夢を見る少年の願い   作:仮面の人

2 / 4
最近、ペルソナ5を買いました。ペルソナ5のペルソナも作品に登場させる予定です。


第ニ夢

あれ?何この部屋。僕は確か、疲れたから寝た筈なのに。真っ青で何も見えない。

 

「おやおや?これはこれは珍しい。貴方様が此処にいらっしゃるなど、大変珍しいですねぇ」

 

声の主はこの不思議な空間の奥に居た。目が慣れる。其処は青い、いや真っ青なリビングだった。声の主はおじさんだった。鼻が異常に長いおじさんだった。

 

「ようこそ、ベルベットルームへ。私共は貴方様を心からお待ちしておりました。貴方様が初めて此処を訪れた事は昨日の様に思い出せます」

 

ベルベットルーム?僕は此処を一度訪れた事があるのか?でも記憶に無いぞ。

 

「えぇ、記憶に無いのは仕方ありません。貴方様が初めて此処を訪れた時はご両親がお亡くなりになられた時ですから」

 

「ッ⁉︎知ってるの⁉︎教えて!」

 

おじさんは首を横に振る。

 

「申し訳御座いませんが、それは出来ません。私共が手助け出来るのは貴方様にこれから訪れるであろう様々な困難に対する手助けだけです」

 

困難?まさか曹操さんが言ってた裏の事情に巻き込まれるとか?

 

「それは判りませんが、何かしらの非現実的な事に巻き込まれるかと」

 

非現実的。彼等みたいな感じかな?

 

「あの御三方の事ですか?」

 

「え?彼等を知ってるの?って三方?」

 

「彼等。では無く、ワイルドの御三方は過去に此処を訪れて居ます」

 

ワイルド?最後の一人はまだ夢に出て来ないな。

 

「えぇ、ワイルドとは、複数のペルソナを所持出来る。何事にも囚われない存在。カードゲームのワイルドカードの様な物です。勿論貴方様もワイルドで御座います」

 

ワイルド、僕もワイルド。少しだけ嬉しいな。

 

「さて、そろそろお別れのお時間になります。今は夢の中で御座います。次、ベルベットルームを訪れる時はこちらをお使い下さい」

 

おじさんから青い鍵を貰った。

 

「それは契約者の鍵。ベルベットルームに自由に訪れる事が出来る様になります」

 

そうなんだ、これは良いものを貰ったね。さて、これだけは口にしないと。

 

「ありがとう。鼻の長いおじさん」

 

「私の名前を言い忘れてました、私の名前はイゴールです。それでは、またのお越しをお待ちしています」

 

 

 

 

 

「心、起きて、遅刻するぞ?」

 

「オーフィス、だったらどいて。お腹の上に乗ってたら起きたくても起きれないんだけど」

 

「ん、おはよう、心」

 

「おはよ、オーフィス。………で、一体何時、降りてくれるの?」

 

オーフィスは渋々降りてくれた。さて、今日も元気に学校生活を楽しもう!でも、困難か、一様オーフィスに伝えといた方が良いかな?

 

「オーフィス、もしかしたら今日、遅くなるかも。いや、これから遅くなるかも?」

 

「何故?」

 

「夢でね。鼻の長いおじさん、イゴールさんからこう言われたんだ。貴方様はこれから何かしらの形で困難に巻き込まれる運命にあります。気を付けて下さいってね。嘘臭いけど、あり得ないなんてあり得ない。何処かのホムンクルスの言葉道理だよ。この世界には悪魔も天使も堕天使も、ましてや神龍だって居るんだから。一様伝えたよ。行って来ます。オーフィス」

 

「うん、分かった、曹操達に伝えとく、行ってらっしゃい、心」

 

 

 

 

「あら?貴方は確か、そう!心だったかしら?」

 

登校途中にグレモリー先輩と一誠に出会った。???何で一誠がグレモリー先輩と一緒に登校してるんだ?

 

「一誠、一誠。何で一誠みたいなもはや救いようの無い屑で馬鹿で阿保で取り返しの付かない程の前歴がある変態がグレモリー先輩と一緒に登校してるの?」

 

あれ?一誠が吐血した。何で?しかも周りはドン引きしてるか、ガッツポーズしながらよく言った!とか叫んだり、私も罵って下さい!とか訳わからない。後、最後の子僕はそんな趣味無いからね?

 

「えっと、ほら、急がないと遅刻するわよ?」

 

「そうですね。一誠如きに時間を取られて遅刻したなんてそんな事態になるならいっそ、学校サボりますよ、僕は。では、お先に失礼します」

 

グレモリー先輩にそう告げた僕は学校に向かってダッシュ!後ろで一誠か死に掛けてて、グレモリー先輩がパニックになってるのは気にしないキニシナイ。

 

 

 

 

放課後になって、一誠が木場君に呼ばれて、腐女子が喜んでだけど僕には関係無いね!…………僕を題材にした薄い本があったら全力で辞めさせてやる。

 

「よ!心ちゃん」

 

「何?桐生さん。僕に何の用?あ、ノートなら貸さないからね」

 

彼女は桐生愛華。どんな人にも平等に接してくれる人。クラスには必ずいるムードメーカー的存在だ。

 

「いやいや、私は自分でノート取ってるし。今回はちょっとした噂話だよ」

 

「噂話?」

 

「そ、噂話。学校から南西方向にある工場跡地に化け物が出るって噂」

 

「へー、で、そんな話を僕にして何の得になるの?」

 

「あれ?こうゆう話苦手じゃなかったけ?」

 

「僕が苦手なのは化け物じゃ無くて、幽霊だよ。忘れないでね。てか、僕に幽霊関連の話を振った瞬間、折るよ?」

 

「は、はい!てか、何処を!何処を折るの!!」

 

「さて、何処だろうね?」

 

その後も色んな話で盛り上がった。

 

話し込み過ぎて夕方になっちゃったよ。でも、化け物の噂話か。気になる。確認しに行くか。

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。