盛大なキャラ崩壊があります。ご注意下さい。
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翌朝メディカルチェックの後、新人区画の自室で目覚めた俺は取り敢えず配給の
ベッドとターミナルが右にあって真ん中に部屋の扉と投影窓、左にソファーとテーブル、あと簡易キッチンか……ごく普通の極東支部では一般的な間取りだな
どうやらここ、
「んじゃあ『神薙ユウ』の自室はどうなるんだ?」
そう、ここは
『業務連絡、先日入隊した巫咲ソラ二等兵、神薙ユウ二等兵、藤木コウタ二等兵は本日
そう考えていた時、部屋にアナウンスが鳴ったのを聞いて俺は囓っていたレーションの食べ殻を握り潰しゴミ箱に捨てつつベッドの横にある電子時計に目を向ける。現在時刻
「うーん、
立ち上がった俺は壁のハンガーに掛けられていたフェンリル制服(黒)の上衣を掴み部屋を出る。そして出た瞬間部屋の目の前で
「お、おう。おはようユウ」
「う、うん。おはようソラ」
突然の遭遇に2人して若干挙動が変になる。取り敢えずといった感じで挨拶していると出てすぐの左側の扉から眠そうなコウタが出て来た。
「うぁぁああ……お。おはよ〜ソラ、ユウ」
「おはようコウタ」
「あ、うん、おはようコウタ」
これで分かったが俺の部屋、やっぱり本来ならば原作主人公の部屋になるはずだったらしい。つまり右の部屋は次に来る新型神機使いの部屋なのだろう。
「で、何しに来たんだ?」
「えっと……、その……」
「ああ、アレじゃね?昨日お前の神機の装備確認しようって言ってけど結局しなかったから気になってきたんだろ?な?」
ところでどうしてこんな朝っぱらに状況からしてユウが俺の部屋に訪ねてきたのか疑問に思った俺がそう質問すると、その答えはユウではなく部屋から出てユウの背後までやって来ていたコウタから答えられた。
「え?あ、うん。そう、そうなんだ」
「わざわざそんな為に来たのか……、まあなんだ。入ってくれ、部屋にあるターミナルから接続して確認したら良いだろうし」
「ういっす、邪魔するぜソラ!」
「お、お邪魔します!」
「ようこそユウ、コウタ。2人の初めての来客に感謝するよ」
確かにそんな約束を昨日メディカルチェックの前に話していたのを思い出した俺は2人を自室に招いた。
「へぇ〜、間取りはオレの部屋と変わんないな〜」
「でもソラの部屋は綺麗だね、ボクの部屋は内装を変えたばっかりらしいから何もないんだけど」
「そう言えばユウの部屋は何処にあるんだ?というかどうやって俺の部屋を?」
話の話題が各自の個室と話になったので気になってた話をユウに振ってみる。
「ここの隣のエリアだよ、位置的にはソラと同じ位置。ここを知ってた理由は朝起きて暇だったから部屋から出たら雨宮教官に会って丁度良いから聞いたら教えてくれた」
「おい、雨宮教官。そう簡単に部屋教えちゃ駄目でしょう」
あっさり知りたい事を知る事ができたのだが雨宮教官、こんな朝っぱらに女性に男の部屋の場所教えて彼女が
結論、ユウは
「そんな事より早く確認しよーぜ!」
「そんな事ってな……はぁ」
そんな俺の悩みなど知った事かとコウタはもうワクワクし過ぎて待てないらしくさっさとターミナルを開くようにと俺を急かし出した。
いや君、今結構大事な思考をだね……え?ユウも早く見たい?……仕方ないね。
俺達はターミナルを3人で占拠し腕輪を突っ込んでアクセスする。
「お、入った。んでと、装備は……」
カタカタとキーボードを叩き装備等が記されたゲームで言う『戦闘準備』の画面を呼びたした。
刀身:
銃身:
装甲:
うん、俺がゲームのセーブデータの中で組んであった決戦用装備ですわ
「いや、駄目だろこれ⁉︎」
「わっ⁉︎なに、どうしたの?」
「……気にするな、少し色々おかしい物が見えただけだ」
「そう?」
「大丈夫かソラ?」
「ダジョウブさ……多分、maybe……」
神薙は少し気になるようだが素直に引き下がりコウタは心配そうな顔をしてソラの後ろで立っている。
確かに最後にゲームの中で出撃した時に装備してあったのはこいつだけど始めからこんな装備持ってたら色々ヤバいだろ⁉︎全部ストーリーボス系の素材から作ってるんだぞ?しかも最終強化までしてあるしゲームバランスぶち壊しじゃねえか。
……取り敢えずまず装備を変更する事から始めようと思う。無難に初期装備にしておけば良いか……
で結果、
刀身:
銃身:
装甲:
一応取って置いてあった初期装備をセットしたのだがこれも色々とヤバイ。これ前に友達と縛りプレイで初期装備での乱獲に出てたんだが調子に乗り過ぎてスキルが色々イっちゃった魔改造初期装備なのだ。具体的に言うと、
ブレード
ハイドアタックLv.10
駆除技術Lv.10
捕食体力吸収Lv.10
ファルコン
アスリートLv.10
バースト時間Lv.10
受け渡しバースト化Lv.10
汎用シールド
体力Lv.10
スタミナLv.10
オラクルLv.10
…………うん、これでも十二分にヤバいね。強くてニューゲームにしてもこれは酷い、チート通り越してバグだよコレ
「で、どうだったの?」
「ん、ああ。ロング、スナイパー、シールドだった」
「へぇ〜、って⁉︎なんでそんなに冷や汗かいてんだよ!何があった⁉︎」
「コウタ、知らない方が良い事だってアルンダヨ?イイ?」
「ヒィッ⁉︎Yes,Sir‼︎」
「そ、それ大丈夫じゃないよね?絶対大丈夫じゃないはずだよね?」
「ダイジョウブダヨ?ホントダヨ?」
「カタコトの時点で大丈夫じゃないよ⁉︎」
今日もユウのツッコミは冴え渡ってるね。え?今日が初めてだって?ははっ、そんな馬鹿な……
「はははっ、ダイジョウブ、大丈夫だよ?」
「ソラ正気に戻って⁉︎この後基礎訓練あるから!」
「大丈夫だよユウ、もう大丈夫だ」
「ソラ……」
基礎訓練中
「ハッハッハッハッハッ⁉︎甘いわ‼︎」
ザシュっザシュっ、ズッキューン
「イヤッホォォッ‼︎トリガァーッ、ハッピィー‼︎」
ズガガガガガっ、ドッカンドッカン
「全然大丈夫じゃなかったじゃないかぁっ‼︎ソラぁっ‼︎」
スパっスパっ、ズドドドドっ
「……うむ、なんだあの
3人の余りの弾けっぷりに雨宮ツバキが頭を抱えたらしい……。
────尚、後日落ち着いた時にもう一度基礎訓練を実施した際にはちゃんとまともに戻っていた事にツバキが胸を撫で下ろしていた事を一応ここに明記しておく。