今日から俺も高校2年生。かといって特に何かが変わるとかではないが。クラスも同じだし。生徒数少ないからな。
「スクールアイドル部でーす!」
校門にたどり着くと、なにやら聞き覚えのある声が…
「…なにやってんの」
「あ、はちくん!」
「スクールアイドル…部?おい高海、これ字間違えてるぞ」
「え?あ、ほんとだ!」
「曜まで何やってんだ?」
「千歌ちゃんがね、スクールアイドルをやりたいって言ったから、勧誘のお手伝い!」
「お前はやらんのか?」
「無理無理!水泳部の方もあるし」
「まぁ確かにな」
曜のアイドル姿とかちょっと見てみたい。
「で、集まったのか?」
「それが全く…」
「もうー!なんで誰も興味持ってくれないのー!?」
「勧誘の仕方が悪いんじゃないか?」
「えー…?……あ!み、見てあの子たち!」
「ん?新入生か?」
高海が指さした先には美少女が二人いた。
大人しそうな二人組だ。
「あなた達!」
「ずらっ!?」
「ぴぎぃ!!?」
「千歌ちゃん速攻だね」
「おい、いきなり行ったらびっくりするだろ」
「あいたっ!?あははーごめんごめん。ってそれより!あなた達、スクールアイドルに興味無い!?」
「スクール…アイドル?」
いきなりそんなこと言われても動揺するだけだろ…
それより…
「な、なぁ曜、俺なんか後ろのあいつにめっちゃ怖がられてる気がするんだけど…」
「まぁ八幡くん初対面だと怖がられても仕方ないかもねー」
「彼氏にいうセリフじゃないと思う…」
「どうどう?スクールアイドル!」
「ま、マルは図書委員の仕事があるから…」
「ら、ライブとかあるんですか!」
「うん!まだ曲とかも決まってないんだけどねー。あはは」
「わぁ…!」
「スクールアイドル興味あるの!?」
「す、好きなんです」
「わぁ!あなたどう!?可愛いし絶対人気出るよ!」
興奮した高海は手を握って必死に勧誘する。しかし…
「ぴ…」
「ぴ?」
「ぴぎゃぁぁぁぁ!!!?」
「うわぁ!?」
鼓膜破れるかと思った。もしかしてこの子、極度の人見知りとかそんな感じか?もう一人の友達は分かっていたようで耳塞いでた。
「どいてどいてー!!!」
「あ?ぐふっ!?」
いきなり上から声がしたかと思えば、突如木の上から何かが降ってきて俺に直撃した。
「いた…くない?ん?うわ!ふ、踏み潰しちゃった」
「大丈夫!?八幡くん!」
「いてて…」
「ご、ごめんなさい!」
「き、気にするな…」
というかこの子も可愛いな。どうなってんのこの学校。
「いって!…なにすんだ曜」
「別にー?」
「…はっ!……ふっふっふっ」
なんだ…後ろから嫌なオーラが…
「ここは…地上?ということはあなた達は下劣で下等な人間ということですか?」
「「「……」」」
…うわぁ、これ厨二病だわ。