こんなところで寝てると、風邪ひくぞ!」

「む?」

「駄目、エレン。こんな得体のしれない人としゃべっちゃ」

「んだよ、ミカサ。得体がしれないからこそ、こうしてんだろうが。

其れに一人だぜ?これくらいなら、駐屯兵団でなんとかなるって」

 

 色々な言われようだが、少年は中々見どころがある見解だ。

そして少女な方は、当然の物言いだ。

しかし大気密度を計測するが、ここも地球とよく似ている。

二酸化炭素濃度は、私の世界の方が高いか。

 

 私は起き上がり、二人の子供を見る。

 

「やあ、おはよう」

「おう!」

「私はEDFのレンジャー1結城だ。君たちの国を案内してくれないか?」

 

 EDFの紋章を見せる。

これで不信感が払拭されるだろう。

 

「よっし、俺達が見せてやるよ!その代わり、外がどんな世界か教えてくれよ!」

「ああ、いいよ」

 

 私は中世ヨーロッパの町並み、標高100Mの壁を見ながら彼等に地球の環境を伝える。

また私はこの世界の兵器や兵装を見て、これではフォーリナーに対抗できないとして蒸気機関を伝えようと思った。

 

更に彼等の友人であるアルミンを加えて、私のお話は非常に人気盛況を誇った。

なんとも熱いんだろうか。彼らが次代の若者だ。

きっとこの国も、まだ捨てたもんじゃないんだろうか。

 何せ聴くところによると、外へ想いを馳せるのは禁止タブー視されている。

だから外国に目を向けると、いじめられるんだとか。

しかし目を向けないと、国際社会に置いていかれるぞ?

 

「国際社会って何?まさか、此処以外にも国があるの?」

「あるだろう?何せ、此処に人がいる限り、どうにかして生きているんじゃないのか?

此処みたいに壁を築いたり、城や長城を築いて守ったり」

「すげえ!他にもいるのか!っていうか、おっさんも外から来たんだから当然だよな!」

「おっさんって、まだこれでも12歳なんだけど」

「「え?」」

「え?」

 

 この世界では私は大人らしい。

悲しい現実也。

 

 

 私はこの後、彼等の家に行って昼飯を取る。

勿論私は私で用意しているので、迷惑をかけることはない。

そこらへんは抜かりないのだ。

 

「おっさん、それなんだよ!」

「カレーっていうものなんだが、知らないのか?」

「くれよ!」

「こーら、エレン」

 

 エレンの母親が私の飯を食おうとするエレンを諌めようとする。

しかし私はそれをやんわりと断り、彼らに異文化の味を味わわせる。

 

「なんだこれ、すげえ美味い!」

 

 だが私のカレーは、甘口だ。辛いの苦手なんだよ……。

 

「だろう?これはインドから入ってきた料理なんだけど、私の国がこれを改良してこうなった」

「へえ」

 

 エレンは母子家庭ではなく、父親は近くの家に診療しにいっているらしい。

とにかくこの飯が終わった後、エレンに連れられて近くの城門に行く。

そこには人だかりがあり、ナニカを待っているようだった。

そしてそのナニカが出現すると、人々は陰口をたたいたり罵倒嘲笑を喰らわせていた。

食らっている彼等も、非常に暗い様子だ。

 

「すみません、息子は!?トーマスの姿がどこにも!」

「彼はここです」

 

 翼の画が描かれているマントを羽織る彼らは、後ろに引き連れている荷馬車の荷車からある包を持って

母親である婦女に渡す。

 

「申し訳ありません。彼の遺品は、腕だけです」

「で、でも、トーマスは調査兵団として、何か華々しい最後を遂げたのでは」

 

 ここらへんで群衆の聲がうるさくて聞こえなかった。

しかしとある言葉で、大体察することができた。

 

「我々は何も成果を得られませんでした!!」

 

 私はこの世界が如何に難局に陥ってるか、大体理解できた。

だからこそ、私は視界を覆い尽くす壁に登らなければならない。

 

 

「おっさん、何やってんの?」

「何って、あたり判定を駆使して、登るんだ」

「あたり判定?」

「そうそう、こうすると」

 

 私の視界には青空が広がった。

そこから眼下にウォール・マリア全域を望むことができる。

 

「おさああああん!?」

「エレン!遠くから巨人が大量に来ている!!早く、母親や友人をつれて逃げるんだ!」

「ええ!?よくわかんないけど、逃げるよ!」

 

 

 私はついている。まさかこんなにも早く、ハヴォック神に会えるとは!

