曜日和   作:リヨ

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5話

そして、ついにやって来ました夏休み。

やっぱり家にいるのが一番。エアコン涼しい。

「お兄ちゃん、そんなダラダラしてないで運動してきたらー?」

「小町よ、そんなダラダラしながら言っても説得力ないぞ」

「えへへ〜」

「…ん?メール…」

どうせメーラーダイモンさんだな。うん。俺なんかこの人にメール送られまくってもう親友になっちゃったまである。

「…」

メーラーダイモンからのメールが鳴り止まない。

こんなの初めてだな。

「…電話?」

もしかしてメーラーダイモンさんじゃなかったのか。それは悪い事をした。誰だ?

「…もしもし」

「あ!やっと出た!」

「…渡辺か?」

「うんっ!比企谷くんヨーソロー!」

「…おう」

「ノリが悪いぞー?前は敬礼してくれたのにー」

「あれは忘れろ。ただの気まぐれだ。それより、用があったんだろ?」

「そうそう!この前いってた海の話!今週の日曜とかどうかな!?」

「まぁ俺は空いてるぞ」

「じゃあお友達さんにも空いてるか聞いといて!こっちは2人ともオーケーだから!」

「了解」

「それじゃあね!ヨーソロー!」

「あいつヨーソロー言いすぎじゃね?……さて」

俺はある人物に電話する。

「…もしもし」

 

 

 

 

 

「比企谷くーん!お待たせ!」

「おう」

「はちくんおっす!」

「高海、その挨拶は古い」

「えー?そうかな?」

「比企谷くんのお友達は?」

「もうすぐ来るらしいぞ」

「はちまーん!」

「おう、来たな」

「八幡おはよう!」

「うっす……戸塚」

「あ、もしかして、渡辺さん、と高海さん、だよね?僕戸塚彩加って言います!よろしくね!」

「………比企谷くん」

「どうした?」

「…女の子のお友達いたの!!?」

「し、しかもすごい可愛いよ曜ちゃん…」

「何言ってんだお前ら」

「え?」

「えっと…僕、男の子、です」

「「………え??」」

「まぁ初めはわからんのは無理ない。俺もわからなかったし。戸塚は正真正銘男の娘だ」

「は、八幡?なんか字が違うよ?」

「メタ発言だぞ。戸塚」

「お、男の子…」

「嘘…」

なんか渡辺達がうなだれている。まぁ仕方ないな。戸塚は天使だし。

 

「そ、それじゃあ気を取り直して!着替えてこよっか!行こっ千歌ちゃん!」

「うん!はちくん、楽しみにしててね!」

「はいはい」

「…八幡って女の子の友達いたんだね」

「まぁ一応はな」

「どっちかが彼女なの?」

「なわけないだろ」

「そうなの?2人とも可愛いよねー」

「戸塚も可愛いぞ」

「そ、それは喜んでいいの…かな?」

「とりあえず俺達も着替えるか」

 

「くっ…」

戸塚の着替えが見られると思ったのに…なせ男子、女子、戸塚に分かれてるんだ!くそぅ!

「八幡、大丈夫?」

「あぁ…」

「はちくーん!」

「わぁ!高海さんすっごく可愛いね!」

「えへへ、ありがとう!」

「スク水か?」

「んー、一応違うけどスク水でもあるかも」

「なんだそれ…」

「あれ?渡辺さんは?」

「え?…あれ?さっき後ろにいたのに…?曜ちゃーん!」

「ち、千歌ちゃん!」

「曜ちゃん何恥ずかしがってるのー?大丈夫だよ!すっごく可愛いから!」

「ほ、ほんとに…?」

「ほんとほんと!ほら早くっ!」

「わわっ!…あ…ひ、比企谷くん」

「お、おう」

渡辺は水色のフリルのついたビキニだった。

「ね!はちくんもそう思うよね!」

「あ、あぁ…いいんじゃないか」

「よ、ヨーソロー…」

だめだこの子。顔真っ赤にしてショートしてる。

「よーし!じゃあみんなで遊ぼう!」

 

「曜ちゃん早いよー!」

「えへへっ!一番っ!」

「さ、さすが水泳部だね…」

「お、俺もうギブ…」

「大丈夫?休む?」

「ちょっと休んでくる…」

「はちくんそのまま帰っちゃダメだよー?」

「んなことしねぇよ…」

なるほどその手があったか。

「ちょっと休憩…」

それにしても海に来たのいつぶりだろう。いつの間にか行かなくなってたからな。

体力も落ちてるし、さすがに運動した方がいいか…

「ひーきがやくんっ」

「冷っ!?……渡辺か」

「大丈夫?熱中症とか?」

「いや、ただ体力ないだけだ…」

「運動も大事だよ?」

「あぁ…」

「よいしょっと」

「…なんで隣座るの」

「え?私も休憩しようと思って」

「…」

「……なんで離れるの?」

「いや、近い」

「…むー…」

「お、おい、近づいてくるな」

「また離れた…えいっ!」

「お、おいやめっ…ろ!」

「ほれほれ〜!」

渡辺は俺が離れたことが気に食わなかったのか、俺の腹をくすぐってくる。

「ま、まじでっ…うおっ!」

「へ?わっ!」

俺達は耐性を崩し、倒れる。

渡辺は俺に覆いかぶさるように倒れてきた。

「あ…」

「………は、早くどけ」

「っ!ご、ごごめん!」

「あぁ…」

「…」

やばい、柔らかいのがダイレクトに当たってやばかった。あんなに柔らかいのか。女子のアレは。

「曜ちゃーん!…あれ?どしたの2人とも顔赤くして」

「な、なんでもないよ?ね?」

「お、おう何でもないぞ」

「ふーん?」

 

そしてその後、スイカ割りやら色々と定番を楽しんだ。

「いやー楽しかったね!」

「うんっ!僕久しぶりにあんなにはしゃいだよ!」

「…ねぇねぇ比企谷くん」

「なんだ?」

「比企谷くんは楽しかった?」

「まぁ、悪くはなかったぞ」

「そっか。良かった。…そ、それでね?その…きょ、今日ね?夜にお祭りがあるんだ」

「そういやなんかあったな。チラシそこらじゅうに貼ってあったし」

「それなんだけど……良かったら一緒に行かない?」

「……まぁいいぞ」

「や、やっぱり嫌だよね……ってえぇ!?い、いいの!?」

「なにそんな驚いてるんだ」

「ひ、比企谷くんのことだから「そんなメンドクサイの行くわけないだろ」とか言うと思ったのに」

「…なら行かない」

「あー!待って待って!嘘!嘘だから!一緒に行こ!」

「…そのままいくのか?」

「え?うんとね、準備とかしたいから…また7時に集まらない?ここで」

「わかった」

「…戸塚くん戸塚くん」

「どうしたの?高海さん」

「あれ、どう思います?」

「2人ともとっても仲良しだよね!」

「おぉ、なんだか戸塚くんが眩しいよ…!」

 

 


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