夏休みが明けた。昨日徹夜で宿題終わらせたから眠い。
渡辺に倒す宣言された日から、変わったことがある。
メールと電話がすごい。1日に1回はかかってくる。まぁちゃんと出るんだけどね。俺超優しい。
「お兄ちゃん!レッツゴー!」
「はいよ。ちゃんと捕まれよ」
小町を自転車の後ろに乗せて学校へ向かう。
「そいえばお兄ちゃん、あの夏祭りからどうなの?」
「どうもなにも、何も無いぞ」
「えー、つまんないー!」
「あ!はちくん!」
「ん?高海か。うっす」
「おっす!久しぶりだね!元気だった?」
「まぁボチボチだな。お前は元気そうだな」
「うんっ!毎日元気全開だよ!元気全開daydaydayだよ!」
「なんじゃそりゃ」
「お、お兄ちゃんお兄ちゃん」
「ん?」
「も、もしかして、その人が夏祭りの!?」
「いや、夏祭りのやつの友達だ」
「もしかして、妹さん?可愛いね!高海千歌です!」
「妹の比企谷小町です!愚兄がお世話になってます!」
「愚兄…」
「お兄ちゃんにまだ女の子の友達がいたなんて…小町寂しいけど嬉しい!」
「どっちだよそれ。というか友達じゃ」
「えー!?友達じゃないの!?」
「……友達とクラスメートの間だな」
「すみませんこんな兄で…」
「ううん!はちくんは照れ屋さんだから仕方ないよ!」
「おい」
「じゃあ小町ここでいいや!千歌さん!メアド交換しましょ!」
「うん!」
「…よし!ありがとうございます!それじゃあお兄ちゃんをよろしくお願いします!お兄ちゃん!迷惑かけないようにね!」
「お前は親か」
「小町ちゃん、しっかりしてるねー」
「まぁお前よりはな」
「ちょっとそれどういう意味!?千歌だってしっかりしてるもん!」
「へー」
こいつがしっかりしてたら全世界のやつがしっかりしてる事になるな。
「あー!信じてないでしょ!いいもん!曜ちゃんに言いつけてやる!」
「なんで渡辺なんだよ」
「だってはちくん曜ちゃんには弱いもんね!」
「俺がいつそんな場面を見せた」
「いいから!ほらいくよ!」
「と言いながら後ろに乗るな抱きつくな柔らかいいい匂い恥ずかしい。というかあいつここに来るじゃないのか?」
「あ、そうだった。曜ちゃんを待とう!」
「千歌ちゃーん!ヨーソロー!あれ比企谷くん!?」
「うっす」
「たまたま会ったんだ!」
「そうなんだ!」
「それでね!はちくん酷いんだよ!千歌のことバカにしてくるの!」
「馬鹿に馬鹿と言って何が悪い」
「バカっていう方がバカなんだよー!」
「っていう時点でバカだな」
「ばか!」
「…むー」
「曜ちゃん?」
「…なんか千歌ちゃんと比企谷くん仲いいね」
「どこをどう見たらそうなるんだ。罵りあってただけだぞ」
「なんか雰囲気が…」
「曜ちゃん嫉妬してるー!」
「なっ!?し、してない!」
「してるー!はちくん取られて嫉妬してるんだー!」
「あぁー!!聞こえない聞こえない!」
「お前ら近所迷惑だぞ」
「冷静なふりしてるはちくんも顔赤い!」
「ひ、比企谷くんも対抗してよ!」
「俺学校いく」
「あ、逃げた!」
「ひ、比企谷くん待ってよー!」
「曜ちゃんも待ってよー!」
続く