この技は友情のレンジャー・忠実なオメガ・奇天烈なストームの戦闘映像から盗んだ技だ。

あの世界もこの世界も、やはり根底は同じなんだな!

 

 

 と思っていたのも束の間。

いつの間にか、壁上に人体模型もびっくりな筋肉繊維たっぷりの巨人があらわれた。

あまりにも驚いてしまったため、ロケランを放ってしまった。

巨人の顎を吹き飛ばしたが、直ぐに肉体を回復し始め傷はふさがった。

 

 奴からは大量の蒸気が吹きあがっている様が見受けられる。

直ぐに生物の弱点である目に、ロケランやアサルトライフルで射撃した。

すると大量の蒸気を発生させながら、シガンシナ区にある城門を蹴り飛ばした。

更に鎧のようなものを全身に纏った存在が出現する。

それに対して、ロケランで爆撃する。

 すると奴はそこら辺の家を投げて来た。

私は緊急回避をして逃げ惑う。

直ぐに態勢を戻して、進行してくる巨人を撃破する。

最初に四肢をやって、頭をうつ。

 

 だがすぐに再生されてしまう。

そこで人間の急所である、背骨や脊椎・首を狙い撃つ。

すると首を爆撃したり、集中砲火すると動かなくなった。

 

此れが弱点だ!

 

 動き出そうとすると、後ろから何者かが接近してきた。

 

「お前は何者だ!」

「私はEDFだ」

「……わかった。巨人との会敵と共に、民間人救助を頼む。

巨人の弱点はうなじの縦1M、横10センチを損傷させること。これで殺せる」

「了解。援護する」

 

 壁外にはなんと巨人の他にも、フォーリナーである黒蟻を発見する。

私は遠くに見える黒蟻横一列に爆撃する様に、マザーシップに援護を頼む。

刹那上空から白い光線が扇状に飛んでいった。

 

字面に着弾すると同時に、大爆発が発生。

周囲を音と炎と衝撃波で破壊し、黒蟻を木端微塵にする。

 

 その様子を見てから城壁から爆撃を行う。

この場所の放棄は目に見えている。

私は周辺を巡りながら、侵入してくる巨人と蟻の撃滅に勤しむ。

 

 

 そしてあらかた撃破したら、エレンの家へ向かう。

すると既に閑散としており、巨人が一匹いるだけだった。

よって、爆殺確定。死ね。

 

 

<レンジャー1結城。黒蟻の撃破完了です。巨人に関しては、当地の問題ですので功績に加算されません。

ですのでこれにて、貴官は帰還できますが?>

「帰還する」

 

 私はEDF隊員。私情は挟むが、仕事なんでね。

これにて失礼させてもらうよ。

 

 

「お帰り、結城」

「ただいま、主任。ところで、私の功績はどれほどでしょうか」

「うむ。君の功績は、黒蟻400匹だね。武器は―――」

 

 

 私は主任に言われた通り、武器庫にやってきた。

基本的に武器は10種類と支援武器4種類までだという。

レベル制度により、多くの武器が必要なくなったとのこと。

故にこの少なさだという。

 

 私は新たに追加された『AF-15―1』を入手する。

これは『AF-14―5』ととって変わられる。

そりゃ育てた方を使いたいが、結果的に総合威力はこっちの方が上になる。

 

 レベルは武器性能が良いほど、上がりにくくなる。

だがその分威力は非常に高い。

故に私はこいつを選ぶ!

 

 

 近況報告。

ロケラン:

『スティングレイM1―7』

アサルトライフル:

『AF-14―5』

『AF-15―1』

後方支援:

『ルールオブゴッド―2』

 

 


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