レイシフト中に発生したナニカにより無人島に辿り着いたカルデア一行、スカサハの提案から着替えに向かう女性陣とスカサハに引き摺られるベル。
「スカサハさん!?僕は男なんですけど!?」
「………っ!?」
「いやいや、なんで驚いてるんですか!?」
「冗談だ、お前には少しだけワシの実験に付き合ってもらおうと思ってな。」
「実験………ですか?」
「あぁ、痛くはないから安心しろ。」
なにか嫌な予感がするベル。男性陣に目を向けるとサッと視線を反らされる。スカサハが器用に槍をリフティングしているからか、巻き込まれたくないのか、気の毒そうな視線を向けるだけに留められている。
「うぅ、ヒドイですよスカサハさぁん。」
「うんうん、似合っているぞ、ベル。」
「えぇ!!とっても似合っているわ、ベル。」
女性陣から似合っていると言われても嬉しくはない。
何故ならベルはスカサハのルーンによって霊基を弄られ、女性体になってしまっているからだ。水着はスカサハとお揃いなのは何故だろう。
一部からはやたらと胸に視線が集まっているのはきっと仕方ないのだろう。サイズはヘスティア程ではないといったところか。
「さて、では行くか。羊飼いあたりが覗きに来ないとも限らんからな。」
「流石にそれはないと思うんですけど。」
「甘いな、そういう無防備さは泣きを見るぞ。」
「じゃぁ、戻してくださいよ~。」
「それは却下だ。いい加減女の体にも馴れてもらわんとな。一々赤面されては戦闘に支障をきたすかもしれんからな。」
「うぅ。」
比較的露出の高い格好のサーヴァントもいる以上、馴れるのは必要なのだ、対処がオカシイ気もするが。
寝泊まりする場所は流石にベルには個室を与えられた、男性陣と寝させるのは(主にダビデが)不安だし、女性陣と寝るのは刺激が強すぎるだろうから、と。(むしろ抱き枕として望んだ者もいたらしい。マスターとか。)
「そうだ。常に間合いを頭にいれ、最適な距離を保て、突きに緩急を持たせれば相手のリズムを崩せるようになる。セタンタ、手を抜くなよ、抜いたら蹴りボルクだからな。」
「はい!!」
「分かってるよ、師匠。」
開拓が進み、様々な物が建築されていく中、その空き時間ではクー・フーリンを稽古相手にスカサハから槍を教わっていた。
速さを主軸としたベルの戦い方や、基本使う武器がナイフであること、大剣の使い方が拙いのもあって、大型の敵に対応しやすいようベルにゲイボルクの複製を与え修行を課していた。
基本的にサーヴァントは完成された存在だが、未だ発展途上のベルに血が騒いだらしい。
槍を振るう度に揺れるベルの胸元を死んだ目で凝視していた海賊コンビの片割れなどが見られたらしいが、そっとしておこう。
ベルの無人島生活はまだまだ続く。女性体のまま。
イメージが泉の如く湧いてくる………全部書けたらいいなぁ。